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「社会」というのも「人」で構成されるわけでして、また、その「社会」というのは「親」を投影することが非常に多いものでして、それ故に、社会に対して被害者意識を持つことは非常によくあることです。
しかし、社会が相手だとそれに気付きにくく、何もできないと諦めやすくなるんですよね。
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最近ふと思うのが、私自身、とても日本社会特有の全体主義(“皆が同じようにするのがいいこと”といった右向け右、、の傾向。マスクをみんながしてるから、外さないとか)への、反発が強く、普段はあまり気にしていないのですが(個人の人への反発はないです)、snsなど、そういった記事に深く共感していたり、、。
子どもの学校教育への反発もとても強く(中学くらいまでに、その全体主義が完成されてることに対して)、非常に腹立たしい思いがあります。
それも子どもはあまり気にしていないけど、頭ごなしな先生に対して(押しつけられること、抑え込み)、私1人が怒っていたり、ふとした時に、なんでこんな反発感情がでてくるんだろう、、って気持ちになるのです。
我が子は、小さな頃はのびのび周りの目なんて気にしてなかったのに、小学校へ行き高学年になるに従って、没個性になっていきました。周りから浮かないようにすることが、大事みたいです。
私は、自分に対してももっと自由で、周りの目なんて関係なく生きていきたいと思っているので、子どもがどんどん変わっていくのが、残念です。
で、根本先生の記事に出会ったのですが、これも社会に対する“被害者意識”なんでしょうか?社会が、こんなだから自分は、うまく生きれないんだ!っていう何かがあるのか、、??
ふとした時に湧いてくる、社会への怒りの感情が気になって。(かなり大きく湧き出ます)
もし自分がのびのび生きれてたら、こんな感情にならないようにも思うのですが、、
自分の人生を社会の問題のせいにしてしまってるとこがあるんでしょうか?
被害者意識であるとしたら、これも自立、自分軸で生きていくため、自覚して頑張ることが大事ですか?
今の自分は、やりたいこともやっていますが、満足感が薄く、もがいている状態です。
(Jさん)
そうですねー。Jさんがおっしゃるように
>もし自分がのびのび生きれてたら、こんな感情にならないようにも思うのですが、、
ということが課題なんだろうと思います。
そして、とても絶妙なるテーマを頂いたなあ、と思いましてネタにさせていただきました。
>社会へ対しても同じような“被害者意識”ってあるんでしょうか?
という点については「非常にあるあるっすよね~!!」という回答で良いと思います。
けっこう皆さんも「社会のせい」にしてしまってることって多くないですか?
政治がー、税金がー、日本の国力がー、から始まって、うちの社長がー、会社の方針がー、という形で「誰かのせい」にしていること。
そして、なぜか社会に対しては堂々と被害者になって良さそうな雰囲気もありまして、
「社会がこんなんだからしょうがないよねー」
という風に自分を慰めてることも多いと思います。
これもまた「他人の目を気にする」という特徴によるものだろうなあ、と思っていまして、「みんながマスクしてるから自分もしておく」「マスクをしないと変だと思われるからマスクしておく」みたいな発想につながります。
そして「ほんとはマスクなんてしたくないんだけど、社会がそういう風潮じゃない?だから仕方ないのよね~」という風に“自分を慰める”“言い訳をする”という状態かと思います。
別にマスクしなくても(日本では)法律違反じゃないんだからしたくなかったらしなきゃいいんですよね。あくまで「任意」ですから。
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でも、みんながマスクをしても成り立つ社会って安全な証拠なんですよね。
治安があんまりよくないところだとマスクをして顔を隠す→犯罪者?みたいな見られ方もしますもんね。
だから、「自分は安全な存在ですよ」ということを主張する必要があってマスクを外す風潮もあるのかもしれません。
そんな社会では「ほんとはマスクしたいんだけどさー。マスクしてるとヤバい奴だと思われるじゃん?だからできないんだよね~」と思っている奴もいるのかもしれません。知らんけど。笑
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この「社会のせいにする」という“被害者意識”というのが厄介なのは、社会というのは大きな存在で、個人では到底かなわないと思っているので、「従うしかないんだよね~」という暗黙の了解が社会の中に流れていることです。
だから、社会のせいにしておくと安全に言い訳ができるという利点があります。
しかも、社会に対しては不満や怒りを持ってもいいという暗黙の了解もありますから、飲み屋ではおっさんたちが政治や社会への不満をぶちまけることになるのですね。
でも、そうして不満や怒りを吐き出しても多少は気分はすっきりするかもしれませんが、自分の行動は変わらないので、後々その分を補充することになり、延々と繰り返されるようになります。
みなさんの周りにもそういう人っていません?
とはいえ、まだまだ日常の中では自由が許されているので、例えばマスクにしても「する/しない」の選択権は個人に委ねられてます。
社会のせいにして「しなきゃいけないからする」という受身な姿勢を取ることもできますが、一方で、「した方がいいからする」という主体的に選択されてる方も少なからずいらっしゃるでしょう。
実は「社会と個人」というのは対等な関係として見ることができます。
「ああ、社会はこういう風な状態なのね。じゃあ、あたしはこうするわ」という選択が許されている場面も無数にあるものです。
そして、ご存知のように社会というのは変えようと思えば変えることもできますから、そういう志を持って活動している政治家さんだっていらっしゃいますよね。
つまり、社会に対しても主体的に行動することは大いに可能なんです。
だから、社会に対して被害者になり、受動的な行動をとっているのであれば、それもまた自分自身の選択なんです。
※「主体的に受動的な行動をとる」というのはおかしな日本語ですけど。笑
そういう意味で皆さんが「社会」などの大きな存在のせいにして、していないこと/していることって何でしょうか?
同様に、「会社」のせいにして、してないこと/してることって何があるでしょう?
「母なんだから子育てをきちんとしなきゃいけない」とか「夫なんだからしっかり仕事して食い扶持を稼いで来なきゃいけない」という思い込みもまた、社会のせいになってるのかもしれません。
だからそういう話題をカウンセリング中に振られると「じゃあ、ほんとはきちんとした子育てはしたくないの?」と意図を確認することにしています。
つまり「ほんとうはどうしたいの?」と。
社会的風潮によれば「母は子育てをきちんとすべき」というものがありますが、それに対して「あなたはどう思うの?」という問いかけをするわけです。
私からすれば、子育てだって向き不向きがありますし、できることは個人ごと異なりますよね。旦那さんの方が子育てが得意かもしれないし、シッターさんや実家等の援助を得たほうがいいかもしれません。
なのに「母なんだから」という枠で閉じ込められるのは苦しいでしょ?
だから「自分軸」であることは、自分を傷つけない/潰さない/苦しめないためにとっても大切なことなのです。
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ということで総論はこの辺にして各論を見て行きたいと思います。
>子どもの学校教育への反発もとても強く(中学くらいまでに、その全体主義が完成されてることに対して)、非常に腹立たしい思いがあります。
というJさんのお話に対して「ああ、なるほど。確かにそうですよねー。腹が立つこともありますよねー」という風に見て行った後に、私はきっとこうお聞きすると思います。
「で、Jさんはどうしたいんですか?」と。
「腹立たしい思いをただ聴いてほしいんですよ!ほんとにムカつくんだから!」でもいいです。
「なんであたしはこんなにも腹を立てちゃうんでしょう?もっと穏やかに生きたいと思うんです!」でもいいです。
「あたしは子どもをのびのびと育てたいので、今の環境を変えたいと思っているんですが・・・。そういうことって可能なんですかね?」でもいいです。
「あたしはそんな学校教育を変えたいと思っています。だから政治家になろうと思うんです!」でもいいです。
そういう学校教育(社会)に対して、「私はこう思う」「私はこうする」という自分軸をきちんと持つことをお勧めしたいんですね。
もちろん、この問題に対してはお子さん本人やご主人など関係者も多いので「子どもを転校させる!」ということが現実にできるかどうかは分かりませんけどね。
でも、その前に自分がどうしたいのか?自分はどうしたいのか?を決めることはとても大切なわけです。
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>我が子は、小さな頃はのびのび周りの目なんて気にしてなかったのに、小学校へ行き高学年になるに従って、没個性になっていきました。
というケースはめちゃくちゃ多いと思います。
高学年くらいから思春期に入りますから、周りの目を気にしますし、周りの人たちとうまくやりたい、仲良くしたいという思いも高まります。
もちろん、いじめられたくない、というのもあり、人目を気にしながら自分の行動を選択するようになりますね。
ただ、これは社会性の一つとして必ずしも悪いこととは言い切れないとも思います。
で、そうして没個性になることを選んだのはお子さん自身でもありますよね?
だから、その選択は尊重してあげたらよいと思います。
けど、その道をお子さんに与えたのは親御さんでもありますよね?
「のびのび周りの目を気にしない大人にするために親がしてあげられること」ってたくさんあったと思うので。
私の子育て本によれば「親が見本」ですから、お気づきの通り、お母ちゃんが人目を気にせずのびのびと幸せそうに生きていたら、お子さんは「ああ、お母ちゃんみたいに生きたい」と思うようになるでしょう。
けれど、(これ、実に多いのですけど)「子どもには自由に生きて欲しい」と願っていながら、がんじがらめになって不自由に生きてる親御さんも非常に多いのですよね。
そしたら、お子さんはそんな親御さんに従いますよね?
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ということで、やっぱり社会の問題だと思ってても、最終的には自分の問題になるのはカウンセリングの常とう手段でありますけれど、
>被害者意識であるとしたら、これも自立、自分軸で生きていくため、自覚して頑張ることが大事ですか?
という意識で全然問題ないと思いますー!
まあ、今日はJさんがリクエスト文の中で問題提起と回答を書いてくださっていたので、私はその話を広げて、さもそられしい文章に仕立てればよいので楽でしたねー笑
そして、たぶん、
>もし自分がのびのび生きれてたら、こんな感情にならないようにも思うのですが、、
>今の自分は、やりたいこともやっていますが、満足感が薄く、もがいている状態です。
この辺が今の課題ってことなんですよね。
社会のせいにしたって何も変わりませんから、じゃあ、その中で「自分はどうする?どうしたい?」という点について深掘りしていくのが良いと思います。
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さて、一般的に「社会のせいにする」という心理を見て行くと、結局のところ「親との関係」に行き着くことが多いです。
子どもにとって「親」というのは「社会」の象徴です。
「仕事」や「お金」と同じく、社会に対する意識や関わり方は親から学び、その影響力は絶大です。
例えば、親が厳しいルールを課してきて、それに反発などできない環境で育ったのであれば、大人になるとその親が「会社」や「社会」にとって代わります。
親に盲目的に従って来た分だけ、社会に盲目的に従ってしまいます。
そして、例えば「親はけっこう自分の価値観を押し付けてくる人で逆らうと感情的に怒られることが多かったんですよね。だから、全然自由じゃなくて、早く大人になりたい、早く家を出たいと思っていました。」という方が、会社や社会に縛られちゃうことを怖れ、そこに対して反発心を燃やすこともあります。
「親に対してできなかった反抗期が社会に対して出てきたのね」なんて解釈します。
となると、やはりJさんにとってもご両親との関係というのが一つカギを握るような気がするのですが、その点はいかがでしょうか?
子どもの頃から不自由さを感じてきてませんでしたか?
あるいは、家は自由だったけど、学校で不自由な感じを持っていませんでしたか?
その辺が今の心境に出ているんじゃないかと思います。
それは新たな課題として、やりたいことをもっと楽しめるようになり、満足度がぐーんと上がるためにも、この辺を扱って行ったらいいんじゃないかと思う次第です。
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