(11/4)ビフォー・アフター



僕は普段あんまりテレビを見ない人なのですが、毎週欠かさず見てる番組があるんです。
それは日曜日の20時からやってる「劇的ビフォーアフター」(テレビ朝日系)。
問題のある家をびっくりするくらい素敵な家にリフォームするドキュメンタリなんですが、毎週、感動して涙が出てくることもしばし。
建築家の方のセンスや発想がとても素晴らしいんですよね。
細かなところに遊びを取り入れたり、家族の体や趣向をきちんと反映していたり、その心配りや気遣いはほんと目を見張るものがあって「劇的」という言葉にも納得です。

でも、なんで僕がこの番組を好きかというと、自分の仕事ととてもダブるところがあるんです。
僕らのカウンセリングも同じようなプロセスを経ていくんですよね。

昔は良かったけれど、今はその当時のやり方にも限界が来ていて、やり方を改める時期に来ている場合があります。
それが、カウンセリングを受けるきっかけになりやすい「問題」という奴です。

その時は今の自分を見つめなおして、なんでこの問題を引き寄せてしまったのかを考えていきます。
番組では「建築」という角度から見てますが、カウンセラーはこれを「心理学」という角度から見つめるわけです。

で、どうしたらいいのか?というのを考えていくんですよね。
建坪は限られていて、また、日当たりや周りの環境などの制約条件の中で、できるだけベストなものを建築家は提供しています。
僕たちは、お客さま一人一人の個性や周りの人間関係などを配慮しながら、どうしたら楽に簡単に乗り越えられるのかを提供していくんです。
建築家と同じく、ここがまずは腕の見せ所ってところですよね。
それに、何も論理的なものではなく、多くは感性的、感情的なものを大切にするところも同じなのかもしれません。

リフォームするときは大抵骨組みを残して壁やら天井やらを崩して、より良いものに変えていきますよね。
心も同じで、考え方、価値観、感じ方を変えていくんです。
ただ、心は目に見えないので、大工さんに頼むってわけにはいかないのですが、基本は同じなんだろうなあ・・・と思います。
そこでは破壊と創造という作業が出てくることも多くあります。
自分を捨てるような感じ、生まれ変わるような感じ、今まで味わったことの無い感情に向き合っていく様子がそこでは体験できます。

そうして、最後は、感動的に現実に起きてる問題が解決される・・・というのが僕たちの目指す方向性なわけです。
時に「奇跡みたいですよね・・・」とおっしゃる方もいれば、「思っていた以上で付いていくのがやっとです」という方もいらっしゃいます。
もちろん、みんながみんな、そうした経験をされるわけではないんですが、色んな局面で「感動を与える」というのも、この仕事の醍醐味だと思うんですよね。

それにお会いしていくうちに表情や雰囲気、目つき、話し方、声のトーン、物腰などが少しずつ変わっていくのもすごく楽しいんですよね。
「えぇ?そんなに変わりましたか???」って言われるのも、僕的には嬉しい言葉です。

コラムでも以前書いたような気がするんですけど、僕はそういう何かをプロデュースするってのが大好きで、だから、今の仕事はライフワークなんだろうな・・・と思うんですよ。
お客さまの人生の一部をプロデュースさせていただけるわけですから。

なーんて目でこの番組を見ていると、やっぱりカウンセリングのビフォーアフターもいつかは作ってみたいなあ・・・などと夢が広がるんですよね。
でも、ソファに座って向き合って話をして、目を瞑ったりしてセラピーをしてってのは、映像的にはあんまり受けないよなあ・・・(苦笑)
それよりもノンフィクション・ドラマにした方が面白いかな・・・などと僕の妄想がまたスタートするんです(^^)


あわせて読みたい