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家族に問題があるとどうしてもそこから目を背けたいですし、そうするほかないですから、自立が早くできる一方で、親密感への怖れを抱えることになります。
それがパートナーシップがショートになってしまう要因になりますので、やはり腰を据えて家族問題と向き合うことを推奨したいものです。
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生粋の自立系武闘派女子の30歳です。
耳が腐るほど聞いたあるあるネタだと思いますが、パートナーシップがまったく上手くいかず、苦しいです。愛のある人と、愛のある関係を築いていきたいですが、ことごとく失敗してます。
直近で6月に、とんでもなく内面も外見もドンピシャでタイプな方(アメリカ人)と出会いかなり良い感じになり、ようやく素敵な恋ができるかも…?と舞い上がっていた所、つい最近音信不通にされてしまいました。(それまで、愛情表現がたっぷりあり、”My love”とか”Beautiful”と言われたりしていたのに)
また、これまでの人生、良い恋愛だなぁと思えたのはほぼ無く、ダメンズかワンナイトのような典型的な愛のない恋愛が多かったです。
内面を磨いていくにつれて、出会える男性の質は昔に比べたらかなり良くなっているものの、恋愛が長続きせず、このまま誰とも深く愛し合えないまま、健全なパートナーシップを作れないまま死ぬのかな?と思うと、苦しくなってしまいます。
私も愛したいし、愛されたい。
もう、傷つきたくないし、男性を心から信頼したいし、大きな愛で包まれたい。
間違いなく家族関係で深く傷ついたことによる無価値観や親密感の恐れが、今の恋愛に反映されてるのですが、私が幸せに生きるには、どうしたらいいでしょうか?
【経歴】
アル中頼りない無職の父と、過干渉幸薄系の母、グレて暴力ふるう兄の荒れ狂った家庭で育つ。
中学~は自己肯定感が最低で、なんでも卒業なくこなす優等生として生き、地元の進学校に合格。
高校は、勉強に無気力になってしまい成績が底辺に。学校にも家にもなんとなく居場所がなく、学校に行くふりして図書館に行くように。
デザイナーになるべく美大を志望したが、どこも受からず美術の専門学校へ。劣等感マックスに。
頑張ってデザイナーとして就職するも、ハードワークと無価値観からくる過度な頑張りで心身が疲労しつつも、認められて昇進。
フリーランスにチャレンジするも、向いてなくて計4年ほどで閉業。(途中は派遣も掛け持ちしてたのでたいして稼げず)
そこからは、デザイナーとして再就職したものの英語を学びたくなり、フィリピンに3ヶ月とカナダに3ヶ月留学。
今は帰国して、カスタマーサポートの事務でのんびり仕事をして、少し心が安定してきている所です。
内観を深めたり、心理学を学んできたお陰か、自己肯定感や自己受容、セルフラブについて少しずつできるような自分になってきました。人生の前半をバリバリ男性性で生きてきたので、最近ようやく女性性をあげることができるようになってきました。(今ここ)
(Rさん)
なんで恋愛がうまく行かないのか!長続きしないのか!というネタはおっしゃるようによく頂くのですけれど、ほんとうにたくさんのパターンがあるので、これぞ決定的!と言えるものにはまだ出会えていない今日この頃です。
で、察しの通り親密感への怖れが強そうね(はあと)と思うわけですけれど、やっぱ育った家庭の影響って大きいよねー、と思うわけです。
仕事やお金についても同じことが言えるのですけれどね。
そんな父母兄の元で優等生として生きるのって辛かった半面、そこに救いを見出だしたのかな、と思うんです。
家から目を逸らすために優等生をやるというのは案外多いものでして、そのまま有名大学まで駆け抜ける人もいれば、Rさんのように高校もしくは大学進学を機に燃え尽きたようになっちまう方もいるものです。
つまり、それくらいRさんは猛烈に頑張って来られたんだと思うのですが、これまたそれが癖になってしまってデザイナーとしてハードワークしまくっちゃったのかもしれません。
そんな人生を振り返りつつ、学びを深めて、ようやく落ち着いた仕事ができるようになってきて、それで心理学とか学び始めて女性性をあげるところまで来られたんですよね。
だからこそ、”My love”とか”Beautiful”とか言ってくれるアメリカ人と巡り合えたんだと思います。
まあ、彼らが音信不通という手段を使うのはあるあるですし、目の前にいる女性を褒め称えるのはマナーみたいなものなので、かすり傷ぐらいに捉えてもらえたらいいなあ、と思うんですけど、こうした出会いも「プラス」として見たほうがいいんです。
>内面を磨いていくにつれて、出会える男性の質は昔に比べたらかなり良くなっている
こういう変化をちゃんと感じ取れているのは非常に吉兆です。
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で、
>私も愛したいし、愛されたい。
>もう、傷つきたくないし、男性を心から信頼したいし、大きな愛で包まれたい。
こういう思いを持つのもごくごく自然なことですし、Rさん以外にも同じ気持ちの方々はうじゃうじゃいらっしゃると思うのですけれど、どこから手を付けていきましょうか。
>内観を深めたり、心理学を学んできたお陰か、自己肯定感や自己受容、セルフラブについて少しずつできるような自分になってきました。
とのことですから、それは継続されるのはとても良いことだと思います。
ただ、その中でやはり親密感への怖れを創り出している中核の部分にメスを入れて来られたのでしょうか?
多少は触れて来られたとは思うのですけれど、あの辛かった子ども時代の家庭の記憶は今はどうなっているでしょうか?
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この辺は推測も含まれるテキトーな話になるのですけれど、美大を目指されたくらいですからRさん自身、感性が豊かだったり、感受性が強かったりすると思うのですよね。
ということはやはり父母兄の元にいることでめちゃくちゃ傷ついたことがあったんだろうと思います。
そういう家庭環境に育てば男性性をばりばり使って自立するのも無理はなく、その結果、Rさんも自覚されてますように生粋の筋金入りの武闘派女子として成長されるものです。
で、よく私はそういう方にこんな提案をするんです。
「半年ほど、徹底的に自分と向き合う時間を作ってみませんか?特に、家族のこと。ここと深く向き合っていきませんか?」
あるいは、
「とりあえず3か月~半年。ご自身が持つ生命力、つまりはセクシャリティなんですが、これを徹底的に磨いて花開かせていきませんか?」
人によってどちらかになるかはその場で判断するのですけれど、トラウマを癒す方を主にした方が良いか、封印されてるエネルギーを解放していくのが効果的なのかで異なります。
ご本人に選んでもらうこともありますね。
扱っていくのは「感情」が主になります。
・子ども時代、どんな気持ちで過ごしてきたのか?
・アル中で無職の父に対してどんな感情を持っていたのか?
・そんな夫を持つ過干渉な母との関係はどうだったのか?どんな気持ちを抱いたいたのか?
・Rさんは母の味方になって守ろうとしてきたのか、それともどちらかというと敵対関係にあったのか。
・兄との関係はどうだったのか?どんな感情を持ち続けているのか?
・なぜ優等生の道に進んだのか?なぜ兄のようにグレる方向に行かなかったのか?
・子ども時代はどうその寂しさを癒していたのか?
・優等生になることで見なくて済んだものは何なのか?
・優等生をしているときのRさんは毎日何を感じていたのか?
・おそらくその頃からあったであろう虚しい気持ちとどう向き合ってきたのか?
・逃げ出したいと思うことも多々あったかと思いますが、その気持ちをどう扱ってきたのか?
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推測がたぶんに含まれるので違ってるかもしれませんけれど、こういう家庭に育つと「家出」したくなる子も多いのですよね。
つまり家にいるのが辛いから「逃げ出したい」んです。
思春期の女の子にとって逃げ出す先というのは親戚とかを除けば、友達の家、彼氏の家、そして、勉強、クラブ活動などが主になります。
逃げる先としてそれらが選ばれるのは「流れ」みたいなものでして、例えば、中学生くらいから年上彼氏の家に入り浸って、高校生くらいからお水に入るケースも「たまたま言い寄ってきた彼氏がいたから」です。
自分の意志で選ぶというよりも流されていくことが多い時代です。
家から逃げられたら何でもいいんです。←これがポイントです。
なので、心理的には「家」が基準というか拠点であることに変わりはないんです。
だから、男の人はダメンズでもいいですし、逆に言えば、ダメンズとかじゃないと自分に居場所を感じられないものですし、1人の男性とがっつり向き合うということは逃亡中の身には難しいものです。
つまり、まともな人と出会い、その人といい関係を長く続きたいと思っても、体が勝手にその人から逃げ出してしまうのです。
だから、長く続いた逃亡生活を終わりにするためにも、改めて家族と向き合ってみようじゃないか!と思うわけです。
家族と逃げずに向き合えることが、パートナーと向き合える秘訣になりますし、結果、恋愛が長続きするようになるものです。
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そして、そうした問題を見つつも、それだけ過酷な状況を生き抜いてきた「強さ」に注目することもできます。
その家族の中で生き抜いて来られた強さ、相当なもんだと思いません?
少なくともRさんは自分を「か弱い女の子」として扱ってはいけません。
「いや、ほんとうはすごく弱い女なんです」と言いたくなるかもしれませんし、そう思ってしまうことも理解できますが、自分を強い女の子として見てあげないといろいろと辻褄が合わなくなっちゃうんです。
また、家族とのつながりが切れてしまうと「糸の切れた凧」になりやすいものです。
居場所がなく、人生も軸がないので、風に吹かれるままに飛んで行ってしまうんです。
だから、どこにいても心許ないし、ここじゃない感がするし、馴染めなく、浮いてる感じがすると思います。
それは男と一緒にいてもそう。
「情」が移ってしまうと面倒なことになるのでワンナイトくらいがちょうど良く、対等な関係だと「自分じゃなくてもよくない?」という思いになるので、相手はダメンズがほどよくなります。
ダメンズって自分の存在意義を感じさせてくれるものですから。
さらに、そうした自立が早かった人って性的魅力が強くなることも多いんです。
自分の中に残っている「子どもの自分」が「甘えたい」「頼りたい」「愛されたい」という思いを強く持つものですから、それを男で満たしたいとなるからですね。
だから、本音で言えば、男にどっぷり甘えたいし、自分だけを見てほしいし、全面的に依存させてほしいと思っちゃうことだってあるものです。
でも、そういう思いが出てくること自体が「タブー」ですよね。
だから、そこで距離を取りたくなります。
それが親密感への怖れと言われるものになるのです。
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さて、やっぱり家族の話。
こんな感じのイメージワークを組み立てていくことがあります。
あの荒れた家庭内でびくびくしながら過ごしている女の子を想像してみます。
味方がいなくて、孤独で、一番小さいからただただ震えることしかできません。
その子を今の自分が救い出しに行くのです。
その家からその子を助け出し、その子の望みを叶えてあげます。
アイスクリームやお菓子を買いに行って一緒に食べます。
公園に行って一緒に遊びます。
たくさんお話をします。
安心して眠れる場所に連れて行ってあげて、一緒に眠ります。
そうして、その子が笑顔になって元気になるまで一緒にいてあげるんですね。
その子はだんだんあなたに話をしてくれるようになります。
いろんな辛いことはもちろんですが、楽しかった話なんかもしてくれるかもしれません。
そうしてRさんの内側にいるその女の子がかわいらしい笑顔を見せてくれるまでこのイメージを続けるんです。
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たぶん、こうした家族と向き合っていくプロセスは「糸の切れた凧」の糸を結び直す効果があります。
自分でもはっきり分かるくらい、地に足がついた感覚がしてくるようになるでしょう。
そうすると恋愛もそうですが、仕事に対してもじっくりと取り組むことができるようになるし、自分がやりたいことも明確になっていくと思われます。
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