怒りを出せるくらいいい関係。



実は私たちはその相手を信頼していなければ怒りをぶつけることはできません。
相手が受け入れてくれること、許してくれていることをどこかで知っているからできるのです。
怒ってしまった、と自分を責めるだけでなく、ありがとう、と感謝の気持ちも伝えてください。

子どもに感情をぶつけてしまう、というお母さんのお話を伺っていました。
旦那にもついつい怒ってしまうんですと、彼女は自分をとても責めていました。

そんなご相談もとてもよく頂きます。

その時ふと気づいたんです。

「怒りを出せるっていい関係だな」って。


多くの人は「怒り」を怖れます。
怒らないように、怒られないように気を付けます。
怒られるのはすごく嫌だし、怒るのもすごく嫌な気分がします。

でも、そういう風に怒りを出せるのって・・・それを受け入れてもらえるって信頼があるからですよね?
また、それだけ自分に自信があるからですよね?(嫌われても大丈夫!とか嫌われるわけがない!とか)

恋愛で自分が好きで付き合い始めてまだまだ嫌われたくない頃、彼の態度にムカッと来て、そこで怒りが出せる人ってどれくらいいるでしょうか?

きっと自分に自信が無い度合いだけ我慢してしまうと思うのです。

彼がガラスのハートの持ち主で、ちょっとした一言でも傷ついてしまう繊細な人だとしたら、ムカッとしても抑えると思うのです。

また、コミュニケーションが通じず、いつも意図した意味とは違う風に解釈され、すれ違うばかりの相手だとしたらムカついても怒らないと思うんです。

あるいは、一言言えば大げさに受け取って逆切れして暴れ出す相手だとしたら、絶対に言い出せないと思うんです。

でも、子どもは受け止めてくれる、味方だから。旦那も応援してくれてるから。
そんな信頼を実はしているって気付いていました?

ほとんどの方は、自分は悪い母親だと責めることに忙しくて、そのことを忘れていないでしょうか?

子どもを信頼し、子どもの信頼を受け取っているから、怒ることができるのです。
感情をぶつけてしまうんです。

さらに言えば、感情をぶつけて自分を責めるのも、ごめんなさい!って罪悪感を感じるのも、そこに信頼があるからです。
もし、どうでもいい相手だったら、そこまで自分を責めないでしょう?
大切な存在だから、傷つけてしまったと思って罪悪感を感じ、自分を責めるのです。

ここで言う信頼とは愛と同義ですよね。

だから、「ありがとう」なんです。
私の怒りを受け止めてくれてありがとう。
甘えさせてくれてありがとう。
怒らせてくれてありがとう。

旦那さんに対してもね。
本当に関係が危なかったり、信頼してなかったら、気は使っても怒りは出せないはず。
だから、旦那さんをサンドバッグにしてしまってる奥さんも、実は旦那さんのことを信頼し、旦那さんからの信頼を受け取っているんです。

だから「ありがとう」って言ってあげてください。
機嫌が直った時にでも。
プライドを一生懸命越えて。
恥の気持ちよりも感謝を優先して。

「怒ってしまってごめんね」のあとにでも「ありがとう」を。

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