別れると言った翌日に執着させるような言葉を送って来る彼はどういうつもりなのでしょう???



女性同士の会話のように言葉によるやり取りを男性とのやり取りに当てはめると思い切りコケることが少なくありません。
言葉や感情に関する男女の違いを理解すると同時に、自分軸で振る舞うことがとても大切です。

根本様

初めまして。
交際歴1年の彼から別れを切り出されて1ヶ月。
どうしたらすっきり彼の手を放すことができるのか考えながら、ブログを拝見しております。


「さようなら、お元気で」の翌週に「1週間も無視ですか?」とか
「やり直す気はない」の翌日に「今日会いに来たらやり直すのに」(別件予定あり)とか
「早く別れてくれよ」の翌日に「(子供)いないならデートしてお泊まりしようよ」(宿泊学習)とか

別れる気なくない!!???

「さようなら、お元気で」で終わりでよかったんじゃないの!?
やり直す気ないなら、なんで連絡してくるの!?
どういうつもりなの!!?

というような感じで、気持ちの整理をつけるのが難しく、揺らいで返事を引き延ばしてしまいます。

これって、執着させる行為だと思うのですが、頑として別れるの一点張りなのに、どうして執着させる必要があるのでしょう?

今も、これまでと変わらない様子で連絡をしてきては、私が傷付くであろう言葉を連ねるので「はいはいそうね~」と流しているのですが、返信は止みません。

彼はどういうつもりなんでしょう?

根本さんのおかげで、今ではだいぶすっきりしており、
彼の気持ちは彼のもの、私の気持ちは私のもの、と思えるようになりました。
そろそろ抜け出せそうなのですが、まだすっきりしないので、ネタとして採用して頂ければ幸いです。
(Nさん)

よく女性から

「彼はどういうつもりなの!?」

という怒気を含んだ相談を投げかけられる根本です。こんにちは。

「どういうつもりって言うても、まあ、単にそういう気分なだけじゃないのかな?」

なんて答えようものなら、

「は!?何それ?ものすごく失礼じゃない?それってどうよ!」

と胸倉を掴む勢いで炎上し始めるので、なかなか消火に手間取ります。

そう、なかなか理解し辛いと思います。

男と女の違いで、Nさんのケースとは違いますが、ひとつ、分かりやすい事例を挙げましょう。

「離婚したい」という言葉について、女性と男性ではその意味が違います。

女性が夫に離婚を切り出す時は、離婚後のこともきちんと考え、準備してから口にします。
つまり、離婚後に仕事はどうするか?どこに住むか?子どもの学校はどうするか?親には何て言うか?保険やクレジットカードや携帯などの契約がどうなるか?などのことを一通り考え、シミュレーションをした上で「離婚したい」と夫に告げます。

※もちろん、気分が高ぶって「離婚だ!」と叫ぶのではなく、ほんとにこの人とは無理、と思ったときです。

一方、男性が妻に離婚を切り出す時は、その後のことをあまり考えてないケースが多いです。しかも、「離婚したい」の言葉の意味が離婚を示すのではなく「今の関係はイヤだ」「この状態を抜け出したい」といった複数の意味合いを持つことが少なくありません。
だから、「離婚したい」と言い出した翌日に、今まで通りふつうに家に帰って来て、ふつうに奥さんの作った料理を食べ、ふつうにお風呂に入って、今までと同じベッドに寝る、ということが起こります。

そういうわけで、女性が離婚したいと言ったらなかなか覆らないが、男性が離婚したいと言ったなら覆る可能性は高い、ということになります。

「言葉」の使い方、意味合いが男女で全然違います。

女性は言葉ととても大切にします。気持ちを表す手段なので、丁寧に言葉を吟味し、選んでいます。
そのため、ボキャブラリの量も圧倒的に女性の方が豊富ですし、また、そうしたトレーニングを幼少期から積んで来てるので、その言葉選びのスピードもものすごく早く、そうと意識してる人は少ないくらいです。

一方男性は、言葉を情報伝達の手段という風に捉えます。感情を表すために使うというよりも、情報、知識を伝えるものです。
元々感情を感じることがあまり得意ではなく、そのため、自分の感情を表現することも苦手なので、男性の言葉を女性が発したものと同じものとして捉えるとものすごいすれ違いが生じます。

小学生の女子向けの漫画にはすでに恋バナが全盛を迎えており、好きな人とうまく行かない葛藤や不安や喜びがセリフに現れています。
一方、男子向けの漫画に登場するのは技の名前とトォー!ヤァー!などの擬音濁音効果音ばかりです。

さて、そうしたお話はこちらの本に詳しく事例付で載っていますので、未読の方は読んでみるといいです。ただし、本屋さんに置いてある確率は低いので、立ち読みされる場合は私のセミナーでどうぞ。

「愛されるのはどっち」

「頑張らなくても愛されて幸せな女性になる方法」

Nさんの彼なんてその典型的なもので、そもそも気持ちと言葉の繋がりが薄いので、発言がコロコロ変わるんです。

>「さようなら、お元気で」の翌週に「1週間も無視ですか?」とか
>「やり直す気はない」の翌日に「今日会いに来たらやり直すのに」(別件予定あり)とか
>「早く別れてくれよ」の翌日に「(子供)いないならデートしてお泊まりしようよ」(宿泊学習)とか

このやり取りを見ただけで、武闘派女子の皆様は早くも武装蜂起の構えを見せているかと思いますし、画面の向こうで首が引き千切れんばかりに頷いている方も大量発生しているものと思われます。

ちょっと推測ですが、こういう発言をする彼の気持ちをちょっと考えてみましょう。

彼女(Nさん)にムカついていたので「さようなら、お元気で」というメールを送った。
けど、1週間経つうちにそのムカつきも落ち着き、よくよく思えば、全然返信がない、リアクションがないことにまたムカついて来て「1週間も無視ですか?」。

やっぱり彼女とはやっていけない、と思い、「やり直す気はない」と言ったが、失うことに気持ちが揺れ、やり直す気はないけれど、向こうが頭を下げるんだったら受け入れてやらんでもない、けど、同じことを繰り返して嫌な思いをするのはもっと嫌だ、そして、彼女を傷つける罪悪感を感じる、ということで、「今日会いに来たらやり直すのに」(別件予定あり)という連絡。
これは彼の葛藤(弱さ)を分かりやすく表している一文と言えるでしょう。

あ、皆さん、まだ武器を手に取るのは早いです。もう少し待ってください。

さらに、やっぱり彼女との嫌なできごとを思い出して一緒にはやっていけないと思い、「早く別れてくれよ」となったのだけど、やはり失うことへの未練もあると同時に、彼女を傷つける罪悪感も感じ、そして、なぜか性欲も昂進してきたので「(子供)いないならデートしてお泊まりしようよ」という思いつきな一文。

もしかすると、彼はそうしたメールを送ったことすら記憶にないかもしれません。

そんな風に「言葉」の扱いが男女で全然違うだけでなく、感情の取り扱いも男性は苦手なので、自分の感情に振り回されてしまうんです。

彼が自分の感情に振り回されてるわけですから、その彼の発言に依存してしまうと彼女はもっと振り回されることになります。

そう、今回のカギはコレ。

彼の言葉で自分の態度を決めようとしないこと。

つまり、自分軸で行動しなさいよ、ということですね。

あと、もう一つ付け加えるなら、男性はそうして言葉がうまく操れなくて、気持ちと言葉のつながりも女性よりも弱いので、言葉ではなく、態度を見て判断しましょう。

「離婚する」と言いながらも、家に帰って来てご飯食べてふつうに生活してるなら、それは「離婚する」という言葉通りの意味ではなく、自分の気持ちを表現するのに「離婚する」以外の言葉が浮かばない、ボキャブラリの少ないクソガキが放った言葉なんやな、と解釈していいのです。

そして、このNさんのケースでも、彼の言動に左右される不安定な依存の立場にいると、どうしたって他人軸(彼軸)で見てしまいます。
その彼の態度が曖昧だったら、Nさんは振り回されるしかなくなるんですね。
そりゃあ、それも恋の醍醐味であたしは好きなんよ、とおっしゃる向きもありますけど、そういうノリが嫌いなんだったら、サクッと自分軸に移行することが賢い選択です。

「私はどうする?私はどうしたいのだ?」という問いを自分に投げかけるんです。
それで、自分の態度を決めてしまうんです。

例えば、別れ話でも「あなたはそういう気持ちかも知れないけれど、私はあなたのことを愛してるから別れない」と腹を括って言い放つと、その気持ちの強さに彼側が揺さぶられて、別れ話が流れることも少なくありません。

また、「そんな優柔不断で訳の分からんことをする男はこちらから願い下げだ!」と速攻彼をブロックする男気溢れる女子は、凛とした大人のかっこいい女性として周りの評価がグンと上がります。

要するに、彼が、ではなく、私は、なんですね。主語が大事。

そういうわけで、

>これって、執着させる行為だと思うのですが、頑として別れるの一点張りなのに、どうして執着させる必要があるのでしょう?

それだけまあ、彼に迷いがあり、また、Nさんを引き留めておきたい気持ちもあり、彼自身が自分の気持ちがはっきりしていないのです。
別れるのに、一人になりたくない、とか、別れたいけど遠くに行かないで欲しい、とか、よく分からない願望を持ってるわけです。

だから、「彼が」という意識の置き方だと「どうして?どういうこと?どういうつもりなの?何を考えてるの?」と思う他ありません。

そういう理解しにくい態度をとる彼に対して、「私は」どうするか?と自分が選ぶことが大事なのです。

そう、自分軸のお話はこの本に詳しいです。

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)


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