「セックスレス・カップルの問題点」



このテーマのカウンセリングを通じて見えてきたものをご紹介します。
一つの考え方であり、私が感じたものですから、賛否はあろうかと思いますが、一つの考え方、見方として捉えていただけましたら幸いです。

何をもってセックスレスというかはなかなか難しいところですが、要は「少ない、というよりも、ない」と感じてしまったとしたら、それはもうレスと考えてよいでしょう。

「なんでそうなっちゃうか?」とか「どうすればいいのか?」とか「実例は?解決すんの?」という話については、心理学講座カウンセリングの実際ページでご紹介していますので、今回は問題意識を深めていただく上でも、その問題点について考えていきたいと思います。


さて、セックスレスという問題が「ただセックスがない」だけであれば、まだマシなのかもしれません。
しかし、カウンセラーとして、その問題を見つめるとき、そこから波及する、さまざまな夫婦関係が見えてきてしまうのです。

もちろん、セックスがあるから大丈夫というわけではありませんが、少なくてもレスだからこそ見えてくるところもあるんです。

さて、セックスというのは一つの“コミュニケーションツール”でもありますね。
心の、そして、魂の。
言葉は解さないけれど、つながりや安心感、そして、喜びや開放感、そして、愛情も滾々と湧き上がるもんです。
だから、セックスがない、という状態は往々にして、パートナーとの間のコミュニケーションに問題が生じていることを暗示しているんじゃないかと解釈するんですね。

もちろん、普段とってもよく会話し、仲も良く、一緒に過ごす時間も多いけど?と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも、たくさんたくさん言葉を交わしても、肝心要な点がタブーになってしまっていることは少なくないと思うのです。
日常会話がたくさんあっても、どこかに不安を感じたり、虚しさを感じることはありませんでしょうか。
何か逃げてるような、向き合っていないような、そんな感覚になることはありませんか?
これで大丈夫、私達は万全、と思い込みたい気持ちは隠れていませんか?

たとえば、二人の将来について。親の介護、子どもの進学問題、住む場所、お互いの健康状態など、切羽詰ってはいないけれど将来的にはとても重要になるテーマについて、きちんと話をし、深く理解しあうためには、相当突っ込んだ話、そして、時にはケンカになるくらいのぶつかり合いが生まれてしかるべきです。
お互い育った環境も違えば、考え方も違い、そして、男と女なわけですから、すんなり通るとしたら、一方が相手に従属している場合だけと言ってもいいかもしれません。
お互い納得し、win-winの相互依存の答えを導くには、それ相応のコミュニケーションと、勇気と、根気が必要です。
その気長なプロセスを支えるのは、信頼関係、そして、つながり、ではないかと思うんです。
そして、その感情的な信頼とつながりを作るコミュニケーションがセックスでもあるんですね。
そして、充実したセックスというのは、二人の間にかけがえのない感覚を作り出してくれるものです。
その土台に立ってこそ、踏み込める領域があることは、皆さんも想像に難くないのではないでしょうか。
カップルだからこそ、踏み込める領域。夫だから、妻だからできることは少なくないのです。

セックスレスになると、何となく二人の間に壁のような、溝のようなものができていきます。
それは気づかないうちに、とても巧みに作られていきます。
そうすると、一方は他方に遠慮し、怖れを感じるようになり、深い話をしようとしてもつい引いてしまうことになります。そして、やがて、それにも慣れ、当たり前になってしまいます。

また、「あんたはあんた、私は私」といった独立採算制のような意識が作られるようになります。時には成果主義な考えで、「お前はきちんとやるべきことをやっていない。これくらいは働けるはずだ」とか「俺の方が稼ぎが多いんだから、お前は俺の言うことを聞くべきだ」といった考えが家庭を支配するようになります。

会社でのビジネスライクな考え方ややり方が家庭に持ち込まれてしまうわけです。
(故に、会社の帳簿をチェックする感覚で、家計簿を厳しく精査するご主人が生まれたりするのです)

もちろん、これはセックスレスだから生まれる問題とは限りませんけれど、レスになるといっそう強まる傾向があるようです。

そうしてカップルの間に溝、壁が生まれ、距離が出来ていくと「まるでルームメイト」「わたしゃ、家政婦か」「給料さえ持って変えればいいんだろ?」といった分離の感覚が生まれるようになるんです。

それでは将来、かなり世知辛いですよねー。
浮気だってしたくなるでしょうし、もうそうした性的なものは一切抑圧して、仕事なり、子育てなりにエネルギーを向けたくなるでしょうね。

そうすると、こんなものが欲しかったわけではない・・・というパートナーシップになってしまうのかもしれません。

さて、これを解決していく上で大切なことは、たとえ、「自分はオッケーなんだけど、相手が拒否する」という場合であっても、“相手のせいにしない”というところです。
“じゃあ、自分のせい?”と思わなくてもいいんですけれど、パートナーシップの問題はすべて50/50。お互いに同等の責任があります。
そこをまずは認識した上で、自らがこれを解決する意識で向き合っていく必要があります。

あわせて読みたい