「怒り」という感情をよく知って、御恨み帳を上手に書けるようになろうぜ!



感じた気持ちを抑え込まず上手に吐き出す方法として御恨み帳を推奨しています。
ただ、なかなか上手に書けないという声も多く、そんな方のために考え方、取り組み方をお伝えしています。
さらに「怒り」という感情についてもお話しています。

根本先生、こんにちは。
「怒り」とお恨み帳について質問があってメールをしてみました。

わたしは、以前はあんまり怒ったりするほうではなかったのですが、近ごろめちゃくちゃ怒りっぽくなってしまいました。
怒り方も激しいし、瞬間湯沸かし器みたいにいきなりMAXまで怒ってしまうし、「相手の目線から見ると、わりと理不尽じゃね?」ってところでプツーンとすることがしばしばあります。
たまに罵詈雑言・暴言が口から実際に飛び出すこともあり、このまま暴れん坊になっちゃったらどうしようー、と恐怖しています。

わたしの家系は、父も母も怒りやすいし、ものに当たったり大声で喧嘩したりと、怒り方も激しく、それに輪をかけて、母方の祖父が生前すごく怒りっぽい人で、身内だろうと知らない相手だろうとお構いなしに、些細なことでブチ切れ怒鳴りつけるような人でした。

わたし(孫)は直接そういうことをされたりしなかったけど、「おじいちゃんそういう人だからね」というのは、幼少期、祖母や母からよく言い聞かされておりました。

最近のじぶんの怒りっぽさは、祖父の怒りっぽさを思い出させる感じがして、「ラスボス母と向き合う時である」ということかなぁと思い、母(と、ついでに父)についてお恨み帳をせっせと書いているのですが、書けば書くほど、ますます怒りっぽくなっていく感じがしています。

これはアレでしょうか、「癒やしが進んで、一時的に悪化したように見える状態になっている」というやつでしょうか。

お恨み帳やカウンセリングなど利用して、そのうち落ち着いたらいいな、落ち着くんじゃないかな、とわたしは思っていますが、むしろ「あたしは暴れん坊なのだ、ガハハ」と開き直っちまったほうがスムーズに癒しが進むでしょうか。

また、お恨み帳を書くペースがかなりのんびりで、いつになったら終わるんだこれ、というペースであることも気になっています。

もともと、お恨み帳については3年くらい前からチャレンジしていたのですが、当時は「1ページも書けない」ことがざらにありまして、近ごろ、ようやく数ページから10ページくらいの単位で書けるようになってきたところです。
コツコツ書いてはノートを破り捨ててます。

が、けっこうな割合で、お恨み帳を書いていると、ウワーッて怒りが噴出したあとのタイミングで(「感情の踊り場」的なところで?)強烈な睡魔に襲われ、書き続けられず、そのまま寝るか、ぐったりしてしまいます。。

根本先生のブログやご本を読んでいると、みなさん、お恨み帳を書き始めるまでは悩んでも、いざ書き始めるとスムーズそうなイメージがあるのですが、なにかコツでもあるのでしょうか。

お恨み帳を書いたあとは、スッキリした感覚もしばしばおぼえるので効果はでてると思うのですが、すぐにまたどよーんと重たくなってきます。

とりとめない感じの内容になりましたが、なにかアドバイスをいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。
(Rさん)

お恨み帳って何?と思われた方はこちらをまずはどうぞ。

【保存版】御恨み帳(お恨み帳)の書き方~心の健康を維持するための素敵なノート~

「御恨み帳がうまく書けな~い!!」という訴えは古今東西老若男女から頂く定番なネタでございまして、そもそも御恨み帳を書いたほうがいい人はふだんから怒りを我慢しがちな方なのでいざ書き始めようとしても何も出てこないものです。

そういうときは「何も出て来な~い!」ってことを書き綴っていればよろしく、そのうちRさんのように徐々に書き始められるようになりますし、時には「怒りが止まんねー!」となることもよくあるものです。

御恨み帳というのは溜めがちな感情を吐き出すための厠・便所・トイレのようなものでして、「いつかは書かなくても良くなりますように」という思いは「いつかはウンコをしなくても良くなりますように」という思いと同じだと思ってくださいませ。

とはいえ、ノートに書き出さなくても怒りをそのまま解消できればいいわけで、いわば、御恨み帳というのは怒りと上手に付き合えるようになるレッスンでもあるわけですね。もちろん、怒りだけでなく、寂しさ、悲しみ、不安、怖れ、罪悪感、劣等感、屈辱感などいろんな感情に使えるだけでなく、応用編としては「ポジティブな感情をより膨らませる効果」などもあるものです。

つまり「感じてる感情をただ書き留めていくノート」というのが御恨み帳なわけですね。

そういうわけで「何も書けない」という方は「何も書けない」と書けば良いということになりますし、何も書けないことで感じる気持ちを書けば良いということになります。

Rさんが御恨み帳についてFAQ的にいいことを書いてくださるのでひとつひとつ揚げ足を取って行こうと思います!

>お恨み帳をせっせと書いているのですが、書けば書くほど、ますます怒りっぽくなっていく感じがしています。

これは今まで抑えてきた怒りを感じる許可が出たという風に解釈できます。
父ちゃん母ちゃんにじいちゃんまで怒りっぽい家系であれば、Rさんだって怒りんぼだと思うのですが、でも、幼少期からそうならないように怒りを禁じてきますよね。

そうすると「怒りを覚えたときにそれを感じないように抑圧する癖」というのが付くわけです。

だから、ほんとは怒ってるんだけどそれに気付かずにいたのですが、御恨み帳により怒りを感じる/出すことを許可したら、それまで溜め込んでいた怒りが出てくるものですし、以前よりイライラする頻度が増えるのも自然現象ですね。

つまりそれくらいRさんは怒りんぼだったってことに気付いたってことですな。

でも、抑え込んで肚の中に溜め込むのも良くないので、そうして感じられるようになり、出せるようになったことはたいへん健康的なことです。

みんな怒りを怖れ、怒りを嫌うんですけど、それを抑え込むのは自己攻撃その他になってしまうわけで、たいへん危険なんですよね。

なので、

>むしろ「あたしは暴れん坊なのだ、ガハハ」と開き直っちまったほうがスムーズに癒しが進むでしょうか。

という風に思っていただいたほうがいいと思います。
怒りんぼは怒りんぼらしく、暴れん坊は暴れん坊らしく、ですな。

>が、けっこうな割合で、お恨み帳を書いていると、ウワーッて怒りが噴出したあとのタイミングで(「感情の踊り場」的なところで?)強烈な睡魔に襲われ、書き続けられず、そのまま寝るか、ぐったりしてしまいます。。

これには大きく2種類の解釈がありまして、ワーッと怒りが出たことにより思い切り緩んで眠気が来たのか、あるいは「抵抗」が出てきたのか、というところです

どちらにせよ、とてもよくあることですし、それくらいRさんがきちんと向き合ってらっしゃる証拠なので「いい感じですね~」と思っていただいてOKです。

映画を観て思い切り泣いたあととか、友達としゃべってて腹を抱えるくらい笑ったあとにも「強烈な睡魔がやってくる」ということがあります。

感情が解放されたことにより「緩む」わけで、いい温泉に浸かった後にひたすら眠たくなるのと同じだと思ってください。

また、リトリートセミナーや1DAYセミナー、それから、イメージワークなどを多用するワークショップなどでは必ずこんな説明をしています。

「セッションの途中で急に睡魔がやってきたり、記憶がふと飛んだりすることがあるかもしれません。それは心理的には『抵抗』というやつで、これ以上感じたらヤバいと潜在意識が判断したら、睡魔などの形でそれ以上感じないようにブレーキをかけるんです。いわばブレーカーが飛んだようなイメージですね。とはいえ、眠くなっちまったものはしょうがないので、それに従っておいた方がいいですよ。無理に目を覚まそうと頭をハンマーで殴っても痛いだけですからね。何に抵抗しているのかはあとから考えれば良いことですから」

Rさんは長らく「怒り」を禁じてきたわけで、だいぶ慣れて来たけど怒りを感じ続けることには「抵抗」があるのかもしれません。

また、感情の踊り場的なところといい表現をされてますが、踊り場ってことは次の感情の層に入ろうとしているわけで、そこの感情を感じることに抵抗が強い場合は睡魔という形で潜在意識がブレーキをかけてくるのです。

例えば、「怒りは感情の蓋」などと申しまして、ほんとうの感情を感じないために怒ることで蓋をしようとするんですね。

そうして感情は地層のように積み重なっていくんです。

で、仮に怒りの下に「寂しさ」があったとしましょう。寂しさを感じるのが嫌で怒りを使って寂しさに蓋をする(封印する)(抑圧する)わけです。

そんなとき、怒りを解放していくと当然、その「寂しさ」という層が出て来ちゃいます。
寂しさを感じたくなくて怒りで蓋をしたのに、怒りを解放したことで寂しさが出て来ちゃうんです。

これはヤバいです。寂しさを感じたくない自分としては何とかしてそれを阻止しなければなりません。

それで「睡魔」という奥の手を潜在意識は使うわけです。

これ、慢性的な問題にはけっこうな確率で付いてくるもので、リトリートセミナーとかだと「なんかセクシャリティのエネルギーが流れ始めたら眠たそうにしてるようね~」なんて方もいらっしゃるものです。

とはいえ潜在意識の意向ですから顕在意識ではどうすることもできないので、ただ「そっかー。抵抗してるんだー。何を感じたくないのかなあ?」などと思っておけば大丈夫です。

逆にそこを無理やりこじ開けるのも危険ですから。

◎そんなイメージワークばっかりやるセミナーがありますよ!

ワークショップ「親密感への怖れを徹底的に癒すワーク10連発」
大阪:6/10(土)14:00-17:00
オンライン:6/11(日)14:00-17:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49020

>根本先生のブログやご本を読んでいると、みなさん、お恨み帳を書き始めるまでは悩んでも、いざ書き始めるとスムーズそうなイメージがあるのですが、なにかコツでもあるのでしょうか。

コツはあるっちゃあるし、ないっちゃないです。

感情表現が得意な方ほどスムーズに書き出せて、スッキリするものですから、ふだんから感情表現が苦手な方は「うまく書けなーい!」てことも多いものです。

私のブログをお読みになられると「この人、すごく表現が上手だなあ」という方がよくいらっしゃると思います。

自分の気持ちを上手に表現されてるわけですが、そういう方であってもネガティブな感情についてはなかなかうまく表現できずモヤモヤして御恨み帳が書けないって方も多いんですよね。

だから、自分なりに「今の気持ちを書き綴るノート」として継続されることをお勧めします。

ちなみにノートに書き出すのがなぜ良いかと言えば、文字にすることで客観的に自分の感情を見ることができるのと、他の人にぶつけずに済むので平和が保たれるということです。

>お恨み帳を書いたあとは、スッキリした感覚もしばしばおぼえるので効果はでてると思うのですが、すぐにまたどよーんと重たくなってきます。

そのどよーんというのが抵抗を覚えている「次の感情」なのかもしれません。

機会があればそのどよーんと向き合ってみるのも良いかもしれません。

先ほどの「抵抗」の話につながるんですけれど、地層のように折り重なっている感情はひとつの感情を感じると次の感情が出てきます。

怒りを感じていたと思ったら、すごく寂しい気分になってきて、その寂しさを感じていたらなんかまたムカついてきて、それを感じ続けたらすごく惨めな気分になって、そしたら、悲しいような虚しいような気持ちになって、そうすると罪悪感みたいなのが出てきて、それでも感じ続けていたフッと軽くなって、スーッと何かが抜けた感じになってただただ心地よい、気持ちいい感じになる、という風に。

感情をそうして感じていくと最後は必ず「愛」とか「親密感」という領域に達するのでそうして気持ちよくなるのですが、その中に「感じることに抵抗が強い感情」があると睡魔が襲ってくる、気分が悪くなる、逃げたくなる、そして、重たくなる、などの反応が現れます。

だから、本質的にはそのどよーんとした重たい気持ちを感じ続けるのがいいんですけれど、さすがにこの辺になるとちょっと一人でやるのは大変かもしれません。

また、一般的に「重たい」と感じる感情に「罪悪感」というものがありますので、もしかしたらRさんは潜在的な罪悪感を掘り当ててしまったのかもしれませんね。

ただ、そうした反応についてカウンセラーは「うん、めちゃくちゃいい感じっすね。めちゃくちゃ上手にやってますね。とりあえず赤飯炊きましょう!」とポジティブに捉えるものですから、とりあえず小豆を買いに行くことをお勧めしたいと思います。一晩水に漬けなきゃいけないのは面倒ですけど頑張って!

さて、みなさん怒りについては苦手意識があるんですけれど、それくらい激しく怒ることができるってのはそれくらいエネルギーが強い人と言えます。

バイタリティがある人、エネルギッシュな人って怒りっぽい部分があると思いません?

それと怒りについて誤解されやすいのは怒鳴り散らすなどして他人に当たる人は「怒りから逃げている状態」なんですね。

正確に表現するならば、自分の中から湧いて出てきた怒りに怖れを感じ、それゆえ、その怒りを外に出しちゃう状態なんです。

だから、他人にどれだけ怒りをぶつけても怒りは解消されません。
それで、そういう人はいつも同じことを繰り返しちゃうわけです。

むしろ、怒りを他人にぶつけると本人は意識しないけど罪悪感を新たに溜め込むことになるので、怒りは解消されないわ、罪悪感は付いてくるわで、余計にしんどい状態になっちまうものです。

とはいえ、怒りを真正面から受け止めて感じ切るのはなかなか難しいもので、やはり逃げたくなったり、抑えたりしてしまうものですね。

怒りと向き合い、ただ感じることができると、すごく熱く強いエネルギーが体の真ん中を通って頭のてっぺんまで達し、髪の毛が逆立ち、バチバチっと髪に電気が走るような感じがしてすーっと抜けていきます。そして、そのあとはまるでオーガズムに達したかのような気持ちよさを覚えます。

よく漫画とかで怒りが稲妻で表現されますけれど、まさにそんな感じなんですよね。

そういう体験をすると身をもってよく分かるんですけれど「怒りとセクシャリティはつながっている」んです。

だから、それくらい怒りっぽい人はそれくらいセクシャリティが強いってことが言えるわけで、だからバイタリティが豊かで、エネルギッシュになれるんです。

逆に怒りを抑圧していると「やる気が出ない」「何がしたいのか分からない」「特に何の目標もない」という状態になりますし、それが悪化すると「抑うつ状態」になっていきます。

怒りはすごいパワフルな感情ですから、それを抑え込むにもすごいパワーを使います。
だから、怒りを抑圧すればするほどやる気がなくなるのです。

ちなみに私のセッションで怒りと真正面から向き合い、それを解放できた方はその後、「やりたいことがいっぱい出てきて人生が一気に楽しくなったし、性欲も止まんなくなって男子高校生みたいに毎日オナニーしてる」と報告してくださいました。

ものすごく分かりやすい反応だなあ、と思ったものです。

実はこの観点から言うと、ほんとうに怒りを感じてしまうと他人にぶつける余裕なんてなくなるし、御恨み帳に書き出すこともできなくなるものです。

だから、御恨み帳はあくまで表層にある怒りやその他感情を吐き出すために使うもので、Rさんのように「踊り場」のようなところにたどり着いたり、どよーんとした重たい感じが出る場合はそこを扱うためにカウンセラー(というかセラピスト)に依頼した方が良いでしょうねー。

何度も同じ感覚になるなら一度考えてみてください。
1DAYとかリトリートセミナーなどのグループセラピーならばそんな負担なく扱うこともできます。

ということで御恨み帳と怒りのお話をまとめてみましたのでご活用いただけましたら幸いで御座います。

※ちなみに御恨み帳は5冊セット4,950円で販売中です!ふつうのノートでもいいですが、和紙で作った本格的なノートをお求めの方はこちらからどうぞ。感謝のノートとセットで購入されるのもお勧めです。

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