3/18 東京・心理学WSのフォローアップ


ご参加くださった皆さんありがとうございました。
アンケートにて頂きましたご質問に回答させていただきます。
参加されていない方にもできるだけ分かりやすいようにさせて頂いているつもりですので、どうぞお時間のある時にお楽しみ下さい。
長文になりましたので、自分のペースを守って・・・お願いします(^^)

心理学ワークショップ(東京)
2006/3/18(Sat)『与えることと受け取ること~人間関係向上のヒント~』
2006/3/18(Sat)『癒しの手法を学ぶ~“感謝”の力を知る~』
五反田・ゆうぽうと


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【質問・疑問】

Q.どうしたら心のフィルターが取れるのでしょうか?

A.心のフィルターは過去の出来事や周りの人から受けた影響からくる価値観などからできています。
だから、誰でも多少なりともフィルターを通して物事・出来事を見ています。
いわゆる「客観性」というのは、このフィルターを除外した状態でと言えますね。

できるだけフィルターを通さずに物事を眺められたら良いのですが、なかなか難しいもので、まずは外すのが難しいことを自覚することが大切だと思います。
その分、謙虚になれ、肩の力を抜いて物事に接することができるようになりますし、その態度がフィルターを外すことにも繋がります。

それから自分自身の内面を見つめ、問題を解決していくこと、人生の中で経験を積み重ねていくこともやはりフィルターを取って行くことになるでしょう。
例えば、一つの出来事に対して複数の見方ができるようになれば、その分、フィルターが取れた(あるいは色んなフィルターを知っている)と言えるのではないでしょうか。

Q.自分に「ありがとう」というのはどういった点で言えるのかが分からなかったです。例えば“ご苦労さん”であれば簡単にできそうですが。
Q.自分に感謝するのは難しい・・・。つい厳しくしてしまうことが多いことに気付きました。
Q.自分に感謝というのは目からウロコでした。でも、難しいです。どうしたらうまくできるでしょうか?

A.ご苦労さん、という労いの言葉もとても大切なものですね。
自分に感謝するというのは、なかなか難しく、イメージしにくいものかもしれません。
すごく成功したり、偉大なことを成し遂げたり、感動したりしたときなどに出てくるもので、例えば大病を患った方などは「今ここに生きていられるだけでもすごいことで、そんな自分やみんなに感謝したくなる」と言う人もいますね。
今日も一日ここにいられることに対して、当たり前なことだけれど、それがすごいことだと感じられると、自然に自分自身に対して感謝の念がわきあがってくるかもしれません。
これは究極の自己承認の方法なので、もし良かったら自分に対して「ありがとう」と言える場面を色々探してみてください。
人に対して使うのと同じくらいの頻度でその機会を見つけられたら素晴らしいでしょう。
つい自分に対しては厳しくしてしまいがちなので、そういう方は「自分を他人のように扱ってあげる」ことを意識付けてみても良いかもしれません。
(他人に接するように、自分にも優しく、気遣いをしてあげる、ということです。)

Q.今日のワークショップで自分を変えることができそうです。でも、相手も変わる必要があると思いますが、自分が変わると相手も変わるというのはどのような根拠からでしょうか?

A.うまく説明できるか分かりませんが、2,3の点からお話させていただけるかと思います。
まず、相手が変わることも必要なのですが、それを求めてしまう(期待してしまう)と、状況や関係性が相手次第になってしまい、主体性を失ってしまいます。(これは“隠れた依存心”の問題といえますね)
また、相手を変えようとするのは、その人をコントロールする(操る)ことになり、関係が悪くなることも少なくありません。
だから、まずは「相手を変えようとするのではなく、自分を変える」ということが基本だと思います。
簡単に言えば自分が扱えるのは自分だけ、といえるかもしれません。

それから、自分が変わるということは、立場・視野・価値観などが変わるということです。
今までは「3」に見えていたサイコロが「4」に見えたり、「2」に見えたりするように、自分が変わった分だけ、今までと違った角度から物事を見つめることができます。
つまり、今の見え方とは状況が変わってくるので、変わってみないと何とも言えなくなるんですね。

例えば、子ども時代、仕事で忙しく、家族を放っておいた父親を恨んでいる自分がいたとします。
そんな自分が結婚し、子どもを持ち、家族を養うために一生懸命働こうと思った時に「ああ、お父さんもこんな気持ちでいたのかもしれない」と考えや思いが改まることもあります。
お父さんは実際何も変わらなくても(年をとって多少丸くなっていたりしますが)、自分の立場や見方が変われば、お父さんへの気持ちは全然違うものになったりします。
そして、そんな違った見方、態度を示したとしたら(今までは恨み節ばかりだったのが、感謝の気持ちを表すようになったとしたら)、お父さんの態度も変わってくるとは思いませんか?
そんな風に自分が変わると、見方や態度が変わるので、相手も変わってくるようになります。

ただ、心の世界は面白いもので、そうして接することができる相手じゃない場合(音信不通で連絡が取れない相手)でも、自分が変化したことで、相手が変わったケースがたくさんあるんですね。
特にそういう場合を共時性/シンクロニシティ(意味ある偶然の一致)などと表現するのですが、これは不思議な世界で因果律や理論では説明しがたいものがあります。

Q.「与える」ことは相手が喜ぶことをしてあげることとおっしゃっていましたが、相手が喜ぶもの=相手にとって本当に良い事にあてはまらない場合もありますよね?そういう点についてはどうお考えでしょうか?本当に相手にとって必要なものを与えるというのはどういうことでしょうか?

A.確かに相手が喜ぶからと言って、子どもに甘いものばかりを与えるのは間違ってますよね。
この辺はとても難しいお話で、話をしようと思えば本当に何時間も続けられそうなテーマですね。
色んな角度から見つめることができると思いますが、僕としては「自分にできる範囲でベストを尽くそう!」という点が一番大切だと思っています。

本当に相手にとって必要なものは何か?なんて分からないケースがほとんどだと思うんですね。
だから、そこで「自分なりにベストだと思うもの」が答えではないでしょうか。

相手が喜ぶと思ってしたのに、それが仇になったり、善意でしたことが悪意と取られたり。
また、逆に何の気なしに言った一言で相手を窮地から救い出してしまったり。
何がどう作用し、どういう風に生かされるかは本当に分からないものでもあります。
だから、自分にできること、自分がベストだと思うことをひたすらやっていくしかないんじゃないかなあ?なんて思っています。

これで答えになっているでしょうか?
後は職業柄、具体論で、機会がありましたら「こういう場合はどうなんでしょうね?」って聞いてください。
ケースバイケースだと思うので、まとめて言うには脳が足りませぬ。すいません。

Q.頭ではよーく分かるのに、できないのはなぜ?

A.やりたくないとしたら、どうしてでしょう?
私達は頭で分かっていてもできないときってありますね。
そういうとき、たいがい私達は「怒り」を感じています。
自分に対して、あるいは相手に対して、あるいは両方に。

だから、まずはその怒りに向き合ってみる(怒っていることを認める、許す)ことが大切かもしれません。
それができたら、徐々に怒りから解放されていくと思います。
怒りは感情のフタと言われ、その怒りの奥に本当の感情が隠れているものです。
その本当の感情に素直に向き合えないので怒りを使ってしまうんですね。
だから、その怒りを見つめつつ、その向こう側にある本当の感情に目を向けていきましょう。
それはなかなか向き合いにくいものもありますが、でも、大丈夫です。
向き合おうという意欲さえあれば、必ず抜け出せます。

Q.嫌な感情を感じることが多かったのですが、それだけ普段は「避けてる」ということなのでしょうか?

A.はっきりYesとは言い難いのですが、あまり見たくない感情に直面されたのかもしれませんね。
体でも傷がある場所に触れると痛みを感じますよね。
心も同じで、何か傷みがあったり、辛いところに触れると嫌な気持ちになったりします。
でも、それはそれで素晴らしいチャレンジなんですよ。
そして、その避けてる感情に直面できた分、きっと何かが動き始めると思います。
その後の変化を見つめてみてくださいね。
きっと色んな気付きがあったり、過去のできごとを思い出したりするのではないでしょうか?

Q.実習のとき「与える」ことがすごく怖いと感じました。その「怖さ」を乗り越えていくにはどうしたらいいのでしょうか?

A.まず、どうしてそんなに怖いのかな?って考えてみてください。
受け取ってもらえなくて傷ついた経験がたくさんあるのかもしれません。
もし、怖れが強すぎる場合には、その根本をみつめていくことで怖れを少しずつ取り除いて挙げられます。

そして、あとは日常の中でちょっと意識してエクササイズをしてみましょう。
ワークショップの中でもご紹介したかもしれませんが、電車の中とか、街行く見知らぬ人を見て「あの人に何をしてあげたいかなあ?」って勝手に想像してみるんですね。
あるいは身近な人に「何をしてあげたら○○さんは喜んでくれるのかなあ?」って考えてみるのも素敵です。
それを実行に移せなくてもいいんですね。
きっとそういうことを想像しているだけで、心がぽかぽか温かくなってくると思います。

そして、何かの時にそれを実践してみましょう。
ちょっとしたことで構いません。
何かの折に「ありがとう」って言ってみたり、美味しそうなチョコレートを「一つどうぞ」って差し出したり。
ちょっとずつ、できること、したいなあ、と思うことを実践していくととても効果的ではないでしょうか?
ぜひ、お試し下さい。

でも、そんなに怖いということは、本当はすごく与えたい人、与え上手な方なのでしょうね?

Q.相手から感謝をしてもらった時は、どうやって受け取ってあげれば喜んでもらえるのでしょうか?

A.一概には言えないかもしれませんが、感謝には感謝で返すのが一番かと。
「ありがとう!」ってニコニコ嬉しそうに受け取れるのが一番素敵だと思いませんか?
あとはニコニコ度に磨きをかけることを目標にされてみると良いかもしれません。
これが案外難しいですね。

Q.感謝なんかしたくないと思っている相手に「目の前にあんたみたいな酷い奴がいるお陰で、私はあんたみたいにならないように気をつけることができたわ。ありがとう」というような、感謝してるんだかどうだか分からない理由でもいいのでしょうか?効果無いような気もするのですが・・・

A.「感謝」という意味での効果は薄いかもしれませんが、「解放」という意味では大きいかも知れません・・・。
そういう風に怒りを持っていることをまずは受け入れたり、こうして表現したりすることで、感情って少しずつでも解放されていくんですね。
(もちろん、直接本人に言ってしまうと色々揉めてしまいますが)

それにそんなに怒りを煽ってくるような人に出会えること自体が貴重なことなので、その気持ちにしっかり向き合ってみると、ほんとうに大きな気付きや発見、成長が得られるのではないでしょうか(それはその人と向き合う事にもなります)。

感謝したくないってことは、相手に怒っていたり、許せない状態ということなので、感謝に進む前にいろんなステップがありますね。
それを謙虚にゆっくり進んでいく事にしましょう。
無理やり感謝しなくても大丈夫です。
むしろ、「感謝できないんだ、それくらいあたしは怒ってるんだ」でOKで、それを何とかしようとしない方が大事です。

Q.「与えること」とは相手が喜ぶことをしてあげること、ということですが、うつの人のケンカ相手になってあげて、閉じ込めている怒りを解放する機会を与えてあげた・・・と思うのですが、これは危険なのでしょうか?独りよがりなのかなあ?本当のところ、相手が喜ぶ結果に繋がるのかどうか?どう考えたら良いでしょうか?

A.先ほど頂いた質問に似てますが、はっきりとした答えは難しいですね。
今回の場合、危険といえば危険です。
人の感情を扱うのは、体を扱うのと同じか、ある意味それ以上に大変な場合があります。
見えないものだから、善意であったとしても誤解を与えやすいです。

でも、そういう風に見てしまうと考えすぎて何もできなくなってしまうのも怖いです。
僕は「人に対してはちょっとお節介なくらいがちょうど良い」と思っているので、自分が善意だと思えば、誤解や偏見を恐れずにやってみたら良いと思います。
悪意に取られても、愛があればきっといつかは通じるし、分かり合えるもの、と信じています(そう信じた方がきっといいことありそうではないですかね?)。

今回の件も、相手の人との関係性が大事かなあ・・・と。
その相手が家族だったら全然悪くないと思います。
友達だったら・・・微妙かなあ・・・。親友ならOKだけれど、そうでない普通の友達ならば・・・ケースバイケースですね。
他人だったら・・・専門家で無い限り、やめた方が良いです。
・・・とそれくらい違いがあります。
でも、最終的には愛情や好意だったら何とかなるもの、と思います。ほんとうに。

Q.与えること、感謝の気持ちを伝えることが難しいのは恥ずかしさがあるからとのことでしたが、どうしたらそれを乗り越えることができるでしょうか?

A.方法論としては無限にあると思います。
この恥ずかしさの感覚は、人前に話をすることから、好きな人に告白するもの、自分の内面を見せることなど多岐にわたっていて、対人関係(男女関係には特に)に大きな影響を及ぼしている感情だと思います。

恥ずかしさと向き合い乗り越えるには、やはり「ちょっと恥ずかしい」くらいの「できること、チャレンジできること」を日常的に取り入れてみることが一番良いかもしれません。
これは人によって様々で、ある人にとっては「自分のことを誰かに話すこと」であり、別な人にとっては「ミニスカートをはくこと」だったり、また別の人にとっては「欲しいものを欲しいと表現すること」だったりするでしょう。
でも、自分なりの“ちょっと”を見つけてやってみると、自分の幅がどんどん広がるような気がして、自分の自信も持ちやすくなるようです。
恥ずかしさを乗り越えると、何でもできるような不思議な力が沸いてきます。
そして、本当に自由を感じられるようになっていくんですね。

あと、恥ずかしさが強い場合には、人との間に壁を作りやすいので、そんな自分の過去や内面を掘り下げてみるのも大切な事ですね。
「恥ずかしさを乗り越える!」というのは、普段心がけるテーマとしてはとても素晴らしく、効果的なものなので是非取り入れてみてください!

Q.「ありがとう」という言葉は何度も言うと自分を卑下しているように相手に受け取られるようなのですが、どうしてなのでしょうか?

A.そう「ありがとう」という態度に罪悪感なり、何か自分を卑下するような気持ちが入ってしまってるのかもしれませんね。
自分を貶めたり、けなしたり、嫌悪したり、そういう風に扱っていませんでしょうか?
例えば、自分をバカにするような気持ちがあると(これはみんなに少なからずあるものと思いますが)、「ありがとう」という言葉が「こんな私に、そのような行為をしてくださいまして、本当に申し訳ない」というような意味になってしまうかもしれません。
そういう場合は、もっと自分自身の価値を認め、許してあげる必要があるのですが、きっとなかなかそうできない事情があるんでしょうね。
そんな心をほぐすことがまずは大切なのかもしれません。

もし機会があればこちらの心理学講座などもご参照下さい。
「lec142.罪と罰の心理学3~“自分は毒である”という観念~」

Q.滞っている関係の相手に対して、どうしても怒りや許したくない気持ちが出て来てしまいます。これは無理してでも感謝すべき点を見つけるべきでしょうか?なるべく無理はしたくないのですが。

A.きっと感謝の前にやることがたくさんあるみたいですねー。
無理に感謝する点を見つけ出さなくてもいいですよ。
ワークショップでは、サポート役がついていたり、仲間がいるからこそ、できるものです。
日常の中で無理にやるとかえって逆効果(余計むかつく、許したくなくなる)になってしまうと思います。

その人に対して持っている怒りをまずは認めるところから始めましょう。
そうした怒りに気付けたことでも大きな一歩になります。
例えば、その人に対して「怒りの手紙」を書いてみます。(もちろん、実際に渡したりする必要はありません。)
そして、書き終えた後にどのような気持ちなのかを見つめてみます。

これもまた一つの実習ですね。
それを紙にではなく、例えばコミュニケーションでやるとカウンセリングになったりします。
もし、滞っている関係性を見つめなおしたい、改善したい気持ちが出てきたら、カウンセリングなども考えてみてください。

でも、怒りがあることは悪いことではありませんので、それで自分を責めないで下さいね。
そして、無理に許したりしようとせず、時を待つことも大事だと思います。
マイペースに進んでいきましょう!

【ご意見・ご感想】

○グループで話し合っている中で、色んなことに気付く機会が得られました。根本さんの話も分かりやすかったです。
○思っていたよりも入りやすいというか、初めてでも抵抗なく参加できました。
○いつもはHPで記事を拝見するだけなので、「根本さんの声ってこんな感じなんだ~」と新鮮に感じました。
○イメージしていたよりも、柔らかい口調の方で少し意外でした。
○自分のパターンを知ることができてよかった。
○与え上手になるための切り口や方法がとても為になりました。これから気付いたときにやっていきたいと思います。
○初めて参加しましたが体験的な要素があって良かったです。
○人の意見を聞けたところは良かったが、もう少し講義があっても良かった。
○お話も楽しいし、勉強になりますが、ワークや実習はとても気付きが多いです。
○今回も楽しく参加させていただきました。またお会いできるのを楽しみにしています。
○今まで気付かなかった事に気付けた。
○すごく癒しムード満点の方でした!お陰でリラックスして受ける事ができました!
○自分に足りなかったものに改めて気付くことができました。
○頭で分かっていたことを実際に体験してみ、改めて再認識することが多かった。
○ブログではいつも拝見させていただいていましたが、今日初めてお会いして、声や話し方がとてもソフトな感じなので意外でした。なので、話がすんなり聞けた(入ってきた)気がします。
○自分自身のことについて考えたり、普段気にしていないことを改めて考えさせられたりしたのでけっこう疲れました。でも、貴重な体験ができたと思います。
○与えることと受け取ることのワークが面白くて、色々発見もあってよかったです。グループの人と色々話せてよかったです。
○言葉での解説も重要ですが、もっと例を挙げて説明していただけるとより分かりやすいと思いました。
○初めて参加しました。表現の仕方がとても面白くて、聞きやすいお話でした。
○実習をやる前はとても抵抗を感じていたのに、やってみたら自然にできてビックリしました。
○グループ分けはクジの方がスリリングでよいと思います。また今度ぜひ。
○お顔を見に来ました~。お元気そうで何よりです~。

 ⇒Ans.多数の方からいただきました。ありがとうございます。とても愛されてるなあ・・・としみじみさせていただきました(^^)

○雨降らなくて良かったですね!! 

 ⇒Ans.多数の方から頂きました( ̄ー ̄*)今後は晴れ男ということでよろしくお願いします(^^)

以上です。
ありがとうございました!!

ワークショップのフォローアップ&テキスト集