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一見前向きな理由に見えて、でも、それってテイのいい言い訳になってませんか?
夢をあきらめるのってすごく悔しくてつらいことなので、何とか自分を納得させるために自己正当化をしてしまうものです。
けれど、それは心に蓋をすることになってしまいますよね。
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本当は音楽をもっと続けたかったし、できれば仕事にしたかった。
けれど、周りから反対され、自分の才能も分かっていたからその道をあきらめた。
学生の頃から海外に移住したいと思っていた。旅行では何度か彼の地を訪れた。
けれど、実際の生活を考え、語学力の拙さに自信を失い、いつしか移住する夢をあきらめた。
昔は結婚して愛され妻になることが当たり前だと思っていた。
けど、なかなか恋愛も婚活もうまく行かなくて、一人でいることに慣れてしまった。
華やかなシーンで活躍するビジネスパーソンになりたいと思っていた。
でも、競争が激しい業界で、いつしか淘汰され、妥協点を見出すようになっていた。
就職してからしばらくして「起業」ということを考えるようになった。
そのための準備をすべく勉強もしたし、自分に何ができるかを考えていた。
けれど、安定を捨てる勇気が持てず、そんな夢物語は過去のことにした。
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「大人になる」とはある意味「言い訳が上手になる」ということかもしれません。
夢をあきらめるために自分を必死に説得しなきゃいけなかったので、ありとあらゆる理由を考えました。
才能がなかった。
運がなかった。
自信がなかった。
タイミングが悪かった。
社会情勢が悪かった。
頑張りが足りなかった。
勇気が出なかった。
どうせ自分には無理だ。
人には「自己正当化」という心理があります。
自分の選択を正当化したくなる心理です。
裏を返せば、間違いを認めたくない心理です。
衝動買いしてしまった服が別の店で3割引きになっているのを見て、「いやいや同じ商品に見えて違う商品だろう。」「わたしが買った店の人がすごく親切だった」「定価で買ってこそ、その商品の価値があるのよ」と自分や人を説得するための行動です。
それは「くそー!3割も安く買えたのに!悔しい!」という本音の分だけ大きく強くなります。
そして、当然ながら高額商品であればあるほど、自己正当化に必死になります。
例えば、とある方が自分の事業のために高額なコンサルタント料を払ってしまったんです。
でも、そのコンサルさんとは相性がいいと言えず、また、その方の業務内容はそのコンサルさんが得意とするものではなく、当初から違和感があったそうです。
そして、よく聞けばそのコンサルさんの評判もあんまり芳しいものではなかったんです。
彼女は何とか頑張ってそのコンサルさんの言うとおりにしようと頑張っていました。
うまく行くことを信じて。
けれど、そもそも相性も良くないし、彼が言ってることが的外れであることも多く、「もしかして自分は間違った選択をしたのでは?」と不安になっていました。
しかし、高額な料金を払ってしまった手前、自分の頑張りが足りないだけ、自分に能力がないだけ、新しいやり方に慣れてないだけ、と自己正当化をしていたんですね。
もちろん成果は出てないのですが、それも自分のせい、と思うようにしていました。
それで1年半以上、そのコンサルさんと付き合い、燃え尽きちゃったわけです。
そのタイミングで私のところに来てくれたのですが、そこでもやはり「コンサルさんは間違ってなくて、自分がダメだったからだ」という考えに執着していました。
もし、自己正当化をやめたらどうなるでしょう?
そう、猛烈な後悔と今以上の自己嫌悪が襲ってくるんです。
それが怖くて私たちは自己正当化をやめられないのです。
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その自己正当化に無理が出てくると、今度は“他責思考”になります。
あいつが悪い。
時代が悪い。
環境のせい。
誰かに責任を押し付けることで自分は悪くない!と思いたいんです。
ここでクレームや訴訟という選択肢が出てることもあります。
そうすると、自分は被害者である、という思いが根付いてしまうものです。
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夢をあきらめるのってものすごく辛いです。
つまり、夢をあきらめることって、大きな大きな精神的な負担を伴うんです。
無理やり自分を納得させるわけですから、労力も相当なものです。
だからこそ、どんどん言い訳上手になっていくんです。
そして、そのうち
「夢を持つこと自体をしなくなる」
「自分が何がしたいのか分からなくなる」
「自分の本音が分からなくなる」
「自分の気持ちが感じられなくなる」
という状態になってしまいます。
カウンセリングで「何か夢や目標をあきらめたことはありませんか?」と問うのはそんな背景を考えるからです。
自分の気持ちを素直に感じてしまったらとんでもないことになりそうです。
後悔、自己嫌悪、無力感、無価値感、罪悪感、惨めさ、孤独感、悲しみ、怒り、嫉妬、屈辱感、失敗感、悔しさ、、、。
ネガティブな感情がわんさか出てきてしまいそうです。
そして、収拾がつかなくなって自分がおかしくなってしまいそうです。
だから、自分の素直で正直な気持ちには蓋をしなければなりません。
そしたら、自分の気持ちも分からなくなるし、本音も見えないし、やりたいことも分からなくなるし、夢を持つことなんてとてもできませんよね。
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さて、そういうときカウンセラーはどうするか?
シンプルに言えば「あきらめた」のではなく「やり切った」ということにできれば「後悔」はなくなります。
そして「自分が選んだ道が自分が望んだ道だった」という風に心から思えるようになれば、その「あきらめた夢」を手放すことができます。
自己正当化と似てるようですが、違うのは「頭で考える」のが自己正当化であるのに対し、このやり方は「とことん感情と向き合うこと」をしていくところです。
夢を果たせなかったことで出てくる感情をとことん解放していくのです。
悔しいし、悲しいし、辛いし、痛いし、恥ずかしいし、惨めだし、ムカつくし、情けないし、、、、その感情にとことん素直になります。
頭ではなく、心でその夢ともう一度向き合うのです。
このやり方を使うと「もう一度音楽をやってみたい」とか「移住は無理でも1か月くらいは滞在したい」とか「やっぱり結婚したい」とか「刺激のある世界を味わいたいな」とか「副業してみようかな」みたいな思いが出てくるものです。
「プロではなくアマチュアとして楽しむこと」で十分満足できるし、自分ができなかった夢を成し遂げた人を素直に尊敬できるようになるし、夢を叶えようとする人を応援できるんです。
さらに、新たな夢や目標を見つけることができます。
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夢をあきらめちゃった大人たちは、ほんとうの意味では、まだあきらめていないとも言えます。むしろ、まだその夢に執着している状態なのです。
言い換えれば、夢を叶えられなかった現実をまだ受け入れられていないのです。
時計の針を、あの時代で止めちゃったような状態です。
だから、ほんとうは気づいているんですよね。
その気持ちに素直になってみませんか?
そのあきらめた夢について、今、感じることを正直にノートなどに書き出してみましょう。
地団駄踏みたくなるほど悔しい思いがでてきたら、ペンが折れるくらいの筆圧でその思いを書き出してみましょう。
あるいは、カウンセラーに聞いてもらってもいいでしょう。
そのとき、カウンセラーはあなたの感情を受け止めながら、その裏にある本音、価値、そして、これから目指すべき夢を見つけてくれるでしょう。
もしかすると、一通りお話を伺い、気持ちを吐き出してもらった後にこんな提案をするかもしれません。
「もう一度、ピアノを演奏してみませんか?プロを目指すくらい本気でやっていたのならば、それくらいピアノが好きなんだと思います。好きなものに蓋をするのって辛いし、もったいないでしょう?だから、もう一度、ピアノに触れてみてください。たぶん、うまく弾けなくて悔しい思いをすると思います。でも、悔しいってことはうまくなりたいってことですよね?だとしたら、その情熱は失われていないってことを表しますよね。」
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