人とのつながりや居場所を作る方法~孤独感を癒し、相互依存関係を築くために「与える」を意識してみる~



人は孤独を怖れ、孤独を感じると無性に傷つくものです。
そこでつながりがそうした孤独感を癒してくれるのですが、つながりは与えられるだけでなく、こちからかも与えることでしか築くことはできません。
自分自身とつながりを取り戻したら、その次のステップは人に対して与えていくことなのです。

孤独感、または居場所についてお聞きしたいです。

以前、他の方へのご回答で『そもそも孤独感とは、自分自身とのつながりが切れている状態で感じるものです。』とおっしゃられてたことへの質問させて下さい。

私は水が合う場所と合わない場所がハッキリしてて合う場所を時々猛烈に求めてしまいます。

ですが関わり方としては、生徒などのお客さんという立場なら受け入れられて孤独感が癒されたり、ここに居てもいいかも?という居場所への飢餓感が満たされるのですが、週末の余暇時間ではなく、毎日出来ればそこで過ごしたいと思うのですがバイトや就職という正式な形ではもう何回も門前払いにあいました。
だからずっと生活の糧を得る仕事場では緊張しっぱなしだし酸欠状態で脳が死んでるので給料泥棒がデフォルト化しています。

上記の根本さんが以前から言われてる孤独や居場所の心理学を参考に外部の環境に“依存・他人軸”的に求めるのをやめて、自分自身と繋がることを私なりにやってきました。
長年やってて自分1人でもほんとは出来る技術は得てるので、習い事も辞めました。
そもそも居場所を求める不純な気持ちで行ってたこともあり。。

自分と繋がることを意識するようになってから以前は耐えられなかった1人の時間や1人での作業も淡々とやれるようになりました。
強烈な孤独感もあまり感じなくなってきました。
でも、時々ものすごくあの水の合う環境で伸び伸びと人と繋がって満たされ感覚が恋しくなります。

わたしが本当に自分自身と繋がって依存心からではなく自分軸から向かってたら、それらの水の合う環境の仕事にも受かってただろうし、想像も出来ないけど自分でそんな環境をつくることも出来るのだろうと思います。

だから今の私に出来ることは自分自身ともっと強く繋がること、と考えているのですが、それがもう10年近くかかっています。

自分自身と繋がり外部環境に依存的に求める心から卒業の仕方のヒントをいただけましたら大変有難いです。
(Mさん)

ちょうどこれから「孤独感」についての本を執筆しようとしているところなのですよー。(発売は来年かな)
なので、いつもみたいなステマはできないんですけどー(笑)

でも、孤独感や居場所を求める気持ちってほんと誰にでもあるものですよね。
特に(武闘派女子は知らんけど)一般的に女子は「つながり」を必要とするので(だから、コミュニケーション能力が男子に比べて格段に高くなる)、なおさら一人ぼっちという空間に馴染めない方も多いものです(武闘派女子は知らんけど)。

>私は水が合う場所と合わない場所がハッキリしてて合う場所を時々猛烈に求めてしまいます。

強度の違いはあるかもしれませんが、誰にでもある気持ちですよねー。
きっとスマホの向こうで「めっちゃあるあるー分かるー」と歓声を上げて周囲から白い目で見られてる奴がいると思うので、電車に乗ってる方は周りを見回してみたらいいと思いますよ(それでほんとにいたらめちゃくちゃ運命の人だと思う!笑)

で、Mさんが感じられる「強烈に自分に合う場所」というのは、「生徒などのお客さんという立場」で居られる場所ということで間違いないでしょうか?
もちろん、どこでもいいってわけでもなく、水の合うところに限られるとして。

「先生と生徒」「お店の人とお客さん」という関係だと、お気づきの通り「生徒」や「お客さん」は受け身(依存)の立場として振舞えますよね。

色々気を使ってもらったり、面倒を見てもらったり、あれこれ世話をしてもらえて心地よいわけです。

ホスピタリティのいいホテルやレストランに行けば、それこそ王族か?というくらいの対応をしてもらえてめちゃくちゃ気分がいいですよね。
(ちなみに筆者は、スーツとハット姿でホテルのラウンジやそれなりのレストランに行くと、なんかとてもいいサービスを受けられることを体感したので、そういう場に行くときは必ずそんな恰好をしていくことにしています。ええ、バリバリ依存的っす(笑))

ただ、その「生徒」や「お客さん」の立場が、今度はそれを受け入れる「学校」や「お店」の立場に変わると全然世界が変わるんですよね。

それらは簡単に言えば「与える立場」なので、受け身だったお客さん時代とは待遇が全然異なったりします。それだけのホスピタリティを与えてくれるお店に入るとなれば、やはり教育も厳しいですし、お店のスタッフに求められるレベルも高くなります。

現に「この店、素敵だなあ。バイト募集してるし応募してみようかな」と思って働き始めたら、お客さん時代とは全然違ってショックを受けてすぐに辞めちゃった、なんて体験をされる方も多いでしょう。

そもそもそういうお店は同じような動機で募集してくる人が多いはずなので、店側もその点は心得ていて面接などで落としまくるかもしれません。

つまり、そこでは「受け取る側」から「与える側」への意識の変化が求められるのですが、Mさんはそこが苦手なのかもしれません。

ただ、この世界には「お姫様マインド」というジャンルが存在していまして、どこに行っても「サービスを受ける立場」で通ってしまうキャラの方もいます。

お店に行けば過剰とも言えるサービスをしてもらえ、もし、その店で働くとしたら「何もできないけど、みんなが助けてくれるし、なんか楽しいの」などと感想を漏らす立場です。

ボーっとしてたり、ミスも多かったりするけど、お店にもお客さんにも怒られない不思議なタイプですね。

この「お姫様マインド」というのは、心理学用語に置き換えれば「受け取り上手」と言える人で、周りの人がその人に与えることそのものが喜びになるキャラです。

これを読まれた皆さんも友人や職場や学生時代の同級生に「あ、あいつのことか?」と思い当たる人もいらっしゃるんじゃないかと思いますが、まあ、そうです。そういう人です(笑)

この道を究めるとしたら親から愛されたという前提もある程度必要ですけれど、それ以上に、自己肯定感を高め、自分の価値や存在に自信を持ち、ただただ愛されていることを実感しつつ、それゆえ、周りの人に感謝の気持ちを持ち続ける、という自立系な皆様には難易度の高いプロセスが要求されるものです。

なのでMさんも自分軸をある程度確立されてきた今なら、改めてその道に挑んでみるのもアリかと思います。

>上記の根本さんが以前から言われてる孤独や居場所の心理学を参考に外部の環境に“依存・他人軸”的に求めるのをやめて、自分自身と繋がることを私なりにやってきました。

さて、この気付きとチャレンジはまことに素晴らしいもので、それが成果を上げていることもまたものすごく素晴らしく価値のあるもので、ぜひとも自信にしてほしいなあ、と思うところです。

「孤独感」というのはMさんも書いてくださっていますが「他人とのつながりが切れた状態」に感じられるのですが、その内面には「自分とのつながりが切れているから他人とのつながりが切れたように感じる」という側面があります。

もちろん、つながりを感じるためには「自分軸」が必須条件でして、なぜならば、つながりって信頼がベースになるからなんですね。

一見、自分を受け入れてくれる人につながりを感じやすいと思いがちですが、それは正確な意味でのつながりではなく、依存的態度をその相手がたまたま受け入れてくれただけ、というのが現実です。

つながりって、一緒にいるときも幸せだけと、離れていてもちゃんと安心感を感じられて幸せ、という状態です。だから、その場に居る時は幸せだけど、離れたら不安になったり、寂しくなったりするのであれば、それはほんとうのつながりとは言えないわけです。

では、そんな自分軸を確立し、一人の時間も楽しめるようになったMさんは次に何をしたらいいのか?ということで、2つほど提案させてもらえればと思います。

1つ目は、この10年頑張って確立してきた自分軸や、自分とのつながりに自信を持ち、改めて「依存できる場所」を探してみることです。

たぶん、以前水が合うと思っていた場所に今行くと、以前とは違う感覚になるかと思いますが、「ここ、居心地がええなあ」と今の自分が感じられる場所をあちこち巡ってみるんです。

依存的というと悪い言葉のように聞こえますけど、人は誰もがそれを必要としていますから、時には思い切りいいサービスを受けることだってすごく大事なことです。

つまり、ふだん自立的に生きているからこそ、時には依存できる場所が必要ってことです。

多くの人はそれを家族や職場、習い事や行きつけのスナックなどに求めるわけですが、そこで自立と依存のバランスをとれば心は健康的でいられます。

だから、Mさんも今の自分が心地よいと感じる場所をあれこれ探してみることで、バランスが取れて、さらに孤独感が癒されるんじゃないかと思います。

そして、もうひとつの重要なテーマは「自分とつながったあとは、誰かに与えていくこと」です。

そもそも「つながり」というのは先ほど申しましたように自分軸でしか実現できないことで、すなわち、つながりを感じるには「自分から相手に与えること」が必要になります。

自分から相手に橋を架けるイメージですね。

それが受け身ですと橋の交通権は相手が握ることになりますから、つながっているように思えて実は不安をいつも抱えることになります。

自分から相手に橋を架け、また一方で、相手も自分に橋を渡してくれたら、そこで相互通行が可能になりますから、つながりが完成するのです。

そのために「与える」という姿勢が何よりも重要になります。

与えるとは、「相手が喜ぶことをしてあげて、それが自分の喜びになること」であり、そこで相手の反応は一切関係ありません。与えることそのものに喜びが感じられるのです。

これが人間関係を円滑に築くことができる「持ちつ持たれつつ」の関係であり、win-winの関係です。

自分の得意なことで相手を助け、自分の苦手なところは相手に助けてもらう、という相互依存関係です。

なので、だいぶ孤独感を癒せてきたMさんとしては、今度は本格的なつながり(信頼関係)を築くために、自ら人に与えていく意識をもって実践してみてはいかがでしょうか?

この辺はすでにされてるかもしれませんが、相手に与える意識をもって実践していると、今までだったら門前払いされていたような場所でも、喜んで受け入れてもらえるでしょうし、今は酸欠状態になってる職場でも居心地の良さを感じられることでしょう。

そもそも居場所というのは「与えられるもの」という側面がある一方で、「自ら作るもの」でもあります。

つまり、相手から橋を架けてもらうだけでなく、こちらからも橋を架けることで行き来が「自由」になり、そこに「つながり」なり「居場所」なりを感じることができるのです。

「ここが俺の居場所だよな」と感じるところって、必ずそんな相互依存的な関係が築かれているものです。

それがお店で、自分がサービスを受ける側であったとしても、そのサービスにただ甘えて受け取るだけでなく、お店に対しても感謝なり、お礼なり何らかの形を返しているものだと思います。
(よくしてもらってありがたいと感じる店には、お土産を持って行ったり、過分なお金を払ったり、心から感謝の言葉を伝えたりしますよね?)

なので、Mさんの次なる課題は「いかにして相手を喜ばせるか?」という与える意識であり、その与えることに喜びを感じることだと思います。

自分軸が確立されてくると人は自然と与えたくなるものなので、すでにMさんはあちこちで与えていらっしゃるかと思いますので、それに気づき、そこに価値を見るだけで、気が付けばあちこちに居場所があった!と感じられるのではないでしょうか?

なお、最初のステップである「自分とのつながりを取り戻す方法」ですが、これは自分の気持ちを感じ、受け入れ、自分の心の声と対話する姿勢で築いていけます。
なので、自分軸を目指すことがそれにあたりますし、自己肯定感をあげていくこともまた、自分とのつながりを取り戻すことになっていきます。

心の声を聞き、自分との対話ができるようになると、自然と他人とのつながりも少しずつ感じられるようになり、それだけで居場所を感じられたり、つながりを感じられたりすることもよくあります。

自分とのつながりを取り戻す方法には定期的な瞑想であったり、体を気遣うことだったり、自分を笑顔にしてあげる試みだったり、今できることをひとつずつしていくことだったりします。

これは普段のブログでもよくお伝えしていることですね。

★自分とつながる夜の瞑想会

オンライン:9/28、10/12、10/26(月)21:00-22:00 自分とつながる夜の瞑想会
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/34492


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人とのつながりや居場所を作るために与えるということ
 


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