仕事が居場所、という心理。



ちゃんと自分の席が与えられていて、何をすればいいのかも指示されるし、お互いの関係(上下とか部署とか)も明確で、ビジネスだから論理的に処理できることも多い・・・
嫌なら辞める自由もあって、頑張れば頑張っただけ認められることも多く、異動等で定期的に人が入れ替わるからそんなに深い付き合いをしなくても済むし、ちゃんと報酬まで頂ける・・・

他にもいろいろありそうです。
「仕事」のメリット。

プライベートな人間関係っていろいろややこしいことが多く、仕事ならば割り切れるけれど、プライベートだからエンドレスになってしまう・・・。

そういう風に感じる方はとかく「仕事が居場所」になりやすいかもしれません。


婚活とか夫婦関係のご相談でも、そんな方とお話しすると「ほんとはパートナーシップって欲しくないのかも知れません(笑)」「プライベートの関係ってどう付き合っていいか分からなくて面倒なんですよね」なんて話題が出るくらいで。

男性に多いことは想像できるかもしれませんが、女性からそんな話を伺うことも少なくないですね。

例えば、ある方は小さい頃から家族に気を使って生きてきて、大人になってからも顔色を伺うことが多いんです。
そうするとプライベートな付き合いでも気を使いすぎて、そこでは疲れてしまいます。
だから、ちゃんと気を使えばそれだけ評価される仕事が居場所になっていました。
仕事の人間関係ってちょっと距離が取れますから楽だったんです。
でも、本当はもっと親密な関係を築きたい自分がいました。

また、ある方はとても理性的なものの考え方をするのが好きで、あまり感情が動かない方。
仕事の世界は論理が通用するからとてもスムーズに行きます。
与えられたことをきちんとやっていればうまく行く、というシステムも気に入っていて。
だけど、その分、プライベートは孤独でした。それが自分に相応しいと思っていたけど、最近このままではまずいんじゃないか?と考え始めました。

また別の方は実はとても自信がない人でした。全然そんな風には見えないのにね。
仕事は「業務命令」だから人が言うことを聞いてくれるし、自分のことも無視はしない。
でも、家に帰れば誰も自分のことには注目していないし、プライベートな付き合いも薄く、何でも語れる友達はいませんでした。
本当はすごく寂しかったんですよね。

仕事が居場所でも全然かまわないと思うんですよね。
そこに幸せを感じるのであれば問題はありません。
問題を感じたら、そこから動けばいいわけで「こんな年になってしまった」と嘆く必要は本当はないんですよね。
その時がベストな時ですから。

でも、もし、「本当はプライベートを充実させたいのに、そこでうまく行かないから」と仕事に“逃げてる”ような気がするのならば要注意。
一回、きちんと“人”との関係に注目してみるのもいいでしょう。
ただ、その気付きに素直になるのはちょっと難しいかもしれないですね。
とても葛藤してしまうし、勇気が必要になりそうです。

ただ、そこに気付いたら何とかしていく手段はあります。
気を使いすぎる人、顔色を伺ってしまう方は、もっと自分を大切にすることを学んでいきます。
気を回しすぎる人は、そんな自分をオフにするスイッチができると楽になります。
頭で考えすぎる人も、何も考えずに自分をボーっとさせるレッスンをしていきます。
自信がない人は、もっと自分を認めてあげられるように意識を向けます。

言葉で言うのは簡単ですけどね(笑)

居場所があっちこっちにあったらいいですね。
職場にもあって、家にもあって、近所のカフェも居場所で、良く出かける街にもそんな場所がある・・・
理想ですね。

自分が自分らしくいられる場所に居場所を感じると思うんです。
だから、究極的には本当の自分になれたら、地球全部が居場所です。
これはすごい!
ぜひ、目指したいところです。

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