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できないことはできないから、今、できることだけをする。
できることなら何でもかまわない。
そうすると地に足が着いて、心が落ち着いてくる。
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それって自分が今、できること?
それって自分がどうにかできるもの?
それとも相手次第?
自分にできることは自分でしよう。
でも、できないものは、委ねよう、任せよう、信頼しよう。
私たちはどこか傲慢で、何でも自分でできると思ってしまっている。
だから、自分ではどうしようもできない相手の気持ちや行動を支配しようとしてしまう。
ところが、やっぱりどうにもならなくて、苦しくなる。
そう、自分にはどうにもできないから、苦しい。
何とかしたい、コントロールしたい、その欲求が苦しみを作っている。
だから、基本に戻ってみる。
今、自分ができることは何だろう?
祈り、もその一つ。
空を見上げる、もその一つ。
食器を洗う。
歌を歌う。
歩く。
書類を片付ける。
耳を澄まして音を聴く。
その問題と全然関係ないことでかまわない。
「今」「できること」に意識を向けると、心は落ち着いていく。
未来にも過去にも生きられない私たちは「今」に帰って来ると安らぎを得られる。
自分は今、何ができるだろう。
できない領域のことに意識を取られていないだろうか?
そう自分に問い続けている。
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図は手が届くところとそうでないところ。
私たちの苦しみはたいてい、この手の届かないところを何とかしようともがくことから生まれる。