8/26 大阪・心理学WSのフォローアップ(1)



ご参加くださった皆さんありがとうございました。
アンケートにて頂きましたご質問に回答させていただきます。
また、感想なども纏めさせていただきました。
いつも温かいメッセージをありがとうございます。

心理学ワークショップ(大阪)
2006/8/26(Sat)『自信の心理学~自分をもっと好きになる!~』
2006/8/26(Sat)『お金の心理学~今よりもっと“いい関係”を築くために~』
淀屋橋・大阪市中央公会堂


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【質問・疑問】

Q.私は昔から将来就きたい職業などの夢を持った時、どの職業も収入が不安定で周りに反対されたり、自分でもそのことが不安で結局、夢のまま終らせてしまったりというパターンが多かったのですが、それは「お金」と言うものに対して何かネガティブな感情を持っているから起こることなのでしょうか?

A.実際はお金に対してネガティブな気持ちをお持ちなのでしょうか?
私達にとって憧れの職業とか夢を描いたとき、それが収入とは結びつかないことが少なくありませんよね。
特に天職と呼ばれるものの中には、自分自身がパイオニアのため(後進に道を開くために)生活はとても苦しいことだってあり得るんですね。

特に大人になってくると、収入というのは職業を選択する上での大きな指標になってきますね。
「いつまでも夢ばかり追ってないで、そろそろ落ち着きなさい」
そんな苦言が飛ぶことだってあります。

でも、それはいわば試練のようなもので、それでもやりたいのか?そこで引くのか?という選択の機会が与えられているんです。
つまり、どれくらいコミットメントしてるのかが試されるわけですね。
収入で引っかかって諦めるのならば、その仕事は辞めた方がいいよ、というメッセージとして受け取ってもいいんです。

だから、あなたのケースでは「お金」だけでなく、「成功する恐れ」も含まれているかもしれません。
誰もが成功したいと望みながら、一方で、私達は成功することへの怖れを持っています。
「成功」あるいは「夢をかなえる」ということに対して、どういう思いがあるのか、その素直な心の声に耳を傾けてみるといいかもしれませんね。

Q.自信がある(自分が好き)と、自己中との違いがよく分からないです。人が見てくれた価値を信じ込んで調子に乗ってしまって「やな人」になってしまうんじゃないかと思うのと不安です。

A.自己中というのは「自分が中心」ということで、自分しか見ていない状態のことを言います。
だから、発言にしても、態度にしても、周りへの配慮や心遣いができません。

一方自信があるということは、余裕が生まれますので、周りの人への配慮はお手の物です。
自分だけでなく、周りをちゃんと見てあげることができます。
(かといって、周りばかりを見るわけではありません)

いわば、自己中と他己中(←そんなことばがあるかどうかは分かりませんが)のバランスが良い状態と言えるかもしれないですね。

それから「やな奴」になってしまった経験が過去にあるのでしょうか?
いじめられたり、そこまでいかなくても誰かに嫌われる経験をすると、自分の価値を受け入れることで調子に乗ってしまうことを恐れるようになりますね。
天狗になって陰口を叩かれたり、足を引っ張られるのが怖いですから、できるだけ自分を押さえようとしてしまうのかもしれません。
その痛みが邪魔するとなかなか素直に自分を表現することが難しくなってしまうかもしれません。

価値を受け入れることだけでなく、自分自身に優しくしてあげる事(自分のわがままをちょっとでも聞いてあげること、自分をヨシヨシしてあげること)を日課にしてみるといいかもしれません。

Q.自分が自信を持てたとき、喜んでくれる人は?という質問の時に、「母親」が出てきませんでした。理性では“喜んでくれるはず”と思うのですが、何となく“利用されそう?”みたいな嫌な感情が出てきました。どうしてなのでしょうか?

A.お母さんとの関係を見つめなおしてみるといいかもしれませんね。
素直に心を開けない関係性にあるのかもしれません。
利用されたり、思いを無視されたり感情的にぶつかっているときは、警戒心や痛みの方が大きくなってしまいますものね。

この質問も少なくても「今時点」ですから、気落ちすることなく、「お母さんと向き合うのが今のテーマなんだな」くらいに思ってみるといいでしょう。
それも今すぐに何とかしなきゃ、というよりも、じっくり時間をかけるつもりで見つめる方がいいですね。(お母さんというのは一番近い存在ですから)

その分、人間関係に与えるリターンも大きいですから、気長にやっていきましょう。

Q.他人の反応を見ながら(考えながら)話をするのも、自信がないからでしょうか?

A.確かに自分に自信がもてないときは、何かを発言するときに周りを見てしまうことが多いでしょうし、すごく勇気が要りますね。
ただ、他人の反応を考えることが悪い事かと言うとそうではなくて、ちゃんと人に配慮ができたり、人の気持ちを考えられたりするわけですから、良い部分(長所)でもあるんですよ。
ただ、それが行き過ぎると心を圧迫しますから、バランスが肝心ですね。

そういう意味ではボランティアの電話カウンセリングなどで、自分が主体に話す機会(=自分の話をする機会)を作って見られるといいかもしれません。
いいトレーニングになろうかと思いますよ。

Q.価値を見るためのコツってありますか?

A.普段から練習してみることが一番のお勧めですね。
職場の同僚や友達など、遠くないけど、近すぎない人が一番価値を見やすいと思います。
それから「価値」というだけでなく「好きなところ」「長所」「魅力」「素敵なところ」という風に、見方を変えると意外にぽろぽろ見つかったりするんですね。

ポジティブシンキングというわけではないですが、こういう見方を意識付けると前向きに、楽天的に物事を見られるようになっていきます。
(とても楽に物事を考えられるようになっていきます)

それに悪口を言うよりも、価値を見るほうが気分がずっといいですから、ぜひ、お勧めです!

Q.クレーマー(クレームを付けてくる人)にはどんな風に対応したらいいですか?

A.状況にもよりますので一概には言いにくいのですが、クレームの内容そのものよりも他に聞いて欲しい(分かって欲しい)ことがきっとあるんですよね。
だから、クレームの内容をそのまま鵜呑みにしてしまうと、後から「何も分かってねーじゃねーか!」と更に怒りを煽ってしまうこともあるんです。

もし、余裕があるとき、あるいは当事者のときは、できるだけちゃんと話を聞いてあげる“姿勢”がすごく大切だと思います。
逃げると“追いかけられる”ので、できるだけ向き合うようにします。
そうして毅然とした態度を示すと、きちんと理解を示してくれる人も多いはずです。

でも、これは心情的にとても辛く、痛いときもありますから、頑張り過ぎないように注意しましょう。
相手のストレスがこちらにも流れてきて溜まってしまいますから、普段から心のケアを考えてくださいね。

また、中には「クレームを付けることが目的」の人もいます。
そういう場合も気分は悪いですが、真摯に向き合うようにすることが大事ですね。

クレームを付けるときは、本人も気分が良くないですし、繊細になっていますから、ちょっとしたことに過敏になりがちです。
そうした心情まで配慮してあげられると、最大の敵が最高の味方になってくれることもあります。

ただ、こればかりはケースバイケースですので、今回のお話はあくまで基本線と思ってくださいね。

Q.どうしても一人で頑張りたい私は受け取り拒否をしているのでしょうか?

A.一人で頑張ることがいけないわけではありません。
限界を超えて、しんどいのに一人でやることに意地を張ってしまうと辛いんですね。

一人で頑張りたいときには色んなケースがあります。
自分を本当に鍛えたいときや、自信をつけるためにチャレンジしたいケースもあるでしょう。
そういう前向きな気持ちの時は、自分を心の状態を見つめつつ、一人でやってみることも悪い事ではありません。

そうでないときは、例えば、意固地になっていたり、プライドが人に頼る事を邪魔していたり、何かネガティブな要因があるケースが多いですね。
そういう意味では「受け取り拒否してるのかな?」と感じる時点で何かあるのかも。
まずは、その要素を見つめてあげることが今は大切かもしれませんね。

<その2へ続く>

ワークショップのフォローアップ&テキスト集

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