不十分な自分のまま、愛される。



ハートブレイクして、辛い思いをして日々を過ごしている中、今の自分のままじゃいけない、未熟だし、もっと成長しなきゃいけないと思って頑張ることは決して悪いことではありません。
カウンセリングでも、これをチャンスと捉えてもっと魅力的な自分に成長することを提案しています。
苦しいのは自分を磨いている証拠。
全然成長していない、変化していないと思っても、客観的に見ると短期間ですごく大人になっていくものです。


しかし、その時「今の自分はダメだからもっと魅力的にならなければ」と自分を追い込むだけだと、やがては燃え尽きてしまうでしょう。
というのも、やはり自己否定がベースにあるからで、そういう思いは瞬発力は生みだすものの、持続力には乏しいので疲れてしまうんです。

だから、失恋カウンセリングでも、失恋して3か月くらい経ったときは「疲れて来てませんか?」ってお聞きして、少し休まれることを提案します。

そこからは「ダメな自分を変える」のではなく「今でOKだけど、もっと魅力的になりたい」という風に動機を変える方がうまく行くのです。

その時によく今回のタイトルのような話をします。
「今はまだ不十分なままかもしれません。でも、そのダメな自分のまま、次の彼に愛されることも可能なんですよ」と。

今まで変わらなきゃ愛されない、と思って頑張ってきた方には少々拍子抜けする話かもしれませんが、完璧さを求めてしまうといつまでたっても自分はダメだという思いから抜け出せなくなってしまうのです。

まだまだ不十分なところがあっても、それを素直に認め、受け入れると、今度はそれが次のパートナーにとっては「僕が役に立てるところ」になるのです。
自己否定が強いと、たとえ、あなたを愛してくれる人がいても、素直にその愛を受け取れません。
前回お話ししたように「欠点は個性」でもあるんです。

だから、不十分な自分を彼に与える、という感覚を養うこともこの時期には大切なことなんです。

「私は自分のことしか考えられず、彼の気持ちまで思いが及ばないことがあるから、もしかしたら、また寂しい思いをさせてしまうかもしれない。そんな私でも愛してくれますか?愛してくれませんか?」

そういう素直さは謙虚さにもなり、また恥じらいの気持ちも生まれて、彼からするととてもいとおしく感じるポイントにもなるのです。

そうして、今の私でも十分OKなんだ、という思いを受け取ることができる点も、もしかすると、以前の私とは違う、新しい自分の姿なのかもしれません。

不十分な自分のまま、愛される。
ダメな自分のままで、愛を受け取る。

今、恋がうまく行かない方にもちょっと心に留めて頂きたいメッセージです。

ラブ・カウンセリング
男と女の心理学


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