人に期待し過ぎてしまうのはその価値を十分に受け取っていないから。



せっかく素晴らしい長所があるのに、それが他人軸になってしまうと途端にサービス過剰となって疲れてしまうようになります。
長所はもろ刃の剣。その価値を受け取り、自分軸で生きることがコツです。

根本先生、いつもブログ楽しみに拝読しています!
ネタにしていただきたくメールさせていただきます。

私はすぐに人に期待してしまいます。
私はすごく人に気を遣う性格で、サービス精神が旺盛なこともあり、人にはいろいろなことをしてあげるほうです。
誕生日プレゼントや、サプライズ、何かと世話をしてあげたり。
家族にも連絡はこまめにいれるほうです。
人にしてあげるときは、心底喜んでもらいたくてしています。
でもその反面、同じくらい相手にも期待してしまいます。
で、同じようには返ってこないのでガッカリしてしまいます。
人に何かをしてあげるときは、返して欲しいなんて思ってするわけではないのですが、返ってこないとがっかりするということは、どこかで恩返しを期待しているって言うことになりますよね…・。そんな恩着せがましい自分が心底イヤになります。
じゃあ、やらなきゃいいのに、やっぱり人にしてあげたくなっちゃうんです。
自分で言うのもなんですが、かなり気の利く性格だと思います。なので、私以上に気の利いたことが返って来ないため、がっかりする。。の繰り返しです。
彼氏の誕生日には演出付きで祝ってあげる、でも彼氏には誕生日を忘れられたり、地味なお祝いしかしてもらえない。そして泣きたくなる。家族も同じです。
そんな性格がイヤなのですが、どうしたらいいでしょうか?
根本先生、どうか救ってください!
(Wさん)

Wさんのような方って珍しくないと思うんですよね。
ほんと良く気が付く方。
めちゃくちゃ気が利く方。
まさにサービス業に就くために生まれてきたような素晴らしい才能の持ち主。

でも、そんな長所も場合によっては短所に早変わりする、という特徴があります。
めちゃくちゃ優秀な長所は、めちゃくちゃ最悪な短所になりうるわけです。

で、気が利くWさんはおそらく300回ぐらい熟読されているかと思いますが、そういう方のためにものすごくエライ先生が書いた本があるんですよ。

これ。コツコツ重版を重ねている名著らしいっすよ。

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

この154ページあたりに人に期待しちゃう人の対処方法が書いています。
「そんな立ち読みするのもめんどくせーわ!そもそも根本さんの本なんてふつうの本屋には置いてねーじゃねーか!」とお感じの武闘派な皆さんに簡単にその内容をお話申し上げるとこんな感じです。

「人に自分と同じことやれったって無理なんだよ。
あんたみたいに他人は他人に気を使えねーんだよ。
それが自分の長所だってこと、いい加減、受け入れろや。
イチローに『なんでそんなヒット打てないの?ウケる~』とか言われたらムカつくだろ?
それと同じことをやっちゃってんだよ。
そんなの相手がかわいそうだろよ。」

ちなみに「長所を短所に早変わりさせるコツ」というのがありまして、それが「他人軸」というものでございます。

長所は自分軸では輝きを放ちますが、他人軸だと超絶苦しみを生むものになります。

天国と地獄ってわけですなあ。

で、Wさんのように「与えたい人」というのは時に「サービス過剰」になってしまうんですな。

元々気が利く上に、相手の気持ちを察するのが上手で、その人を喜ばせることが抜群に上手いWさん。

その力を6,7割の力でやってるときは楽しいし、面白いし、ワクワクするし、いろんな演出も浮かぶし、ヨダレが垂れるくらい幸せなはずです。

ここは余裕で自分軸の状態。

ところが、どこかに「他人軸」な部分が隠れているんですな。

そうすると6,7割の力では「手を抜いてるような」「相手に申し訳ないような」「これでは不十分なような」そんな感覚が忍び寄ってきます。

そうすると一気に8、9、10割に達し、気が付けば、10割以上にエネルギーをかけるようになっています。

いわゆるサービス過剰状態になるわけです。

そしたら、疲れるしー、相手が思う通りに喜んでくれないと嫌だし―、相手にも同じくらいのものを期待しちゃうしー、ということが起きるのです。

6,7割でやってるときは、相手が同じようなことをしてくれなくても全然平気なんですな。
好きでやってることだし、楽しんでやってることだから。

でも、それがサービス過剰状態だと「好きでやってることがストレスになる」という状態になるので、それ相応の「ストレス解消」を相手に求めるようになるのです。

「あなたのためにこれだけやったんだから、私にも同じくらいしてよね!」と思っちゃうわけです。

無理なことなのに・・・、無理ってことも分かっているのに・・・。

でも、これ、性格が悪いとか暗いとか変だとかおかしいとかではなく、心理的には当たり前のこと。

やってることが悪いんじゃなくて、サービス過剰になっちゃってることがしんどいってわけ。

だから、そんな性格を嫌ったり、自分をイヤだと思わなくてもいいんです。

まあ、そんな風に思うのも長所の裏返し何ですけどね。

で、ポイントは「どこかで他人軸になっている」というところなのですが、文面からはそのヒントはあんまり伝わってきません。

ですが、Wさんのような方は武闘派女子の中にも非常に多くいらっしゃるので、似た話をたくさん聞いているのが幸い。
(そう、武闘派女子は与え上手な上にサービス過剰になることが多いものです)

そこから推測するにまずは先ほどもチラッと触れたこのことが言えると思います。

「自分のその長所の価値を実は受け取れていない」

自分が与えたい人、相手を喜ばせたい人、サービス精神旺盛な人、演出・サプライズが大好きな人であり、それは素晴らしいサービスウーマン、エンターテーナーとしての才能が豊かであるってことを分かっていないのです。

もちろん、ゼロではありません。でも、おそらく20%~30%くらいしか、その価値を受け取ってないと思います。

その魅力、その才能はもっともっと素晴らしくて、すごいもんなんだぞー!!ということなんです。

だから、次にこんな問題が生まれます。

「相手が喜んでいる思いを受け取り切れていない」

彼氏の誕生日を演出したり、家族や友達にマメに連絡をしたり、あれこれ気を配っているWさんに対して、周りの人は信頼と尊敬と感謝を常に送っているはずです。
しかし、その思いが十分に受け取れていないんですね。

そうすると100与えているのに30しか返ってこないように感じるんです。
そうすると70は不満になるので、「おいおい、あたしがこれだけやってるんだから、せめて、お前は70返せよ!」という期待に変わるのです。

自分の能力に魅力や価値を十分見ていないと、相手の反応を素直に受け取ることができず、相手に求めるようになります。

そして、この価値を受け取れていないものが、いわゆる「無価値感」というものになり、「サービス過剰」な状態を生みます。

「なぜ、愛される価値がないと思っているの?」

この無価値感に関する問題がもしかしたらWさんには根付いているのかもしれません。

本来ならば人を喜ばせること(=与えること)ができたら十分幸せになれます。
与えさせてくれてありがとう!!!と叫びたくなるほどです。
つまり、相手からの見返りは求めなくなります。

しかし、無価値感があるとサービス過剰状態となり、すでにお話ししたように相手からの何らかのリアクションを求めるようになります。

この無価値感についてはWさんにじっくりと向き合ってみて欲しいところです。

人の愛が受け取れない理由が何かあるのかもしれないし、
幼い頃から実は孤独を抱えてきたのかもしれないし、
人に心を開くことがほんとうは怖いのかもしれないし、
自分が必要とされなくなることを過剰に怖れているのかもしれないし、
実は人前では「いい子」などを演じ続けていて本当の自分を隠してるのかもしれないし、
自分に全然自信がない、すなわち、自己肯定感が意外と低いのかもしれません。

そこをちょっくら見つめていきませんか?

Wさんがされていることは素晴らしいことで、なかなか他の人にはできないことです。
その価値をきちんと受け取れると、相手に求める必要がなくなります。
その才能を大切にするためにも、なぜか他人軸になってしまう要因を解消していきましょうか。

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