【旅レポ】2泊3日で天橋立に行ってパワースポットをあちこち回って感動してきた。



4連休の最終日、前から気になっていた上に、ここ最近よくこの地の話を耳にするので「これは行けってことやな」と解釈し、初めて天橋立を訪れた。京都縦貫道のおかげで我が家からは2時間足らず。意外に近い。和歌山の白浜より近い。湯の峰よりずーっと近い。淡路島と同じくらい近い。知らなかった。

この地を訪れたと言っても風光明媚な天橋立を股のぞきするためではない。

ずーっと以前より噂ばかりを耳にしていた三社巡りをすることが主目的である。
本来ならば友人が教えてくれた寿司屋や割烹を訪れたり、最近この宮津の地で増えているグルメな店をしらみつぶしに当たるのが筋なのだが、宿の選択肢が少なかったことから夕食付の旅館に宿泊することになった。期待以上の美味しい料理を朝晩供してくださったのだが、沖縄以外における私の旅の主目的が一つ欠けてしまったことは残念でならない。やはり次回は一棟貸しの宿を借りて美味い店をめぐりたいものだ。

籠神社

天気予報によれば台風の接近で初日しかお天気に恵まれないらしいので(実際は台風が逸れたことにより雨に降られることはなかった)、とりあえず行くべきお社に直行した。

まずは籠神社(このじんじゃ)である。多くの観光客はここからケーブルカーに乗って山に登り、風光明媚な景色を堪能するらしいのだが、私たちはひたすらこの神社の静謐なる空気を堪能した。奥様はこののちに訪れた眞名井神社よりもこちらの方が気持ちよくて好きだ、ということで、彼女が言うのであれば間違いないと私もわかったふりをしてこの空気感に身を委ねた。しかし、きちんと心を手入れされたよい神社である。

この神社の端っこに倭宿禰命像がある。たまたまそこに吸い寄せられたのであるが、なんだかこの像がすごかった。一体、何なんだろう?というくらいのエネルギーを放っていて、しばしそれを堪能させていただいた。

眞名井神社

さて、私のこの度の最大の目的は籠神社の奥宮にあたる眞名井神社に詣でることである。なんでも一説によれば720万年前にイザナギとイザナミが降り立った場所で、日本が始まった場所であるとも言われるものすごい場所である。どうやら工事によって以前とは違う雰囲気になってしまったことは残念だが、それにしてもほんとすごい場所であった。あまりにエネルギーが強すぎて体が勝手に押されるようであり、いつまでもその場にとどまっていたいと思われる場であった。

ここには様々な磐座(いわくら)があり、それそれすさまじいパワーを放っているので、ほんとにもっと近くでそれを感じたかったが、柵で仕切られたこちら側からも十分それを感じることができた。こうした感覚はかつて伊勢の外宮に早朝参拝したときや、出雲の須佐神社に詣でたときに近しい感覚を得たものだが、それらとはまた違った強く、しなやかなエネルギーで、思わず頭を下げてしまいそうになるほどである。

ちなみにこの神社に詣でているときに熊野地方に住むたいへん悟った友人から妻のスマホに連絡があった。そういえば私たち夫婦は彼女の願い(指示?)で出雲大社(ここにも真名井神社がある)や沖縄・久高島に目的をもって訪れたことがあり、彼女のアンテナが反応するということは、ここも相当すごい場所なのだろう。(妻は翌日、彼女のために再び眞名井神社を訪れて水を汲みにきていた)

宿のロビーからの眺め

GoToキャンペーンの恩恵に預かり、その日は天橋立を真下に眺める宿をとった。天皇も訪れたという由緒あるこの宿は急峻な坂を登った先にあるのだが、さすがの絶景であった。

半露店風呂。誰もいなかったのでこっそり写真を撮った。

ということで、宿に到着し、ひとっ風呂浴びたのち、天橋立を眺めながらビールをいただく。ごく控えめに言って最高である。

宿から眺める花火

この日はたまたま夜5分だけ花火が上がるとのことで、はち切れんばかりに夕食を入れた腹をさすりながら今年初の花火に見入っていた。海水浴場はライトアップされており、幻想的な景色である。

天橋立神社

三社巡りの最後はその名も天橋立神社へ。松林の中にひっそりと佇む小さなお社である。

海に向かう鳥居

私はなぜかメインストリートより少し離れたところにあるこの鳥居にとても惹かれていた。ここから境内までまっすぐに参道が伸びている。ここに来たら何か不思議な気持ちになった。言語化がとても難しいけれど。

不思議な形をした木

天橋立神社のすぐ脇にずいぶんと不思議な形をした木があった。この木の周りだけ雰囲気が全然違い、また、偶然かもしれないけれど、この木の根のあたりはまったく雑草が生えていない。うちの奥さんと息子はここがいたく気に入り、しばらくその場であれこれ話をしていた。息子曰く、ここは龍が巻き付いていたのでこんな形になったんだよ、とのこと。そういえば、天橋立そのものもこの三社も龍に関係の深い場所である。

智恩寺

天橋立の手前にあるずいぶん立派な禅寺である。歴史もあり、また力もあるその様子が見て取れる。ここもとても雰囲気が良かった。

天橋立温泉

この日は疲れがどっと出たせいもあり、午後は家族と別行動であった。私は「せっかくここまで来たのだから温泉くらい入りたい」と思い、このホテルを訪ねた。この付近には立ち寄り湯(日帰り湯)を提供している宿もいくつかあり、かつ、駅前には温泉銭湯もあるのだが、なぜかどこも入れなかったのだ。宿泊した宿は気持ちの良いお風呂であったが残念ながら温泉ではなかったので、とにかくありがたかった。

あまり期待はしていなかったが、露天風呂には源泉かけ流しの壺湯があり、30度と低めの温泉にじっくりと浸かってだいぶ疲れを流すことができた。やはり旅に温泉は大事なのだ(沖縄を除く)。

今まであまり縁がなかったこの地だが、来てみれば様々な見どころがあり、楽しみがあり、また、海はやはり素晴らしく、家から2時間で来れるとなればまた改めて訪問したい(行きたい店もたくさんあることだし)。知らず知らずに疲れを溜め込んでいたのか、久々の長距離ドライブで疲れが出たのか絶好調とは言えなかったのが残念だったのだけど、家に戻れば英気が養われていることにも気付き、行動的になっている自分に気付いた。

出張で定期的に東京に行ってはいるけれど、仕事抜きの旅はやはりいい。さて、次はどこに行こうか。

 


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