あなたは誰に押し付けられた着ぐるみを着ているの?~自分軸と自己肯定感~



期待に応える人生を送っていると、それは周りの人があなたに求めた「着ぐるみ」を着て生きてることになるのかも。
それって重たいし、苦しいし、暑いよね。
裸になってほんとうの自分の価値を見ませんか?というエロい話を今日はするのです。

「期待される」のが嬉しいって感じてた時期がありますよね。
「褒められる」のが嬉しい時期もありますよね。ああ、それは今もそうか。

でも、期待されたり、褒められたりすることで、自分を見失ってしまうこともある、というお話。

***

Aちゃんはほんといい子だよね。
とても優しくて、弟思いで、いつも面倒見てて、ほんといい子。
お手伝いもいっぱいしてくれてママ助かっちゃうなあ。
頭もいいからきっと将来はいい学校に入るんだよね。
お医者さんになったりするのかな?
ママ楽しみだなあ。

それにAちゃんは友達もたくさんいて、ママ羨ましいくらい。
学校も楽しいでしょ?
優しくていい先生でよかったね。ママのあの先生好きよ。

Aちゃんはお母さんのことちゃんと言うこと聞いてくれてえらいよね。
それに引き換えお姉ちゃんときたら、ほんと自分勝手でわがままで困っちゃう。
Aちゃんはそんなママを困らせるようなことはしないのに、お姉ちゃんはほんと言うこと聞かなくてママを振り回してばっかり。
Aちゃんがいてくれてよかったわ。
Aちゃんは私の味方だもんね。

そういえば、パパ、また明日から出張なんですって。
ふだんから忙しくしてるのに、これでまた居なくなっちゃってほんとうちは母子家庭だわ。
Aちゃんがいっぱいお手伝いしてくれるから助かってるけど、ほんと家のことが大変。
パパがもう少し家のことを見てくれたり、子どもたちと遊んでくれたらいいのいな。
ね?Aちゃんもそう思うでしょう?

ほんとAちゃんはいい子ね。ママはそんなAちゃんが大好きよ。

***

きっとこのママは本音でAちゃんに言ってますよね。
悪気は全然なくて、むしろ、Aちゃんのことをとても好意的に見ています。
もちろん、悪いママじゃないんですけどね。
でもね、、、、このAちゃん、苦しいですよね・・・。すごく。

Aちゃん、とても元気な時はいいんです。でも、弱った時もあるし、しんどいときもあるはず。そんなとき、どうしたらいいんでしょうね。

「いい子だから私は愛される。いい子じゃないと嫌われる」
「優しくして、弟の面倒みないとダメ。愛されない。」
「お手伝いもちゃんとできる子じゃないとダメ」
「いい学校に行ってママを喜ばせなきゃ。」
「お医者さんになったらママはもう私に期待しないかな」
「友達はいるけれど、、、中には嫌いな子だっているけど、、、ママには言えないな」
「学校は楽しい時ばっかりじゃない。意地悪されることもあるし」
「先生のことは嫌いじゃないんだけど、でも、なんか嫌な時だってある。怖い目で私を見てることもあるし」
「ママに言うこと聞かないと愛されないんだもんね。怒られるし。」
「お姉ちゃんはいいよね。自由で。お姉ちゃんみたいに反抗できたらいいんだけど・・・。そしたら、ママ困っちゃうよね」
「そう、私はママの味方・・・じゃなきゃダメなんだよね」
「私、パパのこと好きなんだけど、ママはいつも悪口ばかり。でも、聴いてあげないとママは悲しそうな顔をする。」
「パパは頑張っておうちのために仕事をしてくれてるんだけど、ママはそれも不満なのかな」
「確かにお仕事や出張なんかでいないときは寂しいけれど。そうか。ママもほんとうは寂しいんだ」

優等生で、いい子で、頑張り屋さんで、人に迷惑なんてもちろんかけない、そんなAちゃん。
でも、辛いんですよね。
疲れちゃうんですよね。

もちろん、そんな顔を見せるところなんてないんです。
だから、我慢するしかなくて。

よく「いじめっ子」っているじゃないですか。
あんがい、Aちゃんみたいな子である可能性も高いんですよ。
高校生くらいから隠れてちょっと悪いことしちゃったりすることもあります。

“アンダーグラウンド”がもうあるんです。

「ココロのアンダーグラウンド」
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/11899

「あなたは誰に押し付けられた着ぐるみを着ているの?」
ちょっときつい質問でしょう?

上のケースでは「ママ」だけだったけど、きっとAちゃんは学校の先生にも、同級生にも、塾の先生からも「期待」されているはず。

周りの人が「Aちゃんって○○だよね」っていうたびに、Aちゃんは「○○」という着ぐるみを着るんです。

「いい子で優等生で人に迷惑を掛けない子」という着ぐるみを着て生きてるんです。
「弟の面倒をよく見る優しいお姉ちゃん」という着ぐるみを着てるわけです。

そして、何枚も何枚も着ぐるみを着て、それでしんどくて、重たくて、苦しいんだけど、でも、それがもう脱げなくなっちゃうんです。

周りの期待に応えて育ってきたら、周りの期待に応えなければここに居られないって思っちゃうんです。

周りからAちゃんみたいに褒められたら、褒められない行動ってとれなくなるんです(表向き)。
だから、裏でこそこそしなきゃいけないのです。

ずっと着ぐるみを着て生きてきたら、それを脱いだ姿に自信が持てると思う???
そうですよね。

「私には何もない」て思うようになるんです。

着ぐるみを脱いだ自分は何の価値もない、と誤解しまくってしまうんです。
本当はそんなことないんですよ。すごく価値があるんですよ。

でも、着ぐるみばかりが評価されるから「じゃあ、本当の私じゃダメなんだ」と思い込むようになるんです。

だから、いい子で優等生で、かつ、エリートで、人に羨ましがられるような状況にあるんだけど、心の中はぽっかり穴が開いていて、全然、自信がない、という人も多いんです。

「期待に応える」とか「褒められる」というのって「他人軸」になっちゃうわけです。

もちろん、「期待に応える」が「選択肢の一つ」だった場合は「自分軸」になり得ます。

「期待に応える or 期待に応えない」

という選択肢があって、「うーん、ちょっと今いっぱいいっぱいだからなあ、その期待には応えられないなあ」ということがあっていいわけです。

でも、Aちゃんみたいにずっと期待に応えることが当たり前になっていたら・・・。
そうなんですよねー。期待に応えない、という選択肢がないんです。
だから、それは「他人軸」。

全然余裕がなくなります。

着ぐるみを脱いでも全然価値があるし、むしろ、その方が人間らしくて魅力的。

もともと「期待に応えてあげたい」ってのは優しさだし、ママのことを思っているから、愛情深いのも間違いない。
でも、そればっかりを頑張りすぎたんですよね。

「優しい人」って24時間年中無休じゃないんです。
優しい時間が優しくない時間よりも少し多かったりするだけ(イメージ的にね)。

だから、「あのバカやろう!ムカつく!!」と言ってる「優しいおっさん」もいるわけです。

それで、着ぐるみ脱いで裸になって、それで裸の自分の魅力をちゃんと見てあげようよ、というわけ。
そりゃあ、恥ずかしいと思うけど、それも慣れなのかな。
一度脱いで見て、ああ、私にもこんないいところがあるんだ、と感じつつ、そもそも着ぐるみ脱いだら軽くて楽になるでしょう?それで癖になるんです。

そして、着ぐるみを着るのが暑苦しくて、重たくてかなわんな、ということになると、だいぶその人は自分自身を生きられてる、と言えるんです。

それが連日お伝えしてる「自分軸」ってことだし、「自己肯定感が高い状態」というんです。

自分軸というのは、内側の裸の自分にOKを出すことでもあるし、不完全な、欠点ばかりの自分を愛せるようになることを自己肯定感が高いって言うんです。

完璧さは誰も求めていないし、必要もないんです。

裸の自分を愛しましょう(^^)ということなのです。

エロい話として読んでも可!笑

と言うことで、昨日から発売になり、各地の書店にもちょいちょい並んでいるみたいですが、ぜひ、手に取ってご一読ください!

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法(根本裕幸著)」(あさ出版)

この新刊発売記念講演会、各地で開催します。
10/6(金)名古屋、10/28(土)札幌、11/10(金)那覇。
その他の地域も増やしていくつもりです!
http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/20693

そして、そんなことを実際にやってみるワークショップも10月に開催されるわけです。
「自分軸で生き、自己肯定感をあげるワークショップ」(10/8大阪、10/21東京、10/28札幌)
http://nemotohiroyuki.jp/event-cat/20816

<読者から頂いた本の感想>

自覚があるくらい自己肯定感が低すぎの私にピッタリの本だと思いました。ひとつひとつのワークは、まるでほつれた紐をほどく作業のようで、前半は忘れていたことを思い出して心がザワザワしましたが、後半は楽しく取り組むことができました。
特に私は、自分のしてきたことにイメージでマルをつけるワークで、これまでの自分を認めてあげることができたように感じました。とはいえ、長年培ってきた自分へのダメ出しをすぐに解消できるほどの軽症ではないので、7日間を何セットでもやってみたらいいなぁと思っています。
この本をバイブルに、3歩進んで2歩下がりながらも1歩ずつ着実に進んでいきたいです。
(Sさん)
どうして周りの様子に不必要なくらい自分は振り回されるのか。という悩みをもって、様々 な本を読んだりセミナーに出たりしていましたが、その克服法?のすべてのエッセンスがこの本に詰まってました。解説もとても分かりやすく書かれてあるので読むだけでもわかりやすい本でした。
でも、お題に取り組んだあとで解説を読み直すことで、いっそう身に沁みました。
7日間だけだからがんばってみよう、とお題に取り組むことができるので日常に効きそうです。
(AMさん)

あわせて読みたい