仙台にて自由な夜を過ごした日。


仙台滞在2日目は昼からホテルのすぐ横にあるレンタルスペース・イブさんをお借りして、個人セッションをしていた。
https://www.espriteve.net/

とても女子力高めなお部屋に個人的にテンションが上がった。
やはりお客様のほとんどが女子である私の場合、こうしたスペースを見つけることが何よりも重要事項なのである。

最近、マンションの一室をリフォームしてレンタルスペースとして貸し出しているところが増えている。東京でも、名古屋でも、そういう会場をお借りして個人セッションやグループセッションをしている。
その多くはとても古い建物であることが多く、部屋の中はきれいだけど、建物に入るときに躊躇してしまう物件もある。そのため、私はこうしたお部屋を予約する際はGoogle先生の力を借りて建物の外観もチェックするようにしている。

今回お借りしたイブさんはそうした条件をクリアされている。それにしてもホテルのすぐ前(というか横)というのはまことにありがたい。

この日、私は朝からホテル内のジムに行き、その後、ブログを書いたり事務作業をしたりしていたので、あっという間にセッションの時間となり、いつも通りバタバタしてホテルの部屋を出た。余裕をもって準備をしているはずが、いつもバタバタするのが私の日常である。
その結果、朝から何も食べずに行くこととなり、それはさすがに腹が減るとホテルのパン屋さんで塩パンを買った。とはいえ、ひとつだけ買うのも何だか申し訳ない(恥ずかしい)気がして、あまり食う気にはなれなかったが旨そうだったのでカレーパンも買った。その辺に小市民的気質(この言葉懐かしい!)が現れている。

そして、個人セッションを4時間ほど塩パン1つでしのいだのである。
午後4時すぎにセッションを終えたときは、なかなかの腹の減り具合であった。
特にこの日はお店を予約していなかったので、如何様にもできる。とはいえ、サクッとネットで調べた結果、魅力的に感じる店のほとんどは17時か18時オープンであり、もしかすると何もありつけない可能性がある。

その時点で私が考えたプランは次の3つである。
1.いったんホテルの部屋に戻り、仕事道具を置いて身軽になったのちにタクシーで国分町辺りまで繰り出す。
2.やはりホテルに戻り、昨日気に入ったラウンジにてお茶菓子などをつまみながら時間をつぶし、店が開き始める17時頃を狙って、昨日目を付けた仙台銀座に繰り出す。
3.ホテルに戻るのはめんどくさいので、そのまま仕事道具を入れたリュックを背負って徒歩で国分町を目指し、その途中の一番町あたりでいい店を見つけたら入って腹を満たす。

どれが一番ワクワクするかなあ?楽しいかなあ?と脳内検索をするがどれも甲乙つけがたい。
そこで、レンタルスペースを出たときの気分で決めよることにしたのだ。

そして、仕事道具をリュックに直し、部屋の電気を消して、そのマンションを出た。
手には空のペットボトルを持っていたので、その辺にゴミ箱はないかと探したところ、少し離れたところにそれを発見した。
そのゴミ箱までは100メートルないくらいであったが、そこまで歩いていくうちに「3」に決まったのである。その100メートルはホテルから離れる100メートルでもあったのだ。

そのままぶらぶらと5分程度歩く。一番町に入り、徐々に飲食店が増えてくるとこの看板と出会える。
文化横丁。略して、文横。ここは店の数は少ないが源氏を始めとする美味くて個性的な店が軒を連ねている。しかし、ご覧のようにまだ目覚める前であった。
名残惜しい気持ちと共にさらに歩を進める。
仙台の繁華街がどんどん姿を現してくる。

そして、国分町の稲荷横丁にやってきた。基本、仙台に来たときはこの横丁でコトを済ませることが多い。今日も、久々に訪れるこの横丁をぶらぶらすることになった。
とはいえ、ご覧のようにやはり目覚める前である。時計の針はまだ16:30を過ぎたころで、朝方までやっている店たちは目覚めようとすらしていない。
「うーん、無理かなー。やっぱり喫茶店かどこかで店が開くのを待つしかないかなあ」
そう思った矢先、ふと見慣れた提灯に灯りが入っているのが見えた。それは暗闇に一筋の光が差し込んできたときのように私の心を躍らせる。

焼鳥「くろ田」である。
この店構え、ふつうの女子はちょっと入るのに抵抗を感じるだろうが、むしろ、私は興奮する。こういう古い店が大好きだからだ。古い店ということは、それだけ長く営業できているということで味だって期待できるじゃないか。

以前から何度か来ているのでこの店のシステムは知っている。
焼鳥が5本、もしくは、ハラミ1人前のどちらかを選ぶのである。(どちらも650円)
いつも焼鳥を選んでしまうのであるが、何となく今日はハラミにしてみようと思った。
まずは煮込みにビールでスタート。その後、ハラミが焼き上がり、空腹を訴える腹を満たしてやった。やはり、予想以上に美味い。
空腹が最高の調味料と化したのかは分からないが、なんで今まで食わなかったんだろう?と思うくらい美味い。

こういう店に長居は無用なのでハラミを平らげたらすぐ店を出た。会計は2000円でおつりがくる程度。
こんな横丁では基本、ハシゴ酒がマナーであるから、ぶらぶらとそろそろ目を覚まし始めた横丁をぶらつく。

少食になったつもりはないが、先ほどのハラミと煮込みで意外なほどに満たされている。
となれば、あと少し軽く何かを入れるだけでいいのだ。

そういう時は餃子がちょうどいい。
幸い、この付近には餃子が美味い店が何軒かあり、こんな早い時間にいっぱいなわけもないから、そういう意味でもちょうどいい。

中華全般が美味しい店がある。店のシャッターには17:00~5:00と営業時間が書いてあるのに一向に開く気配がない。
あれ?と思って、もう一軒、餃子専門店に行くと、シャッターは少し開いているものの、灯りも付いてない。
まさか2店とも金曜が休みなわけないだろう?と思ったが、口はすっかり餃子を欲しているので牛タンの有名店に空席が見えても心は惹かれない。

仕方がないのでフラッと寄れそうなバーに寄ることにした。

いきなりオシャレなスタンディングバーである。このギャップがいい。
ちなみに昨日のブログはこのバーでスマホで書いたものだ。

そこで泡を軽くのみながら外の空気を感じつつしばらくブログに没頭する。
店のお姉さんに聞いたところ、私が狙っていた中華のお店は先日惜しまれつつクローズされたとのこと。えっ!?とびっくりしてしまった。
「美味しかったんですけどね~」とお姉さん。

そして、しばらくして戦線復帰すべき、もう一軒の餃子屋を目指す。


この面構えである。
仙台に来るたびに顔を出している気がするが、店主とさほど話をするわけもなく、たまの来店では常連認定には程遠い。


ここでは2人前の餃子とウーロン茶をオーダーした。
やはり旨い!
ふつうの餃子なんだけど、なんだか旨い!
そして、カウンターだけの古い店で、お兄さんが焼いてくれる餃子を口に運びながら、不思議な幸福感が湧いてきた。
しみじみとウーロン茶を飲みながら、深くホッとしている自分に気付いた。

以前も同じ体験をしたことがあるので、実はここ、ヒーリングスペースじゃねーかと思っているくらいである。

餃子2人前ではそんなゆっくりすることもない。
まるでハシゴ酒をするかのように、さくっと席を立つ。
「うまかったです!」ってお金を渡しても、「あ、いや」と愛想笑いをするシャイな兄さんに別れを告げて店を出た。


稲荷横丁にはバーもたくさんある。
以前から行きつけのバーもあるが、今日は昨日、元ヤン女将が勧めてくれたバーに顔を出してみようと思った。
店に入るとにこやかで人当たりのいいマスターが迎えてくれた。
「モルトを飲むならここ」と勧められたのだけど、そのマスターを見て即座にここはいい店だと悟ったのである。

昔ならストレートを煽るわけだが、最近はモルトのストレートは体に来る。
ロックで少しずつ薄めながら飲むのが今は好みである。
少し甘めのがよかったのでシェリーカスクのモルトでお勧め聞いた。
ひとつは聞いたことがない18年物、もう一種類はグレンドロナックの24年物。
2杯はきついな、ということでハーフずつ出して頂くことにした。
こうした融通が利かせられるのもいいバーの条件である。
カスクだから度数はとても高い。しかし、ロックで少しずつ薄めることで飲みやすくなるのが幸いだ。
そもそもシェリー樽で寝かしたお陰でまろやか、かつ、甘みが出ているのだけど、今回の2本はどちらもそれを上回る旨味が出ている。
氷で冷やしていながらもそれだけの風味が出るのだから、相当旨い酒であることは間違いない。
感動しながらその時間を味わった。

店を出たらまだ20時そこそこの時間である。普段ならばこれから!という時間なのだけど、腹も膨れ、いい感じに飲むこともできたし、未練がましくさまよう必要もないだろう。
近い距離で恐縮だが、通りかかったタクシーに乗ってホテルに戻って来た。
20:30にホテルにいることなんてものすごく珍しいのだが、今日はそんな自由で、ゆったりとした素晴らしい日なのだ。

ベッドに横になり、仕事をしたり、動画を見たりしていたらあっという間に12時近くになってしまったが、それもまた悪くない。
こうしてフリーで、何物にもとらわれず、ただマイペースに時間が過ごせるのはほんとうにありがたく、幸せなことである。
お陰で心はすっかり癒されたようだ。

それにしても仙台の街は素敵だ。
緑も多いし、飲食店のレベルも高い。私好みの店がたくさん揃っている。そして、何よりも人が優しい。(あ、ドSな女将もいることはいるが)
ますます仙台を訪れるのが楽しみになってくる。
次は秋保温泉にでも足を延ばしてみようか。


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