愛しているからこそ、お父さん、お母さんの人生を自らが歩むことを選ぶ。



自分がとても愛が深いことを認めましょう。
両親のことを守り、助けたかった自分を承認してあげましょう。
そして、それゆえに強い罪悪感を引き受けたことを許しましょう。

***
根本さんこんにちは。
毎日ブログ拝見させて頂いてます。数年前に一度カウンセリングを受け、それから私の心の師匠です。
昨日のブログの内容でどうしても聞いてみたいことがあったので初メールさせて頂きました。

「お母さんの人生を肯定したい。承認してあげたい」から自分も同じ人生を。。。

私は五年ほど前に離婚しました。

私は、とても自分勝手な父とまじめで厳しい母のもとに四女として生まれました。
父は浮気、借金、失踪と母をかなり苦しめ、母はいつもイライラしていたように思います。
母がイライラしてるから、わたしがイライラしてしまう。そう思ってました。
それでも母を助けるため家事をしました。

なぜ、離婚しないのか?!ずっと思っていました。
大人になって姉から聞いた話だと、母は「父のことを人間として嫌いになれなかった。本当はいい人だから。」こんなことを言っていたそうです。

ちょっと話がずれてしまいましたが、、
そんな父に元夫は似てると思っていました。
元夫は若い頃は、結構自堕落な生活をしていたと聞いていたので、、
表面的には真面目に生活していても、いつか父のように悪いところが出てきてしまうのではないかと思い、私は元夫を管理し、元夫はそれを受け入れました。
そんな生活が続き、私は元夫に対して、男としての魅力を感じなくなり、浮気し、そして元夫と離婚しました。
浮気のことは、ばれていません。
浮気したのは私なのに、離婚するとき元夫のことを、すごい悪人のように思っていました。。
最近やっといつも一緒にいてくれた元夫に感謝できるようになりました。

私は、父?母?どっちの人生を歩もうとしているのでしょうか?
離婚後も、妻子あるかたとしばらく不倫してました。この人となら幸せになれそう!そう思った人とは上手くいきません。
真面目に仕事してしっかりした人生を歩まなければという気持ちもありますが、今の仕事は私には辛く7月に辞めます。
そのことはまだ、母に言えてません。母に本当の私を見せる勇気がありません。

私は父の人生を肯定し、父の人生を承認してあげたいと、本当は思っているのでしょうか?
今までは母の人生を生きているのではないかと思っていたところもあるので、母との関係を見つめてきましたが、本当に向き合う相手は父なのでしょう?
(Kさん)
***

例えば、ずっとお母さんを助けてあげたいと思う子どもは命がけです。
何を差し置いても全力でお母さんを何とか笑顔にしてあげたいと思うのです。
その結果、「お母さんのお母さん」のような生き方をしてしまうことがありますし、お母さんの理想の人生を自らが歩むこともあります。

ステージママという言葉がありますよね。
お母さんの夢を叶えるために娘が芸能人になったりするのですが、娘の立場からするとそれもお母さんを喜ばせるために喜んですることだったりするんですね。

ステージママの場合は「あなたは女優になるのよ」などとママの方から夢を娘に語るわけですが、時に娘の方がママの夢を感じ取ってその通りの人生を生きようとすることもあるんです。
ただ、それは娘側で勝手に解釈したママの夢であることも少なくないのですが。

これは一つの見方ですが、Kさんもまたお母さんの理想を生きようとされたのかもしれません。すなわち、

・離婚すること。
・夫を管理すること。

これってお母さんにしてほしかったことではないでしょうか?
また、お母さんに「こうしたら幸せになれるよ」と教えたかったのかもしれません。
その意味ではまだまだそのプロセスは途上ということになりますが。

まるでKさんがお母さんに歩んでほしい人生を自分自身が歩んでいるような気はしませんか?
だから、お父さんに似た人を夫にし、その人を管理し、そして、浮気し、離婚したとすると辻褄が合うような気はしませんか?
まじめで厳しいお母さんに「もっと自由に、肩の力を抜いて生きてもいいんじゃない?」ということを伝えるために自らはお母さんが絶対しなかったこと、浮気や離婚、管理をしたとすると、これまたKさんの物語が美しくなると思いませんか?

そういう意味ではKさんはお母さんの見本になりたかったのかもしれません。
それでお母さんを悲しませるようなこと(例えば今回の退職のこと)は知らせたくないと思っても仕方がないでしょう。

それくらいお母さんのことを深く愛していらっしゃるということですね。
そして、十分、お母さんを守ってこられたんだと思います。
素晴らしい娘だと思いませんか?

ただ、ここで問題なのはKさんにとってそれがKさん本来の生き方にどれくらいフィットしていることなのか?ということです。

「おかあさん、こうすれば幸せになれるんだよ」という生き方は確かにお母さんへの愛を表しますが、果たしてそれがKさんらしい生き方なのか?というところは検証が必要だと思います。

もし、Kさんがお母さんという蓑をかぶって生きているとするならば、その生き方そのものを手放すことはとても大切です。

逆に、それが自分らしい生き方である、とすれば、いよいよKさんは理想的な結婚ができる準備を今まさに進めている、とも言えるでしょう。

「私は私の人生がある。私は今、自分らしい生き方を選択する」と自分自身に宣言することができます。

「私は十分お母さんを助けてきた。そして、十分その役割を果たしてきた。だから、今、この瞬間から私は私の人生を歩いていく」

そんなアファメーションも効果的でしょう。

もう一つのストーリーを紹介しましょう。

>私は父の人生を肯定し、父の人生を承認してあげたいと、本当は思っているのでしょうか?

その可能性も高いですよね。
私たちは大好きな人の人生を自分に重ねて生きて行こうとします。

つまり、本当はお父さんのこともKさんは大好きだし、だからこそ、助けたかったり、理解したかったのかもしれない、と思うんです。

なぜ、パートナーがいるのにそんなひどいことができるのか?という疑問を解決するためには、自らが同じ人生を歩めば理解できるようになります。
そうするとまさにお父さんと同じような人生を自らが歩むようになります。

そこではお父さんへの愛に気付くことが肝心です。
これはお母さんよりもお父さんを愛していた、という比較論ではありません。
お母さんのことはお母さんのことで深く愛し、お父さんのことも実は深く愛していた、ということに気付くだけです。

「お父さん。本当は大好きでした。愛しています。」という言葉を発してみてください。
どんな気持ちがするでしょうか。

でも、大好きだったからこそ、助けたいわけですけど、おそらくそれは失敗に終わりました。
もちろん、お母さんを助ける、という目的もKさんとしては果たせなかったと思っているかもしれません。

そうすると、Kさんの中には深い罪悪感という感情が根付きます。

罪悪感は自分を罰そうとします。
そして、決して誰かに自分を愛させることはなく、そして、大切な人から距離を置かせます。
幸せになることを自分に許さないので、自分が傷つく(自分を罰せられる)選択を繰り返します。

不倫を続けること。
側にいてくれた夫と別れること。
その夫を愛せないようにしてしまうこと。
夫を悪人にして罪を押し付けること。
幸せになれそうな人とは結ばれないこと。

どれも罪悪感がベースにあるとすれば、とても簡単に理解できることです。
そして、罪悪感はその存在をより強大にするために罪を重ねさせます。

Kさんは自分自信を許せないのかもしれません。
そうするとKさんにとっての今の課題は「自分を許す」ということ。

自分がしてきたことが実は愛に基づいて罪悪感は誤解であること。
自分の偉大さに気付き、十分に自分が両親を助けてきたことを受け入れること。

そう、「私は無実です。」という言葉をつぶやいてみてください。
これは何度も言ってみることをお勧めします。

「私は十分に両親を助けて来ました。
 私は十分に彼らを愛して来ました。
 だから私には幸せになる資格があります。」

この言葉はどのようにKさんの心に響くでしょうか?

さて、だいぶ深い話をしてしまったかもしれません。
ピンと来ない部分も多いと思いますので、何度も読み返していただけると幸いです。

どう、この問題を解決していくか?という視点に立つと、まずは「お父さん、お母さんをお父さん、お母さんにしてあげる」というプロセスはいかがでしょうか?

どうもKさんはとても愛が深く、エネルギーが強い方のようです。
両親を両腕に抱えて生きるだけのパワーもあります。

それゆえに子ども時代に子どもらしい生き方ができなくなりますし、常に彼らに対してきちんとした自分でいようとしてしまいます。

Kさんがお母さんにとって「いい子」でいようとした分だけ、また、お父さんを半面教師にしてきた分だけ、Kさんのネガティブな要素は潜在意識の中に抑圧されていきます。

そうすると人はアンダーグラウンドを必要としてしまいます。
不倫など人に言えない恋を選択してしまうのはそのせいかもしれませんし、仕事が続けられないのもそのせいかもしれません。

一度、自分を両親の娘に戻してあげましょう。

その方法は実にシンプルに実践することができます。
ロールプレイという手法を使うのであれば、まずはお父さん役、お母さん役の人を選んでいただきましょう。
そして、その二人の前に立ち、先ほどまでのアファメーションのような言葉を伝えていきます。
愛していること、守りたかったこと、助けたかったこと。

そして、いい子であり、頑張る子である仮面を手放していくためにある呪文を唱えてもらいます。

それは「お父さん、お母さん。私を助けてください。もう限界です。」という言葉です。

お父さん、お母さんに、弱い私、を晒すのです。
ずっと隠してきた、ダメな自分、頑張れない自分、いい子でない自分、悪い自分、そして、幸せでない自分を明らかにするのです。

そして、お父さん、お母さんの愛を受け取ります。
お父さん役の人に優しく頭を撫でてもらいます。
お母さん役の人にただ抱きしめてもらいます。

この辺はもう理屈ではないので、言葉にすると変な感じになりますね。

そうして、弱い私を許すのです。

お母さんのために一生懸命頑張った自分を認めてあげます。
お父さんを守ろうとしたけど失敗した自分を許してあげます。
夫に裏切られることが怖くて彼をコントロールしてしまった自分を愛します。
浮気せざるを得なかった自分を許します。
妻子ある人としか一緒にいられなかった自分を認めてあげます。

そう、Kさんは許されるに相応しい存在なのですよ。今、もうすでに。

なんか、今日はとてもまじめに書いてしまいました・・・(笑)
難しい言い回しもあったかもしれませんし、ピンと来ないところもあるかと思います。
私は人の心の奥には愛があって、それに基づいて全員が生きている、という前提で問題を見ていきます。
そういう風に自分の人生を見られたら、きっと自分を愛し、大切にし、そして、幸せを選択しようと決意することもできます。

さて、ここからが一番大事な話です!!
こうしたセッションは問題解決のための1DAYセミナーとか、リトリートセミナーで体験していただくことができます。

大事なことなのでもう一度言いますね。
ロールプレイをしてるのは問題解決セミナーとリトリートセミナーなんです。

分かりました?単なる宣伝です(笑)

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