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心ない言葉を投げつけられて傷つくことってありますよね。
しかも、その言葉を長らく引きずってしまい、人生に影響を与えていることも少なくないかもしれません。
そうした痛みをひとつひとつ解消・解放していくプロセスを解説します。
ときには1年くらいに渡るプロジェクトになることもあるので、じっくり初手から取り組んでみてください。
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昨年はリトリートでお世話になりました。Kです。
人からの心無い言葉の、解消方法について教えて頂きたいです。
私は、母から「生まなきゃよかった」と言われた記憶があります。
言われたときの景色も覚えているし、そのときに自分が感じたことも覚えています。
ショック、とかはなくて「あぁやっぱりな」と思った記憶があります。
他にも、会社の同僚に、「その感覚ありえへん!」と、真っ向から言われました。
そのことも2年ぐらい?経つけれど、いまだに引きずっています。
飲食店でバイトしていた時に、テンパってしまってミスしたことを店長から「人としてどうかしてる」と言われたことも覚えています。
どうやったら、彼女・彼らたちの心ない言葉を自分の中で解消し、囚われることなく生きていけるのでしょうか…。
(Kさん)
「あぁやっぱりな」と思ったってことは薄々そんな気配を感じていたのでしょうか?
それとも当時の自分も「生まれて来なきゃよかった」と感じていたのでしょうか?
心ない言葉を投げつけられて、それをずーっと引きずってしまうことって誰もが経験することかもしれません。
たぶん言った相手は覚えてない、というのも腹立つところですけれど、その言葉を引きずってしまう自分にも怒りを覚えることでしょう。
ちなみに、今、そうした言葉を思い返してみるとどんな感情が出てくるでしょうか?
ただただ悲しい、とか、虚しい、寂しい、悔しい、ムカつく、どんな状態でしょうか?
復讐心とか見返してやりたいという気持ちもあるでしょうか?
また、これはけっこう厳しい質問なのですが、その心ない言葉を解消し、その言葉から開放されたいとどれくらい本気で思っているのかを確認してみましょう。
それから、心ない言葉を投げつけられて傷つき、「ああ、そうなんだ。やっぱり自分は生まれて来なきゃよかったんだ、人としてどうかしてるんだ、自分の感覚はおかしいんだ・・・」と思うことがKさんの人生にどんな影響を与えているのかを振り返ってみましょう。
さらに、もしその言葉にとらわれなくなったとしたら、Kさんの人生はこれからどう変わって行くと思われるでしょうか?
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そもそもそうした心ない言葉を母、同僚、店長から何度も言われてきたのでしょうか?
それとも1回だけでしょうか?
けっこう私たちは「たった1回言われた言葉」をずーっと引きずってしまうことがあります。
「そんなことない」と自分の中では否定したいのに、ずーっと引きずってしまい、それが人間関係に影響を及ぼしてしまうこと(自信がなくなる)も少なくありませんよね。
ちなみに次のような言葉をかけられた記憶はありませんか?
「Kさんに出会えてよかったよー」
「Kさんってめっちゃ素敵な人やんかー」
「Kさんってめちゃくちゃセンスあるよね」
「Kさんってめっちゃしっかりしてるよなー」
みたいな言葉。
他にもいろいろとほめ言葉をかけられてきたと思うのですが、そういう言葉をKさんはどう受け止めているでしょうか?
「心ない言葉は引きずるのに、心ある言葉はなぜか忘れてしまう。」
私たちはそんな心理的な傾向を持っているのかもしれません。
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もちろん、引きずる言葉ってのはそれだけ影響力のある人から言われた言葉でして、母、同僚、店長がKさんにとって身近で、影響力を持つ人たちだからこそ、引きずりやすいものです。
通りすがりのおっさんに言われたなら、そこまで引きずらなかったでしょう。
だから、身近な人に話す言葉ってものすごく重要ってことだと思います。
自分としては軽い気持ちで言った言葉なのに、言われた相手がずーっとそれを引きずってしまうことだってあるわけですから。
そういうわけで、スーパーカウンセラーとして甚大な影響力を持つ私はクライアントのみなさまに「大丈夫!幸せになれるよっ!!」とお伝えしているわけでして、それゆえ私のカウンセリングを利用してくださっている方はみなさん、「あたしは幸せになれる!」と思っていらっしゃいますよ・・・・ね?ね?ね?(いまいち、嘘くさいと思われて信じてもらえてない気がするんですけど・・・)(あれ?影響力って・・・)(涙)
ということで華麗なるスベリ芸を披露したところでそろそろ本題に入っていきたいと思います。
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ちょっと考えてみてください。
「生まなきゃよかった」
「その感覚ありえへん!」
「人としてどうかしてる」
その言葉がKさんの人生に与えた影響を先ほど振り返っていただいたのですが、今度はこう考えてみてください。
「その思いを引きずることでKさんができなかったこと、手に入れられなかったものは何?」
これは被害者の会を結成するために必要な条件となっております。
「おかんのせいであたしは・・・」
「同僚のせいであたしは・・・」
「店長のせいであたしは・・・」
という風に考えてもらってもいいでしょう。
日本語のテストだと思って、感覚的に、直感的に答えてみると良いと思いますし、感情的になってしまってももちろんかまいません。
「とらわれ」から解放されるためには「怒り」のエネルギーもとても大切です。
そうした心ない言葉を投げつけてきた相手にちゃんと怒れますか?怒りを覚えますか?
その言葉を「あぁやっぱりな」と受け入れちゃダメなんです。
「No!!!!!!!」って拒否しなきゃダメなのです。
その拒否のために「怒り」は大切な役割を担うんです。
つまり、時には戦うことも必要ってことです。
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とはいえ、いきなり怒りが出せるならきっととっくにそのとらわれから解放されていることでしょう。
とらわれている、引きずっている、というのは、未だに傷ついている自分がいるわけでして、要するに何年経とうが生々しいまま傷が保存されているわけです。
となると「じゃあ、その当時の自分を救いに行きましょう」というプロセスから始めることはとても多いものです。
イメージの力を使ったり、ロールプレイセッションを通じたりして、その言葉を言われた自分に会いに行き、その自分と会話したり、抱きしめたりして、その傷をいたわってあげるんです。
具体的なやり方(イメージワーク)はこちらで紹介しているので良かったら試してみてください。
*「過去のトラウマやモヤモヤや痛みを解消するためのイメージワーク~シンプルだけどとても効果的なセルフセラピー~」(1,500円)
そうして、その傷が少しでも解消されていくと怒りが出て来やすくなりますし、このあとのプロセスも進めやすくなるものです。
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しかし、その言葉にとらわれてしまうということはその心ない言葉に「同意」してしまっている自分がいる、ということです。
確かに自分は人としてどうかしてる、と思っちゃってるわけです。
自己否定ですね。
逆説的には、「その言葉をうまく利用して自己否定に使ってる」という風にも言ってもいいでしょう。
自分を否定する際に、その心ない言葉を説得力を増すためにとても役立ちますね。
そういう風に自分を否定するために、自分を傷つけるために、その言葉をずっと抱えてきた、と思ってみてください。
どんな感じがするでしょうか?
また、先ほどとは逆の質問になるのですが、そうした心ない言葉にとらわれることで「しなくてもよかったこと」や「しなきゃいけなかったこと」はなんでしょう?>
「自分は人としてどうかしているから親密な関係を作らなくていい」
「自分の感覚はおかしいから、人と分かり合えなくてもいい」
「産まなきゃよかった存在だから、誰かを本気で愛さなくてもいい」
ちょっと日本語として変な文章かもしれませんけど、ちょっと考えてみて欲しいんですよね。
そうすると、「その言葉を自分がうまく利用してきた」ということに少し納得できるかもしれません。
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そもそも論になるんですけど、私たちは他人から傷つけられるってことはありません。
自分を傷つけられるのは自分だけ、です。
他人から傷つけられたように感じることはありますけど、それは真実ではないのです。
例えば、上司がKさんに「ほんとお前は男らしくねえな!」と文句を言ってきたとしましょう。
傷つきます?
それとも、え?あたしは女ですけど?と不思議な気分になります?
でも、もし、Kさんが元々「あたしは全然男らしくない!」と自分を責めていたのであれば、きっとその言葉は胸に突き刺さって傷つくことになるでしょう。
しかし、「そんなこと考えたこともない」のであれば、「え?何言ってんですか?」と思うので全然傷つきません。
一方、ふだんから薄々自分は全然男らしくないと自分を責めてる後輩君がその言葉を聞いたらどうでしょう?もしかすると立ち直れないほど傷ついてしまうかもしれません。
「あぁやっぱりな」にあるように、実は元々自分がそこに嫌悪感があり、(それに気づいているかどうかは別として)自分を責めているのであれば、その言葉できずついてしまうのです。
これ、ものすごく重要な心理法則です。
元々Kさんの中に「自分って他の人とは違うのかもしれない」とか「自分はおかしいのかもしれない」と嫌悪感があったのであれば、同僚や店長の言葉が突き刺さってしまうのです。
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とても繊細な話なので丁寧に表現しなければならないのですが、私たちは自分で自分を傷つけることしかできないんです。
同級生にいじめられて心ない言葉を何度も投げられたとしましょう。
例えば「ブス!」とか言われたわけです。
自分では全然そんな風に思ってなかったので最初は反発するんですが、何度も言われるうちに「もしかしたら自分はブスなのかも」と思うようになります。
そして、「ブスな自分は愛されない。ブスだからいじめられる。」という風に思います。
そして、その後、いじめがなくなったあとも自分で自分に「ブス!」という言葉を投げかけて、自分で自分を傷つけ続けるのです。
もちろん、そうして「自分はブスだ」と責めているときに別の人から「あんまり可愛くないよね」と言われたら、「ああ!!やっぱり!!」と傷ついてしまうのです。
もちろん、1回言われただけでも、その人のことを信頼している、あるいは、その人が影響力を持っていれば、その言葉を信じ込んでしまうのは初めの方でもお話しましたね。
だから、店長の言葉にしても、Kさんの中に薄々「自分って人としてどうかしてるのでは?」という思いがあり、それで自分を責めていたとしたら、店長のその言葉に「同意」してしまうのです。
そして、「ああ、自分は人としてどうかしているのだ」と堂々と自分を責め続けてしまうんです。
ということは「同意しない」という意志がとても大切ということになります。
「あたしは店長のその言葉に同意しません!」と強く宣言してみてください。
母、同僚に対しても同じ。
そうして、同意しないことを宣言し続けることで、その呪いのようなその言葉から解放されていくでしょう。
※厳密な話をすると「同意しない」という意識は相手を否定する言葉ではありません。そこで「相手が間違ってる!相手の方がおかしい!」と相手を否定することは、潜在意識に罪悪感を生むことになり、正しさの争いが生まれます。だから「同意しない」という意識がとても大切です。
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さて、自分の大切な人がその言葉を投げかけられていたら、Kさん、みなさんはどうしますか?
その大切な人を守ろうとしませんか?
それを自分に対してしてあなきゃいけないわけです。
今度は「わたしはわたしをちゃんと守る!」と今、宣言してみてください。
どんな気持ちがするでしょうか?
これは「自分のことを大切にする!」という意識を表したものです。
先ほどの「同意しない」ということと合わせ、「あたしはあたしをちゃんと守る!」という意識はとても重要なものです。
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ここまでのプロセスをちゃんと済ませたのちに、以後の文章をお読みくださいませ。
この順番はものすごく重要なので、当時の自分とつながり、ちゃんと怒り、同意せず、自分を守る決意を固めてからこの次のプロセスに進みましょう。
自分が自分の味方になっていなければ、この先はただ苦しいか嫌悪感を覚えるか自己嫌悪に再びハマるかになりますので。
ここからは「許し」のお話になります。
さて、心ない言葉をKさんに投げつけた彼女・彼らなのですけれど、果たしてどんな思いでその言葉を言ったのでしょうか?
当時の彼らは幸せだったのでしょうか?
心に余裕があったのでしょうか?
元気だったのでしょうか?
おそらくNoですよね。
そんな心ない言葉を投げつけざるを得ない心理状態にあったんじゃないでしょうか?
そういう視点で彼らを見た場合、どんな気持ちになるでしょうか?
理不尽さに怒りを覚えることもあれば、自分をサンドバッグに使われて悔しい気持ちも出てくるかもしれません。
けれど、ちょっと同情しちゃう部分もあるかもしれないし、彼らの「弱さ」が見えるかもしれないし、あるいは、彼らの「苦しみ」すら見えてくるかもしれません。
さらに、そうした心理状態でKさんに心ない言葉をぶつけたということは、Kさんに甘えた、Kさんに依存した、という風に解釈ができます。
Kさんだったら受け止めてくれる、という思いがあるからこそ、その言葉を投げかけられるわけです。
そう理解できると相手を責める気持ちも落ち着いていくでしょうし、同時に、自分の傷ついた気持ちも減っていくでしょう。
そうしたら、お互いを「無害者」にするためにこう宣言することができるはずです。
「わたしは、○○という言葉をぶつけた○○を許します。」
この言葉を胸を張って宣言できたならば、もうKさんは心ない言葉にとらわれることもなくなっていきます。(しばらくは余韻が残るものですが)
そして、その心ない言葉から自分を解き放つことができるようになるのです。
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そうした許しや癒しのプロセスを体験することができるセミナーをやってます。
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