自分の欠点を指摘してくる人とそれに反応してしまう自分の心理~コミュニケーションは「言葉」よりも「感情」の影響の方が大きい~



「欠点を指摘される」と気分が悪いものですが、でも、それって欠点を指摘されたからだけでしょうか?というお話です。
その欠点を丁寧に、言葉を選んで伝えられたらそこまでダメージは受けませんし、自分がご機嫌だったら欠点を指摘されても気分は乱れないものなのです。
つまり「何を言われるか?」よりもお互いの感情のやり取りをしてるのがコミュニケーションなんです。

根本さん。最近私のリクエストはスルーされ気味なのですが、ネタがないとのことで、今なら採用確率高いのかな?と思うのでリクエストします。

内容は、自分の欠点?(悪いところ)を人に指摘してくる人について、です。
例えばウチの母は、「文句ばっかり」とか「あんたは言ってることがコロコロ変わる」とか「外面が良いんだから、あの人」等と批判的に言うのですが、文句ばかりなのも、言ってることがコロコロ変わるのも、外面が良いのも、人の事批判するけど、その特徴を持っているのは母自身なのにな、と私は思うのです。

勤務先でも、似たような人がいて、はあ?私を攻め立てるように言ってくるその内容、自分自身じゃないの?と思います。

こういう人達って、どういう心理なのでしょうか?
自分自身も、文句ばかり言ってる、とか、言ってることがコロコロ変わる、とか、外面が良いところがある、という自覚がないのか、
それとも、私がシャドウとなり、その人は自分の嫌悪感を私から刺激されて苛立っているのでしょうか?

どちらにしてもウザいので、対処法もお願いします。新刊楽しみにしています。
(Kさん)

採用率はたぶん変わってないんですけど(30~40%くらい?)、あるあるネタなので取り上げてみようと思った次第ですー。

さて、なぜか欠点を指摘してくる人っているもので、まあウザいんですけど、なんでそういうことをわざわざ言いたいのでしょうねー。

みなさんもされたこと、したこと、どちらも少なからずあると思うんですけど、どちらにしてもあんまり気分が良くないですよね。

っていうか、気分が良くないから相手の欠点を指摘する、と思った方が良いようです。

お母さんにしても、勤務先の人も、そもそもご機嫌斜めなはずですね。
何かにイライラしていたり、Kさんに対して怒ってたり、嫉妬していたり、気分が良くないわけです。
また、意地が悪い人も基本的に不機嫌ですよね。

その気分の悪さを相手にぶつけるのですが、ただ怒りをぶつけるだけでは角が立つというか、明らかに自分が悪者になってしまうので、そこで「相手の欠点を指摘してあげる」という一見正当と思われる手段に出るんです。

もちろん、そんなことを考えてやってるわけではないですけど。

何にせよイライラをぶつけてくるわけですから、その指摘が真っ当なものであったとしても、こちらもいい気分はしないわけです。

そもそも人のコミュニケーションって感情のやり取りなんですよね。

同じ内容のことを話すにしても、人はその奥にある感情を感じ取ってしまうものです。

また、その話を受け取る側にしても、その時の感情の影響を大きく受けるのです。

だから、ふつうに話をしているだけなのに喧嘩になったり、けっこうきついこと話してるのに笑えたりするんです。

例えば、上司が部下に「これ、やっといてくれ」と仕事を頼むとしますね。

上司がご機嫌だった場合は「これ、やっといてくれ」という言葉にそのご機嫌さが乗ってます。

だから明るく、軽く聞こえるので部下としては気軽に「了解しましたー」と言えるんですが、それは部下もご機嫌だったり、ふつうの状態だったとき。

部下がご機嫌なら「了解しましたー!」の言葉も明るく軽いので、ご機嫌の良い者同士で場は明るくなります。

一方、その部下が不機嫌だったときは上司のご機嫌の度合いと部下の不機嫌の度合いでいろいろなパターンが生まれます。

上司のご機嫌が部下の不機嫌を吹き飛ばすくらいの明るさを伴ってる場合は、上司の「これ、やっといてくれ」の言葉で部下の気分が良くなります。

一方、上司のご機嫌さを上回る不機嫌さを部下が持ってた場合は、上司が明るく「これ、やっといてくれ」と言っても「はいはい、分かりましたよ。やればいいんでしょ、やれば」とか「えーやだー。やりたいくない」などの態度を取ることになります。

その態度にご機嫌だった上司が一気に不機嫌になり「なんだ、その態度は!」とイライラし始めることもありますし、上司は相変わらずご機嫌なまま「○○ちゃん、頼むよー。お願い!」なんて言えることもあります。

一方、上司が不機嫌だった場合は「これ、やっといてくれ」にイライラとか不安とか嫉妬とか気分の悪さが乗っかります。

だから、部下としては「なんか知らんけどイヤな感じ」を受けます。そのイヤな感じに反応して「部下だからってもうちょっと言い方あるだろ?」とか「それが人にものを頼む態度なんか?」と思うわけです。

でも、その部下が「今日は彼氏と久々のラブラブデート。ぐふっ」と最上級のご機嫌さを持ってた場合は、その上司のイライラを跳ね返しますので「分かりました~♪」と明るく、軽く答えます。

ま、影響を受けないわけですし、場合によってはそのご機嫌さが上司の機嫌を直してしまうこともあります。

しかし、上司もなかなかイライラ度が強かった場合は、その「分かりました~♪」に「お前、仕事舐めてるだろ!もっと責任もってやれ!」みたいな難癖をつけてくるでしょう。

さらに、上司も不機嫌だけど、部下も不機嫌だった場合は最悪ですよね。

「これ、やっといてくれ」
「(え?なんでやらなきゃいけないんだよ。めんどくせえなあ)え?僕がやらなきゃいけないんですか?」
「そうだよ、お前に頼んでるんだよ。早くやれよ。」
「分かりましたけど、そんな言い方ないんじゃないっすか?」
「は?お前、俺に歯向かうっていうのか?」
「いやいや上司だからってそんな偉そうにするなってことっすよ」

みたいな感じで喧嘩になるわけです。

つまり、文字にすれば「これ、やっといてくれ」「分かりました」というやり取りなんですけど、そこにお互いの感情が絡み合ってくるので、たったそれだけのやり取りなのに大喧嘩に発展することも珍しくないわけです。

でも、ほんとはもっと厄介なことがありまして、その時々のご機嫌だけじゃなくて、相手に対して以前から思っていること、溜めてる感情、好き嫌い、等々も当然ながら影響します。

上司がその部下のことを気に入っていれば「これ、やっといてくれ」にもその思いが乗りますし、逆に、その部下のことを嫌っていれば、言外にその感情が出ちゃいます。

また、部下だって上司のことが苦手だったり、以前自分が言われたことを根に持っていたりすると、何かと反発したくなるものです。

そんな風に「これ、やっといてくれ」「分かりました」というやり取りに現在と過去の感情や思い込みなどが乗っかってくるわけです。

そうして人間関係というのは成り立っているのですね。

なのでKさんのおかんにしても、職場の人にしても、不機嫌だったり、Kさんに対してあまりよい印象がなかったりすると、Kさんの欠点を指摘する、という形でその感情をぶつけてくるわけです。

そして、Kさんもおかんや職場の人に対して、自分の不機嫌さだけじゃなく、今までその人に対して抱えている思いがあるので、その言葉に反応しやすくなっていたりするんです。

その上で「欠点を指摘する」という攻撃は、時に図星だったりするのでその言葉によってダメージを受けてしまうこともありますよね。

そうして過剰反応してしまったり、相手に総攻撃を仕掛けたりしてしまうんです。

よく上司にしても、親にしても欠点を指摘するときに「あなたのために言ってるのよ!」という常套句がありますが、それにしても自分の感情が乗ってしまっているので、ほんとうにあなたのことを思って言っているのか、それとも自分を正当化するために言っているのか、あるいは、あなたのためじゃなくて自分の利益のために言ってるのかってのは、やはり相手にバレてしまいます。

それで、全然自分のために言ってもらってるような気がしなかったり、逆に「ありがてえなあ」と受け止められたりするわけですね。

で、ここまで読まれてきてすでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが「ご機嫌でいることって最強だ」ということですね。

自分がご機嫌であれば、相手が不機嫌でも影響を受けにくいし、ケンカにもなりません。

相手に対して溜め込んでる感情がなく、ご機嫌でいれば、相手の感情に影響を受けないんです。

だから、常に自分の感情を整理して、自分のご機嫌取りをしておくことってすごく大事なんですよね。

そしたら、相手の言葉にいちいち「ウザいなあ」と反応することもありません。

そして、毎度おなじみ自己肯定感もめちゃくちゃ重要ってことです。

欠点を指摘されても、その欠点を自分が許していれば、「まあ、そう思われても仕方がないわね~」と受け止められるわけですし、自己肯定感が高い人は「他者肯定感」も高いので、他人の欠点を指摘しようなんて気にはなりません。

まあ、あんたはそういう人だしな~、と受け入れられるんです。

どうしても欠点を指摘しなきゃいけないときには言葉をちゃんと選べますし、伝え方、タイミング等もきちんと図ることができます。

相手の機嫌なんてのは天気みたいなものでコントロールできませんから、自分の方で備えておくことが大事ってことです。

つまり、

(1)自分のご機嫌を常に取ること
(2)自分の心を整理しておくこと
(3)自己肯定感をあげること

ということがとても大事だということです。

でも、この3つは全部相互に関連し合っていて、自分のご機嫌取りを日ごろから意識していれば、それだけで自己肯定感があがり、心の整理にもつながります。

自己肯定感をあげようと思えば、残りの2つも同時に取り組むことになります。

そして、この3つを常に大切にしている人っていつもご機嫌だし、心が軽いし、自己肯定感も高いので、そういう人に対して嫌味を言ったり、欠点を指摘したり、感情をぶつけたりする人って現れなくなります。

つまり、相手に攻撃させない防御システムも兼ね備えているんです。
だから、とても安全だし、気分も乱れないし、ますます自己肯定感が上がりやすくなっていくんです。

ということで、Kさんや同志の皆さんが今から早速取り組むことは、この3つをスマホの待ち受けにして、自分のご機嫌を取ってあげることです。

つまりは、早速今、自分が笑顔になれることをやんなさいな、というわけです。

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コミュニケーションは言葉よりも感情が大事。
 


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