東京に来て出会ったもの



遠足日の子どもっぽく目覚ましよりも早く目覚め、シャワーを浴びてスッキリした後は、家の片づけをして少し溜まっていた書類の作成などを行う。
半分冴えて、半分寝ているような頭で仕事をするといい具合にアバウトにさくさく進む。
きっと落ち度はあろうけれど、まあ、それは何とかなるかなと思えるから気楽だ。

ビデオを返したり、ちょっと事務所に寄ったりしながら空港へ。
危うく「heavy」のプレートを貼られるくらいの重量だった・・・。


機中は何度も「今日は気流の影響で揺れます」と脅し(?)がかかっていたが、着陸時以外は全然揺れなくて拍子抜けした同乗者も多かったんじゃないだろうか?
でも、隣の紳士は旅慣れてるのか、ぐっすり眠っていらした。
その様子が妙に安心感を漂わせてくれていて、人が人に助けられるちょっとした瞬間を垣間見たような気さえした。

今回はデジカメを持ってくるのを忘れたのだが、そういう時に限ってベストな飛行ルートで飛んでくれて非常に悔しい思いをする。
ケータイの電源を入れて写メしたろか?と思うくらい。

先日近鉄電車で通ったあたり(鈴鹿)を飛んでいくし(近鉄なら1時間半かかるところが飛行機なら15分だ!)、中部国際空港の真上を通って「CHUBU CENTRAIR」の文字がはっきり見えたし、うちの実家の辺もちょうどいい感じで飛んでいたし、気流の影響か伊豆半島を迂回する間に色んな角度から富士山や駿河湾が眺められたし。

昨日の雨の影響と風が強いお陰で、海の色が様々に変化していて心がスーッとする。
河口付近は土砂の色、岸壁の辺りは真っ白い波、浜辺では薄い青が沖に行くと急に濃くなって、それも神秘的すらある。
神秘的といえば、雲を抜けて晴れの中に浮かぶと、眼下に見える果てしない雲海は自分がついあっちの世界に来てしまったんじゃないかと思わされるくらい美しい。

東京についてからはのんびりと近くのお気に入りの店でキャラメルケーキ(ソフトクリーム付)とコーヒーを飲みながら、溜まっていた仕事をこなす。
パチパチとパソコンに向かっていると、とんとんとテーブルを叩く音が。
は?と思って見上げると高橋(賢)が「見つけた!」とニコニコしながら立っていて、意外なところで意外な面子でお茶をして色々しゃべる。

その後も一緒に食事、近くにあって、でも、なかなか入れなかった韓国料理のお店。
辛いもの欲を思い切り満たし、お腹もいっぱいになった後は竹田に六本木に連れて行ってもらう。
なんてったって六本木である。テレビでしか見たことのないヒルズとかがほんとうにあって(笑)、感動した。

その近くの隠れ家的バーにて、後輩が歌うボサノヴァの生ライブを堪能する。
小さいけれど、感じのいいお客さんに囲まれて、気楽に幸せな時間を提供してくれていた。
偶然出会った見知らぬ場所に、とてもすごい世界があって、こういうちょっとしたきっかけで人生というものは変わっていくんだな、と思う。
歌とギターの心地よい音楽に酔いながらそんなことを感じるのは、とても変なのかも知れないが、また僕の中で一つの転機というか、新しい流れが生まれそうな気がした。

日々のミニコラム


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