どうして夫婦なのに競争してしまうのか?そして、どうしたら競争を手放せるのか?



常に勝ち負けの意識で育ってきた分だけ、夫婦関係にもその競争原理を持ち込んでしまいます。
競争はお互いを疲弊させ、燃え尽きを招く方法。できるだけ早く手放したいものですね。

今度の東京での心理学講座でのテーマにかぶってしまいますが、今日のネタは「自立(競争)を手放す」というお話。
>東京:9/20(水)19:00-21:00 心理学講座「比較と競争の罠を手放して、自由な自分になる方法」(飯田橋)

自立、中でも足の引っ張り合いや正しさの争い、そして、相手を否定したり、コントロールしたり、嫉妬したりという現象が起こる「競争」というのは、私たちの心を疲弊させ、燃え尽きさせるものです。

例えば、職場内で「同じ仕事しているのにあいつの方が評価されてるなんて許せない。この会社おかしい。もしかしたら、あいつ、裏で何かやったんじゃないか?」なんて思うことも競争です。

それから「旦那がイチイチ私の言うことに反発してくるんですよ。理屈責めにしてきたり、あからさまに嫌な態度を採ったり。上から目線であれこれ文句言って来たりして、ほんと感じ悪いんです。」という旦那様の態度にもこの競争が隠れています。
(ちなみに上記のセリフは私の奥さまに読ませてはいけない一文ですので、皆様宜しくお願いいたします。)

また、「この間、いい雰囲気の人に出会ったんです。とてもいい感じにデートもできて、次に会う約束までしたんです。でも、私の職業を知った途端、音信不通です。」とお嘆きの女子がいましたが、ここでもその彼の競争心が疼いています。

皆さんも「つい上から目線で見てしまう相手」「存在がすごく気になって嫌な気持ちになる相手」「SNSで活躍している姿を見るとイラっとする相手」「自分に意見してくると生意気だ、潰したろか、という気持ちになる相手」「嫌いなわけじゃないんだけど、先に幸せになられたら悔しい相手」などは「競争している相手」と見ます。

自立系武闘派女子に多い傾向なのですが(笑)、武闘派である以上、常に戦闘モードにスイッチが入っており、今までの結婚生活で旦那を「顎で使う」「尻に敷く」「愛情に胡座をかく」「上から目線でコントロールする」「何かと否定する」「バカにする」等の行動に出てしまうことは致し方ないのかもしれません。

事実、
「夫よりも妻の方が仕事ができる。」
「夫よりも妻の方が家事が堪能。」
「夫よりも妻の方が気が利く、気が付く」
「夫よりも妻の方がコミュニケーション能力が高い」
「夫よりも妻の方が人望が厚い。友達が多い。周りから慕われている」
「夫よりも妻の方がお互いの家族に人気がある」
「夫よりも妻の方が賢い」
「夫よりも妻の方が学歴が高い」
「夫よりも妻の方が論理的に話ができる」
「夫よりも妻の方がしっかりしている」
などの場合、そんな風に夫に常に「勝つ」のが当たり前だったりするんですね。

ところが夫の方も長年、下敷きになっていたのですが、ある時、革命的な方法で妻に反旗を翻すのです。
例えば「女(浮気)」、例えば「借金」、例えば「離婚通告」。

それによって一気に形成が逆転してしまうこともあるのですから、旦那様、思い切った博打を打ったものです。

ところが、長年の習慣から、立場は変わったとはいえ、ついつい上から目線で否定してしまうことが多いのが実情で、どんどん状況が苦しくなっていきます。

また、旦那に負けじと(旦那と競争して)頑張りすぎた挙句、例えば、体調を崩したり、従業員が退職していったり、業績が落ちたり、モチベーションが下がったりするという問題も起こります。

そして、そうした問題が起きたときに某N氏のカウンセリングやセミナーを受けてしまうと、ものすごく嫌なことを宣告されるのです。

「素直に負けを認めなはれ」

屈辱の一言です。
殴ったろか、と思ったり、暴れたろか、と思ったりします。
さらに、そこは公共の施設ゆえ、愛用の携帯用バズーカをぶっ放してしまったら、後々の損害賠償がバカにならないのでグッとこらえて「うーうーうー」と唸るのです。

さらに時にはさらに屈辱的なことをN氏は調子よく言い放つのです。

「旦那さんがお師匠さんやで」

この時点で、おそらく愛用の携帯用ロケットランチャー2機を取り出すところでしたが、やはり上記の理由によりぐぐぐっと気持ちを抑え「う”ーう”ーう”ー」と唸るのです。

ちなみにここでは「夫」がその相手ですが、時に「母(父)」、時に「姉(妹、兄、弟)」などに変わることもよくあります。

実は競争と言うのは妻の方が一方的に行うものに見えて、実は旦那様にもその要素があるため成立するので、お互いに競争し合っている状態なのですが、だからこそ、「負ける」ということに惨めで、悔しい気持ちがするんです。

そもそも夫に競争を仕掛けても、夫がそれに乗ってこなければ競争はなりたたないわけですよね。

「今からあの木まで競争だ!」「おー!」となるから、かけっこができるわけです。
「今からあの木まで競争だ!」「勝手に行けば」ならば、競争にならないのです。

だから、お互いに「せーの」で「競争を辞めようね」なんてことはまず成り立たず、まずは気付いたあなたが「負けを認める」ということが大切なんです。

つまり、一方的に競争を降りるわけです。
何のために?
二人の幸せのために。

だって、競争を続けていたら、いずれ疲弊して燃え尽きてしまうわけですから。

もちろん、負けを認めると、相手が調子に乗ってバカにしてきたり、見下したり、積極的に競争を仕掛けて来たりします。
今まで100戦全勝だった奥様からすれば、1敗すらは死に等しいと思ってしまうわけですから、不戦敗となる「負けを認める」の屈辱は並大抵のことではありません。

しかし、屈辱を感じる、ということは、まだ負けを認められず、競争したい心理が残っている証拠。
再び、負けを認める、ということを意識してやっていきます。

アファメーションとしてするなら、こう。
「私は夫に対して負けを認めます。私の負けです。あなたの勝ちです。」

たったこれだけの言葉なのですが、俯いて、うーうーうーと唸って声に出せない奥様はたくさんいます。さすがは武闘派女子です。

でも、そうして勝負の舞台を降りることで次のような効果が得られるのです。

・夫に対して仲間、味方という意識が今まで以上に持てるようになる。
・夫に対して感謝できるところが今まで以上に増える。
・夫の素晴らしさや魅力に気付くことができる。
・夫の持つ価値や魅力や才能を自分自身に取り入れることができる。
・一人で頑張ることが手放せるので、何に対しても楽な気持ちとなり余裕ができる。
・戦いに向けていたエネルギーを創造性に向けることができるので、楽しみを増やすことができる。
・対等なパートナーシップを築くきっかけになる。
・穏やかで落ち着いた気持ちで日常生活を過ごせることがグッと増える。
・夫を信頼して任せることができるようになる。
などなど。

どう?素晴らしいでしょ?

もちろん、ここで言う夫は「母、父、きょうだい、上司、同僚、恋人、友達」などに置き換えることができます。

そこで、奥様方によく提案しているのが次のような方法です。

1.家に帰ったら細長い棒を用意します。
2.白い布を四角形に切ります。
3.棒に白い布をくっつけます。
4.白旗の完成。

これをキッチンの壁に刺しておいて、これを見るたびに「負けを認める、負けを認める」って自覚しなさい!!!とN氏は言うのです。

ちなみに今までおそらく数十人~数百人の方にこの方法を提案したのですが、実際にやってくれたのは数名のみ(笑)

・・・。

ところが、ここ1週間で3名もの方(うち2人は夫婦)が実践してくださったのです。

すげぇ。

ぜひ、お役立てください・・・。

負けを認めること=競争を手放す=自立を手放す、ということにより、私たちの意識はwin-winの関係性、すなわち、共同創造の時代に移行します。
そうすることで、敵だった夫が味方であり、応援者であり、仲間であり、戦友になるのです。

まあ、そもそも夫は敵でも何でもないんですけどね。
そう、単なる役立たず・・・あっ・・・失言・・・(笑)

さて、発売直後に重版(増刷)が決まった新刊。
自立を手放して共同創造の世界に移行するにもすごく役立つ在り方です。

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法(根本裕幸著)」

この新刊発売記念講演会、各地で開催します。
10/6(金)名古屋、10/28(土)札幌、11/10(金)那覇。
その他の地域も増やしていくつもりです!
>http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/20693

そして、そんなことを実際にやってみるワークショップも10月に開催されるわけです。
「自分軸で生き、自己肯定感をあげるワークショップ」(10/8大阪、10/21東京、10/28札幌)
http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/20816

<読者から頂いた本の感想>

自覚があるくらい自己肯定感が低すぎの私にピッタリの本だと思いました。ひとつひとつのワークは、まるでほつれた紐をほどく作業のようで、前半は忘れていたことを思い出して心がザワザワしましたが、後半は楽しく取り組むことができました。
特に私は、自分のしてきたことにイメージでマルをつけるワークで、これまでの自分を認めてあげることができたように感じました。とはいえ、長年培ってきた自分へのダメ出しをすぐに解消できるほどの軽症ではないので、7日間を何セットでもやってみたらいいなぁと思っています。
この本をバイブルに、3歩進んで2歩下がりながらも1歩ずつ着実に進んでいきたいです。
(Sさん)
どうして周りの様子に不必要なくらい自分は振り回されるのか。という悩みをもって、様々 な本を読んだりセミナーに出たりしていましたが、その克服法?のすべてのエッセンスがこの本に詰まってました。解説もとても分かりやすく書かれてあるので読むだけでもわかりやすい本でした。
でも、お題に取り組んだあとで解説を読み直すことで、いっそう身に沁みました。
7日間だけだからがんばってみよう、とお題に取り組むことができるので日常に効きそうです。
(AMさん)

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