12/3 大阪・心理学WSのフォローアップ



ご参加くださった皆さんありがとうございました。
お待たせしましたが、アンケートにて頂きましたご質問に回答させていただきます。
参加されていない方にもできるだけ分かりやすいようにさせて頂いているつもりですので、どうぞお時間のある時にお楽しみ下さい。

途中、質問コーナーで「許し」に関して少しお話させていただいたんですが、やはり皆様、そのテーマが気になるみたいですね。
僕の次回のワークショップ(2/25)では時間ギリギリかけまして、そのテーマを扱ってみようかと考えています。
楽しみにして下さいね。

 >>>許しについてはこちらの心理学講座も参考にしてみて下さい!

*心理学ワークショップ(大阪)*
2005/12/3(土) 18:30~20:30『豊かさの心理学~あたたかい心に触れる~』
淀屋橋・大阪市中央公会堂・第4会議室


【ご質問・疑問点など】

Q.私にとっては「豊かさ」=「人からの愛情」だったのですが、それを受け取り拒否する原因として“恥ずかしさ”や“遠慮”があると思いました。上手に受け取る為に、日常生活の中で出来ることは何でしょう?

A.大人になる(自立する)と受け取ることは難しくなるんですね。
人を褒めたり、何か贈り物を贈ったりした時に上手に受け取ってもらえると、すごく嬉しいんですけど、自分が贈られる立場になると途端に「いいえ、結構です」とか「お心遣い頂きまして・・・」と遠慮してしまうかもしれません。

受け取り上手になるのは人間関係をより良くするための秘訣の一つです。

そんな自分になれるためのアプローチってたくさんあると思うんですが、シンプルなものをご紹介します。

それは“『ありがとう』キャンペーン”を張ることです。
(当たり前すぎますか?(笑))

とにかく何に対しても「ありがとう」って言ってみるんですね。
コンビニでお釣りをもらった時にも、カフェでコーヒーを持ってきてもらった時も、書類のコピーを取ってもらった時も、何かにつけて「ありがとう」を言う癖を付けるんです。

感謝の気持ちというのは受け取る態度ですから、その気持ちの代表格「ありがとう」を意識して使ってみるんですね。

そして、できれば家族にも。
夫婦間、親子間では恥ずかしさ満載になることもありますけど、そこがチャレンジのしどころです。
いつも当たり前のようにしてもらってることに感謝の気持ちを持ってみましょう!

その他、受け取り上手になるための日常的アプローチとして、「今受け取ってるものって何だろう?」という視点で周りを見つめてみてはいかがでしょうか。

パソコン、ケータイ、服、アクセサリ、時計、靴、カバン、文具、コーヒー、飴ちゃん等々、あなたの身近にあるものを見つめてみるんですね。
それはあなたが誰かから受け取ったものですよね?
「いやー、今着てる服、蚕から育てて作ったんですよ」
とか言う方はいらっしゃらないでしょ?(ま、今シルクの服着てる人も稀かと思いますけど(笑))

誰からからプレゼントされたものはもちろん、店員さんとか、庶務の方とか、旦那さんとか、誰かの手を経てあなたの元に来てるわけです。
で、その前には誰かの手を通して来てるわけで、一つのものから繋がるネットワークってものすごいものだと思うんです。

そんなあなたが受け取るまでの経緯を想像してもいいですし、改めて、そういう思いで手に取ってみても(触れてみても)いいでしょう。

ちょっと新しい感動がやってくるかもしれません。

Q.色々な“豊かさ”の要素があると思うのですが、例えば、お金がないことで家族がギスギスしたり、1つの要素が「豊かでないこと」から、他の豊かなことまで蝕んでいくことがあると思います。どこかからヒビが入らないように、と考えてしまうと全てを豊かにするのは、すごく大変な気がしてしまいます。

A.おっしゃる気持ちはとても分かります。
実際カウンセリングでも「全然問題なさそうって良く見られるんですけど実は・・・」というお話を良く伺います。
お金や仕事に恵まれていても、恋愛がちょっとうまく行かないと自暴自棄になってしまうことだってありますよね。

そうした要素を一つ一つオセロのように捉えてしまうと確かに全てを豊かにすることは不可能なように感じてしまうかもしれません。
それに、仮に豊かさを手に入れたとしても、今度はそれを失うこと(ヒビが入ること)に非常に強い怖れを感じてしまうかもしれませんね。

だから、まずはそんな自分のパターンを見つめてみるといいかもしれません。
何か恐れが強かったり、完ぺき主義になってしまったり、窮屈になってしまうことはありませんか?

ただ、一つの出来事でヒビが入るのならば、逆に一つの要素で全てが豊かになってしまうこともあると思いませんか?

例えば、仕事もうまくいかない、お金もちょっと苦しい、でも、大好きな人から「僕(私)も大好きだよ」って情熱的に言われたら、心はポカポカ豊かな気分でいっぱいになると思いません?

だから、あなたにとって本当に大切なものを大切に、好きなことを好きなようにやっていることで、豊かさをいつでも受け取れる準備ができるのではないでしょうか。

「幸せ」なども同じですが「豊かさ」って感じるものですよね?
だから、その感じるアンテナを磨くために「好き」「嬉しい」などポジティブな気分になれるものに触れておくといいと思います。

Q.豊かさを阻害するものを見つける良い方法はありますか?

A.焦らずに自分の気持ちと向き合ってみることをお勧めしたいですね。
すぐ答えが入ってくるといいんですけど、なかなかそうも行かないと思います。

阻害するものを見つけることも大切なのですが、それを見つけるプロセスもほんと重要なんですね。
「どうして何だろうなあ?」って自分を見つめることに意味があるんです。

で、そのものを見つける秘訣なのですが、出来事よりも「感情」に着目してみると良いかもしれません。

例えば、
「もし、豊かになりたくないと思ってるとしたら何でかな?」
って自分に聞いてみるんですね。

あるいは
「めっちゃ豊かになったら、どんな気分になるんだろう?」
って想像を膨らませてみるんです。

で、そこでどんな風に心が動くのかをチェックしてみる。
(まあ、そんな機械をチェックするようにはうまくいかないものですが)

ワクワクしてくるかもしれないし、しーんと何も反応しないかもしれません。
その結果はともかくとして、そんな風に自分の気分や心の状態をチェックしてみることが大切なんですね。

で、そうすると何が豊かになることを阻害してるのかが「感情的に」分かってきます。

「どうも、怖い、らしい」
とか
「人からどう思われるのかを気にしてるようだ」
とか。

で、どうしてそう思うようになったのか?って考えて見ましょう。
そこでご両親との関係や、学生時代、社会人時代などの対人関係が影響してくることが分かってきます。
(たぶん、自然とそういう風に考えるようになっていきます)

なかなかすぐにはうまく行かないものですから、少し時間に余裕を見てくださいね。

Q.人と豊かさを分かち合うことに抵抗があるのはなぜなのでしょうか?

A.一言では難しいのですが、何かを失ってしまう気がしたり、奪われるような感じがするからでしょうか。
例えば、有限なものだとしたら、分かち合う事で薄れたり、少なくなったりするように感じてしまいます。
そうすると、何か豊かさを物質的な何かのように感じてしまっている自分に気付けるかもしれません。
そうすれば、なぜ、自分がそういう見方をするんだろう?という視点から、また自分を見つめ直すことができますね。

人が赤ちゃんから成長していくプロセスの中に「所有」の概念が生まれる時期があります。(だいたい2歳~3歳くらい)
「これは私のもの」という概念が生まれるんですね(つまり、他者と自分との区別ができるようになる)。
子ども達がおもちゃを「私の!」って主張してケンカするのも、その所有の概念が作ります。
で、これはそもそもが自分の親を独占したい(自分だけを見て欲しい)という気持ちからくるもので、これが大人になって恋愛でも影響を及ぼす事は少なくありません。

でも、独占したいのは親や恋人の「愛」であって、それは形あるものではなく、限りあるものではありません。
でも、それでは不安なので、何かしら形にしたいのが私達の気持ちなのかもしれません。
そうやって目に見えるもののように捉えてしまうと誰かと分かち合うことには抵抗が生まれるでしょう。

また、自分は豊かになれない、とか、豊かではない、という観念が強いと豊かさそのものを受け取れなくなります。
(豊かではない自分に執着するような感じ)
そうすると、そもそも分かち合うべき豊かさがないと感じてしまってるわけですから、分かち合うこと自体に抵抗が生まれますね。

そんな風にいろんなケースが考えられるんですけど、少しでも参考になれば嬉しいです。
Q.私にとって「豊かさ」とは「幻」みたいな存在です。理想であり、現実世界では得られない物のような気がします。支配欲が強く、飢餓感が絶えません。
何かを得ても、いつも満足しない自分がいます。
そんな私でも「豊かさ」を感じることはできるのでしょうか?

A.そんな自分だからこそ、感じる事ができるのかもしれません。
豊かさというのは心で感じるものです。
年収がどれだけとか、友達がどれだけいるとか、そういうモノサシだけでは測れない何かがあるんですね。

もし、飢餓感が絶えないとしたら、その飢餓感と向き合ってみることをお勧めしたいのです。
どうしてそんなに自分は飢えているのだろうか?
どうしてそんなに支配したくなるんだろうか?
どうして何に対しても満足できないんだろう?

きっと何らかの要因が心の中にあると思います。

豊かさを幻に感じてしまう遠くに感じるのならば、きっと何らかの障壁を感じていらっしゃるのかもしれません。
その壁を取り除くこともその気になれば難しいことではないかもしれません。
でも、一人でやるのは難しいですよね。

豊かさを感じる秘訣の一つは「分かち合う」ことができるということです。
素晴らしい食事でも一人ではいまいち味気なく感じると思うのです。

だから、誰かとの繋がりを感じることで豊かな気持ちに一歩近づけます。

また、人に対して、モノに対して感謝の気持ちを持つこと。
それもまた豊かさを感じるセンスを磨いてくれるでしょう。
当たり前のことに当たり前に感謝できると素晴らしいですね。

そんな風にちょっとした心がけから豊かさを感じることもできるんじゃないかと思います。

ホッと一息付ける日がやってきますように。

Q.自分を許したくない自分がいます。どうしたら自分を許したくなりますか?

A.どうして許したくない自分がいるのでしょう?
それくらい自分を苦しめたり、追い詰めたりしなきゃいけない理由って何でしょうか?

いつ頃からそういう思いを持ってこられたのでしょうか?

許しは大切なテーマですが、無理に許そうとする必要はないんですよね。
「どうして許せないんだろう?」という視点はとても大切です。
自己嫌悪なり、罪悪感なり、たぶん、様々な感情があって、“必然的に”自分を許したくない状況にあるんじゃないかと思うからです。

「必要があってしているとしたら?」
そういう目で自分を見つめてあげることが実は許しの一歩だったりします。
自分が自分を許せない理由を理解してあげる、受け入れてあげる、これも許しの一種です。

そういう目で自分を見てあげると少しずつ心は軽くなっていきます。

まずは自分自身の心とそういう対話を交わしてみてはいかがでしょうか。

 >>>許しに関するリクエストがとても多かったので、次回の僕の担当分は実例も含めた「許し」をテーマに扱いたいと思ってます。お楽しみに!
 

Q.カウンセラーになるための心構えは?

A.よくカウンセラーを目指す方から頂くご質問ですね。
カウンセラーごとに考えは違うと思いますが、僕自身は次のように思ってるんですね。
それは心理学やカウンセリングを難しく考えてしまうと「はてさて、どうしたものだろう・・・」と悩んでしまうものですが、カウンセラーというのは「近所の面倒見の良いおっちゃん、おばちゃん、あんちゃん、ねーちゃん」というイメージで捉えてみられると敷居が低くなるんじゃないかと思ってます。

だから、「カウンセリングが好き!」というか「人が好き!」という気持ちが一番必要な心構えかも知れない・・・と思うんですね。
カウンセリングの現場では、心理学もカウンセリングの手法も越えて、最後は「人」対「人」になると思うんですね。

例えば、カウンセリングでどんな明解な分析をされても、自分の心に響かなければ意味がないと思うんですよね。
理論的に解説されて「じゃ、こうしてください」って言われたってなかなか人間動けないものです。
「なんで、この人、こんな熱いんだろう?」とか「ほー、なるほどー」とか「ホッと安心するなあ」という感情的な反応があって初めてカウンセリングって役立つと思うんですよね。

だから、人が好き、人と関わりたい、そんな心構えが一番大切かな、と思っています。

Q.愛する人を亡くされた方へのケアについてのお話が聞きたいです。

A.大切な人の死についてはカウンセリングでもよく扱わせていただくテーマです。
亡くされた時期やそのお客さまの状況によって変わりますが、まずは、その時々のお客さまの状態に一番注目します。(これはどのようなテーマでも同じですけどね)

そして、できるだけまずは心の内をお聞きするようにしています。
悲しみが強ければ悲しみを、やるせない怒りならばその怒りをまずはきちんと受け止めようとします。
もちろん、その気持ちをできるだけ斟酌したいと思っていますが、やはり、亡くされた人への思いはまちまちですよね。
だから、できるだけ時間の流れをゆったりさせて自由にお話をしていただける環境作りを心がけています。
そうして、心の内に抱えている感情をできるだけ流してあげるんですね。

例えば、ただじっと沈黙しているだけでも意味があるんです。
沈黙している時間は自分の心を見つめさせてくれます。
できるだけ僕の方が口を挟まないことで(自由にお話していただくことで)、別の新しい気持ちに移って行くことも少なくないですし、また、気持ちが自然と整理されていったりもします。

その先はやはり状況に応じてパターンはたくさんあると思います。
ただじっと話を聴き続ける方が良い場合もありますし、その感情をより深く癒すために見方を変えていくことを提案することもあります。
(例えば、亡くなられた方をきちんとお送りするようなセラピーをしてみたり)

機会があれば一度個別にご相談くださいね。

Q.(根本さんの)電話カウンセリングを受けたいのですが、平日の夜8:00や土日にはされてますか?そもそも電話カウンセリングってされてるのでしょうか?

A.はい。しておりますよ。その時々によりますが平日の夜は9:00ないし10:00スタート分になります。(因みに後は午前、あるいは夕方など状況によって待機時間を調整しています)
ただ、できるだけお時間を作ろうと考えているのですが、現在は定期的に予定を入れることが難しい状況ですので、お手数をおかけいたしますが、僕のスケジュール情報のページを時々チェック頂けませんでしょうか。

根本のスケジュール情報

【感想・ご意見】

◎豊かさというテーマから、今自分が実行していることが豊かさに繋がるという再確認ができたことが良かった。また、新しい人と知り合え気付きをもらえたことも良かった。

◎豊かさの基準は人それぞれとは思っていましたが、今回はけっこう自分に近い考えの人がいて驚きました。

◎今まではどうしたら豊かさを得られるのかを考えてきましたが、受け取るものなんだと分かった。

◎「豊かさ」のイメージが自分の中で出来たような気がします。

◎大変解りやすかったです。理論的に説明してもらえたお陰でよく理解できました。

◎学校の授業のような講座型ではなく、グループに別れて話す機会があったので良かった。いろんな人の考え方を知ることができてよかった。

◎とてもスッキリしています!テーマが自分にとってメガヒットでした!

◎お話を聞いていて目からウロコが何度も落ちました!

◎「自分へクリスマスプレゼントをあげる」という宿題がとても良かったです。でも、難しい・・・(笑)

◎全く違う職業の方とも同じ話ができたので良かったです。世界が広がった感じです。

◎日常でも使えることを教えてもらえたので良かったです。

◎考えたことのない見方で物事が見れて良かった。

◎幸せになるための答えがたくさん分かったので良かったと思いました。

◎時間的に短いと思いました。

◎始めはほとんどの人が知り合いかと思い不安になったが、同じグループの人がほとんど初めての参加で安心した。

以上です。
ありがとうございました。

ワークショップのフォローアップ&テキスト集


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