燃え尽き症候群からの回復期は動きたいけどやる気がないって葛藤の時期になるんですけど、そこにはほんとうの自分が顔を覗かせてることが多いものです。



燃え尽きてしまった頃ってのは何もできずにただただしんどかったと思います。
しかし、そこから数年経って回復途上にあると余裕が生まれた分だけ「動かなきゃ」けど「動きたくない」という葛藤が出てきます。
これこそ、古い私vs新しい私の争いなのですが、そこでちょっと女性性に全振りするってのもありじゃね?というお話を今日はしています。

いつもメルマガ欠かさず読んでいます。
個人事業主の私ですが、2年ほど前に燃え尽きて休職してからやる気が起きず貯金を切り崩して生活をしています。

以前はやる気!というか頑張らなきゃ!と常に気を張っていた部分があったので今はお金はないですが、理想の家に引っ越して心もゆるゆる穏やかに過ごして幸せではあるのですが仕事に対してこれをやりたい!とか自分の好き!もあんまりなくて…動けません。

以前からのお客様は、「先生前よりもずっとどっしりと芯が通ったようなより魅力的になりました」と言ってくれる方もいて、気を張らなくなったのでそれは私も感じているのですが、やる気がなくなりました。
これやりたいなと思ってもメニュー作るのめんどくさないと手が止まったり。

引退後の老人の様なゆったりした毎日を過ごしています。最初は、今は休む時だよなんて言葉をもらって確かにそうだな、と思ってそれでいいと思っていました。

根本さんの本当にお金がやばくなって来たら人って動くからというお話や、エネルギーをネガティヴからポジティブに変換する時期の過去のメルマガを読んでは該当するなと感じていたのですが、期間長すぎない?そろそろやばいよな?甘えだよな?と思ったりします。

予約もないのでパートに出ようかなと求人欄を見てもやっぱり組織では働きたくない!と胃がキリキリしてきます。

まだ30後半、独身、将来が不安、貯金はなくなっていく。でもその日暮らしのようなそれでもいいと思っている自分もいてそれが、またびっくりで。生きることが怖いのかもしれません。寂しいのかな。

今私に何が起こっているのか、どんな時期にいるのかなど分析していただけたらと思って送りました。よろしくお願いします。

先日、母に病気が見つかり来月から看病に帰省します。親の死を意識し始めて一層、精神的にも経済的にも自立しなければとまた思った次第です。自立したいです。

どんな状態でも生きてさえ生きてくれたらいいと思う気持ちと、もう親を頼れないなどと思う気持ちを見つけて自分の依存心にがっかりもしました。
(Fさん)

えー、たいがい自立的な人ってのはもっと自立しようとするってもんでして、何かと理由を見つけては「あたしはまだ自立が足りないねえ、もっと自立しなきゃいけないねえ」と独りごちるもんでございますね。

「あたしゃほんと自分に甘いんですよね、もっと厳しくいかなきゃと思うんですよ。」
「ずいぶんとサボり過ぎだと思うんですよ。」
「母親が体調悪いってんで、実家にも頼れねえですし、自分で何とかしなきゃいけないわけですよ。」

そんな風に何かと自立する理由を探し、それを見つけ出しては喜んでる(?)のが「自立」なのですね。

自立の人はもっと自立するように思考が動く、という点、よく覚えておくとよいと思います。

ということで、Fさんが「もしかして超が付くんじゃね?」というくらいの自立である証拠を突き付けてみましょう!

>個人事業主の私ですが、2年ほど前に燃え尽きて休職してからやる気が起きず貯金を切り崩して生活をしています。

ほほー、2年も貯金を切り崩す生活ができてるってことは、それだけ貯金があるってことですよね?
どんだけ頑張って貯金してきたんでしょ?

>期間長すぎない?そろそろやばいよな?甘えだよな?と思ったりします。

まあ、こういう風に「ヤバい理由」を探すことがクセになっちまってるわけですね。

お母さんのことは確かに心配ではありますけれど、それが自立する理由にはなんねえよなあ?と思うのですけどね。

・・・ということで、骨の髄まで自立が染み込んでいるFさんにとって良い兆候は、

>でもその日暮らしのようなそれでもいいと思っている自分もいてそれが、またびっくりで。

というところでして、だいぶ「心もゆるゆる穏やかに過ごして幸せ」な生活が板に付いちゃってるんだろうと思います。理想の家に引っ越しちゃったのが良くなかったですかねえ?笑

この状況はとても良いことなのですが、まあ、燃え尽き症候群からだいぶ回復してきたんでしょうね。それで何か動きたい気持ちも出てきたってことですよね。

1年前はそんな気持ちになれなかったんじゃないでしょうか?

>以前からのお客様は、「先生前よりもずっとどっしりと芯が通ったようなより魅力的になりました」と言ってくれる方もいて、気を張らなくなったのでそれは私も感じているのですが、やる気がなくなりました。

こんな風に言ってくれる方がいらっしゃるってことはすばらしいですよねー。
ってことは、だいぶこの休暇はFさんをポジティブな方に向けてくださってるようですね。

さて、そういうわけで決して悪い状態ではなく、むしろさらに良くなっていく過程にあるんだろうってことが伺えます。

2年前に燃え尽きたときとは全然心境が違うと思います。
どれくらい違うんでしょうか?

けっこう皆さん、それこそ「甘く」考えていらっしゃるんですけど、メンタルが崩壊して燃え尽き症候群になっちまったらその回復に数年は優にかかると思っといてください。

もちろん程度によって差はありますけれど、Fさんの場合も2年程度ではとても回復できたとは言えないくらいひどくダメージが蓄積されてたと思うのです。

特に診断名が付いちゃうような場合、精神科医の先生なども「とりあえず4,5年は付き合うつもりで関わる」そうなので、ほんと甘く見ない方がいいんです。

そして、そんな状態にならないためには早めにメンタルをケアしてあげることが大事だってことです。

今、まさに燃え尽きそうになってる方、このままだったら燃え尽きそうと思われている方、今すぐ「撤退」することをお勧めしたいのです。(まあ、そんなことを言われてもすぐには動けんとか言うんでしょうけど、そんなこと言ってる場合じゃないんですよ。)

で、そんな中でも再び自立心が動き出したってことは以前よりは余裕ができてきたってことを表しているんです。

例えば、武闘派女子なら怒りに任せてダンプカーに喧嘩を売ったことがあるかと思いますが、さすがに無傷ってわけにはいかなくて足の骨を折るくらいはしちゃうと思うんですね(もちろんダンプは大破してますけど)。

そうすると足をギプスで固められて身動きが取れなくなるでしょう?
もちろん、武闘派女子をベッドに寝かしておこうと思ったら全身を鎖でぐるぐる巻きにしないといけないかもしれませんが。

でも、そのときは分かるじゃないですか。ああ、今は休まなきゃいけねえな、と。もちろん、やっぱあの角度でダンプに飛び込むのは危険だなあ、もう少し勢い付けときゃかすり傷程度だったのになあ、などと反省はするかと思います。

その後、驚異的な回復力を見えてギプスが取れ、リハビリが開始されると思ってください。

そのとき、めっちゃイライラすると思いません?
思い通りにならない足に。

怪我をする前だったら逃げる男どもを捕まえるために100メートル5秒台で走れたところ、今はかろうじてウサイン・ボルトに勝つ程度になっちゃってるわけですから、そりゃあ自分を責めるし、悔しいし、情けない気持ちになりますよね?

つまり、回復期こそ、早く動かなきゃ、前みたいに頑張らなきゃ、もっと自立しなきゃとか思うのです。

だからFさんは回復期に入ったことが分かるのですが、とはいえ、燃え尽きる前の生活はあまりに過酷過ぎたために「もうその時代には戻りたくねえ」と思うわけで、そこに葛藤が生まれます。

つまり、自立し過ぎ(=男性性を使いすぎて)燃え尽き症候群に陥ったのちに、なぜかは知らんけど女性性に意識を向けられたんですよね?

それでたぶん元々豊かだった女性性がようやく日の目を見るようになって「ゆるゆる穏やかに過ごして幸せ」な日々がやってきたんです。

たぶん、こちらがFさんの本質なのかもしれませぬ。

そしたら、また男性性をぶん回して生きるのなんてもってのほか!という気持ちになるので、やる気も出ないし、めんどくさいし、「まあ、今のまんまでいいかー」なと思うわけですね。

だから、ものすごく順調なんですけれど、ただ、そんな女性性を活かした生活なんて人生初かもしれないし、ましてや、男性性を使わずに頑張るなんてやったことないから分かんないんです。

要するにFさん、バリバリの初心者マークなわけです。

元気になってきた分だけ、「新しい自分」vs「かつての自分」のバトルが展開されます。

「やる気出して頑張ろうよー」
「えー、やだ。」
「そうしないと生活がヤバいよー」
「えー、でも、頑張るのはやだ」
「でも、貯金もどんどん減っていくし、ほんとヤバいよ?」
「えー、でも無理。動きたくない。」

こんな「男性性vs女性性」の葛藤が繰り広げられているのだと思います。

で、こういう話はほんとはブログでは書きたくないんですけど(誤解する人が出てくるので)、そしたら女性性に全振りしてみるのもいいんじゃない?という提案をカウンセリングですることもあります。

これはけっこう条件が厳しくてみなさんにお伝えしているわけではなく、その方の今までの生き方とかセクシャリティの強さとか女性性の豊かさとか魅力や才能に関する部分などを見た上で「いっそのこと、女性性オンリーで生きてみませんか?」という提案をするのです。

だから、けっこうタイミングが重要な部分もあります。

女性性に全振りするってのはいわば「感覚的に生きる」ということでもあるし、「気分に従って生きる」ということもあるし、「直感を信じて生きる」ということでもあります。

そこでは「数字」とか「形式」という概念は捨て去る必要があります。

いや、正確には数字に意味を見たり、形にこだわったりってことを捨てます。

貯金残高もただの数字で、実は何の意味もないものです。勝手にその数字を見て不安になったり、安心したりするだけなので、むしろ障害にすらなるものです。
(この話を詳しくするのはめんどくさいので、またその気になったときにお話しようと思います。)

そこでは

>仕事に対してこれをやりたい!とか自分の好き!もあんまりなくて…動けません。

という自分を信頼するんです。「自分がそう言うてるんだから間違いないやろ」という風に。

>これやりたいなと思ってもメニュー作るのめんどくさないと手が止まったり。

と思ってる自分を信頼するんです。(以下同文)

>予約もないのでパートに出ようかなと求人欄を見てもやっぱり組織では働きたくない!と胃がキリキリしてきます。

と思ってる自分を信頼するんです。(以下同文)

>まだ30後半、独身、将来が不安、貯金はなくなっていく。でもその日暮らしのようなそれでもいいと思っている自分もいてそれが、またびっくりで。

(以下同文)

要するに「もっと自分を信頼しなさい」ってことですよね。

今食いつぶしてると感じてる貯金って「過去の自分が頑張った」から得られたものですよね?
ってことは、その気になりゃあ、それだけの貯金を作れるくらい頑張れるのがFさんです。

そのFさんがお腹をかきながら「今はやる気がでねぇ。頑張りたくはねぇ」とおっしゃってるんだったら、それが正しいってことです。

まあ、分かりやすく言えば「Fさん担当の神様がな、今は、そうしてゆるゆると穏やかにのんびりしといて大丈夫やでって言ってくれてるんや。ほんまに動いたほうがええときは神様がちゃんと合図してくれるから、それまで待てばええんや。」ということだと思ってください。

けっこうこの2年で自己肯定感を学んできたでしょ?(たぶん)
自分を愛すること、自分をご機嫌することをやってきたでしょ?(たぶん)

そしたら、動き出せない自分、やる気が出ない自分のことも受容して肯定して信じてあげていいんじゃないでしょうか?

そうして「動かなきゃ」「やらなきゃ」「頑張らなきゃ」という男性性的義務感から離れることができたら、徐々に「やりたいこと」ってのが出てくると思います。

もちろんそれは「だらだらするー。今日は一日ゴロゴロするー」というのかもしれないし、「久しぶりに無酸素でチョモランマ登って来ようかな」というのかもしれないし、「あー、セックスしてー。愛を感じて―」ということかもしれないし、何でもいいんです。

おすすめなのは「会いたい人に会いに行く」ということでして、友達でも男でもメンターでも芸能人でも誰でもいいのですが、ストーカーにならない程度に会いたい人に会いに行くことでエネルギーをさらに活性化できます。

もちろん、そのときは単なる数字の羅列であるお金のことは気にせずに。ヤリてぇ!と思った気持ちに素直に従うことがすごく大事です。

さて、もう少し深掘りしますと、こうして何かしら動きたい気分になってきたときってのはたいていセクシャリティが強まってきてることを表しています。

性的な欲求などに出ることもありますし(燃え尽きた当初は性欲が著しく落ちるもの)、食欲、睡眠欲、購買欲、旅欲などの強い欲求として出ることもあります。

まあ、セクシャリティってのは生命力ですから、燃え尽き症候群から回復して元気になってきたらそりゃあセクシャリティが刺激されるのは当然ですよね。

となるとなおさら自分のエネルギーを信頼して「やりたいことがでてきたらそれを思い切りやってみる」という段階を踏むのがお勧めで、そうすることで飛躍的に行動力が戻ってくると思われます。

なので、なおさら自らのセクシャリティの動きに素直になることが大切でして、それによって新たなFさんの出現につながると思われます。

現実的にお金へのしがらみを切るのは難しいんですけど、もし今日の話に自分が当てはまるなあ、と思ったら女性性に全振りする生き方を模索してみるのもいいかもしれませんね。

まあ、不安定極まりないし、テキトーになるし、売上とかも気にしなくなるし、いろんなことをやってみたくなるし、字面だけ読むと大変そうに見えますが、実に自由で、そしていろんな人たちに支えられながらの人生になるのでとっても気持ちいいし、楽なんです。

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