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感情を我慢して溜め込んで爆発を繰り返してしまう女子も多いと思うのですが、それってある種の自然現象だと思うのです。
そして、「爆発しないように」意識を向けることは「爆破するように」自分を持っていくのと同じことになっちゃうんです。
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長年、根本先生のブログを愛読している者です。
今回は初めての相談でとてもドキドキしています…
20代後半まで、上手く行かない恋愛に奮闘し、ヘラクレスオオカブト君を取り逃がした矢先に現れた日本オオクワガタ君とめでたく結婚することができ、今年念願のわが子を授かりました。
不器用で過去20数人への片思いが実らず、振られてばかりの自分が納得のいくお相手と結婚でき、ここまでこれたのも、根本先生のブログの後ろ盾があったからだと思います。
本当にありがとうございます。
今回はあまりリクエストには無い子育てとストレスマネジメントについて質問させてください。
私は普段とても穏やかでとても優しいと人から言われます。
しかし、内面では感情が激しく動いていることは自覚しています…そして、そんな自分の激しい感情を無視しているとある日突然火山が噴火するように爆発してしまうことがあるのです。
そういう傾向があるので、自分の感情に気付けるように意識したり、しんどい時はペースを落として休む、好きなことをする、日記に気持ちを書く、爆発前に誰かに話を聞いてもらう等の工夫をしてきました。
しかし、子どもを産んでからはペースを落としたり好きなことを好きな時にするということもしにくく、爆発してしまう時があるのです。
爆発すると物を投げつけたり壊したりし、大声で泣き喚き、泣いてる赤子は泣き止んでしまいます。こんな母親を見ている子どもはきっと萎縮してしまうでしょう、旦那さんもきっとドン引きです。そんなことになりたくありません…
爆発しないためには、上記にあるような対策以外にどうすればよいのでしょうか?
最近は爆発するまで溜め込んでいる自覚がないこともあり…真剣に悩んでおります。
まとまっていませんが、ネタとして取り上げて頂けると幸いです。
(Yさん)
おぉ、20数人の屍を越えてオオクワガタ君と結婚されたんですねー。しかも、お子様まで授かるなんてー!(ちなみに、お子様は武闘派予備軍ですか?それとも野良猫・ロックマン系ですか?)
まあ、そんな幸せな状況だったらなんも問題ないよね~♪なんてことは武闘派な皆さんの人生にはあり得なくて(だって退屈だから)、様々な問題を作っては足を引っ張ろうとするわけですね!なるほど!
まあ、火山が噴火するように爆発する、というのはうちのブログ読者からすれば「日常」であり「平常運転」であり、「太陽が東から上るレベル」のことなので特に珍しいわけではありません。
なんぼ火山に「おとなしくしといてね」と頼んだどころでマグマは常に生産されるわけで、気が付けば「す、すまねえ」って感じで噴火しちゃうのが世の常ですね。
だから、「爆発しないようにする」よりも「爆発したときの被害を最小限に抑える」ということを兼ねてから提案している私です。
Yさんの場合は、「穏やかで優しい」という一般評価を得ていらっしゃるようなので、要するに、「一見、休火山だけど、実は活火山パターン」に属するものと思われます。
周りはけっこう油断しているので、一度噴火するとけっこうやけどする人が出るんですよねー。危険ですね。
なので、ちゃんと回覧板を頻繁に回して周知徹底を呼び掛けるのが何よりも大事なんですよね。
さて、そんなYさんもあれこれと対策を練られているわけですね。
>そういう傾向があるので、自分の感情に気付けるように意識したり、しんどい時はペースを落として休む、好きなことをする、日記に気持ちを書く、爆発前に誰かに話を聞いてもらう等の工夫をしてきました。
それができてることは素晴らしいことだし、きっと一定の効果をあげていらっしゃると思うわけです。
で、これって全部「爆発しないように」という方向を向いて取り組んでいらっしゃるわけですが、実はこれってちょいと危険なおまじないになりそうなんです。
「私たちの脳にNoはない」と言われまして、私たちは「爆発しないように」という意識を持つと脳は「爆発するように」と解釈する傾向があるんです。
「皆さん、今、ぜったい後ろを振り向かないでくださいね!」と言われると、きっと「後ろ」がすごく気になると思うんです。
「振り向かないでくださいね!」を脳は「振り向いてくださいね」と解釈するわけです。
だから、爆発しないように自分の感情に気を付ける、
爆発しないようにペースを落として休む、
爆発しないように好きなことをする、
爆発しないように日記を書く、
爆発しないように誰かに話を聞いてもらう、という行動のすべては、残念ながら「爆発するため」の行動になってしまいやすいのです(100%そうなるとは限りません!)。
えええーっ!?て感じですよね?
だから、「爆発しないように」ということではなく(つまり、爆発することを怖れるのではなく)、「穏やかで私らしい毎日を送るために」自分の感情に気を付けたり、好きなことをしたり、話を聞いてもらったりするようにしたらいいんですね。
なので、目下の問題は「爆発するのはよくない。だって旦那を引かせるし、子どもの教育に良くないし、人に迷惑かけるし、物は壊れるし」という「爆発することへの怖れ」を解決していくことです。
「病気にならないように毎日の生活を気を配る」ってのは「病気になる」という暗黙のメッセージを潜在意識に送ってしまうので、「健康で楽しい毎日を送るために、その生活に気を配る」に切り替えるわけですけれど、その際に必要なのは「病気になることへの怖れを手放す」ということです。
「お金に困らないように貯金する」ってのは「お金に困りたいぜ!」というやる気を表してしまうので、「豊かな生活を送るために貯金をする」に切り替えるわけですけれど、そこで必要なのは「お金に困っても大丈夫!!」という安心感を得ることなんですね。
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「爆発しちゃいけない」
「爆発したらあかん」
「爆発したら嫌われる」
「爆発したらみんなに迷惑かける」
そんな風に「爆発しないように」していると、「爆発する」ことばかり意識をするようになるでしょ?だから、結果的に「爆発」を招いてしまい、「ああ、こんなにも気を付けてたのにー。頑張ってたのにー。あたしのバカバカー!」という結果に至ります。
それってしんどいっすよね。
なので、「爆発することへの怖れ」を解消していくことが大事なんですな。
まあ、「爆発しちゃうのはしゃあないよねー。だって、あたし、そういう女だもん」という自己肯定感が必要なんですね。
ましてやYさん、「いい母親」とか「いい妻」なんかになろうとしてませんよね??
そんな「いい母」「いい妻」などを目指したってストレスたまるだけですよね。
「ありのままのあたし」でいて、それを旦那さんであり、子どもに受け入れて愛してもらったらこれほど楽なことないでしょう?
でも、そんな自分は絶対愛されないもん!と思い込んでいるのは誰でしょう?ってわけです。
なので、武闘派女子の筆頭であるYさんが爆発するってのは、モノを食ったらウンコが出る、くらいの自然現象であることを徹底的に受け入れることをお勧めしたいのです。
「あら、また爆発しちゃった。ごめんねー」というセリフを、「あら、またウンコ漏らしちゃった。ごめんねー」といういつものノリで言えるようになることを目指しましょう。
そこではこんな許可が必要です。
爆発しちゃうのはあたしがあたしだから。
爆発したって嫌われねーぜ。
爆発したら新しいモノが買えるんだぜ!
爆発するあたしだって愛されるもーん。
今すぐには思えないかもしれないけれど、実際そうでしょ?
でもね、不思議なことに爆発することへの怖れがなくなっていくと、爆発する必要もなくなっていくのですね。
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女子はよく爆発する生き物ですけれど、それは元々情熱的かつ感情的な女子が、ふだん抱えているストレスが自分の想像以上に大きいからなんですね。
例えば、朝起きてからこの記事を読む前に自分自身にかかっている当たり前なストレスに意識を向けてみましょう。
メイクをするとき、服を選ぶとき、変じゃないかな?とかなりチェックしますわね。
どう思われるか?ってすごく考えてますよね。
あまり意識しないと思うけれど、カーテンがちゃんと閉まってるか?も目を向けてますよね。
洗濯ものを干すときだって周りの目を気にしますよね?
ちょこっとコンビニに買い物に行くときだって、ね。ちゃんとした服は着ないまでも、知り合いに会っても大丈夫なレベルはキープしてると思うんです。
友達や彼とのラインのやり取りにしても、言葉やスタンプを慎重に選びますよねー。
男がパンツ見えてても別に何とも思われないですけど、女子がパンツ見せてたら事件になりますからね~。
・・・書き出すのがめんどくさくなったのでその辺にしておきますけど、女子は感受性が高いからたくさんの情報を周りから取得してしまうからそれを処理しなきゃいけないですし、逆に、自分が発信しているエネルギーに対しても事細かに意識を向けなきゃいけないわけです。
だから、「あたしは別にそこまで気にしてないもん。むしろ、だらしない方だと思うよー」という女子でも、実は相当エネルギーを消費しているのです。(もちろん、そういうのが楽しいって部分もあるので、すべてがストレスになって負担をかけているわけではありません。)
そこに人間関係や仕事や恋愛や子育てや旦那や家事やなんやらかんやらのストレスがかかってくるわけですから、そりゃあ、溜まるし、爆発するよね~ってことです。
だから、まあ、爆発しちまうのはしゃあないことなんやー、という風にいかに受け入れるかが大事ってことです。
とはいえ、それもまたストレスですから、好きなことして、楽しんで、笑って、できるだけストレスを解消することによって爆発の規模は小さくすることができますし、回覧板を回して周知徹底することで、周りの人は対応することが可能です。
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そんな風に「爆発することは悪いことではないっていうか、自然現象なんだよ。そんなあたしも許されてるしー」という意識を持てたら、「爆発することへの怖れ」はだいぶなくなりますので、「穏やかで自分らしく楽しい毎日を暮らす」ってことを許可しやすくなっていくのです。
★ちなみに根本先生の子育て本
*「子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる」(実務教育出版)
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