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寂しさや虚しさがあると、それを外からの何かで埋めようとしますが、それは寂しさを紛らわしたり、ごまかしたりする効果はあるものの、寂しさそのものはなくなりません。
自分と対話など、自分自身とつながること、自分を愛することがここを癒すカギになるのです。
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この間、書店で「寂しさ本」を手に取って私を知ってくださった方がカウンセリングに来てくださいまして、「奇特な方ですなあ」と思いながら話を伺っていました。
そして、今日の話をきちんと読みたいのでネタにしてほしい!とのことでしたので、名前・住所・生年月日・LINE IDを公開してもいい?って聞いたら「責任取ってくれます?」とニヤッとされてましたので、ちょっと怖くなってそこは控えたいと思いました。(当たり前です!)
さて、彼女、寂しさ本を読んで理解が進み、また、寂しさも以前に比べたらマシになってきたとのことですけど、タイトルにもある通り、彼女はずっと「外からの何か」で寂しさを埋めようとしてきました。
毎晩のように難波や心斎橋に飲みに出かけたり、そこで知り合った人とすぐに関係を持ったり、それでセフレみたいな人を何人も作ったり。
そして、お金に困っているわけではないのに仕事を掛け持ちして朝から晩まで働いていたそうです。
一時期はブランド物にハマったこともあるそうですが、置き場所に困ってほとんど処分してしまったそう。
一人を感じるのが怖いのでいつも誰かと一緒にいたし、家は常に繁華街の近くに借りてました。
父親がパチンコや競艇などのギャンブルにハマった人だったので、さすがにそこには手を出さなかったそうですが、男、仕事、友達、買い物などにずっとハマっていたそうです。
けれど、そうして寂しさを何かで埋めようとしてきたのですが、けど、どうしても心は埋まらず、忙しくすればするほど「なんのために生きてるんだろう?あたし、何してんねやろ?」と虚しさも伴っていました。
寂しさと虚しさってセット商品というか、きょうだいというか、近い存在ですものね。
どちらも心にぽっかり穴が開いている情景を感じるものです。
ふつうは彼女のようにその寂しさを何かで埋めようとするんです。
スケジュール帳を真っ黒にしたり、男に埋めてもらおうとあれこれ画策したり、物で周りを固めたり、仕事中毒になってみたり、常に「何か」をしてるんです。
そうして外的な要素でその寂しさを埋めようとするのですが、これってほんとうは寂しさから目を逸らしている/逃げている/感じないようにしているだけで、寂しさ自体はなくならないんです。
寂しさを男や酒で埋めようとすると、その時は“紛れる”わけですが、男が去り、酔いから覚めればまた寂しさが襲ってきます。そうすると、再び男と酒を求めるようになり、そこに依存していくようになります。
恋の棚卸しをやってみたところ書き切れないほどの男が出てきたという彼女も20代はセックスに依存しまくっている生活を送ってました。
「ヤってる最中って彼は私だけを見てくれるわけで、それがたまらない喜びになったんです。けど、終われば彼は自分の世界に帰っていくわけで、ホテルを出て別々の方向に歩いていくときなど、胸を掻きむしりたくなるほどの寂しさというか虚しさを感じてました。あたし何してるんやろ?って消えたくなってました。」
共感される方、けっこうたくさんいらっしゃるんじゃないかなあ。
やり方は違うとはいえ、似たようなことをしてた方も多いと思んじゃないでしょうか。
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寂しさをごまかしたり、紛らわしたりしても、その寂しさはなくなりません。
歯の痛みを薬で押さえても歯医者さんに行かなきゃその痛みの元はなくならないように。
「人」や「モノ」では残念ながらその寂しさは埋まらないのです。
だから、「好きな人と一緒にいるのに寂しい」とか「忙しくしているけどふとした瞬間に寂しくなってしまう」のです。
その寂しさそのものと向き合う“覚悟”が必要なんです。とっても勇気のいることです。
寂しさそのものと向き合うとは具体的にどういうことかって話をしていきます。
カウンセリング的な流れから言えば、「ああ、子どもの頃から寂しかったんだね」という話となり、親がどうの、きょうだいがどうの、という話になりますし、学校での友達との関係にも着目していきます。
で、寂しさというのは「自立」と大いにかかわりがあります。
自立って「自分でやる」という姿勢で、とても前向きなものである一方、ご存知の通り「自分一人で抱え込む」「誰かに自分を助けさせない」「誰にも頼らず一人で何とかする」という後ろ向きな部分もあります。
それによって他人と自分との区別がつく一方で、自立が過ぎると「誰にも心を開けずに、一人で全部やろうとする」ことになるんですが、これって、要するに分かりやすく言えば「秘密主義」になるんですね。
例の彼女、繁華街に住んでるじゃないですか。
だから、男を部屋に連れ込むことも全然できたはずなのに、「部屋に誰かを入れるってことがすごく嫌なんです。だから、家が近いことすら言わず、いつもホテルに行ってました。ホテルもその辺にいっぱいありますから。」と。
めちゃくちゃ象徴的ですよね。
自分の部屋って自分の心を示すので、人に心を開けない人ほど、部屋に人を招くことがイヤなんです。
でも、そうじゃなくても、人に心を開けず、自分のことを人に語らず、表面的な交流はあっても深い心のつながりがなかったら、それって寂しさを作っちゃいますよね。
だから、自立的な人ほど、実は、寂しさを抱えているんです。
うちの読者が大好きなロックマン氏。超自立男なわけですから、彼らの心の中は寂しさでいっぱいなんです。もちろん、決してそれを認めようとはしないと思いますけど。そして、その寂しさの匂いを嗅ぎつけて「何とかしてあげたい」と思う武闘派女子がうじゃうじゃと彼の周りに集まってくるわけですけど。
だから、自立して心を閉ざせば閉ざすほど寂しさが強くなり、その寂しさを何かで埋めようとして(ごまかそうとして)何かに依存的になってしまうんです。時には依存症的になってしまうことも多いですね。
で、ここでちょっと補足なんですけど、「依存症」って言葉には、依存が付くんですけど、「それにしか依存できない状態」を指します。
つまり、恋愛依存症ってのは、恋愛にしか依存できない状態を指し、恋愛以外には超自立的な人がなるんです。
この話をすると(彼女もそうですが)「ええー、あたしってめちゃくちゃ依存的な人間だと思ってました。そんなに自立してたんですか?」という反応を示される方も多いのです。
だから、結局、この心を閉ざして自立してしまってる、という状態が「寂しさ」をより強くしてしまうんです。
でも、心を閉ざしているからだれとのつながりも感じられないし、自分とのつながりも切れてます。
自分の心なのに、自分自身も入れない開かずの間になってしまってるわけです。
だから、刺激的なもので寂しさを何とかしようとしてもなくならないのは当然ですよね。
ましてや、自分の心を自ら閉ざしているわけですから、人とのつながりも限界があるのは無理ないですよね。
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その彼女、彼氏は部屋に入れるそうですけど、あまりいい気分はしないので、自分が彼の家に行くことの方が多いようです。
そして、なんでもあけすけに話す一方で、人には決して言わないこともあれこれあるようです。
オープンで明るく元気な女子というキャラも敢えて演じている部分が多かったんです。
ちなみに彼女は「信者」と呼ばれるファンが付いているカリスマ性のある女性ですが、そのキャラを演じているお陰で、周りの人から「友達がたくさんいる人気者」であり、「男からもモテるし、仕事も遊びもバリバリやってるスーパーウーマン」という評判を得ていて、まさか彼女が「寂しい人」だとは周りの人は思わないんですよね。
それだけ人に囲まれていたとしても、心の奥深くでは「何ぴととも立ち入るべからず」の札を立てたエリアがあるんです。
どうしたらそれをもっと解放できるのか?といえば、「自立を手放す」ということとイコールになってくるわけですね。
だから、サレンダーとか受け取るとか信頼するとかおなじみの言葉が連発されることになります。
そもそも、そんな風に自立しちゃった裏には家族との関係があるわけで、彼女にとってもそれは一つの核になるものです。
◎親からの愛を受け取る。ただ理解するだけでなく、心でそれを感じる。
◎「母親(父親)にしか自分を愛させない」と決めた部分を開き、もう一度、母親(父親)に自分を愛させる。
◎きょうだいや学生時代の同級生などとの葛藤(競争)を手放して、ありのままの自分をさらけ出す。
という本質的な部分を見ていくことが一つ目のアプローチです。
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また、カウンセリングという場であれば「今まで人に話したことのない秘密」を思い切って言葉にしてみるのも効果的な方法です。
自分の中にあるイヤな/嫌悪している/恥ずかしい/弱い部分を言ってみるんですね。
ちなみに彼女は自分の体のコンプレックスや性癖、幼少期からの性的妄想などについてがそれにあたり、それに対してものすごい嫌悪感を持っていることを語ってくれましたし、一方で、プライドが高く、周りを見下していたりすること、特に男をバカにしていることもありました。
こちらからすれば、そういう話を「ふーん。そうなのかー。へー」とか言いながらただ聴いてるだけですけれどね。
けっこう勇気を出して秘密(?)を告白してみると意外なほど脱力してしまうものです。
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とはいえ、自立系な方にいきなり「親の愛を受け取れ!」と言っても「え?日本語の意味が分からないんですけど?」と思われるのが関の山ですし、「秘密を話せ!」とか言っても「なんであんたに?」と思われるわけですから、ほかにも様々な方向性があります。
「寂しさを癒す」という軸は、親を使おうが、パートナーを使おうが、自分でやろうが何でもいいんですが、「自分とのつながりを取り戻す」というところにあります。
だから、自分の心と向き合っていく/対話していくということが大事で、そこでは自己肯定感がめちゃくちゃ力を発揮します。
自分の感情、思いに対して、思考が攻撃や否定をしてたら、心を閉ざすのも無理はないわけで、カウンセラーが「ふーん。そうなんだー」と反応するように、自分自身の思いに対しても「ふーん。そうなんだー。」と受け入れてあげることを目指します。
そうして、自分の思いがどんなものであっても、それが今、自分の心の中にあるわけで、それをただただ受け入れていくことで、心は不思議なほどの安堵感に満たされていくようになります。
「自分の心とのつながりを感じると心が温かくなって、安心感が出てくる」と覚えておかれるといいでしょう。
そして、自分とのつながりを取り戻すために必要なことは「自分自身に与える」ということですね。人に与えるのも効果的ですけど、ここでは自分に与えるほうが素晴らしいものです。
自分が喜ぶことを自分に与えてあげる、わけです。
自分が笑顔になれることを自分にしてあげるのです。
これは何でも構いませんが、ちゃんと自分の心を観察する、ということです。
「これは自分が喜んでいるのか?心が喜んでいるのか?」をチェックするわけですね。
で、ここでけっこう「自分が喜ぶものは他人が介在するものなんだけど?」という疑問が出てくることもあります。
寂しさを癒すという目的では他人の介在は(その程度にもよりますが)依存を招くことがありますので、あまりおすすめできません。
つまり「自己充足」がとても重要ということです。
自分で自分を満たしてあげる、ということです。
自己充足の方法はほんとうにたくさんありますし、人それぞれです。
・部屋を掃除したり、料理を作ったり、心地よく家事を行う。
・花や植物を育てる。
・絵を描く、写真を撮る、音楽を演奏するなどの芸術系を楽しむ。
・映画やバラエティなどで泣き笑い、感動する。
・自分の部屋を心地よいスペースに作り替える。
・本を読む。どんな本でも。
・体を動かす。
・ドライブやサイクリングに出かける。
・自然の中で過ごす時間を作る。
ほんとたくさんあります。もっとあります。
ここに書いたのは日常的にできることで、すぐにでもできることですね。
長期的に言えばもう少し取り組むことがあります。
・人を育てる。
・誰かをサポートする。応援する。
・畑や田んぼをする。
・会社を育てる。
・ボランティアをする。
・専門的な資格を取る。
ちょっと他人が入ってきますが、これらはあくまで「与える側」に徹することができるもの。
そういう意味で「推し」がいる人は寂しさに強いことが想像できますね!
自分で自分をどう満たしてあげるかを考えてみるのはおススメです。
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とはいえ、この辺の方法でもちょっと厳しいなあ、という方はやはり親子関係も含め、専門的な癒しが役立つかもしれませんので、機会があればカウンセリングなども検討してみると良いです。
ちなみにその彼女への提案は、「まずは自分ともっと繋がろうぜ!」というプロジェクトで、その心の秘密の部屋をオープンにしていくことがひとつ。
それは自分自身をもっと自分で愛せるようになることですし、ありのままの自分を承認していくことでもあります。
さらに、「部下を育てる」から「起業(会社を育てる)」というヴィジョンを立ち上げると同時に、部屋をもっと充実させるために「好きなモノばかりで部屋を彩る」ということを提案しました。
それと今日は触れていませんが、過去の恋愛などから「寂しさにつながる罪悪感」も見つかりましたので、そこを癒していくことが今後の課題ですね。
※ざっくり言えば罪悪感から人を遠ざけてしまうパターンが出てくるという意味です。
★そんなありのままの自分を愛するワークショップはこちらです。
◎11/27(土)13:00-16:00 鎧を脱いでありのままの自分を愛するワークショップ~素の自分とつながり、素の自分を愛する3時間~(1週間アーカイブ配信あり)
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/42383
★寂しさと孤独感を癒す本・動画
*動画配信/DVD:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」
*動画配信/DVD:「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」発売記念講演会
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」。
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『寂しさはどう癒したらいいのか?』
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