別れた後に自然と仲良くなる。



ラブ・カウンセリング

たとえば・・・、付き合っているときはケンカばかり。なんでこんな人と一緒にいるのか分からなくなって、何度も別れ話が浮上。いつもあいまいになってしまっていたが、そして、ようやく別れることが確定。
しかし、その直後から、憑き物が落ちたように二人の関係が改善。とても仲良くて、言いたいことが言え、笑い合えるようになって、以前の、顔を見たらケンカ、意見を言ったらケンカという関係が嘘みたいな状態に・・・。
でも、じゃあ、よりを戻すか?と言われると、いやいや無理無理と意見の一致を見たりする・・・。

こんなケース、皆さん、体験されたこと、聞いたこと、ありませんか?

ましたら幸いです。


あるいは、夫婦でもよく耳にします。
離婚が決まった途端、仲良くなって、離婚後もいい友人、それこそ一番の親友みたいに仲良くしている、という話。

先週「別れた後に気付いた元彼の魅力 」というお話を書きました。
心理的な距離が癒着するほどに近いときは、ネガティブな感情ばかりだったのが、距離があくと、だんだん彼の魅力が見えてきて、戻りたくなったりする・・・というお話でした。

今回はその続編と言えるものです。

ただし、今回のケースは「別れた後に自然に仲良くなるのは何でだろう?」というもので、「別れた彼と、友達でもいいので関係を持続させるには?」というお話ではありません。あしからず・・・。

さて、お互いの距離が近いとき、見える範囲って限られるんですね。
しかも、距離が近いと心理的にも、自分と相手との区別が付かなくなって(これが癒着の状態)、自分と相手が同じように思えたり、同じであることを期待して行動したりするようになるんですね。

つまり、「私は結婚したいんだから、彼もそう思ってるはず」とか「俺がラーメン大好きなように、彼女もラーメン好きにならなきゃおかしい」とか「お母さんって最低。彼に話してもきっと賛同してくれる」とか「仕事なんかやめてずっと二人でくっ付いていたいって彼も思ってくれている」などの気持ちが出てくるわけです。

でも、当然、彼と彼女は別人なわけですから、一致するところもあるけれど、違う部分もたくさん出てくるんです。
そうすると、そこですれ違いが生じてケンカになったり、我慢・犠牲したりするわけです。
「お前、それおかしいやろ?」とか「あんたのその考え方変だわ」とかのコントロールや判断、否定もばしばし生まれます。

ところが、別れることになって、心理的に距離が空いたり、空くことが確定すると、そうした相手に対する執着、束縛、期待、コントロールが必要なくなります。
そうすると、構えることなく、強がることなく、より自然に相手と接することができるんです。

特に「主導権争い」と言われますが、お互いが自立していて、どっちが主導権を握るのかを競争しているときに、よくこうしたケースがあるようです。
本当は争いたくないのですが、負けないためには戦わなければいけない、という心理が動いているのです。
だから、別れることになり、争う必要がなくなれば、自然とケンカもなくなるのです。

また、そもそも「夫婦喧嘩は犬も食わない」とか「ケンカするのも仲がいい証拠」などと言われますが、お互いの、似てるんだけど微妙に違う、同じはずなんだけどちょっとずれてる、みたいな方がストレスは大きくなり、ケンカの芽になりやすいのです。
お互いが全然違う価値観や考え方を持っていたら、違いすぎて、そんなに大きなケンカを繰り返したりしないんですね。

だから、似たもの同士のカップルや、(見た目とは別に)とても情熱的な者同士だったりすると、ケンカになりやすいんです。

だから、そんな二人が距離が空くと、相手を束縛したり、期待したりする必要がなくなって、適度に良好な距離となり、いい関係になるわけです。

じゃあ、そんな者同士なら結婚してもうまく行くんじゃ?と思いがちなんですけど、あながちそうとは言えないんですね。
それこそ、お互いの相性みたいなもので、結婚するよりも友達でいるほうがベストな距離になる相手もいるんです。
それは感覚的なもの、お互いの感性の一致によって見分けるものなんです。

参考になり


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