仲の良い同僚に何かと奪われる/取られる/邪魔されると感じるのはなぜ?



「自分が仲良くしていた別の同僚といつの間にか仲良くなっている」とか「自分がよく通っていた店を紹介したら彼女の方が常連みたいになってる」みたいな経験ありませんか?
誰かに奪われる、取られる、邪魔される、そんな思いを感じる裏にある心理を解説します。

根本先生、こんにちは!

他人から真似されているように感じ、自分の立ち位置を奪われるような気持ちになります。

職場に仲の良い同僚(女性)がいるのですが、その人に真似をされるというか、私が築き上げてきたものを奪われているように感じます。

例えば、私が仲良くなった職場の男性A(最初は全然女性と話さなかった)といつの間にか懇意になっていたり、その後私が仲良くなった男性Bに最初は見向きもしなかったくせに、男性Aが転勤でいなくなってからはすり寄ってきたり…。

同僚女性には、男性AやBとの仲を詮索され、牽制をされていたように感じます。
自分に自信のない私は、ライバルとして戦う勇気もなく諦めてしまいました。

私の思い込みかもしれないのですが、奪われるというか邪魔をされているように感じるのです…。
私の通ってる美容院や飲食店なども真似されました。
最初は私がお勧めした店に通ってくれるのは嬉しかったのですが、怖くなってきて…。気のせいかもしれませんが…。

仲は良いのでこんなことを思うのも嫌なんです…。
これは私の母が過干渉系だったことに原因があるのでしょうか…
(Mさん)

けっこう「他人に真似される」とか「他人に奪われる/取られる」という件に関してはちょくちょくご相談を頂くことがあるんですね。

結論を言えば「あら、Mさんはとても女性性が豊かでいらっしゃるのね。」という話になるんですけど、ただ、現場では若干緊張しながらいろいろとお尋ねすることにしているんです。

すなわち「その方はまだご存命か?東京湾に沈めたりしていないか?危害は加えていないか?」という風に一通りの事情聴取をすることにするんです。

ほら、Mさんのように何となくおとなしそうな風に語る方でも内側には武士を飼ってるケースが後を絶ちませんで、ちゃんと聴いとかないと、、、、と思っちゃうんです。

まあ、武器を片手に殴り込みをかける前にご相談を頂くことが多いので、幸いなケースがほとんどですけど。

これが明確に「あたしの男を盗っていきよった」とか「あたしのポジションを奪いよった」とか「いつの間にかあたしのチームで奴が中心人物になりよった」みたいなケースですと気が付けば武器に手をかけてるんだろうと思いますが、けっこうあいまいなことが多いんですよね。

「私の思い込みかもしれない」とか「はっきり尻尾(証拠)を掴んだわけじゃねぇから」という状況なのでモヤモヤはするもののハッキリしないのもまた白黒付けたい女子からすればヤキモキするもんだと思います。

で、確かに「あざとい」とか「ズルい」とか「泥棒ネコ」的な性質を持つ女子もいるもので、うまく人に取り入ってその人の持っているモノを自分のものにしたろう、ということを意識的、もしくは無意識にやっちまう人もいるのは確かです。

一方で、本人は全然その気はなく純粋にMさんの持ち物(美容室とか飲食店含む)に興味を抱いているだけなのかもしれません。

まあ、その場合にちゃんと仁義を通してくれたら許せるかもしれませんが、黙ってやられるとその子のことが嫌いになりますよねー。

「前から通ってるビストロに彼女と行ったらすごく喜んでくれたのはいいんだけど、彼女、一人でもちょくちょく通っているみたいで、気が付けばシェフはもちろん、常連さんともすごく仲良くなっていて、なんかムカつくんですよね。しかも、悪いことしてるわけでもないし、迷惑かけてるわけじゃないから文句も言い辛いし。なんだかその店に私の方が行けなくなっちゃったんですよ。そういう風に思ってる自分もまた惨めで嫌なんです。」

こんな感じでしょうか。

で、けっこうそういうあざとい女ってのはコミュ力が自分より高く、演技力も備えているので敵わないことが多いんですよね。

でも、こういう話ってほんとあちこちに転がってますよね?

職場でも「元々あたしが仲良かった人なのに、気が付けばあたしよりもその子の方が仲良くなってるんですよ!ほんと今度六甲山に埋めたろうかと思ってるんですよ」とか、「あたしが紹介した習い事なのに、いつの間にか先生に取り入ったみたいで、先生もあたしよりその子の方を目にかけてるんですよ!」みたいな。

人ってどうやら「縄張り」を持つみたいなんですね。
犬や猫も同じですが。

ビストロにせよ、職場にせよ、習い事にせよ、美容室にせよ、以前から自分が通っていたり、大切にしてたりする場所は自分のテリトリーだし、縄張り意識が芽生えるんです。

そこにどこの馬の骨なのか分からん奴が割り込んできて、我が物顔でふんぞり返られたらそりゃあ面白くないですよね。

でも、その一方で、そういうの全然気にしない、本人が良ければいいし、お店の人と自分より仲良くなってても気にならない、という人もいます。でも、こっちの方が少数派かな?モノによると思いますけどね。

Mさんも書かれてますけど、「自分に自信がない」というところが一つ目のポイントかもしれません。

「自分軸」とか「自己肯定感」とかいう奴ですな。いつもの奴です。

でも、もう少し深いところにそれを気にしちゃう心理があるのかもしれません。

過干渉のおかん問題が出てきましたが、確かにそれもあるでしょう。

Mさんはお母さんに何か奪われた、邪魔された、それですごくイヤな思いをした、という記憶はありますか?

過干渉なおかんはあれこれとMさんをコントロールしてきたはずですから、自分が遊んでるおもちゃを取り上げたり、自分の世界にずかずかと入り込んで私の世界を荒らしていったり、いろいろと悪さを働いたかもしれません。

そんな場合にはやはり「お母さんに奪われたことがいっぱいあってイヤな気持ちになったからそんな思いはしたくない!」という思いが生まれるのも仕方ないことです。

自分に自信がないことも含め、おかんの影響はだいぶ大きそうなので、一度、「おかん死ね死ね団」を結成してみるのもいいかもしれません。

要するに御恨み帳を書いたり、手放しワークをやったりするといいですよー!カウンセリングを受けてみるのもいいですよー!という話です。

またこの記事も参照くださいませー!

「他人に「奪われる怖れ」「侵略される怖れ」とは何か?そして、その対策について。」

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナーDVD『本気の手放しワーク』

で、もう一つこういうケースで気になるのが「きょうだいの問題」です。

Mさんにきょうだいがいらっしゃるのかどうか分からないので、ここからは全くの一般論になりますが、「誰かに取られたと感じやすい」と感じやすい方にはこの話をねちっこく聞いております。

きょうだいの問題と言っても別に妹と喧嘩ばかりしていた、とか、弟を奴隷扱いしていたとかいろいろあるんですけど、特にお姉ちゃん(お兄ちゃん)は下のきょうだいに「奪われる」「取られる」「邪魔される」という経験をふつうにしていますよね。

また、「姉が筋金入りの武闘派だった」という場合にも、あれこれお奪われる、取られる、邪魔されるということがよく起きていたかと思います。

一般的に「後からやってきた奴に奪われる」というのは妹や弟に原因を見ることが多いもんですが、姉や兄が絡んでることもなくはありません。

ただ、すごく分かりやすいのは「第一子長女」で、3,4歳までに「妹」や「弟」が生まれ場合です。

そうすると何もまだ人間社会のことが分からない弟妹は、お姉ちゃんが遊んでるおもちゃを悪気なく奪って壊しちゃったり、お姉ちゃんがお絵かきをしているときにやってきて絵をぐちゃくちゃにしたり、お姉ちゃんがこっそり食べてるお菓子に手を伸ばしてきたり、可愛いんだけどムカつくことをよくやるもんです。

そして、親の目も弟妹が生まれるとそっちに向くようになります。

第一子の悲哀として「妹が生まれるまでは100%あたしに向いていた親の目が、妹が生まれてからは全部そっちに行っちゃったような気がする」というマインドです。

つまり、おもちゃやお菓子以上に「妹に親を奪われた」という感覚を持つようになるんですね。

それは親が平等に子どもたちに接しようとしても避けられない事実ですね。
だって、純粋に下の子の方が手がかかるわけですから。

また、昭和なお母さんはよく「お姉ちゃんでしょ。弟にも貸してあげなさい!」とか「お姉ちゃんなんだから我慢して!」などとおっしゃるので、そこでも理不尽さを覚えることとなり、自己肯定感も下がるし、取られる、奪われるという経験を“お母さんの命令の下”、していくことになります。

これ、きょうだいの仲が良いとか悪いとかに関係なく起きてることがポイントです。

この心理は第一子はもちろんですが、第二子でも、第三子でも下にきょうだいが生まれたら同じことが起こります。

ただ、そのインパクトは第一子が一番強いと思いますけど。

で、さっきのビストロの話を思い出していただきたいんですけど、ビストロを「家」、シェフや常連客を「両親」に置き換えてみるとどうでしょう?もちろん、彼女は「妹」とか「弟」に置き換えます。

けっこうあるあるかつイヤな気分になる話じゃないでしょうか。

きょうだいというのはそういうできごとが日常茶飯事で起きるんですけど(年が近い場合はなおさら)、とはいえ、大人になってもその傷を引きずる人とそうでない人がいますね。

何が違うのでしょう?

「えー、別にあたしはなんも思わない。勝手にすればいいし、彼女にとっていい店が見つかったんだったら別にいいと思う」

そんな風に思う方もいらっしゃいますよね。

そんな方は弟妹と徹底抗戦を交えてきたかもしれません。おもちゃを奪おうとする妹を遠ざけたり、奪われたら奪い返し、おかんから「ちょっとは貸してあげなさい!」と言われても「イヤだ!」と貫くようなタイプ。

あるいは、いろんな世界を持っているので、おもちゃを奪われても気にせず、別の遊びを始めるお姉ちゃん。

でも、幼少期はそんな理不尽なことを我慢していたけど、成長するにつれて「自分」を確立していった人はたぶん他人に奪われても気にならないかもしれません。(もちろん奪われるモノによって違いますが)

また、そもそも「奪われる、取られる」という経験をしていると、ふだんの行動が「奪われないように、取られないように、邪魔されないように」という怖れを抱きながらになります。

だから、ガードを固くして秘密主義的なふるまいをする人もいて、自分の領域に他人を招かないようにする人だっていますね。

でも、これは常に怖れを感じてるわけであんまり快適ではないはずですね。

ということで「自分を確立している人ほど他人から奪われた、取られた、邪魔されたという感覚を持たない」ということが言えそうです。

ってことでやっぱり自分軸と自己肯定感の話になっちゃうんですよねー。

自分軸で、自分をきちんと持っている人。
自己肯定感が高く、自分と周りにきちんと線引きが引けて、自分の世界を持っている人。

自分が通っていた店に友達を紹介して、その友達がその店の常連になって自分以上に常連さんと仲良くしていたら純粋にうれしいと思えるのは、そもそも店との付き合いも、また、友達との付き合いも、きちんと自分軸を確立できているからだと思うんです。

さらに自己肯定感が高いので、お店や常連さんにいいお客さんを紹介できたことを素直に喜べるんですよね。

だって、常連さんと仲良くなるってことは、お店にも常連さんにも受け入れられてるいい奴ってことですから。もちろん、店の売上にも貢献できてます。

まあ、そんなことは頭で考えれば分かると思うんですけどね。

ということで、Mさんにもしきょうだいがいらっしゃるならその関係性について見つめ直してみることも一つの手です。

やっぱり手放しワークとかになるのかなあ?

でも、たぶん、子ども時代に我慢してきたこと、親やきょうだいに合わせてきたことってすごくいっぱいありますよね?

また、学校でもけっこう我慢が癖になっていたところってないでしょうか?

さらに、人間関係において遠慮気味なところ。ついつい引いちゃうところ。

なので、そうした子ども時代からの人間関係を振り返り、向き合ってみたり、手放しワークをしたりするのも効果的かと思います。

あとやっぱり自分軸と自己肯定感ね!!

そうして自分に自信を付けていくことが一番早道かもしれません!!

★自分軸を取り戻すための本。

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

>新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)

★自己肯定感をあげる動画&書籍&ムック本

自己肯定感とは?(Youtube)

動画配信/DVD「自己肯定感をあげる3daysプログラム」

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

自己肯定感を高める100の法則 ありのままの自分をすきになる最もシンプルな方法

「マンガでやさしくわかる敏感すぎるあなたがラクになる方法」(日本能率協会マネジメントセンター)

「ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」」(宝島社)

ムック本「自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション」(晋遊舎)


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大切なものを奪われる、盗られる、邪魔されると感じる心理
 


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