「なくて七癖」~私たちの問題は知らず知らずにある癖に支配されている。遠慮癖を例に~



つい不安や怖れの方をみてしまう、とか、何かしら疑ってしまう、とか、つい遠慮してしまう、などの心の癖(パターン)を私たちはいくつも持っているものです。
そして、それは自分でも意識しないうちに出ちゃっているものなので気づきにくい上に、問題を作る原因になってることも多いのです。

先日の東京1DAYリトリートで出てきたお話なんですけど、私たちは「なくて七癖」と言われるようにいろんな癖を持ってるんですけど、それは物事の見方、捉え方、感じ方にも言えることなのですよね。

「なんかいつも不安や怖れの方ばっかり見ちまってるよねー」なんて指摘をさせてもらったんですけど、癖になっちまってるものですから、自分がそういう見方をしてるってなかなか自分では気づけないわけです。

彼氏との関係がうまく行って「よもやいよいよ結婚か!」という状況になっていたり、仕事で思わぬ昇給があって懐が温かくなったりしても、そんな状況に「よっしゃ!」「やったー!」「ぬほほほほほほほほほほほ」と喜ぶのではなく、「でも、、、、この人と結婚して大丈夫なんかな?」とか「昇給した分、仕事量が増えるんじゃ・・・」などと不安や怖れの方を見てしまうわけです。

同じような癖ってのは誰にでも少なからずあるものでして、「何かと自分が悪いと思ってしまう」「つい自分は悪くない、誰かが悪いと思ってしまう」「どうせ自分は愛されないと思ってる」「いつも相手の話を疑ってしまう」「調子に乗らないように嬉しい気持ちに蓋をしてしまう」「何でもひとりでやろうとする」「なんか自分が利用されてるように感じる」「自分の足りないところばかり見てしまう」「自分には無理、できないと思ってしまう」等々、数えきれないほど多くのパターンがあるもんですよね。

みなさんはいかがでしょう?

これらは癖であるがゆえにふつうに生活している上ではなかなか気づきません。
脚を組む癖がある人が気が付けば脚を組んでるように、知らんうちに自分が勝手に反応しちゃってるのですよね。

でも、脚を組むのは見りゃ分かるので意識することはできますが、「何かと不安や怖れの方を見てしまう」という目に見えない癖ってのは、自分がそうしていることに気付かずにそうしてるので、結果として「なんかうまくいかなーい!!」「頑張ってんのになんでやねーん!」「いつも空回りばっかりしとりやないか!」「何も変わらへんやないか!」と思うようになるわけです。

そういう癖を見つけようと思ったらカウンセラーなどに自分を客観的に見てもらうのが早いんですけど、それはめんどくさいとおっしゃるためにひとつ方法をお伝えしますと「いいことがあったとき、人から褒められたとき、どんな風にそれを受け止めているか?」を見てみると分かりやすいかもしれません。

「あ、褒められても素直に受け取れずに全否定して、ダメなところを探し始めてる」
「あれ?いいことがあっても『調子に乗るんじゃねえ!』という声が聞こえる」
「褒められても『何か裏があるじゃね?』と裏を読んでしまう」
「いいことがあった分だけあとから悪いことが起こると身構えてる」
「褒めらても自分のことと思わずにとりあえず一瞬フリーズしとく」
「ああ、なんか相手の期待に応えなきゃとか思ってるなあ」
「とりあえず外向けには喜んだフリをするけど、ほんとは何も信じてない」

そんなところに私たちの「なくて七癖」が隠れてるわけです。

そして、その癖によって幸福度が変わってくるなんて言われたら恐ろしいですよねえ。

カウンセリングってのはそんな癖をつまびらかにする場なので、あれこれとご指摘を申し上げる場面も良くあります。

その1DAYリトリートでもそうでしたけど、お話を客観的に伺うものですから「ん?何かと不安や怖ればっかり見てるんじゃね?」ということが分かるわけで、そうすると「いいことが起きてるのにそれを全然受け取れてないよね?」とか「えーっと、それってもしかして惚気話ですか?」などとツッコミを入れることになるのです。

こうした捉え方にももちろん背景・根拠・理由があるわけでして、まいどおなじみですが幼少期の環境に大きく影響を受けるものですね。

例えば、母親がいつも誰かの悪口を言っていたり、愚痴っぽくてイヤだなあ、と思っていたとすると、自分は人の悪口は言わないようにしよう!なんて思うわけですが、それと同時に、いい事があってもそれを母に言ったらネガティブに受け止められるってことも思うわけです。

そうすると学校で嬉しいことがあったらお母さんに聞いてもらい、一緒に喜びたいし、褒められたいわけですけど、どうせ悪く言われるだけだからと思い、その嬉しい気持ちを押さえて何事もなかったように過ごすんです。辛いですけどね。

その結果、気付けば嬉しいことがあってもその気持ちを押さえて平然としてることが癖になってしまうものですから「あたしって嬉しいことがあっても素直に喜べないし、その気持ちを押さえてしまうんです」という問題が生まれるんです。

例えば、両親が不仲でいつも喧嘩ばっかりしていて心を痛めていた時代があり、何とかふたりに仲良くして欲しいとお母さんの愚痴を聴いたり、お父さんの言うことを聞いたりすることに心を砕いているうちに、自分のことよりも周りを優先してしまう「調整役」が板に付いてしまうんです。

その結果、自分のことは放っておいていつも誰かに気を配ってることになり、自分でも自分のことが分からなくなったり、自分を大切にできなかったりしてそれが仕事でもパートナーシップでも問題として浮上してくるようになります。

例えば、いつも母親が自分よりも弟ばかりをかわいがるので、知らず知らずのうちに「自分は愛されない。自分は選ばれない。」という思い込みを持つようになり、それが2番手の恋問題として表面化することもあれば、両親ががっつり男尊女卑だったので自分の存在価値が感じられず、いつも自分が傷つくような恋ばかりを繰り返すようになっていたり、家にそこそこお金があったので「自分で稼ぐ」という意識が希薄になり、仕事上の問題を持つようになったり、、、、まあ、私たちが抱える問題の陰にはそんな癖が影響しているものなのです。

こうした癖をカウンセラーは「パターン」と呼ぶんですけど、じゃあ、どないせいっちゅうねん!という話になるわけですけれど、とあるクライアントさんは子どもの頃からきょうだいに遠慮してきたので、仕事でも恋愛でも一歩引いて隠れてしまう癖を持ってたんですよね。

だから、好きな人ができてもいまいち踏み込めず、トンビに油揚げをさらわれるが如く、いい感じのところでいつも彼の気持ちは他の女に行っちまったわけです。

「私はいいから」という遠慮癖があったんですよね。

で、お話を伺えば高校や大学の進学でも、就職先にしても、職場の会議にしても、取引先との折衝でもそのパターンが出てきてしまっていました。

そういう視点で見れば「ああ、あたしはどこでも同じことをしてる!ヤバい!」と問題意識を持つことができます。

「コンビニの会計でもエレベーター待ちでもつい隣の人に『お先にどうぞ』と譲ってるー!!!」なんてことにも気付けるようになります。

まあ、純粋にとても良い人なのですけれど、でも、それを恋愛でやっちまったらいつまでたってもひとりってことになっちゃいますよね?

それで「好きな人がいて、相手の人もあたしに好意を持ってくれてると思うのですが、いまいち進展しないというか、様子見をしちゃうというか、あたしは好きだからお付き合いしたいと思うのですけど・・・」という話をカウンセラーにしにくることになったんですよね。

じゃあ、遠慮せずに自分を優先すりゃいいじゃない!ということで、もっと自分を大事にしよう!素直に欲しいものを欲しいと言えるようになろう!自分の気持ちを優先してあげよう!などの試みをしていきます。

が、まあ、長年染みついた癖ですからねー。それで多少は解消される部分はあってもなかなか本質的には変えられないのですよ。それに遠慮癖っていうと悪いことのように思えますが、相手を尊重して大切にしていると言えば聞こえは良いじゃないですか。実際、それって長所ですし。ほんと長所と短所は表裏一体ですよね。

それで根っこの方に目を向けようってんで、弟に遠慮してきた部分を解消すべく、「両親の愛を受け取る」ということをやったり、弟への嫉妬(比較競争)を手放して行ったり、幼少期の「あたしだけを愛してー!」という欲求を顕在化させたりしていくことをやっていきました。

そうすると何かしら遠慮してしまいそうになるときに自分でも気づけるようになるし、自分ひとりのときは自分のことを優先し、大切にできるようになってきてずいぶんと気持ちは軽くなって生きました。

とはいえ、遠慮せずに自分が前に出るなんてことは初心者マークもいいところなのですよ。
今まで30数年そういう生き方をしてきたわけですから、なかなか慣れないんですよね。

遠慮して譲ったほうが楽なんです。

意中の彼に対しても踏み込めることもあるけれど、まだまだ遠慮してしまう部分も多いんですよね。

仕事ではだいぶ自分を出せるようになったと言いますが、肝心の恋が進展しないってのは面白くないわけです。

で、そういう癖って必ず他の行動パターンにも影響を及ぼすんです。

遠慮して一歩引いてしまうってことは、自分の魅力や価値も出せないってことに通じるんです。

周りの人たちに遠慮してファッションや行動だって「控えめ」になりやすいのです。

そこで、彼女の裏側にある「目立ちたがり屋」とか「自己主張が激しい奴」との統合を模索することも一案です。

「ほんまはあんた自分が一番!ってタイプでしょ?弟が生まれるまではそうだったでしょ?」という方針もアリです。もし、それが本質だったなら。

でも、女性性がとても豊かなら「ただ美しく咲いておくだけでええねんで」という方針もアリです。その場合は「遠慮なく咲き誇れ!」というのが課題となります。

まあ、こういう方の生き方を見てきたら自分から積極的に動くっていうよりも、相手を手招きして引き寄せる方が得意だわね、なんてことが分かってくるものです。

そうすると「まあ、別に自分から動かんでもいいよ。相手が来たくなるように誘い掛けとったらええんやで。」という方向性で行けるんです。

あ、こういう表現をすると「あたしも受身だから、待つというか引き寄せる方がいい」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、それはそれで色々と抵抗は出てくるものですからね。恥ずかしいとか怖いとか無価値感に苛まれるとか逃げたくなるとか野良猫女子が爆誕するリスクだってありますからね!

で、そういう方針で今まで“遠慮して隠してきた自分”というのを明らかにしていくんですね。

ほんまはどういう女なん?
その魅力どうしたら表現できるん?
ちゃんと器が大きいことを自覚せなあかんで?

まあ、そんなこんなで「遠慮して引いてしまう」ということをむしろ逆手に取る形になるんですけど、それすらも価値として見ることで案外物事がスムーズに流れるようになるんです。

で、あっさり意中の彼を捕獲することに成功するなんてことになるのです。

癖に気づき、それを解消すべく向き合っていく際に、その原因を解消したり、日常でそれを克服すべく課題に取り組んだりすることも重要です。

ただ、それに加えて「その癖を価値に転換できないかなあ?」などと考えればまた新しい道も見えてくるのです。

そして、やっぱり何よりも自分らしい価値魅力ってところにフォーカスすることが大事なわけでして、そこをベースに癖を活用できればそれほど負荷をかけずに人生を変えられるとも思うんです。

さて、そういう風に自分の「なくて七癖」を見てみましょう。

まずは気づくのが大事なわけですが、それはどういう経緯で成り立ってきたのかを考えてみて、なんかわだかまりがあるならそれを解消しておく。

そして、その一方で、自分の魅力や価値にフォーカスしてみて、その癖を捨てたほうがいいのか、あるいは、その癖をうまく利用したほうがいいのかを考えてみる。

もちろん「すぐに」というわけではないですけど、確実に着実に自分が、人生が変わって行くことに気付けるんじゃないかと思うのです。

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