“リーダーシップ”とは受け取ることでもありますね。



先日、あるクライアントさんがこんな話をしてくれました。

前回のカウンセリングで、思い切って旦那さんに今まで思っていること、考えてきたこと、これからのこと、全部、話してみてはどうでしょう?と言う提案をしていたんですね。
それを実践してくれそうなんです。

彼女の旦那さんはいわゆる“俺様”的な自信家で、確かに、それだけの実績を残すビジネスマンでもあるんですが、それゆえに奥さんのことをちょっと下に見ているようなところがあるんです。

だから、彼女が旦那さんに言いたいことを全部言う、というのはとても勇気が要ることでした。

嫌われたら、怒られたら、無視されたら、反論されたらどうしよう・・・みたいな不安、怖れがずいぶんとたくさん出てきました。


カウンセリングで向き合うレッスンをして、その日の晩、たまたまたタイミングが合って、「今しかない!」と思い、勇気を出して旦那さんに今までの思いを全部吐き出したそうです。
すぐに全否定されるのかと思ったら、思いのほかちゃんと逃げずに聞いてくれたんだそうです。
その中には彼にとっては耳の痛い話も含まれていましたが。

しかし、彼女の話を聴き終わると(最後まで聴いてくれた、というのもまた素晴らしい旦那さんですね!)、彼はそこから自分の気持ちを話してくれたそうです。

始めは言い訳じみたこともあったそうですが、だんだん話は、どれくらい奥さんに助けられているか、有難いと思っているか、という方向に進んでいきます。
そして、普段、そんな感謝の言葉なんてほとんど口にしない彼が、とつとつとそんな気持ちを語ってくれた時、彼女の涙腺はあっさり崩壊してしまったそうです。
その日はドキドキして眠れなかったそうですが、でも、幸せな気持ちに包まれていたそうです。

一歩踏み出してみたら、恩恵が降り注いできた例だと思います。
素晴らしいです(^^)

一歩前に出ること。
彼女のようにパートナーとの関係を一歩進めようと、勇気を出してコミュニケーションすることだけでなく、ずっと温めていた企画を上司に進言することだったり、自分がしたい方向に歩き出すことだったり、何かしらチャレンジすることだったり。

怖れや不安がブロックになっていることも多いと思いますが、一歩踏み出してみると思っていたのとは違う世界が広がるものです。

旅と同じですよね。
初めて行く憧れの場所だったら、あれこれ想像してから行くはずです。
でも、実際到着して過ごしてみると、思っていたのと違っているところもあって、全然違う世界が広がっていることに気付くこともありますよね。

こうして一歩前に出ることをリーダーシップと呼びます。
チームの中で発言や行動によって一歩前に出ることを一般的には意味しますが、自分自身を前に進めるのは「セルフ・リーダーシップ」とも言います。

今日紹介した彼女は、旦那さんとの関係を進めるために勇気を出して一歩踏み込んだんですね。
夫婦というチームにおける、リーダーシップを彼女は取ってくれたんです。

その結果、ご主人の愛や感謝を受け取ることになりました。

私も最近、本を出しましたが、まったく同じことが起こっています。
本を出すってのはリーダーシップであり、与えることだと思っていましたが、多くの人に「おめでとう」って言ってもらえたり、応援してもらったり、本を出した後は受け取ることの方が多いんです。
ブログでもFBでも日常でも「ありがとうございます」を言う機会がめちゃくちゃ増えています。

また、「セミナーをしたら、多くの人が来てくれて、自分が与える側なのに、むしろ、受け取り過ぎて申し訳ない気持ちすらした」という話も本当によく耳にします。
「勇気を出して仕事を辞めてカウンセラー一本に絞ったら周りの人がどんどん応援してくれて、そのお陰でやっていけそうな気がした」という話をしてくれた人がいました。

あ、そういえば、うちのカウンセラーの那賀まきちゃんが「めっちゃ怖い~」と言いながら、ずっと書けなかった経験をブログに書きました。
そしたら、思った以上に好意的な反応があちこちから来て、すごくびっくりして「これは後には引けん!」と気合を入れ直したみたいです。
さっき、そんなメールを頂きました。これもリーダーシップですね。

リーダーシップを取る前はそんな世界があるとは思えないと思います。
でも、一歩踏み出すと、思っていたのとは違う世界が広がっています。

誰もいないと思っていたけれど、必ず応援してくれる人がいます。

その一歩があなたの住む世界を確実に変えてくれます。
準備ができたら、で構いません。
ふーっと息を吸って、一歩前へ。

新しい世界へ、ようこそ!
遠慮なく、ただただ、受け取ってください。
ありがとうございます!って。

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