別れて9ヶ月を、何とか乗り越えてきましたが一人で過ごすのがつらくてたまりません。


その痛みを大切に扱ってあげるとき。
早く抜け出そう、元気になろう、手放そう、次の恋に向かおう、とか思わずに、まだまだ涙を流すことが必要なのかもしれません。

***
はじめまして。この窓口からご連絡差し上げてよいものか、わかりませんでしたが、ちょっと助けていただきたくて、あつかましくもリクエストさせていただきます。

私は今海外在住です。日本語でカウンセラーの方と相談する機会がなく、友人にもなかなか話せず、今回にいたりました。いつも、ブログ、メルマガ拝見しております。

9ヶ月前、大好きな人と別れました。自分からです。
彼は、以前奥さんがいました。
3年前に娘を産んで、産後欝で自殺されました。奥さんは日本人でした。
彼は娘のために日本語を勉強し始めて、そこで日本語教師のわたしと出会いました。

わたしは彼のその背景を知った上で付き合うことを決めました。当時の私は、失恋から一ヵ月後でお互いに誰かの支えを必要としていたのかもしれません。ただし、付き合うときにわたしは子供がほしいし結婚もしたい、もし1年後その考えが変わらなかったら、お互いの人生を大切にするために別れよう、そういうことで始まりました。

当たり前ですか自殺遺族の彼の心の傷は計り知れなく、1年やそこらで結婚や子供のことを考えられるようになるわけなんてなかったのですが、わたしはそのとき30歳、人生の目標が違ってしまったように感じられて何度も(五度はあったと思います)別れては戻りを繰り返しましたが、ついに9ヶ月前に、わたしよりも永遠に亡くなった奥さんのことを大切にしていくんだ、わたしは二番目なんだという気持ちが苦しくて、これで本当に最後にしようと、自分から別れました。 そして、子供はもう欲しくない、と。また産後欝になるかもしれないという可能性を抱えたくはないと。結婚についてはやはり奥さんの没後5年がたつまではしたくないといわれました。

そこから、根本先生のブログの手放しの方法を読んだり、執着についての根本先生の言葉を壁に貼っていつも見返して、この9ヶ月をすごしてきました。

救えなかった罪悪感がなかったわけではありませんが、できることを精一杯やりつくしたので、その点では納得している自分もいます。そんなに簡単なものではないことは十分実感していることも一因かもしれません。

これまで途中、1度会って食事をしましたが、やはり愛おしくて仕方ないものの、関係を続けるという選択はできませんでした。
そのときの彼は戻ってほしそうでしたし、わたしも戻ってしまいそうでした。
でも、9ヶ月前の選択を無碍にしたくなかったので、戻れないという答えを出しました。

Facebookでも彼は以前の学生ですから、削除するとかえってほかの学生に怪しまれるので無下に削除もできなくて、彼が一人の生活を満喫しているのを、うれしく眺められるようになった一方で、なついてくれてた娘の写真が上がるといつも、胸が苦しくなります。

そして、この週末、彼の夢を見て遅めの起床後、タイミング悪く1ヶ月に1度程度しか更新しない彼による更新で娘の写真をFBで見てしまい、彼への思いがうまく処理できずにいます。

いろんな人が、次の新しい彼にと紹介してくださるんですが、見た目がタイプでないとか、性格がおもしろくないとか(私も大阪出身で中学まで住んでおりましたので)、そういうところを絶対に比べないようにと心がけているんですけど、心が全然響かないんです。

自分を大切にするために、選択した別れですが、いまいち幸せになれていないのは、まだまだ努力と時間が大切なのでしょうか。

彼がいない休日を楽しめるようになったり、彼がわたしと別れた後マラソンを始めたり、仕事で活躍しているのを見て、心から喜べる自分自身がうれしく、執着は手放せたように思っていたのですが、時折、彼の夢を3日連続でみたりするんです。そして、そういうときに限って、彼がFBのアカウント停止したりして、消えていなくなるんです。タイミングが良すぎて、何かあったのか、彼まで死んでないか心配してメッセージを送ってしまう自分。

自分がいったい何を望んでいるのかわからなくなってきました。
苦しいです。

寂しいからという理由で退職して帰国するなんてことはちょっと考えられないですし、仕事に没頭してこの9ヶ月何とか乗り越えてきましたが、一人で過ごす休みの日が正直つらくてたまりません。

情けなくて仕方ないです。
何か取捨選択が間違っていたのでしょうか。
今の私がするべきことは何でしょうか。

突然、ぶしつけにご相談させていただき恐縮ですが、何卒よろしくお願いします。
(Mさん)
***

頑張り屋さんで、いい人をしてしまう方によく「鬼畜生になってください」ってメッセージを送ります。
頑張り屋さんで、いい人は失恋をしても、頑張って手放そうとし、前向きになり、別れた彼や周りの友人たちのことを思っていい人になってしまいます。
それが失恋の傷を深め、執着を招くことも少なくないんです。

Mさんもちょっと頑張り過ぎてるところがあるのかもしれません。
自ら選んだ別れの場合はなおさら頑張って何とかしようとし過ぎてしまう傾向が強まりますね。

別れて9か月も経てばもう執着も手放せているだろう、と思いがちなんですけど、やはりそういう場合ばかりではありません。
Mさんの場合、海外に住んでるために(愚痴を言える友達とか)気軽に話せる相手が見付けにくかったり、また、仕事で来てるんだから!ってそもそも相当気張ってたところもあるのかもしれません。

>寂しいからという理由で退職して帰国するなんてことはちょっと考えられないですし、仕事に没頭してこの9ヶ月何とか乗り越えてきましたが、一人で過ごす休みの日が正直つらくてたまりません。

このあたりがMさんが孤独の中で相当頑張って来られたことを示してるんじゃないかと思うんです。

よく失恋や離婚のカウンセリングなどで、そのものの辛さだけでなく、他の辛さが重なってるって話をします。
今回の失恋に過去の恋愛のダメージがかぶっていたり、あるいは、仕事のストレスが失恋を通して流れ出て来ていたり。だから、失恋して一気に仕事も何もかもやる気がなくなってしまった、なんて話も出て来るんです。

Mさんは彼との関係だけでなく、仕事や人間関係でのストレスなども今、のしかかってきてるのかもしれませんね。

また、仕事に没頭することは悪いことではないのですが、逆に失恋の傷を長引かせることもあるんです。
失恋や離婚のカウンセリングでよくこういうことをお聞きします。
どれくらい泣いた?
どれくらい地団駄踏んだ?
どれくらい友達や家族に泣きついた。
どれくらい眠れなくなった?食べられなくなった?
どれくらい自暴自棄になった?
どれくらい仕事サボった?
どれくらい家のことを放置した?

辛い、しんどい、寂しい、悲しい、戻りたい、戻れない、悔しい、、、などの感情は履いても履いても湧き上がってくると思います。
だから、思い切り嘆き悲しむことも必要です。

海外にいてつい「頑張るモード」でいると「何とかしなきゃ」と手放すことに積極的になれる一方で、そうした感情を解放する機会は意外と持てていないのかもしれないです。

特に何とかしようって執着を手放すことを頑張って来ると、まだ手放せてないのか・・・と愕然として、今度は手放せてないことで自分を責めてしまったりしますよね。

「失恋の痛みから抜け出そうとして一生懸命手放しをしてるんだけど、なかなかうまく行かなくてそんな自分を責める」ってよくやっちゃうことなんですが、結局は、失恋の痛みを余計に広げて長引かせてしまうことになるんです。

ま、それだけ好きってことなのよね。
彼がそれだけ大事な存在なのよね。
それくらい命がけで恋をしたってことなのよね。
それだけ私は恋に生きる女なのね。

と夜空を見上げながら涙を流して溜息つくことも大事なことです。

まだまだ彼のことが好き、で、彼とよりを戻したくて、きっと彼もそれを望んでいるけれsど、でも、それは叶わないし、苦しくなるだけだし、、、という思いをただそのまんまにしておいてください。

結論は出さなくていいんです。
正しい答えなんてないんですから。

>自分を大切にするために、選択した別れですが、いまいち幸せになれていないのは、まだまだ努力と時間が大切なのでしょうか。

逆だと思うんですよ。
もう努力は辞めましょうってことだと思います。
もう十分頑張ったんですから。

自分を大切にするために選んだ別れなら、この「自分を大切にする」ということを今まさに思い出すときですよね。
今、また自分を大切にする選択をしてみてください。

それこそが、なかなか手放せない私を大切にする、ということだと思うんです。

最後に彼の心理を少しだけお伝えしましょう。
奥さんを亡くした男性はやはり相当なダメージを受けます。自殺ならばなおさらです。
永遠のヒロインとして心の中に残り続ける、というよりも、助けられなかった罪悪感とか、その分残された娘に愛情を注いだりとかで、どうしても新しい関係に踏み出す勇気が持てません。
だから、お付き合いしているとチラチラと奥さんの影が見え隠れしちゃうのは仕方がないことです。
この辺は女性との大きな違いと言えるかもしれません。
「男は名前を付けて保存、女は上書き保存」という例えがあるように、そもそも男性は死別に限らず、それまで付き合ってきた女性を「トロフィー」のように陳列して飾っておきたいものなのです。
その心理もあって、なおさら奥さんの姿が見えてしまうんでしょう。

「マザコンみたいなもんだと思っちゃえばいいよ」って伝えることも多いんです。
彼が母親を忘れられないみたいなもんだと。
もちろん、「母」と「女」は全然違う存在だけど、彼の中からそれを消そうとしたり、無意識にその奥さんと競争したり、彼のその傷を癒してあげようとしたりする必要はないんです。(しちゃうもんですけどね)

そういう意識を持つことで、精神的に「元奥さん」と上手に付き合っていくことが可能になります。

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