夫とセックスしているけど、満たされない問題~そこに見える自分自身のパターンに気づき、本来の自分を取り戻していくプロセスについて~



なぜ満たされないセックスを繰り返すことができるのか?という視点を持つことがポイントになるのですが、そのためには夫婦関係の「自立と依存」について理解する必要があるものです。
そして、そこからより深く自分を知り、自分と向き合っていくことがカギになるのです。

根本先生

根本先生のブログにとても影響を受けているMと申します。
私が現在悩んでいるテーマはずばり、
~夫とセックスしているけど、満たされない問題~
でございます。
夫とは結婚して11年。セックスはあるのですが、身体と心が満たされていません。
お付き合い当初から現在までセックスはとぎれたことはないのですが、いかんせん、
心とカラダが満たされません。
夫(50歳)は性欲旺盛で週に3回は求めてきます。私の体に触れるだけでエレクトしています(笑) そしてそのしつこい猛攻撃に負け、受け容れている・・・という次第です(といっても、受け容れる頻度は月1ですが)。
というか、拒否をやんわりし続けると、明らかに不機嫌に。子ども達に迷惑をかけてほしくないので、防波堤として私が夫の欲望を受け止めている・・・というかんじです。

2年前、夕方ベランダで洗濯物を取り込んでいるとき、うっすら、
『あれ?私ってこのまま夫とだけセックスで終わるのかな・・?』
とうっすら、欲求にフタをしたまま生きていました。
だって、子育てが怒涛で、3人連続で産んで大変だったのですもの。
それが今になって、私は本当に満たされていない!ことに直面化して、困っています。
元々とても奥手で初めて男性と手をつないだのも25歳、交際も25歳。しかし、そのバージンも散々なもので・・・。
それに懲りて以来4年間、男性から遠ざかり(だって、怖かったし、トラウマレベルの初体験だったので)、
30歳目前で、これじゃいかん!と一念発起し、色々と積極的に出逢いの場にいき、夫とは自然にスピード結婚したという経緯です。

夫は求めてくる頻度こそ、すごいありますが、その中身は・・・
「性器は汚くて臭い所だから」という理由で、オーラルは禁止、首や耳への愛撫やキスも一切なく、ゼンギもディープキスのみ。開始から終わりまで20分。
こんなんじゃ私のココロとカラダは温まらない。ココロもほぐれていないカチコチなままで、無理やり。
だから、「私もキモチよくなりたい」と、昨年勇気を振り絞って訴えたところ、「そんなのなくていい」。とのこと。「首や耳への愛撫やキスの要求も、要望が多すぎる」と。
性処理のボランティアのお姉さんの気持ちです。
上記の訴えをしたところ、「オレのセックスはそんなにダメなのか。一生懸命やっていてベストを尽くしている。俺のはデカくてうまいはずだ」と、涙を出され、家を飛び出されました・・・(半日帰ってこなかったです)
それ以来、諦めの境地で、とにかく夫婦円満のための執り行いと認識していますが・・

私のカラダとココロはウソがつけず、ほかの男性としたい。
もっと気持ちよくなりたい。というか、ココロを通わせたいし、性器が汚いなんて思わない、丸ごと愛情たっぷりの触れ合いをしたいと熱望するようになりました。

またいつもはとてもやさしく、温厚で話もよく聞いてくれる出来過ぎた夫なのですが(セックスをのぞけば)、たまに、冷たいときがあります。夫の意に沿わない発言をしたとき、フル無視をしてきたり、雨の中待ち合わせしていたのに、置き去りにしてきたり。
そして、時々、「Mは俺がいないと生きていけない」と言ってきます。
(ちなみに、私はそういう気弱キャラの真反対で、よく凛としている、かっこいい、女戦士みたい、白いオーラが出ている、と言われます・・)
そして2年前、初めて自分から、「この人に抱かれたい」と思った男性Aさんと出会い、戸惑っている自分がいます(まだ男女の関係ではありません)。
そして、Aさんと出会ってから私の仕事面での出世がすごくて、エネルギーをAさんからもらっています。正直夫ではなく、Aさんと触れ合いたいです。
(Mさん)

どうなるのがいいんでしょうねー?
夫に隠れてこっそりAさんとヤリまくって「夫もいるけど彼氏もいる問題」に持っていくか、サクッと離婚してAさんを落として一緒になるか、あるいは、やはり不貞行為はやだってことでAさんにはオナニーのおかずになっていただくか、、、。

最後のはなさそうですけどMさん的にはどうでしょうか?
あるいは、それが分かんない!!というところでしょうか?

なんかまあ、こう妻というか女子から見ると思い切り勘違いしている夫・男性というのも少なくないわけで、「思いっきり気持ちがすれ違ってますなあ」と茶を啜りながら感想を述べてしまいそうです。

こういう状況だと「夫」に対しては怒りやら不満やら悔しいやらいろんな感情が出てきますし、その分だけA氏に対する思いは募り、妄想が広がっていくものですし、2人の男性に振り回された「他人軸」になりやすいものです。

ここは「自分軸」をとっても意識する必要がありますし、夫やAさんではなく、自分自身を見ていくことがすっごく大切ですし、仮にカウンセリングを受けていただくならば、彼らの話はほとんどせずにAさんの話だけをすることになると思います。

夫とMさんの関係が、かなり以前から自立と依存の関係になっているようなんですよね。

だから、Mさんの訴えに夫は耳を貸さないわけですし、Mさんも夫に対して遠慮がちに気持ちを伝えてしまうので気持ちが届きにくいのですね。

出刃包丁をテーブルに突き立て、「おぃ、少しはあっしの話も聞きなせえ」と凄んでみるくらいの勇気ってなかなかでないと思いません?

そうすると夫には何も言えないし、合わせるしかないし、不満も我慢も溜まってしまうので、どこか「逃げ道」を探すようになりますよね。

そこでAさんに白羽の矢を立てることになったんだろうと思います。

しかし、そこは逃げ道としての存在ですから、その先のことってあんまり考えられないと思うのです。
まさにアンダーグラウンドと言えますけれど、夫から逃げる先ですから無理もありません。

でも、やっぱりそこは逃げでもあるし、依存モードのままですから、なかなかAさんに近付けないでしょう?

こっちを振り向いてくれたらいいなあ~と念を送るくらいじゃないかと思いますし、仮に振り向かれたらどうしよう?という怖れもあるんじゃないかと思います。

だから、遠くから眺めてるだけ、という状態になるわけですけれど、ただ、そういう気持ちになったこと、そしてAさんという存在が現れたということがAさん自身の変化、それも「自立」を表していると思います。

仕事ですごく出世してしまうのもその流れのひとつだと思います。

もちろん、Aさんの存在が励みになることも大きいですけれど、私から見るとMさんのマインドが自立に転じ、それによってAさんが現れ、さらにそのAさんの存在によって仕事を頑張れるようになって出世までするようになった、とみるわけです。

そのプロセスをたどっていけば、昨年勇気を出して夫に気持ちを伝えられたということも自立し始めたことを表しているでしょうし、そもそも2年前のベランダでの気づきがその種だったのかもしれません。

となれば、Mさん自身のマインドは2年ほど前から自立に転じているわけで、そうすると不満も相当溜まりやすくなり、このまま行きますと浮気するかどうかは別として少なくとも「離婚じゃ!離婚じゃ!」という気持ちになることも想定されます。

最初は依存だった側が時を経て自立側に転じていくのは世の常でございます。

始めはかわいかった後輩がだんだん自分の意見を言ってくるようになってウザいと思ったり、最初は素直で従順だった年下彼がだんだん生意気なことを言い出してムカつくようになったりした経験をみなさまもお持ちかと思います。

で、その辺の心理をMさんを絡めてゴリゴリに解説していこうと思うわけです。

Mさんがそうして自立し始めた発端がどこにあるかはまあいいとして、2年前からそろりそろりと自立を始めますと、その頃からMさんの夫に対する態度も少しずつ変わってきているはずです。

夫からすれば「最近、妻が強くなった」と感じるようなことをMさんがするようになったんだと思います。

さて、そうしてMさんが自立し始めますと、夫としては自立の座を奪われたら困るので態度を硬化させ、何かと攻撃的になることが一般的です。

妻の意見に対して真っ向から否定するのもその証拠ですし、頑なに今の自分の立場を守ろうとして変化を拒みますし、「今のままでいい!このままがいい!」という態度を取り続けるようになります。

つまり、怖いわけです。
が、もちろん、夫氏がそんなことに気付くことはありません。

もちろん、Mさんも自分が徐々に自立し始めてるなんてあまり考えませんから、だんだん夫に対して溜め込んでいた不満や我慢していた気持ちをぶつけ始めることもあります。

そうして、徐々に今まであまりしてこなかった夫婦げんかが勃発するようになったり、夫が自分の身を守るためにモラハラ的言動に出るようになったり、逆に妻が夫に対して爆発を繰り返すようになったりしていくのです。

それが自立vs自立で起こる「パワーストラグル(主導権争い)」という段階です。

Mさんの発言を夫氏が拒否したり、雨の中置き去りにしたりするのもパワーストラグルに入った証と言えますし、MさんはMさんで

>性処理のボランティアのお姉さんの気持ちです。

なんて感じてるわけですから、これも夫婦関係が戦争状態に入りつつある証ですね。

さて、その戦争によって妻が夫に勝利することができれば自立と依存の立場が入れ替わり、妻が自立側、夫が依存側を担当することになるのですが、それはプライドが許さん!意地でもこの地位は渡さん!と自立に執着するとその争いは長期化し、お互いにボロボロになると同時に少しずつ「諦め」が出てくるようになります。

もう戦うのは嫌だ。しんどい。と。

そうなると頭の中には「離婚」の2文字が常に躍るようになったり、家庭から逃げるために「浮気・不倫」という行動に走ったり、家に帰ってこなくなったり、これもまた私のブログではちょくちょく登場するような事象に至るのです。

とはいえ、自立歴11年以上の夫氏と、まだまだ自立して日が浅いMさんではやはり夫氏の方が強いわけで、最初は負け戦が多くなるでしょう。

「Mは俺がいないと生きていけない」という勘違いな発言も、彼から見ればそういう風に見える、というだけでなく、そういう風に見たい、という願望の表れでもあると考えられるものです。

そこで、戦い続けつつも、我慢や不満から夫がイヤになって逃げだしたくなるわけで、そこにアンダーグラウンドが登場するのは先ほども話した通りです。

という風に関係性はどんどん変化していくわけですな。

だから、表面上は「セックスがおもんないんじゃ!」という問題のように見えるわけですが、実はその裏側にここまで話してきたような関係性の変化が起きていて、そっちの方が主要なテーマになるのです。

つまり、今後はセックスだけでなく、例えばお金のこと、子どもの進学のこと、家のこと、お互いの親のこと、仕事のことなどで衝突することも増えていくかと思われます。

そういうわけで「夫とはもうやっていけん!自立して生活していけるよう、仕事頑張る!」なんて方向に進む妻もとても多いわけですし、現代は「夫に隠れて別の男を作って性欲を満たし、夫に対しては冷たい態度をとる」という妻も増加中なわけです。

じゃあ、どうしたらいいか?って話をするためには、Mさんがどうしたいか?という部分がやはり大切なものでして、それが分かんないんだったらそれが分かるようになっていきましょう!と仮の目標を立てるものです。

そういう前提の中で「自分自身」と向き合っていきましょう。

目指すべきは「あたしはどうしたいのか?どうなりたいのか?」ということを明らかにすることであり、さらに、自分がどんな女なのか?をより深く知ることだし、おそらく今までずーっと隠してきた本来の姿に戻ることでしょう。

だから、例えば私はこんなところに興味を持ちます。

「なぜそんな奥手だったのか?」

それを明らかにするには親との関係からきょうだい、そして、学校での過ごし方、異性との関係などを教えていただきたいところです。

そののち、最初の経験がとんでもないトラウマレベルだったわけですけれど、なんでそんなことになっちまったのかも心理面から解き明かしたいところです。

その後も「30歳目前で、これじゃいかん!と一念発起」されたわけですが、これらの文章を見ますと、

「ほんとうは突撃部隊に所属しているアブナイ奴なのに、なぜか怖れが強すぎて後方待機部隊に参加してしまい、ヤバい!と思った瞬間にいきなり突撃するので、結果的に豪快にスベってしまう」

という切ないパターンが浮かんでしまうのですが、そういう風に言われたらどんな気がしますか?
そして、男女関係以外でも似たようなことは起きていませんか?

ちなみに、この「 」内のパターンを持つ方って意外といらっしゃいますので、Mさんはおひとり様ではありません。同志がいっぱいいますのでどうぞその点はご安心ください。

とはいえ、そのパターンはあくまで「仮」ですので、いろいろと事情聴取させてもらった上で「確定」させたいと思います。

ただ、そうしてまあ突撃部隊は言い過ぎかもしれないけれど、どっちかというと積極的なタイプなのに、何らかの事情によって、後方待機してしまうようになるならば、そりゃあまあ生き辛いし、夫氏のようなタイプの男性と付き合うことになるし、「なんかうまくいかねーなー!くそ!」というできごとが起こるようになるものです。

ってことはもっと自分を正しい位置に戻してあげたほうがいいわけですし、そうなると夫婦関係もより“自分らしい関係”に変わって行くでしょうし、もし、それがなされないのであれば“さっさと夫を斬り捨てる”なんて行動に出ても不思議ではありません。

さて、ここまできてようやくセックスやセクシャリティの話に触れるのですが、たぶん、表に出てるのがこの問題ですから、これから先もこのあたりを軸に話を進めていくのが解決も早いかもしれません。

上には上がいるものでして、私はかつて「週5,6回はセックスをしているけれど、前戯もキスもなく、一方的に自分が奉仕し、彼のタイミングで挿入して終わるので、性処理目的としか思えず全然満たされない」という方をしばらくカウンセリングしていました。

でも、彼女にお伝えしていたのは「それを受け入れられる自分がいるんですよね?」という点です。

満たされないし、愛情も感じないし、自分は全然ほぐれないし、面白くないセックスなのだけど、それを受け入れられている自分がいる、ということは非常に重要な示唆を与えてくれるものです。

だって、もし全然準備が整わずに性処理目的で使われるだけだったらとっくにセックスがイヤになっているし、膣もスレて痛かったり、ただれてしまったりするでしょう?

望まないセックスで、全然満たされないセックスなんだけど、体はそれを受け入れているんですよね?

「まあ、そうですけど・・・でも!」と言いたいところかと思いますが、性欲処理のボランティアを立派に勤められている体をお持ちなのがMさんなんです。

そこから分かることは、Mさんがどれくらい自覚されているかは分かりませんが、とても性欲が旺盛で、セックスが好きなのは夫だけじゃない、ということなんですね。

そして、もしかすると、そんな自分をずっとMさん自身が嫌って来たんじゃないか?という仮説が立つのです。

恥ずかしいと思っているのか、はしたないと感じていたのか、あるいは性的なものを抑圧しなければならない過去があったのか、それとも他にも性的なトラウマがあるのか、、、、。

Aさんの登場を待つまでもなく、ずっと昔からMさんは「女」であったようです。

ちなみに年齢より若く見られませんか?
「子ども3人も産んだようには見えない」って言われたことありませんか?

たぶん、たいへん豊かなセクシャリティをお持ちで、どういうわけかそれを怖れて自ら蓋をしてしまったがゆえに、トラウマ級のバージンブレイクに、前戯を嫌う夫氏を引き寄せてしまったのかもしれません。

ちなみにMさんは性器を汚い・臭いと感じたいことはありませんよね?
女性器もそうだけど、男性器も。
だから自分で自分の性器を愛することはできますよね?

自分自身と向き合うという行動のひとつとして、自分で自分の体を愛してあげてください。性器はもちろんですけれど、体中ね。

そして、今よりももう少しセクシャリティを意識してみてください。
服も下着も香水も髪型もメイクも。

パターンという見方をしますと、男からそういう風に扱われる女性というのは、実は、自分が自分をひどく扱っていることが多いのです。

自分が自分を愛せていないどころか、自分で自分を傷つけるようなことをしてしまっているようなのです。

だから、まずは「自分を愛する」ということに意識を向けたいと思うのです。

出世して増えた給料で、ちょっといい化粧品とかエステとか行ってみてください。
自分の体と心が喜ぶ下着を選んでみてください。

そうして「女である自分をもっともっと大事にする」という方針で思い付くことをやってみてください。

おそらく、そこがいい感じの突破口になると思うのです。

そして、まず自分自身を愛し、本来の自分に戻してあげることができれば、夫婦関係もあるべき正しい姿に戻っていきます。

そこで夫氏も抵抗を示すと思いますが、たぶんMさんの勢いい押し流されて変わらざるを得なくなるでしょう。

もし、強硬にそれを拒否するのであれば、新たなパートナー選びに意気揚々と出かけられるようになると思うのです。

まずは自分自身を愛することから始めていきましょう。

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