芸術家は自己肯定感が低い方がいいのか?



自己肯定感はありのままの自分を受け入れること。だから、心の傷や欠乏感を受け入れることを指します。傷を癒すことと、自己肯定感は別モノなんですよね。

根本裕幸さま
はじめまして
数年前に確か「芸術家・アーティスト・スランプ」等のキーワードで検索してお目にかかりました。
上記の通り私はそういうタイプで御多分に洩れず気分の高低差が激しく自分で上手くコントロールできずに長年悩まされています。
そんな時に根本さんの書かれていることがとても参考になり、支えていただいています。
ありがとうございます。

それで一つ質問がありまして、最近続けて書かれる著作である「自己肯定感シリーズ」ですが、
芸術家・アーティストタイプにおける自己肯定感の良し悪しについてひとつお考え聞かせていただけましたらと。

わたしは自己肯定感が低い、或いは傷ついてるからこそ創作を続けられているとも思いますし、
著名なクリエーターで言いますと、先日復活宣言をされたさるアニメ映画監督も以前ドキュメンタリーで、お母様との関係に欠落感がありそれが創作の源であるから、それは治すつもりはないと言っておられました(記憶頼りなので語弊があったら申し訳ないありませんが)
また日本でも人気の北欧のカバに激似の妖精の生みの親である作家は、その作品の中に自身の分身であるとされるある哀しいキャラクターがいます。
それは触れるものを全て凍らせてしまうので、だれとも関係を結べないとても孤独な存在です。

自己肯定感が健全に満たされて人との繋がりに充足を感じるようになったら、創作は必要なくなってしまう気がするのです。

根本さんの文章に助けられてながら、反証のような質問すみません。
いつかお考えお聞かせいただけましたら幸いです。
(Aさん)

そういえば、河合隼雄先生がかつて著作の中で「小説家は癒されてはいけない」って話をなさってました(谷川俊太郎さんとの対談だったかな?)。
自分自身が深い悲しみや罪悪感などを背負っていなければ人間の心の奥底に潜むドロドロとした感情を引っ張り出して描けない、という意味だったかと思います。

確かに癒されて幸せオーラ満開になってしまった小説家はたぶんハッピーなストーリーしか書けなくなるかもしれませんね。

ただ、小説家で居続けなければいけない理由はないので、そうなったらそうなったで本人が幸せなんだからそれでいいじゃん、という見方もできますけどねー。

だから、

>自己肯定感が健全に満たされて人との繋がりに充足を感じるようになったら、創作は必要なくなってしまう気がするのです。

まあ、その時はその時で幸せだからいいんじゃないかな~?と思うのです。

それに人の心はとても80年やそこらではたどり着けないくらい深いので、どんどん癒されてもまたヘドロみたいな感情が湧き上がってくるから、そんな心配はしなくてもいいぜ!とも言えます。

もちろん、創作内容は変わっていくと思いますが・・・。

アーティストが創り出す作品は文章にせよ、絵にせよ、書にせよ、心の深いところにある無意識層を目に見える形で表現しているものと解釈できます。

ふつうの人ではたどり着けないような無意識層にアクセスする力を持っている人がアーティストなわけです。

そうしたアーティストな気質は多かれ少なかれ誰でも持っているものですが、それが評価されてお金を頂けるのが職業としての芸術家・アーティストなんだと思います。

さて、そういう意味でAさんのご質問はとっても面白くて、いい視点だと思います。

例えば、

>先日復活宣言をされたさるアニメ映画監督も以前ドキュメンタリーで、お母様との関係に欠落感がありそれが創作の源であるから、それは治すつもりはないと言っておられました

果たしてこの監督さんは自己肯定感が低いのでしょうか???

私はお会いしたことがないので分かりませんが、もしかすると、とても自己肯定感が高い(自信を持っている)可能性も否定できないんじゃないかなあ、と思います。
そうでなければ、あれほど壮大な物語を次々作れないんじゃないかなあ、と。

実は、自己肯定感、というものと、欠落感、や、心の傷のあるなし、はあまり関係ないものなんです。

自己肯定感というのは「傷ついた自分を肯定する」「母親との関係に欠乏感を抱えている自分を受け入れる」ことを意味しています。

その傷を癒してなくすことと、自己肯定感は別物なのです。

つまり、「欠乏感はあるけど幸せになれる」というわけです。

しかも、それが創作のエネルギーを生み出す源泉であるならば、お母さんとの関係に欠乏感があることは否定的にはとらえていないと思います。
むしろ、ある種の感謝すら湧きません???

病気でも心の傷でもそうなのですが、「完全に治すこと」が必ずしも幸せか?というと微妙なんですよねー。

それこそ、その本人の選択というか、どう生きるのが本人の選択か?というのがポイントです。

傷を持ちながらも幸せになったらいいとも思います。
持病みたいなものでね。

だから、Aさんが

>わたしは自己肯定感が低い、或いは傷ついてるからこそ創作を続けられているとも思いますし、

と感じられるならば、それでいいんじゃね?とお伝えすることになるわけです。

★自己肯定感本。

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

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