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娘には母親は自分自身を投影します。
幼少の頃の自分を映し出したり、今の自分を映し出したり。
だから、子どもの頃我慢してることがあったとか、今の自分を愛せないとか、この経験もまた色々と教えてくれているのです。
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匿名さんからリクエストを頂きました~!ありがとうございます(^^)
子育てのご相談です。ということは、人間関係の基本中の基本ということですね!
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私には10.7.3歳の子どもがいて、絶えずスキンシップを求めてくるのですが、時にそれがすごく気持ち悪く感じてしまって怒ったり拒否したりしてしまいます。ちゃんとしてやれることもあるのですが…。これでは子どもがかわいそうです。これって何か原因があるんでしょうか?
厳密に言うと、3歳の息子は大丈夫なんですが、上二人の娘のスキンシップを拒否してしまいます。
私の子ども時代は、物心ついた時には父親はアルコール依存性で、暴力はなかったのですが私にベタベタ甘える気持ち悪い父でした。母は忙しく放任主義で、母に甘えた記憶があまりありません。
こんな私でも子どもの甘えを受け入れられるようになるのでしょうか?
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まず、スキンシップを拒否してしまっていることに罪悪感を感じ、子どもの甘えを受け入れられるようになりたいと思う匿名さんは、愛情深い良い母親だ、ということです。
まずは、それを受け取って・・・、いや、そう“思い込んで”下さい(笑)
その上で、なぜ、受け入れられないのか?気持ち悪く感じるのか?について考えてみたいと思います。
とても分かりやすい原因としては、「お父さんにべたべた甘えられて気持ち悪い」「母に甘えた記憶がない」というところから見て取れます。
甘えられるのは気持ちが悪い、という思いを心の中にだいぶ抱えていらっしゃるのかもしれませんね。
これは分かりやすい理由かと思います。
この点はお父さんとの関係性を振り返り、見つめ直す必要があるかな、と思います。
暴力はないけれど・・・でも、すごく嫌な思いをしました。
性的な面でも少なからず影響を受けているかもしれません。(女性であることに対する否定的な思い、など。)
さて、もう一つのお母さん由来の問題なのですが、忙しいお母さんを見て育った匿名さんは、すごく甘えることを我慢されたと思います。
おそらく、我慢した記憶がないくらい我慢されたんじゃないかと思うんです。
一般的にも子どもが甘えん坊であることは、ご自身のお子さんたちを見れば明確ですね。
匿名さんのお子さんが特別なのではなく、おそらく、普通のことだと思います。
しかし、匿名さんが彼らと同じ年頃の頃、何を感じていたか記憶にありますか?
もし、匿名さんが子どもの頃、本当は甘えたい気持ちがあったのに、でも、それができずに我慢していたとしたら、自分が禁止した分だけ、子どもが同じことをすることが許せなくなります。
それは、ダイエットしてケーキ断ちをしてる目の前でバクバクケーキを食べられたらむかつくように。
子どもが甘えてくるのを気持ちが悪いのは、自分が欲しいけれどできなかった、という歴史に由来しているのではないでしょうか。
また、なぜ3歳の息子はOKなの?というと、実は我が家でも似たようなことが起こっていまして(笑)
うちには10歳の娘と3歳の息子がおります。同じですね。
「息子」に比べて「娘」に対して、母親は「自分」を投影しやすいようです。
もし、匿名さんが「自己嫌悪」を強く持っていると、自分を映し出す娘のことも嫌悪しやすくなります。
実際、カウンセリングでも「娘を愛せない」というお母さんからのご相談を受けることが多いのですが、その深層心理は「自分を愛せないから、娘を愛せない」ということのようです。
その点、匿名さんはいかがでしょうか?
お父さんやお母さんとの関係からも、もしかしたら、自己嫌悪、自己否定が強く根付いてしまっている可能性もあります。
そうすると、ブログでも耳ダコ(目ダコ??)な、“自分を好きになる”ということが目標になるのです。
匿名さん、今、自分が嬉しいこと、楽しいこと、どれくらいされてますか?
お子さん、3人を育てるのは大変で、自分の時間なんてあまり持てないかも知れませんが、1日のうちの10分でも15分でも、「ママの時間」を作ってみてください。
そこで、自分が嬉しくなることに取り組んでいきましょう。
もちろん、カウンセリング等を利用して、子ども時代の親子関係を見つめ直していくことも効果的です。
アルコール依存症のお父さんに、放任なお母さん。
寂しい思い、行き場のない思い、たくさん抱えてこられたのかなあ・・・と思うのです。
お子さんに対しては・・・そんなに頑張り過ぎないことです。
おそらく否定なさると思いますけど、今でも十分頑張り過ぎてると思うのです。
こんな母親にならなきゃって思い(これはおそらくお母さんとの関係から生まれてきます)があったら、できるだけ手放したいですね。
教科書にある姿ではなく、「自分らしい母親でいる」ことを大切にしたいものです。
出来ないことは出来ないと言いましょう。
甘えてこられてムカつくときはムカついて良いんです。
それもまた正しい心の反応ですから。
そして、気分がいい時は思い切り抱きしめてあげてください。
7歳10歳の女子だったら話、通じますよね。
ママのこと、もっと話してあげたらいいかな、と思います。
子どもの頃のこと、抱きしめてあげたいけどできないときもあるということ、そのことで辛い思いを持っているということ、でも、娘たちのことは大好きだって言うこと。
そういう正直なコミュニケーションは子どもの心をちゃんと育ててくれると思っています。
「できることしかできないから、今、できることをしよう」
そう思って見てはいかがでしょうか?