例えば、「元カノのことがやっぱり忘れられないんだ」という理由で振られたとします。
あるいは、「今、仕事が忙しくて君と過ごす時間が取れない」と距離を空けられたとします。
もちろん、好きな相手からの言葉だから、ものすごくショックですよね。
しかし、その後、「私の何がいけなかったんだろう?」って考え始めることもあります。
元カノの方がやっぱり私より魅力的なんだ。
私のことがそれほど好きになれないから、仕事を理由にしたんだ。
あの時に、わがまま言っちゃったから嫌われたのかな?
もっと彼のことを信じてあげられたら良かったのに、等々。
そうしたお話を伺っていて、「それは彼の個人的事情で、彼女にはどうすることもできなかったんじゃないかな?」と思うことが少なくないんです。
例えば、知り合ったときから元カノのことを明らかに引きずっていて、連絡も時々取っている状態。
そして、私が彼のことを好きになったから付き合うことになったんだけど、始めからそんなに乗り気とは言えない様子の彼。
そして、友達に相談すると、いつも「やめなよ。傷つくよ」と言われていた恋。
例えば、彼は好きな仕事をしていて、もっと頑張りたい人。付き合い始めはわざわざ時間を作って会いに来てくれたけれど、バイバイした後も会社に戻るような彼。
将来のヴィジョンもしっかり持っていて「僕と付き合っても3年は結婚はないと思って」と釘を刺されていた恋。
もちろん、これだけの文字数で表現できるような分かりやすい事情ばかりではありません(笑)
ただ、こうした「自分には手に届かない範囲での失恋」というのもよくあるような気がするのです。
自分の手に届くところは自分で解決することができます。
でも、自分の手が届かないところでは、それは相手に委ねることしかできません。
恋愛に限らず、私たちはよく「自分ではどうしようもできないこと」で悩んだりします。
でも、それはまるで自分を責めるためにしているかのような出来事だったり、執着して次に進まないためにしているように見えたりすることもあるのです。
「今、私にできることはなんだろう?」
という意識で、今の問題を見つめることをお勧めしたいんですよね。
例えば、あなたが告白をして彼の返事待ちだとします。彼からの返事をコントロールすることはできませんよね。
そこで「もし、Noだったらどうしよう」と不安に駆られる必要は本当はないんですよね。(それでも駆られてしまいますが)
だって、そこは彼の領域の話。信頼して待つことしかありません。
すなわち、「もし、彼と付き合うことになっているんだったらYesだし、ご縁が無かったならNoということだよね」と泰然としておけばいいんです。(なかなかそれは難しいことですが)
「今、できることはなんだろう?」って自分に問う癖を付けます。
告白を待つ間の不安というのは、実は依存心が作り出すものですから、その不安を解消するために、自分に自信を持つアプローチをすることは素敵なことですね。
(自信がないから、泰然とできずに不安になるからです)
できないこと、手に届かないところで悩んでも実は何も生み出さないんですよね。
自分ができること、自分の手が届くところに意識を向けたいものです。
元カノが忘れられないというのは彼の事情ですよね。どうしようもないわけです。
仕事が忙しい彼を分かっていて好きになったのは彼の事情ですよね。やはりどうしようもなかったんです。
だから、私がする質問は「なぜ、そういう確率の低い彼を好きになってしまったんでしょうね?」です。
好きになったのは私の事情。
そういう確率の低い恋をするのも、何らかの理由があるはずです。
助けたかったのかな?
競争心があったのかな?
自分の価値を低く見ているのかな?
オアシスになってあげたかったのかな?
また、「そんな彼があなたのためにしてくれたことってあったでしょう?それが彼の愛だし、優しさなんですよね。それを受け取って自信にしてあげるのも大切なことですよ」と提案します。
時間を作ってくれたり、かわいいよって言ってくれた、その言動に嘘がないとすれば、あなたは短い時間だけど、ちゃんと彼に愛された証拠です。
それを受け取れば、女性として自信になるんです。
元カノに執着している彼が私を一時でも愛そうとしたということは、それだけ私のことが魅力的なんだ、ということ。
仕事人間の彼が私を一時的にでも求めたということは、私といるときっと癒されたんだと思う。ということ。
さて、今のあなたの恋の悩みは「自分の手に届くこと」でしょうか?
それとも「自分ではどうしようもできない彼の事情」でしょうか?
「今、自分ができることって何だろう?」
ぜひ、使っていただきたい言葉です。