パートナーと一緒にビジネスをするときは競争心が出やすいので何よりも「自分軸」が大事です。~自分にとっての成功とは?自分にとってほんとうに大切なものとは?~



夫婦でビジネスをされてる方をカウンセリングすることがあります。
そうすると「一緒に」頑張ろうと思うのですが、つい競争心が動いてパートナーが「ライバル」になっちゃうこともよくあるのです。
そうすると無意識にパートナーの方を向いてビジネスをするようになっちゃうので、モヤモヤが止まらなくなるのです。

私は、夫と一緒に開業し、治療とリラクゼーションの店を営んでいます。

数年間、お金の事で苦しむ毎日でしたが、夫の治療院の業績が伸び、生活が安定し、嬉しい反面。自分の売上が伸びず、自分を生かしきれないもどかしさ、ポジショニングやライフワークが本当にこれなのかな?という疑問がありました。

夫から、裏方が合っていると言われて、腹が立ったこと。
また、〇〇さんの奥さんと認知される事に嫌悪があります。

自己顕示欲なのか、小さくまとまっている自分が、悔しいです。

2年前から、肉体面よりも、メンタリティから人や自分を理解したり、観察する事が面白く、勉強しています。

『人がイキイキと自由に、自分の力を活かして生きてほしい』そこに、寄り添いたいです。
今あるスキルとできる事、学んでいる心の事を織り交ぜ、発信や、商品化しています。

以前に比べ、自由に創作していいと、自分に許可してからは、心地よく仕事をしています。

ただ、ビジネスとして成功するイメージが漠然とし、立ち止まってしまいます。
どんな人の役に立つんだろうか?どんな形で手渡せるのか?

ライフワークを大切にしながら、人や社会に繋がりを見出すには、どうしたらよいのでしょうか。
(Mさん)

そうですねー。自己顕示欲が強くなっちゃってるんでしょうね。

夫婦がニコイチじゃなくて、競争相手になってるみたいです。

そうすると「1+1」じゃなくて「1×1」になっちゃいます。

「パートナーシップって自分ひとりが頑張らなくてもいいんです。相手の成功は自分の成功だし、夫婦の成功です。自分の成功も自分ひとりの功績ではなく、パートナーとの共同作業による成功です。そして、二人の成功を考えられるようになるとより1+1が2ではなく、3にも4にもなっていくのがそのすばらしさです。」

自立した者同士が結婚するとたいてい「競争」が生まれるものです。

どっちが強いか弱いか、正しいか間違ってるか、上か下か、良いか悪いかを争うのです。

この状態を「パワーストラグル(主導権争い)」と呼びます。

この競争に負けると依存に落ちてしまい、屈辱感、惨めさ、嫉妬、復讐心、無価値感、無力感などのイヤな感情が湧いてきます。

そして、どうやって相手に勝とうか?相手を負かせてやろうか?を考えるようになります。

Mさんの例で言えば、Mさんは夫に負けている、と感じていてとても屈辱に塗れてるわけですよね。そして、どうやって夫に勝とうかを考えてしまってるわけで、とても苦しいところにいるのです。

こういうときは夫の言葉が何かと鼻についたり、勝手に傷ついたりしてしまうもので、また、そんな自分にも嫌気がさして来るでしょう。

つまり、「売上」という点において、Mさんは「依存」に落ちちゃったので、そういう気分になれるわけです。

けど、商売人はお客様の方を向いてサービスしますよね?

もちろん、今のMさんも目の前のお客様に対しては心から与えることができていると思いますが、その最中はともかく、その前後では夫の顔がちらちらよぎってるんじゃねえかと思います。

何かと気になる。
なんか腹立つ。

そういうマインドになると、お客様の方ではなく、夫の方を向いて商売をするようになります。

そして、そのことを自覚するのはたいへん難しいので、売上がどんどん減ってしまいますし、仮に猛烈に頑張って売上をあげたところで、それは「夫に勝ちたい」という気持ちからなので、リピート率が低くなってしまうでしょう。(つまりサービスレベルが下がっちゃうってことです。)

ということで「競争」にハマるとどんどん自分で自分を潰していくことになっちゃいますから要注意です。

そもそも夫婦、パートナーシップというのは「一緒に、同じペースで成長していく」なんてことはあり得ません。

一方が先に行き、他方があとから付いていく、というのが基本です。

それがあるときは夫がリードし、あるときは妻がリードする、という形で入れ替わることもたくさんありますし、この分野では夫がリードし、別の分野では妻がリードするという形になることもあります。

だから、夫がリードしている局面で妻が嫉妬し、競争心が煽られるとしたら、その夫を潰しにかかるか(足を引っ張るか)、その夫を何とか負かそうとすることに意識が取られるようになるかのどちらかになり、仮にその作戦が成功しても夫婦関係は破綻していきます。

もちろん破綻するのは夫婦関係だけでなく、ビジネスだって同じ。つまり、共倒れです。

夫がリードしている局面では、妻は力を溜める時期です。
そうして、夫のリードが少なくなってきた時点で、妻がその力を解放し、今度は妻がリードする局面がやってきます。
その間に夫は力を溜めるわけです。

言ってみればプロレスなどの「タッグ戦」みたいなもんですね。

一方がリングに上がっているとき、他方は休みながら相棒を応援します。
そして、相棒がピンチになれば自分がリングに上がって戦うわけです。

それなのに多くの夫婦は青コーナーと赤コーナーに別れて時間無制限1本勝負なんかをやっちゃうんです。

あれ?夫って敵だったっけ?味方じゃなかったっけ?

で、Mさんは売上において夫に負けているという屈辱感、嫉妬、惨めさなどから焦り、不安にもなるでしょうし、夫に対してイライラしてしまうわけです。

だから、

>ポジショニングやライフワークが本当にこれなのかな?という疑問がありました。

という風に感じちゃうわけですね。

さて、

>2年前から、肉体面よりも、メンタリティから人や自分を理解したり、観察する事が面白く、勉強しています。

という新たな喜びを見出だせたことはほんと良かったと思います。

つまり今は「力を溜める時期」なんでしょう。

そういうときは「外」を気にしちゃうと焦るし、不安になるし、劣等感覚えたり、嫉妬したりもしやすいものです。

「私は私」という自分軸がとても大切なタイミングです。

そして、以前より「心地よく仕事をしています」ということであれば、その心地よさにもっと意識を向けてもいいのかもしれません。

というのも、

>ただ、ビジネスとして成功するイメージが漠然とし、立ち止まってしまいます。

なんてことを考え始めますと、その心地よさって消えちゃうと思うわけです。

力を溜める時期であればなおさら「今できること」ってやっぱり自分軸を意識するのがいいと思うのですね。

でも、なんでビジネスとして成功するイメージができないんでしょう?
そもそもMさんにとってその「成功」というのはどんなイメージなのでしょう?

もし、ご主人との競争が今も強く残っているのであれば、その成功ってのはときに「夫を見返してやりたい」とか「夫以上の売上」とか「夫に認められる」という他人軸な意味を持っちゃいます。

「誰の方向を向いて仕事をしているのか?」ってのはけっこう大事でして、お客様の方を向いてビジネスをしているのか?それとも違うのか?というところはちゃんと見てあげたいところですね。

>今あるスキルとできる事、学んでいる心の事を織り交ぜ、発信や、商品化しています。

というところは全然問題ないと思うんですけど、具体的にどのようなものか知りたいところです。

というのも「自由に創作」するような商品ですと、それって芸術作品のようなものなのかなあ?と感じられるからです。

ふつう「商品」というのは、お客様のニーズと自分が与えられるモノとの重なったものになるはずです。

そうするとニーズがある程度はっきり読めていればビジネスとしての成功イメージもできると思うんですよね。

だからMさんの商品とか成功の定義とかを知りたいなあ、と思っちゃうわけです。
もしかすると矛盾したことを求めてるかもしれないですからね。

そして、自分の商品が誰のどんなニーズにフィットするものかが分かってくるとまた販売戦略なんかも考えやすくなると思うのですよね。

ただ、うちの読者様のような自立系だけど女性性がめっちゃ強いタイプの人は、そういう商品開発とか販売とかが苦手で、「成功」という定義も売上などの数字ではなく、感情的なものであることが多いのです。

売れるかどうかよりも楽しいか面白いかの方が大事。
数を売るよりも、買ってくださった方が喜んでくれる方が重要。
ガンガン売るのは好きじゃないから興味のある人が手に取ってくれたらいい。

もちろん生活費はもちろん、制作費や維持費、管理費などのコスト分は回収したいからそれなりの売上は欲しいと思うものですが、売ることよりも「気分」が優先されるのは女性性ならではです。

そうするとMさんがどういうタイプなのか?どういう価値観の持ち主なのか?というのが大事であって、もし、ご主人とタイプが違うのにご主人と同じ土俵で戦おうと思っちゃうと途端にしんどくなるんですよね。

男性性は「結果」が大事ですから、「数字」にこだわります。

それで「数字」を追い求める人も多いのですが、ほんとは数字なんか興味ないのに他人軸になってて競争心が煽られているとしたら、一緒にビジネスをやっていくことがしんどくなりますよね。

だから、改めて自分にとっての成功の定義だったり、自分の価値観(何を大切にしたいのか)だったりを見つめ直してみるのもいいでしょう。

そのためにはやっぱ自分軸がものすごく大事ってことになりますから「私は私、夫は夫」という意識で向き合っていただければと思う次第です。

さらに話を広げれば、ライフワークってのは「自分らしい幸せな生き方」を指すわけで、「自分を良く知る」ということと「自分軸」というものが必須条件になります。

周りの人とのつながりだって「自分らしさ」が大事ですし、ビジネスをすることだって、社会とのかかわりだって「自分らしさ」にこだわります。

そうすることで「自分なりの幸福感」を模索していくことがライフワークになりますから、まずは今できることから始めていくことにしましょう。

◎ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
 東京・神楽坂:2023/7/16(日)14:00-16:30
 大阪・西梅田:2023/7/23(日)14:00-16:30
 オンライン:2023/7/29(土)19:30-22:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/49488

*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)

*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)

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