すべてがポジティブ・シンキングというほどではなくとも、何かとポジティブに捉えて、頑張っている人がいます。
そういう人のことがカウンセリングの話題として上ってくることもあるんですよね。
例えば、彼氏や上司がそういうタイプの人で、
「ポジティブな話題ならば全然OKで、すぐに乗って来るんですけど、ネガティブな話になるとすぐに『そういう話はやめようぜ』って聞いてもらえないんですよね。その上、『もっとポジティブに考えろよ』って言われるんです。その人の前で悩んでるところ出しちゃいけないような雰囲気で、でも、悩むこともあるし、ネガティブな気持ちだってあるし、出しちゃいけないのは辛いんですよね。」
などのように相談されるのです。
そんな彼女を通じてその彼の言葉を聞いていると「あれ?」と思うところも出てきます。
「彼、ほんとうにポジティブなのかな?ネガティブなところを拒絶するってのはあまりポジティブじゃないですよね?(笑)ポジティブな人って、ネガティブなこともポジティブに捉えると思うんだけどな」
という風に。もしかしたら、彼らはネガティブなことを嫌って受け入れられないから、そういう話を毛嫌いして拒絶するのかもしれません。
ネガティブな悩みを聞いたとしても、ポジティブな人なら「そうかあ、大変やんなあ。分かる分かる。そりゃあ、しんどいわ。でもな、何とかできると思うで。乗り越えられない問題はやってこないって言うしな!大丈夫やって。できるって」みたいになるんじゃないかと思うのです。
悩みを理解してくれてるとか、乗ってくれてるって感じはしなくても(笑)、でも、ちゃんと受け止めてくれてる感じはすると思うんですね。
それに本当にポジティブな人と一緒にいると、気分はとても楽ですし、自然と明るい気分を分けてくれます。(だから、逆にそういう人に近づけない時はポジティブになることに抵抗があるのかもしれません。)
先日の「自信家はほんとうは自信のない人」も同じなのですが、一見したところと内面が逆ってことが人間関係(とくに自立した関係性の中)では起こりやすいようです。
表面的な部分に振り回される、しっかり内面に意識を向ける、そんな心がけをしてみると、相手を理解できる範囲も広がりそうです。