会社の評価と自分の価値は一切関係ないので振り回されないようにしましょうね。



自分の能力や価値を正しく評価してくれるかどうかを気にすると、それは他人軸なので思い切り振り回されることになりますね。
評価はあくまで他人がすることで、自分の価値とは一切関係ないもの、と受け入れ、自分の価値を自分で認めることをやっていくと、きっとなるようになっていきます。

根本先生

いつもメルマガありがとうございます。
こちらの内容、久しぶりにグッサー!ときまして、根本さんの首にかじりついてがりがりと質問攻めにしたくなりましたので、筆をとります。

私はこの3月末で、三年半の出向業務を終え、自社の本社に復帰するのですが、出向前にいた部署の男性(現在は次長に昇進)に「あいつは女だから甘やかされて仕事するのが普通」「そのうちすぐ誰かに取り入って、問題解決するんだろう」など、できない女として悪口を叩かれているようです。

私からすると、小さな支店で女性は私ひとり、年1億の営業ノルマを持ちながら支店の総務・経理をこなしていたのに、どこが甘えていたのか教えてもらいたいくらいです。
しかし今、私のことを知らない本社の人数百人にまで噂が行き渡っており、ここまで風評がひどいと、出向先で頑張ったことも正しく評価されそうにありません。

自社は評価制度がしっかりしておらず、噂や好き嫌いで判断する腑抜けな上司に加え男尊女卑の風潮が強く、私が正しさを言えば言うほど逆に叩かれます。

これはメルマガにあるように、私が周囲に正しさを期待しすぎなのでしょうか?

ちなみに、私は確かに人に頼るのが苦手です。
クライアントさんを喜ばせたくて、限界まで上司には頼らずに頑張る傾向もあります。人前でいい子になりすぎている面もあると思います。
私はもっと自分の仕事を自分で認めたほうがいいのでしょうか?
(Hさん)

Hさんが暴動を起こしそうになったきっかけの記事はこちらです。

「人に期待し過ぎてしまうのはその価値を十分に受け取っていないから。」
https://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/29572

首にかじりつかれたら感じちゃうのでやめてくださいね(はあと)。
・・・いや、首が折れますので(涙)

さて、3月末はとうの昔に過ぎているわけですが、実際、本社に殴り込みをかけてみてどうだったのでしょうか?
その風評被害は相当なもんで、火消しに追われる毎日でしょうか?
それとも、Hさんの風格に怖れをなして、皆、評価を改めて神妙に過ごしていらっしゃるのでしょうか。

誰でも人の評価が気になるものですし、会社組織ともなれば待遇に直結しますから、なおさら悪評は避けたいところですね。

しかも、人は悪いうわさ話が大好きですから、Hさんのような武闘派が本社に殴り込みをかけるともなれば、相当警戒されてもおかしくはありませんね。

さて、そんな悪評を流されたりする背景にはいろいろと根拠があるものでして、たいていは事実とは乖離したものであることが少なくありません。
もっと感情的な理由があったりするものです。

例えば、その男性は密かにHさんのことを慕っていたのだけど、Hさんが素っ気ない態度をとったためにムカついて悪い噂を流した、とか、Hさんの仕事ぶりにその男性がかなり嫉妬を覚えていて変な噂を流した、とか、Hさんとしては普通に接していたつもりがその男性が予想以上のチキンハートなため、一方的に恨まれた、などなどいろいろと考えられます。

この辺の事情はHさん側からは察することが難しいので、「は?そんなことあったっけ?」というのが正直なところでしょうし、その男性も口が裂けても言わないと思うので真実は闇の中ですね。

>自社は評価制度がしっかりしておらず、噂や好き嫌いで判断する腑抜けな上司に加え男尊女卑の風潮が強く、私が正しさを言えば言うほど逆に叩かれます。

こういう社風のところは今もきっとたくさんあると思います(古い会社であればあるほど)。
で、たぶん、こういう会社はけっこう「なあなあ」で物事を進めることが多いと思いますし、玉虫色の解決を好む傾向もあると思いますし、臭いものには蓋をしたがるんだろうなあ、とも思いますので、そんな中で、武闘派女子が勢いよく「正しさ」を主張しようもんなら、思い切り煙たがられるんだと思います。

Hさん、遠慮なく、相手の痛いところ、突いちゃうこと、ありませんか?

しかも、その自覚なく。

槍をブスっと刺した後に「あ、ごめーん」とかやっちゃってませんか?

日本的企業と言ってしまえばそれまでですが、緩やかであいまいな物事を好む環境では、そうした正論を言ったり、白黒はっきり付けようとする武闘派魂はかなり浮いてしまいますね。

「まあまあ、Hくん。そう熱くならずに落ち着くこうじゃないか。お互い大人だし、抑えるところは抑えて対応した方が丸く物事が収まると思わんか?君の言うことは正しいとは私も思うけれど、それだけだとみんなギスギスし始めるだろ?やっぱり人間関係がうまく行ってこその職場だと思わんか?だから、まあ、ここは波風立てずに穏やかに行こうじゃないか」

当然、こんなセリフを上から投げかけられたら、ついバッグの中らロケットランチャーを取り出して、問答無用にぶっ放しちゃう武闘派女子の皆さんですよえ。
Hさんもよく耐えていらっしゃると思います。

つまりは「正しさ」を主張すると、その辺を曖昧にしておきたい、あるいは、直視したくない人にはどうしたって嫌われてしまう、ということなんです。

そうすると組織の中では「扱いづらい人物」としてレッテルを貼られてしまうものですね。

で、どうしたらいいのか?

1.「あたしはこれで行く!」と堂々とバズーカ砲を抱えて本社内を闊歩し、道行くチキンハートたちを慄かせる。

2.「こんな会社にいられるか!」とちゃぶ台をひっくり返し、颯爽と転職活動を始める。

3.とりあえず手を抜きながら仕事をして、趣味や遊びを充実させる方向に転換する。

まあ「自分を抑えてキャラを変える」というのはお勧めしません。

1でも2でも3でもどれでもいいのですが、「できない女として陰口をたたかれてる」というのは解釈の仕方ではありがたいもので、後々「できないって聞いてたけど、めっちゃできる女やないか」という評価を得やすくなるものですし、適当にサボることにしていも、「できない女」が「できない」わけだから困らないものです。

むしろ、「支店からものすごく仕事ができる女がやってくる」と噂される方がプレッシャーはきついですよね。

そういう意味では「今の職場で正当な評価を得る」ということにはこだわらない方がいいでしょう。

「正しさ」を主張すると、必ず「間違い」がそこに存在するので、そこでは必ず対立を生むものです。

特に「なあなあ」な職場で「正しさ」はタブーとされていますので、白黒はっきりさせたい武闘派の皆さんはとても生き難さを感じるでしょう。

ただ、なぜ「正しさ」にこだわってしまうかというと、やはりそこに自己価値の低さ、自己肯定感の低さがあるわけです。

Hさんもお気付きの通り、もっと自分の価値を自分で認めなさい!ということです。

評価は上司や会社がするものですが、その上司が腑抜けだとすれば、正しい評価は期待できません。

ただ、そこでどうしても「評価される」という受身になってしまうことに気付いた方がいいでしょう。

当たり前に思うかもしれませんが、ここで「上」と「下」の関係を作り、自分は「下」に入って、相手を見上げる、ということをしてしまいます。

そうするとその上司や評価に振り回されることになります。

でも、会社での評価と自分の価値は一見関係があるようで、実は全然関係ありません。

色々な人の主観が入る評価というのは、状況でどんどん変わります。
つまり、上司が変われば、自分に対する評価も変わるのです。

ところが、周りの評価とは一切関係なく、Hさんには価値があり、魅力があり、能力があります。

もし、その評価に不満があるのであれば、自分の価値を他の会社に売ってもいいわけですよね?(つまり転職するってこと)

あるいは、まあ、その程度の評価しかできないわよねー、と受け入れて、そんなことは気にせずに「今できること」「自分ができること」に意識を向けてもいいでしょう。

そこで正しさを主張して「正当な評価」を求めても、相手にはそれができないわけですから、思い切り空振りすることになります。

>これはメルマガにあるように、私が周囲に正しさを期待しすぎなのでしょうか?

はい。そういうことですね。

つまりは「できないことを求めなさんな、相手がかわいそうでしょ。」というのが私がお伝えしたいことです。

自分の価値や能力を自分でちゃんと認めることができれば、それに見合った環境を自分のために用意することができます。

しかし、自分の価値を必要以上に低く見積もってしまうと、そのレベルでの環境に出会うことになります。

だから、自分が自分のことをまずは正しく評価してあげることが大事なんですね。

そもそも会社と自分との関係は対等で、こちらが価値を提供する代わりに給料を頂く仕組みです。(労働を提供する、のではなく、価値を提供する、というところがポイント)

だから、自分の価値をちゃんと認めてあげることがとっても大切なのです。

自分がヴィトンのバッグだとしましょう。
自分の価値を低く見積もってるので、ついついスーパーの特売コーナーに「大特価」と札を貼って並べてしまうわけです。しかも、たいへんお安い値段で。

それを手に取るおばちゃんたちはそれがほんまもんだとは思えないですよね?

自分の価値を正しく知ることは、ちゃんと百貨店のしかるべき場所に「定価」で並べるのと同じことなのです。

ということで、もっともっと自分を認めてあげましょ、といういつも通りのお話でした(笑)

★自分を癒す、自分を解放する、本来の自分と再会する。(リトリートセミナーは本年は軽井沢のみです)
6/23,24 軽井沢プレミアム・リトリートセミナー
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