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ほんとうに欲しいものは「モノ」ではなく、そこから得られる「感情」なんです。
だから、「方法論」をあれこれ議論して戦略を立ても「感情」に配慮したものでないとうまく行かないことが多いんです。
特に女性性が豊かな人はこれ、ものすごく大事なことなのです。
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ネタ採用・セミナー・お弟子さん達にお世話になり、とても楽に自由に、長所も短所も出してのびのび生きられるようになってきました。
ですが!予期せぬ事態が起きてしまいました。よかったら聞いてください。
秋から念願の再留学が決まり、資金や部屋探しなどの不安恐怖も出てきましたが、毎年仕事に応募しては通らないことを繰り返してきたため、ついに決まって嬉しかったです。
その後、一つだけまだ応募できる奨学金に応募するため(これにも受からない不安恐怖ばかりですが)、今の会社で良くしてくれている人に推薦書を頼んだところ、私が退職することにとてもショックを受けており、まるで彼氏と別れたような、魔女になってしまったような心境でした。
楽しい気分ではなくなり、しばらく悶々とし、私も人間として(男でなく)この人を慕っていたことに気が付いたので、引き受けてくれた推薦書の要望と一緒に感謝を伝え、とても幸せな気分でした。
が!そのことに気を取られている間に、大学に登録する期限を過ぎてしまいました…スタッフが掛け合ってくれてはいますが、行けない可能性が高そうです。
私は何をやっているのでしょうか…
正直なところ仕事よりもパートナーがほしい気持ちが強く、留学自体も目的でしたが、留学中にいい人を、そのあとに仕事を見つけることのほうが重要でした。
今の仕事も、これまで応募してきたものも、足掛かりにして本当にほしいもの?を狙うための手段でした。
ですが、本当にほしいものは…安心です。怖いし不安だし、もうひとりで頑張りたくない、守られたい気持ちがあります。
英語ができて日本語ができない人・結婚して永住権が取れる人がいいので、日本にいる限りパートナーシップには取り組めない気がします。
どうかよろしくお願いします。
(Mさん)
で、せっかく決まった留学先に行けなくなっちゃったってことでしょうか?
それってめちゃくちゃ残念というか悲しいというか・・・
やはり昨日の記事にも相通じるところがあるのですが、「思考」に意識を取られていると「感情」が置き去りになってヤバいことになっちまいますよねー、という話かと。
ということでMさんのお話を一度整理してみることにしましょう。
・仕事よりもパートナーがほしい気持ちが強い。
・留学はパートナーと仕事を見つけるための手段
・ほんとうに欲しいものは「安心」
・日本にいる限りはパートナーシップに取り組めない
すでにツッコミどころが満載なんですけれど、ひとつひとつ見ていきましょう。
まず、「で、どうしたいの?何が欲しいの?」という毎度おなじみの質問をするならば、「一番ほしいものは安心。そのためにもパートナーが欲しい」というところかな、と思われます。
で、そこで私たちは「考える」わけですね。
どうすればそれが手に入るのだろう?
この「考える」が論理的思考なのか感情的思考なのか感覚的なものなのかは昨日の記事でお話した通りです。
で、Mさんは、
「パートナーは英語ができて日本語ができない人が良い。永住権もほしい。」
↓
「じゃあ日本にいてもしょうがないから海外に行こう!」
↓
「そのためには留学が手っ取り早いぞ!」
↓
「留学して、仕事を見つけて、その間にパートナーを見つよう!」
という流れで作戦を立てられたんだと思います。
繰り返しますがMさんが一番欲しいのは「安心」です。
この思考の流れでは「安心できるパートナー」なのか「パートナーを作って安心する」なのかは分かりませんが、たぶん、そこは含まれているはず。
そして見事「留学先決定!」というところまでたどり着いたわけですね。
それは「おめでとう!!!」の一言です。いや、ほんと素晴らしいです。
しかし、そこでよもやの出来事が起こるってのは自武女人生あるあるなのですが、
>今の会社で良くしてくれている人に推薦書を頼んだところ、私が退職することにとてもショックを受けており、まるで彼氏と別れたような、魔女になってしまったような心境でした。
という事象が発生し、
>楽しい気分ではなくなり、しばらく悶々とし、
という風にMさんはうろたえてしまうわけです。
そして、なんとそれは
>そのことに気を取られている間に、大学に登録する期限を過ぎてしまいました…
という現実まで創ることになってしまったわけです。
つまり、Mさんの退職にショックを受けたその人の反応が、自分の戦略を狂わせるほどのインパクトを持っていたということなんです。
そして、それはMさんにとっては大いに予想外のことだったと思いますが、これにより、改めて「女性性が豊かな人ってさ、思考で戦略立ててもあんまりうまく行かないことが多いんじゃない?」ということなのです。
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こうした流れを見ると、Mさんは目に見える事象よりも遥かに「気持ち」を大切にされてることがよく分かります。
「は?当たり前じゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、ここが今日の肝の部分なので懇切丁寧にネチネチ解説させていただきたいと思います。
「気持ち=感情」を大切にしているということは、同時に「感情に振り回されやすい」というリスクも抱えます。
Mさんが男性性優位だとするならば、推薦書を書いてもらいたい人がショックを受けたとしてもあまり動揺せずに「そういうことなんで、ぜひ!そこんとこヨロシク!何とかおねがーい!」とか言って大学への登録期日などのスケジュールを是が非でも守ろうとするでしょう。
留学ということが目的なので、その達成に意識を全振りするわけで、逆にそれは「感情を無視する」ということでもあります。
男性性というのは狩りや戦闘で鍛えられてきたものなので、痛みだの情だのを無視して命のやり取りをするためのものでもあります。
それで「目的のためには手段を択ばず」なんてこともできますし、時にそれが非情な決断と言われることもあるわけですね。
しかし、女性性は感情を非常に重視するのですが、それは周りとのつながりやコミュニケーションを大事にするが故です。
そういうわけで女性性が豊かな人ってのは、頑張って頭で考えても感情に引っ張られるものなのですね。
ちなみにMさんが女性性豊かな人だと決め付けてるのは文章のそこかしこに見られる感情表現からです。
ほんとうに欲しいものが「安心」ってのもそれを表してますよね。
「守られたい」という思いを女性性豊かな方が持つのも、“肉体的には”弱いと感じているからで、決して“精神的に”弱いからではないことも付け加えておきたいと思います。(ここ大事)
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つまり、Mさんがこんなことになっちゃった背景をそうして見ていくならば「いやあ、手に入れたい感情を手に入れるためにあれこれ頭で考えちまったからだよねー」ということになり、「もしかしたらその方法じゃなくてもいいってことなんだろうねー」ということでもあろうかと思います。
例えば、ひとつの見方として「今の会社で安心感を得られていたんじゃないの?」というものがあります。
良くしてくれた人がいて、Mさんの退職にショックを受けるほどの人が会社内にいるって、めちゃくちゃいい環境じゃないですかね?
そして、「資金や部屋探しなどの不安恐怖」「(奨学金応募への)受からない不安恐怖」とあるように、Mさんの野望を叶える肝心な一歩目である留学に対して「不安恐怖」をたんまり感じていらっしゃるわけです。
それって「一番欲しいもの=安心」の反対にあるものですよね?
そしたら感情面から見れば「Mさんはほんとは留学なんかしたくないんだよ」という風に言えるわけです。
「安心」が欲しい人が「不安恐怖」を選べるはずがありませんから。
そうするとそんないらない感情である不安恐怖を引き起こさせる「留学」なんてしたくないわけです。
つまり、この時点で「パートナーが欲しい!そのためには留学せねば!」という戦略は方針を変えたほうがいいということになります。
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こういう風に説明されると理解できる方もいらっしゃるかと思いますが、こういうところが「欲しいものを手に入れる方法」「願望達成の方法」の難しいというか、ややこしいというか、めんどくさいところなのです。
私たちは一般的に「C」が欲しいと思えば、A→B→Cみたいな感じで手段を考えます。
「沖縄に行きたい!」と思ったら「羽田空港に行く」→「那覇空港へ飛ぶ」という風に。
「ラーメンが食いたい!」と思ったら「お湯を沸かす」→「カップ麺に注ぐ」→「3分待つ」という風に。
そういう「目に見える分かりやすいやり方」を考えるんです。
で、それはもちろん決して間違っていないのですが、ここで間違えちゃいけないのは、私たちは「モノ」が欲しくて動くのではなく「感情」が欲しくて動くってことです。
「沖縄」も「ラーメン」もそれじゃなくてもいいのです。
「沖縄に行って感じられる感情」が欲しいのですし、「ラーメンを食って得られる感情」が欲しいのです。
具体的には「解放感」「温かさ」「美しさ」「嬉しさ」「居心地の良さ」であり、「美味しい」「塩っ気がちょうどいい」「満腹感」などが欲しくて「沖縄」や「ラーメン」を選択するのですね。
つまり、羽田空港に行くのも、カップ麺にお湯を注ぐのも、その感情を得るための手段に違いないのですが、本当に欲しいものがそうした感情であるがゆえに“別に沖縄じゃなくても良い”のです。
それで「飛行機が嫌い」という感情が「沖縄の海を見て解放されたい」という感情よりも大きかった場合、「チケットを買いそびれる」「出発時間に間に合わない」「間違って成田に行ってしまう」などの問題を起こします。
逆に言えば「飛行機が嫌い」という感情があっても、それを上回る「沖縄が好き。大好き。もう住んでしまいたいほど好き」という感情があれば、心頭滅却してB777機に乗り込むことができます。
で、こうした傾向は女性性が豊かな人ほど顕著になります。
だから、私のカウンセリングではそういう観点から「戦略の練り直し」をすることが多くなるわけです。
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そういうわけで、女性性が豊かなタイプ(感情を大切にするタイプ)のみなさまは、手段を考える際に「それに伴う感情」について考慮する必要がありますし、女性性が豊かな分だけ「モノ」にはあまり価値を置いていないことを知っておく必要があります。
こうした観点で見ていきますと、
「彼氏が欲しいの!とか言ってるけど今、けっこう幸せじゃん?友達と楽しそうだし、仕事もまずまずだし、推しがいて幸せだし。しかも、男性不信じゃん?敢えてそんなイヤな方向に進みたいの?頭で考えてるだけじゃないの?」
「会社辞めたい気持ちは分かるけどさー、そりゃあ、仕事がつまんないし、周りが優秀過ぎて劣等感覚えるんだろうけどさー、でも、給料がいいじゃん?生活水準下げて惨めな思いをしてでも転職したいって思える?」
「ほんとうに旦那のことが嫌だったらたぶん別れてると思うんだよね。そりゃあ、男を感じないとか頼りないとかあるけどさー、やっぱり居心地がいいっていうか、安心感があるわけでしょ?それって実家では得られなかった感情なわけで、だから、別れられないと思うよ」
みたいなことを言われるハメになるので、根本さんのカウンセリングを受ける際はそれなりに覚悟した方がいいと思うんですよね。
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ということで、総括いたしますと、Mさんが「安心」を得るための方法って「留学→彼氏を現地調達→現地で就職」だけなんでしょうか?
どうも「留学」や「諸手続き」、「現地での生活」などに対する「不安恐怖」が強いんですよね。
そうすると「その不安恐怖を超えるほどの魅力を留学・パートナーに感じる」ように“感情面に配慮した戦略”を立て直したり、別路線を考えたりする方が良いのかもしれません。
そもそも私からすれば「安心を得るために日本語が話せない人をパートナーにする」というところに大いなる矛盾を覚えますので、この辺にも何かヒントが隠れてるのでしょう。
ほんとうにそれを求めてるならもう日本にいないと思いますしねー。
ということで、思考を用いた方法論に囚われるんじゃなくて、感情をちゃんと見ておいた方が欲しいものは手に入りやすいよね?というお話でした。
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