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問題の陰に寂しさあり、と言っていいほど私たちの日常には寂しさを起点とした問題が存在しているものです。
自覚しているものもあれば、無自覚になっていることも多いのですが、しかし、この感情、幼いころから付き合ってきているのに解消法が見つかりにくいものでもあります。
なので、専門的な視点からその問題に向き合ってみたいと思います。
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「さびしい」「さみしい」「寂しい」「淋しい」いろんな表現がありますが、私たちの問題の根源に漂う感情のひとつと言えるものです。
みなさんは寂しさとどう付き合っていらっしゃいますか?
本も書いたし、セミナーもしているので興味ある方はぜひチェックしてくださいませ。
*「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」(清流出版)
*セミナー動画:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」
この中にほとんど答えが書いてあるのですけれど、ただ寂しさとの付き合い方ってやっぱり難しいものです。
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今回のリトリートセミナーでも潜在的な寂しさがテーマに浮上しましたし、カウンセリングでもときには自分でも気づいていない寂しさが出てくることもよくあります。
「え?あたし、寂しかったの???」みたいな感じ。
ふとひとりになったときとか、なんかつまんないと思ったときとか、好きな人と会えないときとか、好きな人と一緒にいるのに心が通ってない感じとか、予定のない休日の前夜とか、休日のイオンとか、週末の街中とか、寂しさを覚えるチャンスというのはあちこちに落ちておりまして、それでうっ!と胸が詰まるほどの寂しさに襲われることもあるでしょう。
中にはそこから「消えてしまいたい」という気持ちが出てくることだってあると思います。
一方、その寂しさを埋めるために私たちは無意識に忙しくするものです。
予定をぱつんぱつんに入れて寂しさを感じる暇を作らないようにするんです。
だから、スケジュール帳を見て予定が少ない日を見ると焦ります。
「あ!この日、夜、空いてるじゃん!今から誰かを誘うのもなー。よし、いつも会いたがってるあの男に連絡してみるか。」みたいな感じで、パズルを埋めるようにスケジュールをいっぱいにするわけです。
その男に会いたいわけではなく、ひとりになるのが嫌で、寂しさを紛らわせたいがゆえに連絡を取るんですね。
また、「たくさんの仕事を抱える」というのも寂しさを紛らわすためによくとる手段です。
メインの仕事だけでなく、家事や育児、趣味の役割等で忙しくするわけです。
また、SNSなどのやり取りを頻繁にするのも寂しさを紛らわす方法のひとつです。
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寂しさというのは生まれた瞬間から出てくる感情と言われまして、寂しいのは辛いから母親はじめ誰かに満たしてもらいたいと思います。
子どもがママの姿が見えなくなると不安で寂しくて泣くのもそうですし、小さい子どもたちがいちゃいちゃするのもそう、長じては、好きな人ができると一瞬でも離れたくなくなるのもそう。
そうした中で「寂しさ=誰かに満たしてもらうもの」という認識を持つようになります。
しかし、誰かに満たしてもらっても寂しさは紛れるだけで消えないわけです。
くっついているときはいいけれど、離れてしばらくするとまた寂しくなるわけです。
それで多くの人はまず「我慢」しますね。
そうして、自分で寂しさを紛らわせようとします。
とはいえ、「誰かに満たしてもらうもの」という思いはそのまま継続されます。
これ、お気づきのように他人軸だし、依存なんですよね。
そして、ずっと誰かに満たしてもらいたいと思い続けることは、依存のままい続けることと同義なんです。
つまり、子どものまま、成長を止めてしまっているのです。
寂しさがずーっとある場合、心の中を見てみると「子どもの自分」と出会えるかもしれません。
その子がずっと誰かに寂しさを満たしてほしいと思っているのです。
★オンライン:11/1(金)20:00-21:30 特別心理学講座「大人になりきれない大人のための心理学講座」
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/53939
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例えば、パートナーができて徐々に信頼関係を築いていき、我慢の少ない、比較的なんでも話せる関係になったとするでしょう?
彼への愛情もしっかり感じているし、彼からの愛情も感じられています。
つまり、「つながり」をちゃんと実感できているわけです。
そうすると離れていても寂しくありません。
心の中に彼がいて、彼の心の中にも自分がいることが分かるからです。
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例えば、親友と言える友達がいて、何かとやり取りをしていてお互いのことをよく知り合っている関係だとしましょう。
彼女はいつも味方だし、自分も彼女の味方だと実感しています。
そのときも「つながり」がありますから、寂しさは感じなくなりますね。
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こうした「つながり」は寂しさを癒してくれます。
ただし、その条件は「対等であること」です。
この対等性は味「大人の関係」と呼べるものです。(いやらしい意味はありません!)
一方が自立、一方が依存の関係では「つながり」を作ることはできません。
また、この「つながり」にしても「対等性」にしても、未来を保証されたものではありません。
パートナーとの関係が崩れたり、親友と仲違いしたりする未来も存在するわけです。
「つながり」も「対等性」も“今この瞬間”にのみ存在しているものです。
だから、常にそうした関係を築いていく意識が必要になります。
それをコミットメントというわけです。
つまり、相手と対等な関係を築き、つながりを作れるようになるために「大人になる」ということが求められているんです。
これが寂しさを解決する方法のひとつです。
★オンライン:11/1(金)20:00-21:30 特別心理学講座「大人になりきれない大人のための心理学講座」
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/53939
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この「つながり」なのですが、大人になるということと合わせて、とても深い意味があるものです。
「誰かとつながりを感じられるのも投影である」
この言葉でピンと来られた方は先の「寂しさ本」を愛読されているか、カウンセリングをねっとり受けていらっしゃるか、よく心理学を学ばれてる方ですね。
「“自分とのつながり”が相手との関係性に“投影”されて“相手とのつながり”を感じる」
つまり、「自分とつながってなかったら、他人ともつながりを感じられないねんで。もし、それで他人とつながってるように感じたらおそらくそれは依存心や」というほどの意味です。
自分とのつながりとは、自分の心とつながっていること、すなわち、自分の感情、感覚をありのままに受け入れられている状態、要するに、自己肯定感が高い状態なのです。
私たちは感じたくない感情があると「蓋をする(見ないようにする)」「我慢する/抑圧する」「麻痺させる」という方法を取ってしまいます。
私も長らく寂しさを麻痺させてきた人間なのですが、麻痺させるとその感情は感じなくなり、意識的には「なくなった」と思います。しかし、それは我慢・抑圧と同じでして、心の中にあるけれど気づかないようにしている状態なんですね。
そうした方法を取ると、心とのつながりが切れてしまうのです。
寂しさを感じているのに、寂しさを意識できないわけです。
同様に、怒っているのに自分の怒りに気づかない、悲しいのに悲しみを感じない、罪悪感があるのにそれを認められない、ということが起こります。
そうしてしまうのも無理のないのですけれど、自分の感情を切ってしまったら、自分とのつながりは感じられません。
そうすると誰かとのつながりも感じられないのです。
そういう意味では誰ともつながりを感じられない人は自分の心とのつながりを取り戻していけばいいんですよね。
また、結局はあれか、また自己肯定感言うんか?と苦情が出そうなわけですけれど、いやいや、そうですねん、つまるところ自己肯定感やねん、という話として受け止めていただけるとありがたいものです。
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そこで自分の感情をひたすら受け止めていく方法だけでなく、自分とのつながりを取り戻す方法、つまりは、寂しさを満たす方法はほかにもあるものです。
それが「自己充足」というやつです。
で、この自己充足、自分で自分を満たす、ということで、自家発電、自給自足、いろんな表現ができますが、今回はコレでいきたいと思います。
「本気になること」
今回のリトリートセミナーで、何度も出てきたテーマです。
何かに本気になるということで自己充足が果たせるのです。
逆に言えば、それくらい私たちは本気になることが恥ずかしいみたいです。
思春期の頃って何かに本気になることって恥ずかしくなかったですか?
情熱的に、夢中に、一生懸命、まじめに、まっすぐ取り組むってのはなんか恥ずかしいわけです。
思春期って潔癖になりますから、泥臭いことを嫌い傾向があるんですよね。
だから、何かに本気になることに抵抗を覚え、そのまま、なんとなくスマートで、クールで、上手に物事をこなす方に向かいがちなんです。
具体的には、、、
完璧主義な人は完璧にすることが目的です。情熱を傾けても完璧にできる保証がないのなら手を出せません。だから、何かに本気になれません。
理想主義者は「こうあるべき」という姿を描いているのですが、それは多く、他人軸なものです。人にどう思われるかを実はとても気にしているので、本気になることが恥ずかしいと思っていたらそんなことできませんよね。
人からの期待に応えてきた人もまた他人軸ですね。
他人の評価を気にしてしまうのもまた他人軸ですね。
人の目を怖がってしまうのもやはり他人軸になります。
どれも自己喪失の状態になりますから、自己充足なんてとてもできません。
だから、この辺で引っかかってしまうと「寂しさを自己充足で溶かす」ということに
困難を感じやすいかもしれません。
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そんな「本気」というとどんなイメージがあるでしょうか?
本気の恋?
それもありですよね。
本気で起業!
全然いけますね。
本気で遊ぶ!
個人的にはこれを推したいと思っております。
けど、大人になってしまうと抵抗ある人も多いかもしれませんね。
改めて自分が本気になれるものを探してみるのもいいですが、やはり今の日常において本気を創り出した方が早いような気もします。
本気の歯磨き。
本気の料理。
本気の風呂掃除。
意外と身近にあるんじゃないでしょうか?
あと、過去を振り返って本気になったできごとを探してみるのもいいでしょう。
そのときの感覚を思い出すだけでも効果はありそうです。
本気で受験勉強に励んだこと。
本気で全国大会出場を目指したこと。
本気で資格試験に臨んだこと。
他にも借金を返済するために本気で頑張ったこともあれば、大病を患った方は本気で体を治そうとしたでしょうし、本気の恋をした際はエネルギー全開だったでしょうし、経産婦さんは出産の際、本気になりましたよね?
ちなみにリトリートセミナーではフォーカスパーソンの方に「本気で企画書を作れ!」という宿題を出しました。
「本気」になれればなれるほど自己充足は深まります。
ひとつの参考にしてもらえれば幸いです。
*「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」(清流出版)
*セミナー動画:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」
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