かつての苦しかった頃の自分を許せていますか?~自己肯定感が上がったのに、目の前の上司にイライラするのはなぜ?~



自己肯定感があがり、自分軸で生きられるようになってハッピー!!となるはずが、なんか上司がムカつく、イライラする、なんで?という事象は意外と起こるものです。
それを「投影の法則」を使って深掘りしていくと「もしかして、かつての自分を今も嫌っているのでは?」という疑惑が出てくることがあるのです。

いつも大変お世話になっております。またネタ提供させてください。
私は42歳の会社員女性です。根本さんを入り口に自分を気にかけ、愛することに取り組んで2年以上経ちます。
自分の心持ちも変わり、辛くて自尊心を削られる職場から暇で暇で在宅勤務中にTVを見てゴロゴロできる職場に異動できて、だいぶ楽になりました。本当にありがとうございます。4月の個人カウンセリングもありがとうございます。

 今回ご相談したいのは、他人軸な人との付き合い方です。(今までのネタにはなかったかも、と思い。)具体的には今の上司です。
 今の上司は、もう根本さんの心理学に触れているとわかるような、典型的な「エリートの無価値感」にあふれる人だと思います。
いつも仕事を抱え込んで、私を含む部下に仕事を振ることができません。
チームミーティングで、チームの仕事を確認する際も、ほとんど一人でしゃべり、仕事の分担を決めるのも、「まず自分が計画を立ててから」「まず自分が先方に連絡を入れてから」と言っていて、部下たちはほとんど黙って聞いています。
たぶん一人で圧倒的に忙しいんでしょうが、「みんな忙しいだろうから」とか言っているので、「引き受けますよ」、とか言ったら暇みたいですし、やらなくて済むならやりたくないので、ほっといています。
「忙しいのは嫌いじゃない」といいつつ、いまどき定年後も再雇用を選ぶ人が多いのに、「そんなの冗談じゃない」とか言っているので、本当は仕事が嫌いなんだと思います。
「さぼるやつはずるい」とか言っているのも、自分が嫌々やっているので、嫌なことはやらない人が許せないんだと思います。
 気の毒ではありますが、正直見ていてイライラします。話の前置きがやたら長く、終始人に気を使っている風なのに、私のことを「白髪交じり」とか言ったのもむかつきます!
デリカシーのないキャラでやってくれればいいのに、たぶん、上司がそんな自分を嫌悪してるから、こちらも「嫌いにさせられている」気分になります(投影の法則ですね)。

私も自己嫌悪が減り、自分軸が持てるようになり、いっちょ前にこんな愚痴がこぼせるようになりましたが、「こっちだってまだまだ自分軸強化中なのに、こんなやつ周りに置いときたくないよ」と思います。
こいつのために仕事を辞めるほどではないので、日々ストレス少なく過ごせる心持ちを教えていただきたいです!

特に1Dayリトリートはぜひ参加したいと思っているので、また東京でも、できれば夏に、開催してください!!
(Mさん)

やりますよー!
華麗なるスルーパスをありがとうございます。(満面の笑みで手もみしながら)

◎東京:7/26(日)11:00-18:00 東京1DAYリトリートセミナー~内に秘められた才能を開く1日~
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また、その節(4月のカウンセリングとかいろんなセミナーとか)はこちらこそお世話になりました。ありがとうございます。

ということで、バリバリ投影ですよねー、そりゃ嫌ですよねぇ?というMさんのご相談にお答えしていきたいと思います。

「投影?え?どういうこと?」と思われた方もいらっしゃるかと思いますので、その解説からまずは始めたいと思います。

「なぜ、その人にイライラするのか?」と言えば、「自分の嫌なところをその人が見せてくるから」というのが「投影の法則」です。

例えば、

>いつも仕事を抱え込んで、私を含む部下に仕事を振ることができません。

という部分にMさんがイライラしているとしましょう。(実際はどうか分かりませんが)

なぜかと言えば、「仕事を抱え込む」「部下に仕事を振ることができない」という件に関して、Mさん自身も「仕事を抱え込み、人に仕事を頼めない」という要素を持っていて、かつ、それに対して自己嫌悪しているからです。

仕事を抱え込みたくなーい!仕事を抱え込むなんてダメだー!とほんとうは思っているのに、気が付けば抱え込んでしまい、「なんでなんだよー!ダメじゃないかよー!」と自分にイライラしているわけです。

その自分にダメ出しをしていることを、上司が目の前でやっているものですから、その上司に対してイライラしてしまう、という仕組みです。

一方、もし、そもそもMさんが仕事を抱え込まず、人に頼める人だったら、そこにイライラはないわけですから、その上司に対して「しんどそうだなあ。ようやるわ。」と思うだけです。
人によっては「お手伝いしましょうか?」と手を差し伸べるかもしれません。

また、

>たぶん、上司がそんな自分を嫌悪してるから、こちらも「嫌いにさせられている」気分になります(投影の法則ですね)。

と書いてくださった部分も、少し高等な投影の法則を用いて説明できます。

まず、「上司が自分を嫌い」だとすると、上司は自分を嫌いになるように振る舞います。

「な、俺のこんなところ嫌だろ?だから俺のこと嫌いになれよ!」というメッセージを無意識に発してしまうわけですね。

それで上司は「嫌われるような態度」を取るようになります。

その「嫌われるような態度」というのが、部下にとっては「自己嫌悪している態度」なんですね。先ほどの話と同じです。

例えば、ある部下が「自分は話をするときに前置きが長くなっちゃって嫌なんだよな」と自己嫌悪しているならば、上司は嫌われるために無意識に「前置きを長く話してしまう」ので、その部下は上司のことが嫌いになります。

また、別の部下は「人に気を使いすぎて疲れるし、こんな自分は嫌だ」と自己嫌悪しているとしたら、上司の「終始人に気を使っている風」な態度にムカつきます。

そうして、上司は狙い通り(?)部下に嫌われて行くのです。

つまり、Mさんからすれば、自分が内心自己嫌悪していることを上司が露骨に見せてくるものですから、すっごくイヤになって、ストレスがめっちゃ溜まるわけですね。

しかし、「自己嫌悪が減り、自分軸が持てるようになり、いっちょ前にこんな愚痴がこぼせるように」なったにもかかわらず、なんでそんなことが起こってしまうのでしょう?

むしろ、自分が目標とできるような人格者が上司になってもいいはずなのに。

>こいつのために仕事を辞めるほどではないので、日々ストレス少なく過ごせる心持ちを教えていただきたいです!

という風に思うのも無理はないと思います。

で、ちょっと深い話をしてみたいなあ、と思うんです。
だから、Mさんがほんとうにそう感じているかどうかは分からず、私の感覚であったり、Mさんの潜在意識だったりの話と思って聞いていただければと思います。

こういうときに考えなきゃいけないのは「そんな上司みたいな人って他にいなかったか?」という、やはり「投影の法則」を使った心理分析です。

ひとりで抱え込む、人に頼れない、人にめっちゃ気を使う、話が長い、仕事が嫌いなのに頑張ってる、サボることができない、というような人。

例えば、「いやあ、実は母がそんな人だった」とか「昔、すごくお世話になった先輩がそうだった」とか「もしかして夫・・?」とか、だれかしら思い出されるんじゃないかな?と思います。

つまり、今の上司に過去に距離の近かった誰かを投影しているのでは?という推測です。

もし、思い当たるフシがあるのであれば、これはMさんと上司の関係の問題ではなく、Mさんと過去の誰かとの関係の問題が根っこにあると言えるんです。

それが仮に「母」だとしたら、即座に上司は横において、「母」との関係を見つめ直していくことが有効な手段となります。

つまり、「母」との間にあったわだかまりがまだ解消されておらず、それが「上司」に投影されている、と見るのです。

そうすると「じゃあ、私はほんとのところ「母」にどういう思いを持っているのだろう?「母」に何を期待していたのだろう?」みたいなところを考察していくことになります。

そうして、一人で抱え込んでしんどそうだった「母」を手放すことができれば、その分だけ上司に対する嫌悪感も緩和されます。

また、その思い当たる人というのが「過去の私」であることもよく起こることです。

今は自己嫌悪も減り、自分軸も確立できてきたところってことは、以前は違ったわけですよね?

そうすると「上司」に「過去の私」を投影している、と見ることができるんです。

ちなみにMさんは「自己嫌悪がいっぱいで、他人軸で生きていた頃の自分」を許せているでしょうか?

もしかすると、そこが今、向き合うべき課題かもしれません。

カウンセリングをしていると、最近はみなさんいろいろと勉強し、自分なりに取り組んで変化を感じていらっしゃる方が多いことに気づかされます。

とっても素晴らしいことで、少しでもお役に立てているならそれは私の喜びなのですが、そこでひとつ気になることが出てくるんです。

それは「かつての自分を許せてない/嫌っている」ということです。

自己肯定感があがって自分に自信を持てるようになった武闘派女子がこうおっしゃるわけです。

「あの頃に比べたらずいぶんと生きやすくなりました。その頃の自分は人にばっかり気を使っていて今でも好きになれません。」

「今は自分軸で生きられるようになってきましたが、他人軸バリバリだったかつての自分のことを思い出すと嫌な気持ちになります。」

「あの頃の自分には戻りたくないですよね。ほんとに苦しい生き方をしていましたから。」

もちろんこれらは自然な感想で、それくらい自分が変化した証で、素晴らしいことです。

それはめちゃくちゃ重要なことで、ほんと偉大な変化です。
それは間違いありません。
大いに賞賛してあげましょう。それが第一ステップです。

けれど、「今の自分は好きだけど、かつての自分のことは嫌い」というのはどうでしょうか?

そこに課題を感じませんか?

つまり「かつての自分をもう一度、愛してあげよう!」ということです。

苦しかったし、生き難かったし、しんどかったけれど、当時の自分も一生懸命でしたよね。
しかも、その自分が頑張って自分を変えようとした結果、今の自分がいるわけですよね?

あの当時の自分があきらめてしまったら、きっと今もそのままだったはず。
だから、あの自分が自分を変えようとチャレンジしてくれたから、変われたんですよね?

じゃあ、愛してあげてもいいんじゃないでしょうか?
それが第二ステップだと思うんです。

それに気づけば、たぶん、簡単に愛してあげられる、と思うでしょう。
今の自分であれば、当時の自分にも寄り添ってあげられると思うんです。
だから、このプロセスはそんな難しいものではないかもしれません。

そして、もうひとつ、上司にイライラする話から浮かぶ“疑惑”があります。

それは「もしかして、その上司のこと、どこかで助けてあげたいと思ってない?」ということです。

もちろんそれは「上司」そのものというよりも、上司に投影している誰かを助けたかったのかもしれません。

それが母なのか、かつての上司なのか、昔の自分なのかは分かりませんが。

上司だから、と言われればそれまでなんですけど、よく上司のこと観察されてますよね?よく分かってらっしゃいますよね?

それくらい上司を近しい存在として見てるのではないかな?

そんなにもイライラするほど気になるってことは「助けたい」という気持ちがあるんじゃないかな?と勘ぐってしまうわけです。

もし、そういう気持ちが密かに少しでもあるならば、苦しんでいる上司を見ていると常に罪悪感が刺激されると思います。

その罪悪感を感じるのがイヤだから、上司がイヤなのかもしれません。

この「助けたい気持ちからくる罪悪感」というのは、いわば「何もしていない罪悪感」と呼ばれるものです。

何もしてないのだから責められることはないのですが、見過ごしてしまっている、とい思いが罪悪感を作ります。

だからこれはとても認めるのが難しいもので、人はつい否定してしまうものです。

でも、もし、心の中に数%でもその気持ちがあるならば、その範囲で上司に手を差し伸べることが求められています。

じゃないとずっと罪悪感を抱え続けなければいけなくなります。

「ベストを尽くす」ということをその罪悪感は求めているのです。

こうした気持ちは丁寧に、そして静かに、さらに覚悟を決めて自分の心を見つめて行かないと分からないものです。

罪悪感は巧妙に姿を隠すものですから、見落としてしまうこともよくあります。

そもそも「そんなものはない!ありえない!」と決めつけてしまうこともよくありますから。

ということで、投影を使ったり、罪悪感を見たりして深掘りしてきたので、実際のMさんの話からは離れてしまったかもしれませんが、人の心にはそういう部分もあるのかなあ?くらいで受け止めていただければ幸いです。

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