彼の寂しさを癒してあげたいと思ったときはまず自分の寂しさを癒してあげるとき。~投影の法則より~



人に与えたい!とか助けたい!と思う人がかなりハマりやすい罠についてのお話です。
助けてあげたい人だからこそ、誰かのことを気にかけ、何とか助けてあげようとするものですが、そのとき肝心な自分自身を放置しがちになります。
だから、誰かを助けたい!と思ったときは自分を助けることを優先するのです。

ブログを毎日読んで私だけじゃないんだっていつも勇気もらってます。
夫とはセックスレスで、性欲爆発寸前の私は7歳年下の離婚調停中の彼氏と出会いセフレゲットと喜ぶのも束の間、彼に本気になりかけて罪悪感いっぱいの中、なんと夫もどこぞの女とカップル専用アプリでやりとりしていることが発覚。
私には性欲ないって言ってたくせに!と、別居して5ヶ月経とうとしています。
久しぶりの恋愛で彼の別居中の奥さんや子供、彼の元カノにまで嫉妬して感情揺さぶられまくりで頭おかしくなったと焦りググりまくっていた頃に先生の本と出会いました。

私の父はアルコール依存ギャンブル依存の自閉症で母は私が幼い頃にしょっちゅう私を連れて家出していました。
9歳上の姉は非行に走り母はいつも手を焼いていました。
母はいつも同じ話、毎回ネガティブな感情をぶつけてくるので辛かったです。母は中学生の頃に私を置いて家出してしまいすごく辛かったです。
でも、今ではそんな母の事も許せるようになりました。
先生が言っていた母を近所の仲のいいおばさんで見るといいという言葉がすごくしっくりきて、そんな風に接するようになったら母に対してきつくあたる事もなくなりました。
父の事も助けたかったけど助けられなかった自分を許してあげることにしました。

彼の奥さんに対しても奥さんの気持ちに寄り添う事で今では寂しい思いしてないかな、不安じゃないかなって思ったりして嫉妬することはもうなくなりました。
そこで別居している夫のことが少し心配です。
私の家にはいわんこがいて夫はとても溺愛していました。散歩は大体私だけでしたけど。
最近会った時もすごくわんこのことを心配していてなんだかな…って。
夫の両親も不仲で離婚しており、どちらも再婚して夫はお母さんに引き取られていました。
夫とは夫婦としてはちょっと無理(セックスレスと今はひとりがラクなので)ですが良き理解者、半分家族みたいになりたいと思っています。
夫にも自信をつけさせてあげたいのですが私にできることはありますでしょうか?
また彼氏も寂しがり屋で、寂しい気持ちがあると思うと胸が締め付けられます。誰も寂しい思いをして欲しくないって気持ちが強く、2人を癒してあげたいのですがこんな考えっていけないことでしょうか?
(Mさん)

2人を癒してあげたいって思いは優しさですし、Mさんのいいところだし、強さでもあると思うんですけど、こういうお話を伺うときにひとつ注意しておきたい点があります。

「それって自分にできることなんだろうか?」

というそもそも論ってやつです。

セフレゲット!と喜んでいるのもつかの間、どっぷり彼に恋してしまい、嫉妬しまくってしまったということは、2人の男性を同時に愛するということが果たしてMさんにフィットしているかどうか?ちょいと疑問に残ります。

ちなみに嫉妬と言えばこの本ですので、みなさまもぜひご一読いただければ幸いでございます。

「つい他人と比べてしまうあなたが嫉妬心とうまく付き合う本」(学研プラス)

例えば、みなさんも「二郎系ラーメン、野菜、アブラ、マシマシで食いたいなあ」とよく思われると思われるんですけど、残念ながらそれなりの年齢を経た胃はなかなかあの量を受け付けてくれず、「無念!!」と箸をおくことが多いと思います。

自分がヤリたいこととできることってやっぱりギャップがあって、ヤリたいこと(=理想)に捉われると自分自身が振り回されて、結果、トイレに駆け込んで豪快にマーライオンしちゃうことになるんです。

その辺は大人のたしなみと言うか、見栄を張らないと言いますか、胃腸の声を聞くと言いますか、そうした配慮が必要となってくる世界ですね。

ええ、何の話か分からなくなってきましたが、Mさんにとっては「2人を癒す」ということが果たして今の自分にできることなのか?というのは客観的視野を持って見定めたいところです。

というか、そもそも「2人を癒す」ってどういうことなのでしょうね?
何をもって「癒してあげた」と感じられるのでしょうか?

自分軸というあり方をベースに考えると、ちょっと冷たいように感じるかもしれませんが、夫が自信を付けるのは夫の問題ですし、彼の寂しさも彼の問題なので彼自身が何とかしなきゃいけないテーマです。

ここをきちんと線引きしておかないと過干渉、過保護、心配性になってしまうものです。

だから、自分ができることはやるけれど、相手次第のところも大きい、という冷静な一面は持っておく必要があるんです。

特にMさんは育ちや情熱系なところを見ても「助けてあげたい!何とかしてあげたい!何ならその痛み、あたしが背負ったる!」という漢気溢れる方かと思いますので、場合によっては過保護になって彼を立派なダメンズに育て上げてしまう可能性すらあるんです。

ゆえにあまり気は進まないかもしれませんが「線引き」というか「自分軸」という意識はとても大切なことと思われるわけです。

さて、実はここまではサブの話でして、ここからがメインとなります。そして、話は一気にディープになります。

例えば、

>そこで別居している夫のことが少し心配です。

という一文の揚げ足を取るならば、夫のことが心配になったのはMさんが自分と向き合って、感情をたくさん処理してきた流れの中で「余裕」が生まれたからだと思うんですね。

彼のこと、彼の家族のこと、自分の両親、姉のことと向き合って来られたことは素晴らしく、それによって肩の荷がだいぶ降りたんだろうと思われます。

だから、お感じの通り優先順位として夫のポジションは低いのですが、もしかしたらMさんは常に誰かのことを気に掛けることがクセになっているようにもお見受けします。

すなわち、自分を放っておいていつも誰かに気を取られてない?というわけです。

幼い頃は父の言動に振り回され、母についていくのが必死なMさんがいました。
姉が非行に走ったことで、姉にも、また母にも振り回されていたような気がします。
そして、母との関係でも相当荷物を背負って来られたのでしょう。

これはある種の苦行であり、同時にMさんの家族への愛がもたらしたこととも言えるのですが、どうしたって他人軸になり、不安な日々を送られてきたことと思います。

もちろんそうした環境がMさんに与えた才能というのもたいへん豊かなものですから、今後はその「癒し」の才能をライフワークに転じてみるのも良いかと思います。

ご主人との生活の中でもいろいろと葛藤があったことは否めないわけですし、彼もまた「手のかかる人」っぽい匂いがしますよね。

ということで、Mさんはその才能故に、いつも誰かに気をかけてきた人生じゃねえかな?と深読みするわけです。

で、その反動で、というわけじゃないのですが、相手に気をかける人生ってことは相対的に自分に目を向けることが少なくなるもんです。

母のこと、父のこと、彼の奥さんのことと向き合って来られたのは確かで、それは大事なことで、偉大なことには違いないのですが、自分自身のケアについてはどうでしょうか?

「助けたい症候群」というわけではないのですが、与える才能があり、誰かを助けたい気持ちが強い方ほど、自分のことを後回しにしやすいものです。

人のことは助けてるのに自分のことは全然助けてない!みたいな。

この辺は有能な医師、治療家、カウンセラー、セラピスト、ヒーラーなどにも言えることでして、そこに才能があるゆえに、自分のことを放置してしまいがちです。

で、そういうときに注目していただきたいことがあって、これはMさんのみならず、皆さんにも言えることなのですが、

「夫の良き理解者になりたい」
「夫に自信をつけさせてあげたい」
「彼氏の寂しさを何とかしてあげたい」

という風に思われたとき、はたと膝を打って「おぉ!」と感嘆の声をあげていただきたいわけです。

「あ、それ自分のことか」と。

Mさんにとってよき理解者とは誰のことでしょうか?
もしかしたら、自分を理解し、受け入れてくれる人を求めているのかもしれません。

Mさんがもっと自分に自信を持つにはどうしたらいいのでしょうか?
まだまだ自分に自信が持てないところを気にしてらっしゃるのかもしれません。

そして、誰よりも寂しい思いをしてきたのはMさんではないでしょうか?
育った家庭でも、夫との結婚生活でも、そして、彼との恋愛においても。

そのご自身の寂しさとどれくらい向き合って来られたでしょうか?

★ということで寂しさと言えばコレっす。

「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」(清流出版)

*動画配信/DVD:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」

*動画配信/DVD:「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」発売記念講演会

私もカウンセリングの中でちょくちょく発動するやり方なのですが、Mさんのように助けたい、与えたい、癒してあげたい、救ってあげたい、という思いをお持ちの方は、まず、自分を助け、自分に与え、自分を癒し、自分を救うことをお勧めしています。

こうした思いを持つ方の前にはなぜか助けてあげたくなるような人が現れ、この人を癒してあげたい!と強く思わせてくれる存在が出現するものです。

なぜかというとそれもまた「投影」だからです。

つまり、自分自身にそれが必要なんですね。

だから、理解者を得て、自信を付け、寂しさを癒すべきは、まずはMさん自身なんです。

しかし、長年他人に意識を向けざるを得なかった人はここで自分に目を向けることが苦手です。

もちろんまったく無視してきたわけではありません。
けれど、誤解を恐れずに言えば「まだまだ足りないんですよね」ということなんです。

この心理学の投影の法則を使うならば、

「相手の寂しさを癒してあげたいと思ったときは、まず自分の寂しさを癒しなさい」

という表現になるんです。

「夫に自信を持ってほしい!と思ったときは、自分がまず自信を持つこと」です。

「よき理解者になってあげたい、と思ったときは、自分自身が理解者を求めている」のです。

もし、そうしてMさんが自らの寂しさを癒していくことができれば、それを彼に与えてあげられるようにもなるんですけど、先ほどチラッとお話しした「その寂しさは彼のものだから、彼自身が向き合う必要がある」という若干冷たく感じる視点を持つことができます。

これは自分軸であり、彼との癒着を避けるための大切な意識のあり方でもあります。

すぐには気が乗らないかもしれませんが、これはめちゃくちゃ重要な法則ですので、ぜひ自分に目を向けてあげて欲しいと思うのです。

こうした問題は自分の才能絡みのものなので、かえって難しいところがあります。

助けてあげたい人は誰かを助けてあげたいので、いつも自分を放置しがちです。
そして、そういう人は常に助けが必要な人を求めるので、実際、自分の周りには助けてあげたい人がたくさん現れます。

そして、自分のことを助けることなく誰かを助けようとするので、助け方が分かりません。
それでも助けてあげたいから自分を犠牲にしてまで助けようとするので、結果的にその相手との心理的距離を縮めすぎることになり、時に癒着とか共依存と呼ばれる状態になってしまいます。

しかし、助ける才能があるがゆえに、どうしてもその悪循環にハマってしまうのですが、そこでは「自分をもっと助けてあげなさい」という方針が大事なんです。

そして、自分を助けることに意識を向けることができれば、実際に誰かを助けてあげることもできるし、距離感を見間違えることもなくなります。

「人を助けたくば、まず自分を助けること」
「人を癒してあげたければ、まず自分を癒すこと」

これは心理的な原則でもあり、自分の才能を花開かせることにもなりますので、ぜひとも意識に留め置いていただけたらと思う次第です。

そして、理解者を求めているMさんには必須でもあるんですが、それを一人でやるのはなかなか難しいので、「誰かに自分を助けさせる」という意識が必要なわけです。

ということで一人で頑張って何とかしようとして自分の才能を潰しちゃうのはもったいないので、まず自分を助けてあげることを優先しようぜ!という提案でございました。

今日の記事を読んで「ああ、やっぱりあたしはまず自分を癒すことが大事なんだ!」と思われた方はもちろんですが、「いや、あたしは大丈夫!」と思っちゃった方ほど意識してみると良いでしょう。

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相手を癒してあげたいと思ったときは、まず、自分を癒してあげること。
 


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