1/8 東京・心理学WSのフォローアップ(1)



ご参加くださった皆さんありがとうございました。
アンケートにて頂きましたご質問に回答させていただきます。
いつもたくさんの温かいメッセージをありがとうございます。
全てに目を通させて頂いて心が温かくなりました。

パートナーシップについても、天職についても、「とてもいいお話を聞かせていただきました」との感想をたくさん頂きました。
とても嬉しくて、良かったなあ・・・と感慨もひとしおなのですが、はてさてどんな話をしたのか・・・本人がいまいち覚えてないんですよね・・・(笑)
例に出して紹介した人たちの顔やストーリーは思い浮かぶんですけど、それがどういう脈絡を持って語ったやら・・・。
でも、喜んでいただけて本当に嬉しいです。
きっとどこかとちゃんと繋がれていたんだろうと思うことにします!

心理学ワークショップ(東京)
2007/1/8(Mon)『男と女の心理学講座』
2007/1/8(Mon)『天職って何?適職って何?~仕事の心理学~』
五反田・ゆうぽうと


* * *

【今回参加された方のプロフィール(アンケートにお答え頂いた分)】

Q.どちらからいらっしゃいましたか?

東京23区:36%、東京その他:10%、横浜・川崎:14%、神奈川その他:5%
埼玉:12%、千葉:12%、茨城:5%、その他:5%

Q.心理学ワークショップへは何度目でしょうか?

初めて:29%、2回目:18%、3回以上:53%

【質問・疑問】

Q.「好き」と「嫌い」というか、感情が何か分からない時があるのですが・・・

A.大人になって自立すると、それに反して感情が抑圧されていきます。(簡単に言えば感情を我慢して、理性で考えるようになり、私達は自立していくんですね)
そうすると自分が何を感じているのか?何が欲しいのか?何がしたいのか?何が好きなのか?が分からなくなっていきます。
そして「今夜何食べたい?」「別に・・・」という会話が茶飯事になるんです。

だから、カウンセリングの中でも「考えるよりも感じてみましょう」というテーマで様々な角度からアプローチをしています。

このことを普段から頭に入れておいて下さい。
で、時々「あたしは今、どんな気分かな?」って心に聞いてみるんです。
あるいは目に見えるものや人に対して「あたしはこれが好きなのかな?嫌いなのかな?」って聞いてみます。
特に景色や食べ物、服や小物、通りすがりの人などが分かりやすいかもしれません。

そうして少しずつ心との対話が増えていくと、自分の気持ちと上手に付き合えるようになっていきますね。
少しずつ、できるところから始めてみましょう!

Q.子育てや赤ちゃんを持つことの怖れ(パートナーを手に入れた後の次のステップについて)を扱って欲しいです。

A.テーマが大きいので、これは心理学講座(メルマガ)などまた場を改めて考えてみたいと思います。
ただ、この怖れを漠然とでも認識できたということは、子どもを持つ準備をいよいよ始めた・・・ということかもしれませんね。

Q.自分の好きなことをやりたいが、現実では親を面倒見なければならない場合、好きなことを諦めることも必要なのでしょうか?それとも腹を括るというか、親を犠牲(?)にしても、その道を突き進むのも許されるのでしょうか?

A.好きなことも大切ですし、親御さんもとても大切なものです。大好きなもの、大切なものが二つある場合、僕達はつい「どちらか一つを選ばなければ」と思ってしまうようです。

好きなことを諦めるのは本当に辛いこと。ご両親に恨み、憎しみ、怒りを残します。
また、親御さんを見放すのも辛いこと。罪悪感が酷く出てくるでしょう。
きっとあなたの中ではどちらもしたくないと思います。
そして、どちらか一つを選んだ時点で喜びよりも自責の念に捉われるかもしれません。

こういう場合、もう一つ「両方できる(手に入る)方法を探す」という選択肢はいかがでしょうか?
好きなこともできるし、親御さんの面倒もきちんと見られる方法。
どうせ腹を括る覚悟があるのでしたら、その途方も無い、一見無謀に見える方法を探すことに全力を向けてみるんです。
無いと思ったら無いので、必ずある、必ず見つける、必ず考える!と決心して取り組むんです。
きっとそのプロセスは未開の地ですから、苦労も多いでしょう。
でも、そこで得た人、知識、経験は必ず宝物になります。
ぜひ、諦めないで下さいね!

Q.幸せに生きるための一番のコツは何でしょう?

A.それを話すとお飯の食い上げなので・・・なんて(笑)僕の究極の仕事はこれを研究して、分かりやすく皆さんに提供していくことだと思っています。
現時点で、この質問に簡単に答えるとしたら「自分が幸せだと感じる方向に常に進むこと。それを選択し続けること」です。
自分が「これは幸せだな、楽しいな」と思える方向に常に向かうんです。
これはね、すごく勇気が要ることでもあるんです。

例えば、「今日はしんどいから会社を休むことが幸せだ」と思ったとしますね。
それが今日一日のことだったら問題ないのですが、ずーっと続くと大抵はクビになってしまいますね。
とすると、それは全然幸せな結果ではありません。
その辺まできちんと見通さないと「幸せな事してたら不幸になった」ということになってしまいます。
そうした間違いが起こるリスクを背負い、かつ、結果に対する責任を取る覚悟を持って、幸せと感じる方向に突き進んでほぼ間違い無いと思います。

・・・そう考えると難しいのですが、これを分かりやすく纏めれば「良心に従って、幸せと感じる方を常に選ぶ」ということですね・・・。

(・・・と書きながら考えを纏めてみました(笑))

Q.父親との関係が仕事に影響するという話を聞いたことがありますが、その辺りのことを詳しく伺ってみたいです。

A.詳しく掘り下げるととても深い話になると思いますので、ここでは簡単な見方だけご紹介させていただきますね。
現代もまだまだ男性社会で、また家庭の中でも仕事をするのはお父さん、というのが一般的ですね(もちろん、例外も多数あります)。
だから、その影響で社会や仕事、お金に対しては「お父さん」との関係が象徴的に現れることが多いのです。

特に上司や社長などの「目上の男性」というのは「お父さん」のシンボルといえます。
お父さんとの折り合いが悪いと会社の上下関係でもうまく行かなくなる事がなぜか頻繁に起こります。

もし、今お仕事をされているとしたら、上司や先輩などの人たちと、お父さんとを見比べてみるといいかもしれません。
見た目や性格が似てる場合もありますし、自分の上司への接し方や感情がお父さんに対するものと似ていたりするかも。

そして、そんなテーマで周りの友人達と話をしてみてもいいかもしれませんね。
お父さんと仲のいい人が会社や仕事に対してどんな思い、経験を持っているか?など。

そうした経験的なところからお父さんと仕事の関係について深く理解できるのではないでしょうか?

Q.私の場合は子育てと仕事とパートナーシップが相対立していて夢中になれなかったのですが、手放す観念がたくさんあったとしても腹を括ると解決に向かっていくのでしょうか?途中で身近な人を一時的にせよ不幸にしてしまう気がしてどうしてもブレーキを掛けてしまいがちです。

A.手放す覚悟、腹を括ることができれば、きっと突破できることと思います。
守るものが多いと、どうしてもブレーキは付き物です。
大切な人や荷物を載せて走っていれば、慣れた車であってもブレーキを踏む回数って多いでしょう?

だから信頼できる、腹を割れる“仲間”も必要なのではないでしょうか。
精神面での援助者というか、励ましてくれたり、叱ってくれるような、心許せる繋がりが・・・。
一時的にでも不幸にしてしまうことを怖れるあなたはきっと優しい人です。
だからこそ、そんな部分を「大丈夫だ!頑張れ!」と言ってくれる援助者が必要だし、夢中になりすぎて誰かを放っていたら「何してんねん。あかんやろ!」と叱ってくれる友人が必要なのではないでしょうか。

でも、本当に幸せに向かって、輝きを増していくときはきっと自然と応援してくれる人が現れ、導かれるように上昇していけると思います。
怖れを手放してどんどん突き進んでいってくださいね。

Q.パートナーとの距離感が一致しない場合はどうすればよいのでしょうか?

A.お互いに自分のエリア、距離感というものを持っていて(パーソナルスペースと言います)、そこが一致しないとどちらかが気分良くても、一方は遠すぎて寂しかったり、近すぎて圧迫感を感じたりするものです。
でも、一致することってほとんどなくて、そこを埋めるのがコミュニケーションです。

男「もうちょっと近くに行ってもいいか?」
女「ええ・・・。でも・・・ここで私は十分だから・・・」
男「いいじゃないか。もうちょっと近くで君の顔をよく見たいんだ」
女「でも、恥ずかしいし・・・」
男「大丈夫だよ。何もしないから安心してよ。」
女「じゃあ、ちょっとだけならいい・・かな・・・」
男「ありがとう。よく顔を見せてよ。うん。とてもかわいいよ」
女「いや・・・恥ずかしい・・・」

という感じです(笑)
まあ、この時代錯誤な例ですとお互い本音はほとんどしゃべってないわけですが、距離を縮める感覚は掴んでいただけるかな・・・。

本当は私達はみんな親密感が好きで、もっと大切な人とは近付きたいという気持ちを潜在意識では持っています。
でも、傷ついたり、辛かったり、寂しかったり、そんな経験から私達は親密感が好きなんだけど怖いという気持ちを持ちます。
そこをお互い乗り越えて近付くことがパートナーシップのテーマで、これは尽きるところがありません。
一つ一つお互いの距離感を認識して、近付いて行きたいところですね。

カウンセリングで扱うパートナーシップも、近付きたいんだけど相手が拒否する、とか、もう離れたいんだけど相手がしつこい、とか、そういうテーマはとても多いですよ。
個人差があるのでケースバイケースなんですけどね。

Q.「ただ好きなだけだから」という気持ちを菩薩のようにニコニコしながら伝えてくる人、いますよね?私が受け取りベタだからじゃなく「なんか怖えな」というのがあるんです。うまくいえないけど押し付けてるようにしか思えない愛。心許したら一気に束縛しそうな人。でも、今日の質問の答えとなってる「ただ伝えてみよう」というのの良さも分かります。その違いは?

A.いますねえ。そういう人。とても善人で害が無さそうで、でも、その善を盾に迫ってくる人、逃がしてくれない人。
そういう風に感じたのならば、それは「ただ好きなだけ」ではないことが分かりますよね。
たくさん下心があって、気付いてないかもしれないけど束縛したい欲求があって・・・。
だから、「ただ伝える」ということにはならないと思うんです。

「好き」でも「ありがとう」でも、受け取ってくれるかどうかを期待せずに「ただ伝える」というのは、もう少し違った見方をすれば、相手に「No」と言える余裕を残してあげることです。

告白ならば「ごめんなさい」、今夜メシどう?ならば「また今度にして」って言いやすい雰囲気がないと、それは押し付けですよね。

気持ちよくコミュニケーションを取っていきたいけれど色んな欲や計算が働いてしまうのも私達人間ですよね。
その辺を僕も含めて磨きをかけていきたいなあ、と思うんです。
純度100%で気持ちをありのまま表現できるように・・・。

Q.場の空気の読み方を教えてください。

A.周りにいる人たちの気持ち、感情を見つめる癖を付けてみてはいかがでしょうか。
それには表情、言葉のトーン、雰囲気、話の流れなどをしっかり“聴く”必要がありますね。
そして、そういう見方が自己本位になっていないかを皆と確認できるといいですね。

例えばワークショップに参加された時の練習方法としては、打ち上げや間の休憩時間の時に、参加してみてどうだったのか?疑問に思うところ、感想などを近くの人たちと話し合ってみるんです。
同じ場にいて同じ経験をしたはずの人たちですから共有できる情報はたくさんありますよね?
でも、それでも人それぞれ感じ方、捉え方って違うんです。
着目点も感想も。
そういう違いを体験していくと場の空気を感じる力が向上していきます。
そこで周りの人たちの意見と自分の意見を比べて優劣を判断したり、否定しないようにするのがポイントですよ。

あと対人関係やコミュニケーションでよく使う手ですが、あなたが「場の空気の読み方うまいな」と感じる人の傍で、その人を観察してみるんです。
一種の「弟子入り」のような気分で向き合えると更に学びが増えますよ。

Q.好きなものはあるけれど、それが漠然としすぎて具体的にどう動いたらいいのか分からない時はどうすればいいですか?

A.もっと突き詰めて好きになったり、夢中になれるようにしてみるのがお勧めです。
その漠然とした感覚を実体化するのは時間がかかることもあるのですが、その好きなもののイメージ、感覚を追っていくことが大事だと思います。
もっとはまってみる、もっと好きになってみる、そうすると、心のアンテナがその匂いをきちんとキャッチしてくれるようになります。
そして、更に好きになっていくとそのアンテナも更に感度が上がり「そっかー、あたしが求めてるのはコレかぁ~」というものが明確になってくると思いますよ。

Q.これまで好きなことだけをしてこようと思っても最後の最後で自分に邪魔が入ってしまいチャンスを逃してしまった事があります。今でも後悔の念が強くて困っています。

A.それは惜しかったですね。逃がした魚は大きいという感じでしょうか。
最後の最後で逃がすと、ほんと長いこと引きずってしまうと思います。
後悔はしんどいので手放したいところですが、でも、影響が大きく今も悩んでしまうことが多いのならば、逆に後悔の中に更に深く飛び込んでみるのも一つの抜け出し方です。
例えば、どうして邪魔が入ってしまったのか?どうしてその邪魔を回避できなかったのか?どうしたらうまくできたのか?あと一つ、自分に何が足りなかったのか?
この辺はもう何度も考えられたことかと思いますが、納得するまで悩んでみる、というのも悪いものではありません。
ただ、一人では閉塞感が付き物ですから、ある程度悩んだら友達や専門家に相談するのも大事なことですよ。

そして、その一方では過去に引きずられると、今大切なものを逃がしてしまうこともあるんですね。
だから、今あなたが好きなもの、大切にしたいものをきちんと見つめることが大事です。
(例えば、コーヒーが好きならば「私、コーヒー大好き!」って気持ちで飲んでみるんです)

その2(感想・ご意見編)へ続く…

ワークショップのフォローアップ&テキスト集

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