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自分が感情や感覚優位のタイプで、論理的に物事を決断するのが好きじゃない人は、考えても結論なんて出ないんですけど、やっぱりあれこれ考えてしまうんですね。
それは自分の中に向き合いたくない感情があるからかもしれません。
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決断できず、根本さんのブログで「決断」というワードで検索をして、記事を読み漁っているのですが、長く悩みすぎて、『自分がどうしたいのか?』がわかりません。なので、ネタとして取り上げていただけると嬉しいです。
もう1年以上、東京に行くか、今住んでいる市内で引っ越すかを悩んでいます。
仕事は、知人と事務所を経営していて、自分と事務所のキャリアアップのために、東京に行きたいなと考え、数年前から物件を見に行ってはいるのですが、関東大震災が怖くて、なかなか決断できずにいました。
そうこうしている内、コロナ禍となり、また飼っているペットが病気になってしまいました。
それで、今住んでいる市内で引っ越すことも考えているのですが、東京、市内どちらにするか決断できません。
そんな中、市内の人気物件が空いたので内覧に行き、部屋自体は私もいいなと思ったので不動産に言われるまま仮押さえしました。ですが、そこまでいっても悩んでいる自分がいます。
タロット占いでは、東京に行った方が繁栄がある、ここに留まると心が疲れてしまうと言われました。
仮押さえの期限があるため、根本さんの決断に関する記事を読んで、気持ちや思考を紙にすべて書き出しました。
わたしの強い気持ちは、
「今の部屋からすぐ引っ越したい(住みづらいので)」
「病気のペットと大切な時間をすごしたい」
で…
で?どうすればいいの????
どっちに引っ越したらいいん…
ベストは、「ペットと東京に行く」なのでしょうが、病気のペットとともに長距離移動は、リスクが大きく、病状が悪化したらと不安と後悔したらというのが大きいです。あと地震とコロナも怖い。
でも、ここにいても、キャリアアップは望めない。
10年以上やってきたので、次は東京で挑戦したい。
市内に引っ越して、数年後東京は、これ以上、歳をとって東京に行くのは遅いと思う、お金も2倍かかる…
と、堂々巡りです。。
もしかして、決断というか覚悟が必要…?
ちなみに、You Tubeの「第20回 決断力について」を見て、あ、わたし、買うの悩んだ時、2つ買ってる…
選ぶことを日常から避けているんですね。。
アドバイスをお願いいたします!!!
(Kさん)
長距離移動ってことは、東京からずいぶんと離れたところにお住いと言うことですよね?
とはいえ、仮押さえの時期ってそんなないはずなので、もうそろそろ気持ちを固められたところでしょうか?
引っ越すべきかどうか?しかも、東京進出を図るかどうか?という点ではほんと人生を大きく左右する決断だと思うので迷うのは当たり前ですよねー。
結婚すべきかどうか?
離婚すべきかどうか?
転職すべきかどうか?
起業すべきかどうか?
子どもを産むべきかどうか?
今、この瞬間も様々なテーマで選択できずに悩まれている方も多いと思います。
そもそもKさんが「論理的思考で行動することができるタイプ」であるならば、1年も悩まずさっさと決断されているはずなので、ここまで決断できないとするとおそらく感情や感覚が優位な方なんだろうと思われます。
だって、論理的に物事を決められる人だったら、メリットとデメリットをさっさと書き出してすぐに決められるはずですよねー。
いわば、女性性が優位なんだろうな、と。
占いを参考にしようとされる点もまたそれを表しているような気がします。
ちなみに地震が怖いと何度か書かれてますが、お住いの地域は心配ない場所なのでしょうか?日本にそのような場所があるのがちょっと意外でもありまして。
とはいえ、災害リスクを考慮に入れると「そもそも日本に住んでて良いのか?」という究極の話になりかねませんけどねー。
そして、たぶん、先ほどの「感情・感覚優位」である点からすると、コロナが怖い、地震が怖いというのはたぶん本質的な問題ではないかと思います。
この辺、ちょっとややこしい話なのですが、「東京に行く」ということに対してそもそも何らかの怖れがあるんじゃないかと思うんです。
自分のビジネスは東京で通用するんだろうか?
田舎から東京に出て行ってちゃんと生活できるんだろうか?
この大きなチャレンジをしてもし失敗したらどうしようか?
そんな本質的な怖れが。
でも、その怖れがあまりにデカいと人はあんまりその存在を認めたくありません。
そうすると、その怖れは「分かりやすい怖れ」というか「聞こえの良い怖れ」を新たに作り出すんです。
それが「地震」であったり、「コロナ」だったりするんだろうと思います。
もちろん「年齢」とか「景況感」とかもいろいろとあります。
ほんとうの理由を隠すために別の理由をでっちあげてしまうわけです。
だから、「災害リスクを考えたら東京でも地方でも同じじゃね?むしろ、東京の方が最近は災害起きてないっすよ」などのデータを突き付けられると何も言えなくなると同時に、「そうなんだ!じゃあ、安心して東京に行けますね!」ともならないわけです。
たぶん、そこには感情的・感覚的な怖れがもっと別にあるんだろうと思うのです。
だから、Kさんが本当に怖れてることってなんなんすかね?というのが私の興味の向く先となります。
で、これがすごく大事なことなんですよね。
決断の仕方って人それぞれあるんですが、やはり論理的に筋が通った結論を出すのが一番人に説明しやすいし、人にも納得してもらいやすいのですね。
でも、そういう男性性的な決断ができる人はいいんですけど、女性性が豊かな方は「理論なんてクソじゃ!」という方針で生きていらっしゃるので、「データなんかよりも気分が大事なんじゃ!」とか「論理的に筋を通すなんてめんどくさいんじゃ!」と鼻息を荒くするのです。
つまり、おそらくKさんは「考えて結論を出す」ということにあまり向いていないんじゃないかと思います。
で、そういう方は私のクライアントさんにもたくさんいらっしゃるので、
「あんた、考えて答えだせるタイプちゃうやん?考えたって無駄やんか」
「え?それってあたしがアホやっちゅうことですのん?」
「そこまでは言うてないやんか」
「でも、そういうことやんな?」
「せやな」
がたっ!(イスからコケる)
というお約束通りのやり取りを交わしているわけです。
それで、「じゃあ、アホやったらどっちを選ぶと思うねん?」とお聞きすると、これまたさくっと「アホやったらこっちやな」と即答されるわけですな。
「ほら、すぐに結論が出たやないか」とツッコミますと、「あたしってやっぱアホなんか。すっきりしたわ」と言うてくれたりするわけです。
とはいえ、そこでまた思考が動いて「でもな、ほんまにそれでええのん?ほんまにええのん?後悔しぃひん?」とか言い出すので、「アホのあんたが最強やろ?それでええやん」というと、「せやな。ほんまやな。それで行くわ」と元気に帰って行かれるんです。
※だいたいこのやり取りを3回ほど繰り返すと最終的にあきらめがついて決断ができるようです。
話が逸れましたけど、Kさんのようなタイプは「考えても無駄」なんです。残念ながら。
でも、それは頭が悪いとか、論理的思考がでけへんとか言うてるわけではなくて、「そういう物事の決め方が好きではない/向いてない」ということです。
ところが、ここまで理解できたらすぐに決断できるか?っていうとそういうもんでもなくて、そもそも自分が論理的に物事を決めるタイプじゃないことくらいはとうの昔に自覚していて、それでもなお考えてしまうのは、先ほど出た来た「怖れ」が根っこにあるからです。
チャレンジすることへの怖れ。
成長することへの怖れ。
成功することへの怖れ。
もう後戻りできない一線を越える怖れ。
人生を大きく変えてしまうことへの怖れ。
そんな怖れがあって、その怖れと向き合うのが嫌だから、思考に逃げるんです。
「ああでもない、こうでもない」と考えている間は決めなくてよい、行動しなくてよいわけですから。
1年も悩み続けるのは、結論が出ないからではなく、本当は気づきたくない/認めたくない気持ちがあるからじゃないか?と私は思うのです。いかがでしょう?
だとすると、本丸突入的な解決方法はその認めたくない感情と思い切り向き合うことじゃないかと思うんです。が、これは一人ではちょっと難しいかもしれません。
さて、そんな話を前提にKさんの話を整理してみると、気持ちが決まっているのは、
・今の家からは引っ越すこと
・病気のペットと一緒に過ごすこと
この2つですね。
どうやら「自分と事務所のキャリアアップ」については優先順位がちょっと低いみたいですね。(意外!?)
なので、この2つが満たされたらある程度は気持ちが満足すると思います。
つまり、市内に引っ越そうが、東京に出てこようが、気に入った物件に出会えれば、まず最低限のニーズは満たされるようです。
だから、少なくても引っ越し先が決まらずに今の状態にとどまっていることが一番つらいんじゃないかと思います。
そこで、仮に市内に引っ越したとしましょう。そうすると「東京に行けばよかった」という後悔や「なんであのとき東京行きを決断しなかったんだ」という自責の念は付きまとうでしょう。
一方、思い切って東京に出たとしましょう。そうすると「ほんとうにこれで良かったのか?」と不安になったり、疑ったり、「やっぱり前の場所で自分のペースで仕事しているのが良かったんじゃないか?」と後悔したり、やっぱりなんやらかんやら考えてしまいます。
こうした人生の分岐点で悩むのはどっちを選んでも後悔することが見えているからです。
だから、覚悟を決める際に重要なのは「後悔する覚悟」だと思います。
そういう意味では「起こり得る後悔を想像して、マシな方を選ぶ」というのもいい決断の仕方だと思ってます。
市内にとどまっても、東京に出ても、どっちみち後悔するんです。
だったら、どっちの後悔をしたいか?ってことを自分の心に問うてみるわけです。
また、よく感情的・感覚的な方が決断できないときに質問させてもらうのは、「すべての制限を取り払ったらどっちがワクワクする?」というものです。
お金とか年齢とか環境とか人間関係とかあらゆる制限を取り払ったとしたら自分がワクワクドキドキするのはどっちか?ということです。
それがたぶん答えですし、その制限を取り払うおまじないが「アホになる」ということですね。
そうするとけっこう本音が見えてくるものですよ。
「とりあえず市内に引っ越して病気のペットとの時間を過ごす。そして、落ち着いたらいよいよ東京に進出する」みたいな結論だったり、
「とりあえず東京に行ってみよう。東京ならいい獣医もいるだろうし、ペットの環境も整えやすい。あとは行ってから考えよう。」みたいな結論だったり。
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一応、王道なやり方も紹介してみます。
不安や怖れが強いときはあんまり使えないかもしれませんが。
先ほど優先順位が低いとお伝えしたものの「自分と事務所のキャリアアップのため」に東京に行きたい思いもあるのは確かでしょう。
じゃあ、そのキャリアアップの具体的なヴィジョンをもっと詳しく、もっとリアルに描いてしまうのはどうでしょうか?
オフィスはどこに構えるのか?
どんな仕事をするのか?それは今とどう違うのか?
そこではどんな人を雇うのか?
そこでどんなビジネスをしているのか?
取引先はどんな会社なのだろうか?
東京は仕事をしに行かれるわけですから、そこにもっとエネルギーを注いでみるのもアリっすね!ということです。
そのヴィジョンがうまく描けなかったり、イマイチ喜びに欠けるものだったり、あんまりワクワクしないのであったら、たぶん東京行きはそんなに望んでないんです。
逆にヴィジョンを描けば描くほどその気になって早く東京に行きたい気持ちになるのであれば、それが結論と言えるでしょう。
ということで、頭で考えるのではなく、今日ご紹介したように心に問うやり方の方がきっと早く決められると思うんですけどね。
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そして、「ああ、こっちか!」という結論が出たら、即SNSで発表し、周りの人たちに宣言しましょう。そうすることでその結論によりリアリティを感じられるようになり、揺れることが少なくなります。
感情・感覚派の方が物事を決めるとき、それを現実に落とすところで戸惑うことが多いので、「人」を使ってリアリティを自分に教えてあげるのがけっこう有効なんです。
ということで、数か月後かな?Kさんがどこにいらっしゃるか、楽しみにしてますー!
★決められる人になる本と動画
*『7日間で自分で決められる人になる』(サンマーク出版)
*動画配信/DVD:「決断力を身に着けて人生を変える~自分らしく、自分の人生を決めていく!~」
★ライフワーク本&セミナー動画
*「つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法」(あさ出版)
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