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私は考えて考えてアイデアをひねり出すということがどうも苦手で、直感、感覚を使う方が楽なようです。
そして、それをアウトプット(表現)する際に、思考を使っています。
そして、そのアウトプットする先にいる読者を常に想定することが大事だと思っています。
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私は仕事で毎回アイデアを考える必要があります。
根本さんからは閃きというか直感的な力を勝手に感じさせて頂いております。
それで閃きについて、根本さん流のアドバイスお聞きしたくリクエストさせていただきました。
私は考えることが好きなので、ノートにペンでぐちゃぐちゃと書きながらウンウン唸りながら、ある臨界点でパッと浮かぶ、というの今までのやり方でした。
でもこのところ改めて根本さんの文章をじっくり読み返してたら、アイデアに対してもサレンダーというか、ウンウン唸って絞りだすというより、出来うる限りの力を抜いて頭を空っぽにしてそれこそ直感(インスピレーション)を待つほうがいいのかもしれないと思うようになりました。
今までは、思考をすごく使って疲弊した瞬間に力がフッと抜けてその瞬間直感と繋がりアイデアが浮かぶという感じだったのだと思います。
それなら最初から力を抜いて直感に繋がればいいのでは…?と。
そのやり方でここのところはやってます。
とても楽にはなってます。
以前はいつも息切れして、無理矢理感というかカスカス感があったのですがそういうのが無くなりました。
ですが、出来上がった制作物への反応は、イマイチでそこで「うーん?」となっています。
思考経由の辛苦の果てのアイデアの方が質がいいのかな?と。
自己判断として、そんなに差がないように思ってます。
ですが、人間は普段多分に思考的な生き物なので直感的なものより思考的なもの(制作過程が)のほうがわかりみ深い…のかな?とか。
根本さんは直感的でありながら、とてもロジカルで、そして読感のスーと入る共感性…
どういうスタンスというかどういう経路でアウトプットされているのでしょうか?
質の良い、それでいて伝わるインスピレーションを得る心得などお聞き出来ました大変ありがたいです。
(Rさん)
たくさん褒めていただいたのでうれしくて勝手な話を今日もさせてもらおうかと思います。
そして、20年!もお付き合いくださいましてありがとうございますー!すごいです(笑)
・・・が、意外と言葉が浮かばず、しばらく考え込んでしまいました(笑)
Rさんのお話はよく分かります。
>今までは、思考をすごく使って疲弊した瞬間に力がフッと抜けてその瞬間直感と繋がりアイデアが浮かぶという感じだったのだと思います。
ええ、それってほんとにあるあるだし、アイデアを必要とする多くの人がやってることだと思います。
私もそういう方法がいいと思っていた時期があり、何とか「考えて、考えて」やろうとしたのですが、私にはその能力が欠けているようで、アイデアを絞り出そうと考えている間に思考が勝手に違うことを考えて集中できないって経験をたくさんしました。
だから、そうやってアイデアを出している方のことを正直羨ましく思う部分もあります。
>以前はいつも息切れして、無理矢理感というかカスカス感があったのですがそういうのが無くなりました。
おぉ、それはよかったですー。確かに、考えて考えて出した結論は無理矢理感があって、自分としてはイマイチな感じがしますよねー。疲れますしー。
でも、意外とその方が評価されたりするんですよねー(笑)
>ですが、出来上がった制作物への反応は、イマイチでそこで「うーん?」となっています。
>思考経由の辛苦の果てのアイデアの方が質がいいのかな?と。
>ですが、人間は普段多分に思考的な生き物なので直感的なものより思考的なもの(制作過程が)のほうがわかりみ深い…のかな?とか。
そうかもしれないなあ、と思います。
思考の果てに出てきた答えの方が、確かに筋も通っていて分かりやすいものなのかもしれないですねー。
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昨日の話にもつながるんですけれど、思考と直感というものの違いについて少しお話をしてみようと思います。
思考と言うのはロジカルなもので客観的であり、筋が通っている上に分かりやすいものです。
だから、万人に分かりやすいですし、理解もされやすいです。
その一方で、感情を排除していますから、どちらかというと冷たい印象を与えたり、固いイメージを持つこともあります。
一方、直感というのは、無意識や潜在意識にアクセスする機能でして、それゆえ、心の深いところからのメッセージを拾ってきてくれます。
そこは感覚的であり、感情的ですから、全然ロジカルではありません。
だから、筋も理屈も通っていないので分からない人にはまったく分かりませんが、ちょうどその作品と波動が一致する人にはめちゃくちゃヒットし、めちゃくちゃハマるものとなります。
心理学的な表現を使うと「芸術家と言うのは私たちの無意識にあるメッセージを目に見える形で表現してくれる人」と言えるのですが、だから、彼らは直感を駆使して作品を制作してくれるのだと思います。
だから、無意識層にある深いメッセージばかりを表現する芸術家というのは、一般人にはあまり受け入れられず、ある一部の制作者と同じ波動を持つ人にはめちゃくちゃ響く状態になります。
私の昔からの友人のひとりはかなり無意識な人なので、彼女が言う言葉はすぐに理解できないことが多いんです。
「は?何言うてるの?どういうことなん?」と思うんですが、彼女は彼女でその言葉が下りて来てるから伝えてくれただけで、そこにロジカルな意味も、感情的なものもないわけです。
だから、「説明しろって言われたって、あたしだってよう分からへん」というたいへん無責任なことを言うわけですね。
ま、いわば、お告げみたいなもんですね。
「なんやねん、それー」とツッコミを入れつつも、その彼女からのお告げをしばらく放置しておく(理論などでぐちゃぐちゃにかき乱したり、感情的に否定したりせず)と、1,2週間経ったころに
「あああああ!あいつが言うてたことはそういうことなのか!!!!!」
と理解できたりします。
つまり、彼女が言付けてくれた無意識層からのメッセージは、リアルタイムでは私の心は受け止められず、「???」となるだけだったのですが、1,2週間かけて、そのメッセージが心の中に浸透していき、ある瞬間に「はっ!」と納得・理解できるんです。
ちなみに、私のセミナーやカウンセリングを受けてくださった方の中には、私がお伝えしたことが数か月後に「あ、そういうことか!」と理解できたという方がたくさんいらっしゃるわけですが、似たようなことが起きてるわけですね。
さらに言えば、私がここで日々テキトーに書いてるブログにしても、「以前読んだときはよく分からなかったけど、今読み返してみたらものすごく納得できる!」ということを体験された方も多いと思います。
「必要なメッセージは、必要なタイミングで、必要な人に届く」ということですね。
それは別に私が特別なわけではなく「久しぶりにある本を読み返してみたら、前回とは全然違う読み方や理解ができた」「好きだった映画を数年ぶりに観てみたら、前と見方が全然違っててびっくりした!」なんて経験をされたこと、ありませんか?
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だから、思考をがりがり使って作った作品は一般受けしやすいけれど、相手の心の深いところには響きにくく、直感を使って作ったものは一般受けしないけど、ハマる人にはとことんハマるものになる、ということが言えるでしょう。
そういう風に考えると、「その作品を作る目的」によって、思考を使うのか、直感を使うのかを使い分けたり、それぞれを例えば「7:3」の割合でブレンドしながら制作するのがよいと思います。
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さて、私の文章の書き方というのは、基本的に感覚(直感)をベースにしておりまして、その後に思考を使うってやり方を採っています。
例えば、今日のRさんからのご質問を読んだときに「直感と思考の話をして、それを自分がどういう風に使っているかを表現する感じかな~」ってことがパッと浮かんだので採用させていただきました。
他にも、「何となくこんな感じの話ができるかな~」と流れが見えたり、「こういうネタは喜ばれるんじゃないかな~」と感じたり、「これは絶対、ウケる!」と思ってネタにするときもありますし、「このネタはあんまり気乗りしないけど、みんなにとっては必要な話なんだろうなあ」と思うけど、それを採用することもあります。
そして、感覚的に筋道を立てたら、あとはそれを「どう伝えるか?」を下記ながら構成していきます。
ここからはけっこう思考的な作業です。
私は「分かりやすい」ということをモットーとしているので、自分が分からないこと、説明できないことは一切文字にしません。
「よくは理解できんのだけど、心理学ではこういうことらしい」というあいまいなことは書かないようにしてるんですね。
そのために「どう伝えたら分かりやすいか?どう表現したら理解しやすいか?どうしたら心に届くのか?」ということを考えながら書いています。
特に女性読者が多いので、数式的な表現よりも、たとえ話や物語を多く採り入れて、理屈で納得してもらうよりも「何となくわかる!腑に落ちる!」という感覚的な理解ができるように心がけています。
だから私の文章はそこかしこに「例えば~」って話が出てくるわけです。
それは思考的理解よりも、感情的理解を得意とする女子向けのトークです。
また、特に自立系武闘派女子が多いため、軍隊用語ならびに任侠用語などを頑張って採り入れて彼女たちが理解しやすいような表現を頑張って考えています。
だからふつうなら「彼にそんなことされたら悲しくて、悔しいですよね?」と書くところを、「彼はまだご存命でしょうか?もう東京湾に沈めてしまわれましたか?」と表現するようにして、より彼女たちが理解しやすいように気を使っています。
なので、おそらく「ふつうの女子」は私のブログを読みにくく感じ、「武闘派女子」の皆さんは「おぉ、分かりやすいのぉ」と感じていただいているのだと思います。
つまり、結局のところ「読者がどう感じるか?どう喜んでくれるか?どう笑ってくれるか?どう使おうと思ってくれるか?」というところを意識しながら書いているわけです。
そこでは想像力を使いつつ、思考もフル回転してるわけですね。
で、Rさんが見て来てくださったように、20年くらいあちこちにそういう思いで文章を書き綴っていると、それはもう手癖のようなものになっています。
だから、だいたい私の記事は構成が決まってきてると思います。
冒頭でボケる。
→相談者に共感するフリして話をデカく(一般化)する。
→心理的な解説を入れる。
→どうしたらいいのかの方法論を展開する
→ちょくちょく本や動画やセミナーの宣伝をぶち込む。
・・・という感じでしょ???笑
どういう風に書くのが自分らしいんだろうか?
どういう風にしたら続けられるんだろうか?
ってことを考えつつ、読み手に楽しんでもらえるエンタメ的な要素も加えてずーっと試行錯誤を続けているんですよね。
でも、それは私なりの書き方であり、やり方なので、その制作方法をRさんが真似してうまく行くかは分かりません。
その辺を試行錯誤しながら自分らしい方法を見ていくのがいいんじゃないのかなあ?というのが私の提案です。
そこでは何を目指すのか?も重要でして、私の場合は「万人にウケるよりも、必要な人に届くようにしたい」と思っている感じですねー。
また、ブログと違い、依頼者(スポンサー)がいる場合は、その人が望む形のものを作る必要があるわけでして、そこは話し合いをしながら落としどころを見極めていく感じでしょうか。
「100%任せます!」という風に言われたら自分のやり方でやればいいけれど、「こんな感じで、あんな感じで、そんな風に」とか細かく指定する依頼者ならば、なるべくその意図に合うように制作する必要がありますよね。
そのどこに自分が喜びを感じるのか?というのも重要なポイントですので、そこは自分の心の中に答えがあると思うのです。
ということで、少しでも参考になりましたら幸いです。
★この本で「感覚」「直感」「思考」の使い方について説明しています。
『7日間で自分で決められる人になる』(サンマーク出版)
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