既婚後の恋の取り扱い方法について。



結婚したって一人の女なわけですから、人を好きになることだってあるし、誘惑に駆られることだってあります。
でも、そこには心の隙もあれば、受け取ってない自分の価値もあるんです。
自分の心を大切にするチャンスです。

リクエストにお応えしましょう!
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私は既婚なのですが、好きな人ができてしまいました。
相手は職場の人で、私と同じく既婚の上司です。

先日配置換えがあり、仕事上、別の男性とペアを組むことになり、彼とこれから仕事をしていくにあたり、2人でランチをしにいくなどしました。
配置換えの数日後に上司に話しかけようとしたら明らかに機嫌が悪く、軽く無視をされました。そして、すこし大袈裟なのですが、上司がとても老けて見えるほどに、落ち込んでいるように見えました。
それを見て、あれ、この上司も私のことが好きだったのかしら!?と思いました。

配置換えをする前は上司にまさに手取り足取り仕事を教えて貰っており、あまりにも親切丁寧にくれていて、しかも優しく私の心の隙間にピタリと入ってくるような感じなので、私は自ずと上司に惹かれていました。
仕事もできるし、情熱的だし、ジョークもうまいし、正直、好きです。

今までも、男性に好かれる素振りを見せられることは割とあり、そのたびにスルーしてきたのですが、今回この上司だけは、私の心をキャッチして離さず、かといってお互いに家族のある身であり、関係性を築くわけにもいかず、私は初めてのケースにとても戸惑っております。
彼に身を委ねられたらどれほどいいかと思いますが、代償を考えると、踏み出す気にはなれません。

誰にも相談することができず…どうしたらいいのか本当に、悩んでいます!
お互いなんとなく気持ちがあるのはわかっているような、わかっていないようなそんな感じです。
本当は、ご飯くらい食べに行きたいのですが、うっかり深い関係性に発展してしまいそうで、すべても行動をセーブしております。

どうぞ、既婚後の恋の扱いについて、ご回答いただけたらと存じます。
(Rさん)
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それはまさに葛藤してしまいますよね。
でも、そのまま感情に流されずにどうしたらいいのか一時停止できるところはRさんのいいところですし、それだけ上司の方が素敵なんだろうな(関係を壊したくないんだろうな)と思います。
やっぱり超魅力的な人でしょう?

それに上司も少なからずRさんのこと気にってることに気付いてしまうと、どうしても彼とのロマンスを想ってしまいますよね。
女性として、それはとても無理ないことだと思うんです。

最近は、その歯止めが利かずに深い関係になってしまう方も多く、そんなカウンセリングもとても増えているんですよね。

まずは「王道」な話からしましょう。
王道ってことはRさんにとってあまり気の進まない話、と言うことです(笑)

もし、Rさんとご主人がめちゃくちゃラブラブで、毎日いちゃいちゃしていて、「早く彼に会いたいな。今夜は何を食べさせてあげようかな。やっぱり精の付く料理をいっぱい作って・・・むふふふふ(はあと)」なんて状態だったとしたら、上司がとても魅力的な人であったとしても好きになることってないと思うのです。

ということは、何かしらご主人との間に「問題」があって、それが心の隙間となって、そこに入り込んで来たのがその上司なんじゃないかな、と思うんです。

だいたい夫婦(恋愛でもそうですが)の場合、心の隙って知らんうちに出てきます。
Rさんにとっては、その上司にすぐに突っ走るほど大きな隙ではなかったわけですけどね。

その隙ってどんなものなんでしょうか?
不満、寂しさ、罪悪感、無力感、居場所のなさ、不安、怖れ、退屈、諦め、虚しさ、怒り、等々、いろんな感情が隙を作ってくれます。

例えば、こんなカウンセリングの例。

「うちの旦那、ちゃんと働いてくれるし、すごくいい人で穏やかで優しくて、夫にするんだったらこういう人!て典型だと思うんですよね。でも、なんか物足りなくなっちゃって・・・」
「要するに、あなたにとってはイマイチな夫ってことですね!!」

こんな会話、何度繰り返してきたことでしょう?
「安心、安定、安全を求めるならば問題ない人」=「退屈な人」ですものね。
刺激を求めたくなるのが人ってもんですね。

でも、こういう旦那さんと別れるのってすごく難しいんですよね。どうしても理性的になるし、女としても将来のことを色々と考えてしまうし。

そうすると「妻としてはある程度満足しているんだけど、女としては不満なのよ!退屈なのよ!」という隙ができるわけです。そして、そこにぴったりの刺激を与えてくれる人が現れるんです。

その隙を見付けて行きましょう、その隙を埋めていきましょう、そして、旦那さんとの関係を変えていくことにしましょう、というのが「王道」の道筋です。

少しイレギュラーな角度からお話をしたいと思います。

結婚してるけど一人の女なんですよね。
特に仕事していれば女を意識することは多いでしょう。

女ってことはやっぱり男が欲しいんですよね。
旦那がいるのは「家」ですからね。「職場」にはいないでしょう?
そうすると、「職場用の男」、言い換えれば「その向きの男」が欲しくなるわけです。

家用の服と、外出用の服を分けるように。

結婚すると女性は「家」の意識が強くなるので、仕事をしていても「家」を中心に考えるようになるんですね。
だから、結婚すると仕事を辞めたり、一般職に変更したり、出張や残業が多くない職種に転換したりする方が多かったんです。
でも、今は結婚前と同じペースで働いている人、多いでしょう?
子どもが生まれても制度も充実して来てるお陰で、元の職場に戻る人も多いでしょう?

そうすると「妻・母」と「女」を切り離して捉えられるようになるんです。
「女」でいるわけですから「男」が欲しい、のは自然なことですね。

ところが、意識的には「自分は結婚してるから」と思ってるので、そこに「油断」が生じます。
「いい旦那さんがいるから、もう恋をすることはないだろう(しなくてもいい)」とか「結婚してるんだから、まさか人を好きになったり、なられたりすることなんてないだろう」とかね。

「ふふふ。その考え方は甘かったですな、奥さん、、、。」というわけですね(笑)

だから、Rさん。もっと自分の女としての価値を受け取らなきゃいけないんです。
「私はいい女。男はみんなあたしに惚れるの」くらい思ってないといけないんです。
むしろ「人妻」というブランドが付いた分、前よりも価値が上がってるって思ってもいいくらいなんです。

すなわち「結婚してるから」という思いが先ほどの話で言う「心の隙」なんです。

そこで、このケースではまずは女としての魅力を受け入れることから始まり、さらにもっと女としての魅力を上げる方向に意識を向けていきます。

今よりももっと意識的に女性らしい服を選びましょう。
メイクもさらに女を意識したものに。
もちろん、見えないところにもちゃんと気を配りましょう。

そうして、否が応にも自分が女であることを自分自身に意識させましょう。
「あの人、結婚してるのにあんなに女らしくして。きっと夫婦関係うまく行ってないんじゃないの?」という噂が起こるくらいに気合を入れましょう!

自分がいい女であることを意識できれば、女であることを大切にしようとするでしょう?
自分の女としての幸せや喜びをもっと意識しようとするでしょう?

そしたら、また見方が変わるんです。
その上司のことも、旦那のことも。

まずはここから始めるといいかもしれませんね。

「ご飯でも食べに行きたいんだけどうっかり深い関係になったら」と思う時点で、Rさんの気持ちは「深い関係」に意識が向いてます。

「ダメ!」と思うってのは「魅力的だわ」という意味なので、Rさんはその深い関係の誘惑から目を背けることができなくなります。

そうするとどんどん上司の存在が大きくなって心を占めるようになるでしょう?

それに対して「そんな上司のことを思ってはダメ」と禁止するから、またその思いは募ることとなり、ますます上司のことを好きになってしまいます。

「好きなもんは好き」なんです。
どうしようもないでしょう?
でも、お付き合いするかどうかは別です。

その気持ちに素直になります。否定することなく、素直に受け取ります。

ただ好きでいることを自分に許していきます。

心の制限を外して行けばいくほど、実は「好きできること」を許せます。
「欲」が出てこないからです。

「結婚」という制約を外します。
自分はそんなに魅力的ではない、という制約(観念)を外します。
今さら人を好きにならない、という制約を外します。
離婚はできない、という制約(禁止)を外します。

そうして、心を自由にしていきます。
自由にしていけばしていくほど、「好き」な気持ちはピュアなものになって行きます。

おそらく、このプロセスの中で、Rさんが本当に好きな人が見えてくると思います。

元彼たちの顔が出てくることがあります。
親の存在の影響を受けてることに気付くこともあります。
家庭、家族というものに対する思いが明確になって行きます。

とても大切に、丁寧に、気持ちを掬い取るように自分の心を見ていきましょう。

大事なのはRさん自身の心です。
そんな時間を自分のために作ってあげてみてください。

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