娘に尋常でないくらい怒ってしまう私はどうしたらいいのでしょうか?



それくらい怒りをぶつけられるということは、様々なことを教えてくれているのです。
それくらい娘さんに心を開いている、ということ、そして、誰かを投影して、その人の代わりに娘さんに怒りをぶつけていること、また、娘さんもそういう態度を取ることでママにメッセージを伝えている、ということ。

根本さん

こんにちは。
いつもメルマガ必死こいて読んでおります。
もう私が参ってしまい、1つ相談させて頂きたく、メールしました。

勉強で子供に尋常でないくらい怒ってしまうことです。

現在海外在住で9歳になる娘がいます。旦那はこちらの人です。
週一で90分間の日本語の勉強のため日本語学校に通っております。
会話はペラペラでほぼ問題ないのですが、三年生になり漢字が難しくなったこともあり、あまり頭に入っておりません。結構お花畑な子です。

この間二年生の漢字の読み書きをさせたところ、まぁ忘れております。

その出来なさ加減に腹が立って仕方ないといいますか、「習ったことができない、てどういうこと?」て思ってしまいます。
「やったんだからできるはずでしょ?!」て考えるのです。

先生に話すと“週一の勉強時間で、日本の小学生のレベルまでできないのは当たり前です。
出来たところを褒めて下さい。”

と言われます。

それは理解できますが、私としてはやはり私の思う所までできてほしい、と思うし、できるでしょ?
て考えてしまいます。
なので、娘には物凄い怒鳴るし、暴言吐きまくりです。
この間もあまりに私が怖くてお腹痛くて吐きそう、と訴えてきました。

私が彼女を精神的に追い詰めているのは事実だし、分かっているのですが、いざ目の前にすると、できないことに怒りが湧いて止まりません。

期待値が高いこと、完璧主義であること、だけど自分もできないこともある。むしろ子供の頃勉強はできませんでした。中学の時なんか下から数えた方が早い時もありました。
中学試験も失敗しました。(あまりやる気のなかった受験でなんとなくの流れでやった、て感じです。)

このままでは本当に娘がどうにかなったらどうしようと自分が怖くて。
わたしには何か不安があるからこうなるのでしょうか?

一応怒った後はごめんね、と仲直りするのですが、謝ってもまた怒ってしまうので、いい加減何とかしたい!と思いました。

長文になってしまいましたが、どうかお力を貸して下されば幸いです。
よろしくお願いします。

ちなみに心が許せるママ友はここにはいません。
(Mさん)

お子さんとの関係に悩まれる方はとても多くて、私もよくご相談を頂きます。
ちなみにうちの奥さまも娘との関係には常に悩まされており、Mさんのお話を首を千切れんばかりに頷いて共感してることと思います。

心許せるママ友がいないというのも辛いですよね。
とっても孤独だし、海外であることも含めて、一人ぼっち感がとても強いこととお察しいたします。
もしかすると、それが一番の問題なのかなあ、と思ったり。

だって甘える相手が娘しかいない、という現状でしょう?
例えば、それだけ怒鳴れる相手って今までの人生で何人くらいいましたか?
それだけ怒りまくっても大丈夫な相手って今までの人生で誰かいましたか?

まったくもって意外かもしれませんが、それくらいMさんは娘さんに心を許していらっしゃるんです。

もし、娘さんが超攻撃的で、Mさんが怒鳴ってしまったが最後、口もきいてくれないし、相手にもしてもらえないし、挙句の果てにネットで悪口書かれまくるわ、家の中をめちゃくちゃにするわって態度に出たらどうでしょう?
きっとものすごく娘さんに対して気を使い、かつ、何も言えなくなってしまうんじゃないかと思います。

それくらい怒れる、怒鳴れる、暴れられる相手、というのは、Mさんが心を許し、開き、そして、甘えられる相手であることを示しているんです。

そして、よくあることですが、だいたい長子というのは母にとっては「シャドウ」になることが多く、自分ではまったく理解できない態度を平気でとってくるものです。
そのたびに怒り倍増なわけですが、私はその話をお聞きすると、つい娘さんに拍手を送ってしまうのです。
それくらいママの可能性を開き、世界を広げ、それだけママに多くのことを教えてくれる「師匠」であり「先生」であるからです。

そもそも嫌いな人とか合わない相手というのは「お師匠さんと呼べ」って言うてるのですが、それが子どもであるケースも多く、それくらい実はMさんの器が広いことを表しているのです。

ああ、この辺はピンと来ないと思いますので、ふーーーーん・・・と読み飛ばしてもらってOKです。

そもそも慣れない海外生活で抱えるストレスも相当なものだと思います。
その場所には長く住まわれているかもしれませんが、心許して話せる相手はママ友以外にもあまりいないのかなあ?という気もします。

言葉の問題もありますよね。
文化の違いも大きいですよね。

そういうところで抱えたストレスが行き場を失って、唯一の味方である娘さんに向かうのはある意味仕方のないことのようにも思えます。

すなわち、それくらいMさん自身が行き詰まり、しんどいのかもしれません。

今は娘さんのことが表面に出てきていますが、それ以外にも溜め込んでる気持ち、たくさんあるんじゃないでしょうか?

そういう話をできる場所があるといいですよね、ほんと。
無料の電話カウンセリング(スカイプなどもあり)をしている会社もありますので、良かったら検討してみるのもアリです。

※こちらは私の出身母体が提供させていただいている無料カウンセリングです。
http://www.counselingservice.jp/service/service-muryo.html

で、カウンセラーとしての私のMさんへの質問です。

「その子って誰なんでしょうね?」

娘さんに怒ってると思います???
たぶん、違いますよねー。

娘さんは自分の子とはいえ、別人格であり、別の人間です。
だから、ふつう、そこまで怒ることはできません。

娘さんに誰かを投影しているから、それくらい怒りをぶちまけることができるんです。

じゃ、誰を投影しているのでしょう?という質問です。

心理学を少しでもかじったことがある方なら、納得する/しないは別として、思い当たる人物が浮かんでくると思います。

旦那???

うん。それもあると思います。
この文面には書かれていませんが、旦那さんへの不満や怒り、寂しさなどを娘さんにぶつけてるのも想像に難くありません。

こういうケースでは、旦那さんと向き合うことによって娘さんへの怒りを緩和させることができます。

(ちなみにこの一文は我が家の奥さまが読まないことを祈るばかりです。)

他に思い当たる人、いますか???

そう、セミナーなら、ここで一呼吸おいて「誰だと思う?」って参加者の皆さんにお聞きできるのですが、ブログ/メルマガの場合は難しいですね。

そう、気付いた方もいらっしゃると思いますが「私」ですね。

自分自身。

Mさんのお話をもう少ししていきましょう。

Mさんは自分自身に期待をかけてきたタイプでしょうか?あるいは、周りから期待されて育ってきた方でしょうか?

周りの人を失望させまいと頑張って来たタイプでしょうか?

何かできるはずなのに、できないことがあると自分に対して怒りを感じることもあるのでしょうか?

自分自身に完璧さを求める余り、完璧でない自分に怒りを感じたり、不満を持ったりすることもあるんでしょうか?

娘さんが見せてくれたのは「私が見たくない私の一面」かもしれません。

例えば、こんなお話がよくあります。

「私はいつも感情的な母親の顔色を窺って、母親が機嫌を悪くしないように気を使ってきました。母親が望むことを先読みして実行し、母親に怒られないように考えて行動してきました。
母親はとても私に期待する人だったので、その期待に応えようと頑張ってやってきました。」

そういう風に「母軸」で生きてきた方は、無意識のうちに自分の子どもに自分と同じことを求めます。

・母親である私の顔色を窺うこと。
・私の機嫌を取るために気を使うこと。
・私の期待に応えようと頑張ること。

それは自分も嫌なことだったので、娘にはそんなことをしてもらいたくない、と思う一方で、「私がやってきたんだから、あんたもやんなさいよ」という思いがどうしても出てしまうものです。

しかも、その母親の期待に自分が十分に応えられなかったと思っている分だけ、娘にはそれを期待してしまうんです。

ステージママって言葉、昔ありましたよね?
自分が芸能人になれなかった思いを娘を芸能人にさせることで叶えようとするママのことです。

それと似たことが起きているのかもしれません。

私は、そういうお花畑に住んでる娘さんのお話を聞くたびに、こういうお話をするんです。

「多くの子どもはママを助けたくて生まれてきます。だから、彼女は自ら望んでお花畑に住み、そんな自分をママに見せてくれるのです。
そこには『ママって本当はこういう人でしょう?こういう風に生きたらいいんだよ』とか、『ママも本当はこんな風にマイペースで生きる人でしょう?』とか『ママは今みたいな頑張る人生ってほんとうは似合わないんだよ。好きなことをして幸せに生きていいんだよ』ということを、その生き方を通じて教えてくれるんですよね。
だから、彼女はあなたにとっては天使そのもので、あなたが生きるべき道を、自らの身体を使って教えてくれているんですよ。だから、今日から娘さんのことを『お師匠さん』と呼んで、たくさん感謝の言葉を贈りましょうね」

ちなみに、娘さんに腹が立つ場合、どこか娘と旦那が似てるケースもよくあります。
そこでは「旦那」もお師匠さんです。

一度、そんな目で娘さんを観察してみてください。
また、自分自身の人生を娘さんから教えられたことを元に思い返してみてください。

本当に自分が大切にしたい事って何だろう?
本当の自分って何だろう?
私らしい生き方ってどんなだろう?
本当に自由になったら私はどんな生き方をしたいのだろう?

そんな問いを自分自身に対して繰り返し尋ねてみてください。

同時に自分が娘さんに発する態度をあとでいいので振り返ってみてください。
その言葉は本当は誰に言いたいことなのだろうか?
その態度になぜ、そんなにも腹が立ってしまうんだろうか?

そうした思いをぜひノートなり、スマホなりに記録していきましょう。
娘さんを通じて学ぶことはものすごく多く、また、振り返させられることもたくさんあります。

そうして、自分自身を解放していけば、きっと「怒る必要がなくなる」と思います。

以前、娘さんに激しく怒りをぶつけてしまうお母さんにこんな宿題を出しました。
自分軸を取り戻すために、また、娘さんとの癒着を切り離すためにアファメーションをしてもらったんです。

「私は私、娘は娘。私には私の人生があり、娘には娘の人生がある。
私は娘と関係なく幸せになることができ、娘も私とは関係なく幸せになることができる」

それを毎日数十回呟いてもらいました。

1か月後、再び、そのお母さんを激怒させるできごとが起きたのですが、今までだったら怒鳴り散らして暴れまくるところ、不思議とそんな気持ちは起きず、「大丈夫、あんたはできる子だから心配してない」なんて言葉をさらっと言えたそうです。

母娘癒着が切れ、娘さんを一人の人間として見ることができるようになったのです。

Mさんにもお勧めですから、ぜひ、何度も何度もつぶやいてみてください。

※そんな人生のパターンを変えたい!と思う方は、ぜひリトリートセミナーにお越しください。不思議なくらい新しい自分を発見できるものです。

https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/22883


あわせて読みたい