あいまいな二人の煮え切らない関係(1/2)



ラブ・カウンセリング

付き合っているような、別れたままのような、そもそも付き合い始めも微妙な感じだったし、別れ話もあるようなないような・・・会えば恋人同士みたいなところもあるけれど、でも、会ってないときは他人のようで、一体私は何なの?と思わなくもないけれど、仕事も忙しいし、友だちにも会いたいし、かえって都合がいいと言えば、都合がいい。そういえば、先日、親友のYちゃんから「もういい加減はっきりしないと結婚できなくなるよ」と言われたけど・・・。

これは一例ですけれど、望むと望まざるを関係なく、あいまいな距離を保ったままの関係にハマったこと、ありませんか?


例えば、付き合おう、という話がないまま体の関係だけはあって、じゃあ、セフレなのかというとたまに将来の話も出て、じゃあ、付き合ってるのか?というと、友だちにも紹介してもらえないし、自分も紹介するつもりもまだない、みたいな感じ。

あるいは、元カレ・元カノの関係のはずなんだけど、やっぱり会うと恋人みたいな雰囲気だし、楽しかったり、安心したり、でも、だからって、次の約束をするわけでもないし、元に戻ったとは言えない、みたいな感じ。

要は「煮え切らない関係」と言ってもいいかもしれません。
最近、そんなカウンセリングが結構あったのでテーマにしてみようと思いました。

書き込んでいるうちに例によって長文になってしまったので、今回も2週に渡ってお届けします。

こういうケースで、「じゃあ、あなたはどうしたいんでしょうか?」とお聞きすると、半分以上の方が「それが私も分からないんですよね」と答えられます。
その次に多いのは「私は付き合いたいと思っているんですけど、彼が・・・」というお返事。

前者から。
「何で分からないのか?」というと、例えば「もうこの関係が何年も続いていて、慣れ切ってしまったらから」という馴れ合い型もあれば、「多くを望むだけ無駄な気がして」という諦めモード(燃え尽き型)もあり、さらには「先を考えると絶望的な気分になるから考えないようにしてる」という逃避型、「元々自分の気持ちがはっきりしないタイプなのかもしれません」という性格型もあります。
始めは後者で、何とか頑張ってカレの気持ちを引こうと思ったんだけど、ほんと煮え切らない彼の態度に疲れてしまった/あきらめてしまった、というのもあります。

では、後者。「彼が・・・」と言いたい気持ちは分かるのですが・・・。でも・・・、ね?ほんとうは、そうじゃない部分もあるのかなあ、と思ったりするんです。
本当に前に進みたければ、煮え切らない彼と別れて次に行くことだって選べますよね?
どれだけ好きでも、「私は結婚したいから」とか「こんなあいまいな関係はイヤだ」という理由で手放せる場合だってあると思うんです。
そんなはっきりしない彼を選んでいる私もまた・・・同類?という見方もできなくはないですし、むしろ、「彼のせい」とするよりはずっと前向きな捉え方だと思うのです。
痛いですけどね、イヤですけどね。

ここで“前向き”っていうのは、「何で、私も煮え切らないんだろう?」と思えば、自分なりの理由があれこれと出てくるからです。仕事や実家の家族、趣味や友だち付き合いなど、あまり意識はしていないけれど、精神的に優先順位が高いものがあったりするかもしれません。

例えば、あまりしたい仕事ではないんだけど、今責任のある立場に立たされていて、自分がいなくなると大変だから、結果的に仕事優先になってしまう、みたいな。
例えば、お母さんが最近弱ってきて病院の送り迎えとか色々面倒を見なきゃいけなくなって、正直、恋愛にどっぷり浸かれる状態じゃない、みたいな感じで。
一見、仕方のない理由ですし、それだけ頑張ってらっしゃることは事実なのですが、そう考えれば、望まないんだけれど、あいまいな関係を作ってしまう原因が自分にもあることが分かりますよね。

じゃあ、一方の彼は何で煮え切らない態度を取るのか?というと、例えば「責任を取りたくない」という場合があります。
いい年した二人が付き合えば、次には『結婚』という命題が訪れますよね。自分達はそのつもりじゃなくても、実家から「あんたもそろそろ・・・」という電話がかかり、周りからも「結婚式はいつなの?」みたいなプレッシャーが寄せられたりします。
でも、自分はまだまだ半人前で、仕事でちゃんと地に足が着いていないし、という理由があれば、はっきりした関係ではなく、あいまいにしておきたくなるのかもしれません。

また、男性性に少し自信がないタイプ(優しくて温和なタイプに多いですね)の場合、「決断力」「実行力」という男性的なエネルギーが抑圧されていて、それで、はっきりした関係を築けない彼もいます。

先週もお話しましたが、パートナーシップは“対等”なので、「煮え切らない関係」というのは“お互いの協力の下”成り立っているケースがほとんどなんですね。
そして、その理由は更に深いレベルまで達していることも少なくありません。

では、その理由と対処方法については来週お話させていただきましょう。

※来週まで待ちきれない皆さんのために宿題を一つ。

Q.あいまいな関係を作っている自分なりの理由を10個以上探してみて下さい。


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