自立系武闘派女子と「恥ずかしい」問題~自立の陰に隠れたもう一人の自分との統合~



自立していく過程では、感じるのが都合の悪い感情を切り離し、思考的(セルフコントロール)になっていくというプロセスを経ます。
そうするとまるで2人の自分が心の内に存在するようになり、内側に隠したもう一人の自分が出てくるときに「恥ずかしい」と感じてしまうのです。

例によって自武女のみなさまと日々ああでもない、こうでもないというカウンセリングを繰り広げているのですが、とあるキーワードが連呼されることが少なからずあるものですから今日はその話をしてみたいと思います。

自武女のみなさまにとっては中核的なテーマと言えるものかもしれません。

それは「恥ずかしい」という感情です。

もちろん、外から見て彼女がシャイだとか恥ずかしがりやだとか羞恥心の塊だとか、そんな風には見えないものです。

むしろコミュ力は高く、明るいキャラだし、自分からぐいぐい行ける積極性を持ち、人前でも平然と自分の意見が言え、リーダーポジションもへっちゃらで、なんなら堂々としてる、むしろふてぶてしいまでの態度をとっていたりもします。

その姿はかっこいいもので後輩女子から目を輝かせて「憧れです。好きです。」と告白されることだってあったりします。

なのに「生きてるだけで恥ずかしい」とか「彼と距離が縮まると恥ずかしくて目も見れなくなる」とか「好意を向けられると固まっちまう」みたいな反応が出てきて「自分でもびっくり」なのです。

個人差はもちろんあるんですけど、「裸を見られるのは全然平気なのに、心を見られるのが恥ずかしすぎる」というような発言をされる方も珍しくないのですが、ここにヒントがあるんだろうな、とお察しするわけです。

「攻撃は最大の防御である」

自武女のみなさまにとっての座右の銘かと思うのですが、「攻め」には強いが「受け」には弱いってところはありませんか?

だからこのパターンを持つ方々は「自分のペースで物事を進める分にはいいのだけど、相手に合わせなきゃいけない状況では何をしていいか分からなくなる」みたいな体験をお持ちの方も多いのかと思うんですが、いかがでしょうか?

このパターンを読み解くにはやはり「2人の自分」について見ていくのが良さそうです。

自立系武闘派女子はその名の通り「自立系」なわけで、その自立度が高い分だけ切り離してきたもう一人の自分が心の中に存在しているものです。

自立していく上で都合が良い部分を表に出し、都合の悪い部分は裏に隠しているようなイメージです。

彼女たちはたいてい“きゃぴきゃぴしたぶりっこ”がシャドウとなり敵意を抱くものですし、それ以上に敵視してしまうのは“何もしなくても愛される女子”だったりするわけです。

つまり、その都合の悪い部分というのは「可愛い女子らしい女子」であり、「愛され女子」であり、その部分を切り離して生きてきたんですよね。

それは今では毛嫌いしている要素なんですけれど、かつて「可愛いだけじゃダメですか?ってそんなんあかんに決まってるやろ!」という経験をしてきてるからですよね。

同時に「女の子女の子しててもうまくいかねえ」とか「何もしないで愛されるなんてありえねぇ」「愛されるためには何かしなきゃいけねぇ」「甘えが許される環境じゃなかった」みたいな経験も積んでこられているでしょう。

つまり、自立をするためにそういう要素を斬り捨て、じゃない自分で行こうと頑張ってきたのです。

とはいえ、斬り捨てたとは言え、心の中に押し込められただけで今もまだ存在しているものです。

それがもう一人の自分であり、シャドウ(影)となっていて、その部分が何かの拍子に表に出てくると「恥ずかしい」という気持ちになるんです。

じゃあ、どんなときに出てくるか?というと、大雑把に言えば「感情を感じるとき」であり、それが人との距離が縮まったときとイコールです。

だから「親密感への怖れ」を彼女たちは色濃く抱えることになるわけです。

補足ですが感情というのは相手との距離が縮まると出てきてしまうものです。
だから、感情を感じたくない場合は相手との一定の距離を取るようになります。

もう少し整理していきましょう。

元々は女子ですから「みんなに愛されるプリンセス」を数秒でも目指した時代があったはずです。

何なら5歳までは家族でも幼稚園でもアイドルでみんなから愛されまくりだった!という経験をお持ちの方すらいらっしゃいます。

ところが、諸事情により「何もしなくても愛される」「可愛くしてたら愛される」なんてことが幻想であることを思い知らされます。

その諸事情ってのは人それぞれでして、
・弟が生まれて家族の目がそっちに行っちまった。
・母も立派な自武女であり、物心ついてからはその背中を追いかけることになった。
・母が精神的に弱い/子どもであり、自分がしっかりしなければならなかった。
・両親が頼りない存在だったので迷惑をかけてはいけないと早く大人にならねばならなかった。
・父がたいそう問題児で、自分が母やきょうだいを守らねばならなかった。
・複雑な家庭事情により、人に甘えるなんてありえなかった。
・母が過干渉であり、思春期には相当なバトルを繰り広げた。
などなどです。

まあ、よくうちのブログに出てくる自立のプロセスですし、「正しい自立系武闘派女子の育て方」でもあるので、またか!これか!と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

さて、これも一部の方には復讐、いや、復習になるのですが、自立って要するに「感情を抑圧して理性的になる」というプロセスなんですよね。

「甘えたい」という気持ちを感じていても満たされることはないから、その気持ちを我慢して「ひとりで何とかする」という風に気持ちを切り替えます。

「寂しい」と思ってもどうにもならないので、自分から寂しくならないように予定を作って忙しくします。もちろん、その寂しさは抑圧されます。

待ってても誰も何もしてくれないので、辛くても、しんどくても、悲しくても、その気持ちを我慢して、どうしていいのかを考え、自分から動くようにします。

「自分のことは自分で何とかするしかない!」という思いを持つことが自立心なのです。

だから、その際に感じたくない感情は抑圧し、どうすべきかを考え、行動をしていきます。

要するに「愛されるためにどうしたらいいのか考える」というところから自立は始まるのです。

だから、自立すればするほど感じたくない感情を抑圧するし、ネガティブな感情を抑圧すると同時にその裏にあるポジティブな感情も抑圧しちゃうことになるので徐々に思考が優位になり、無感情になっていくんです。(それがロックマン、ロックウーマンと呼ばれる人々です。)

そうした理性的な生き方をするので、理性が通用する「勉強」「仕事」という世界では活躍することにもなります。

人が聞いて「おお!すごい!賢いんだね!」と言われる大学を卒業し、「え!エリートじゃん!」と言われる会社に就職し、さらに社内でも名を馳せる存在になることだってあります。

その一方で、都合の悪い感情は子ども時代に斬り捨てたものですから、感情がむき出しになる場面は苦手になるものです。

その典型が「恋愛」でして、「好き」という気持ちを感じるだけで恥ずかしい、意中の彼がこっちをむいてくれるだけでも心臓が止まりそうになる、親密感を感じようものなら石になってしまう、みたいな“恥ずかしさ満載事件”が勃発するんですね。

とはいえ、理性的で賢い彼女たちのことですから、そんなことは対策済みでして、「攻撃は最大の防御である」という座右の銘を胸に、自分から積極的に動くってことをするわけです。

すなわち、好きって感じてしまうと恥ずかしくて何もできなくなるから相手を惚れさせようと言葉やら態度やらで誘惑しまくります。(もちろん、本人はそんな気はありません。)

また、意中の彼とは目を合わさずにさっさと部屋を暗くしてコトに挑み、受けに回ったら恥ずかしいから、積極的にガンガン攻める側に回ります。

あるいは、過去の経験から男がどういう風にすると喜ぶか?どういう風にプレイを進めるかを知っているので、その彼の望みに合わせて上手に演技をする、という高等テクを披露するツワモノもいます。
自分が用意したいくつかのシナリオに合わせて演じるだけですから、そこに恥ずかしさなどの感情は入り込みません。

あるいは、そうして色恋には感情が付き物なので、それはもうめんどくさい!と思って恋愛そのものを遠ざけることもあれば、都合の悪い感情を感じないように“回避型”になることもあるでしょう。

また、恋愛以外の趣味や学生時代からの友達関係については、そもそも類友なわけですから、そこでのコミュニケーションに不自由することはありません。

そうして、立派な自武女ライフを謳歌することになるのですけれど、加齢とともに体力的にそんなに頑張れなくなる=自立し続けられなくなる状態がやってきます。

また、なんぼ根性があって気合で自立してきたとしてもやっぱり女子なものですから、出産・育児という本能があるときから猛烈に顔をのぞかせることもあります。

こうした変化は実は20代半ばから現れるものなのですが、当面は気合と根性でその生き方を全うするものですから、たいていアラサーくらいから問題として表面化し、アラフォーに到達する頃にはもう抑圧も厳しくなっていくものです。

まあ、それくらい感情とか本能の力ってすごいし、「自立」という状態が人間的に辛いってことでもあるんですよね。

しかも、男性と違って女性には生理があるものですから、月に1度は自分が女であることを痛感させられます。(だから、筋金入りの自武女は生理不順になるものですね!)

そして、そもそもがやはり感情が豊か、情緒が豊か、感受性が豊か、女性性が豊か、という要素を持つものですから、やはり抑え込むのにも限界があり、それがアラサーくらいから表面化してくるのです。

そうすると自立してバリバリ仕事している一方で、ふっと魔が差したように「生きてるだけでなんだか恥ずかしい」という気持ちが出てきちゃうのです。

彼氏といつものように60分一本勝負のプロレスごっこを楽しんでる最中にふと目があって強烈に恥ずかしくなってしまうわけですし、気になる人との距離がぐっと縮まったりすると突如恥ずかしくてシャッターを降ろしたくなったりするんです。

あるいは、距離が縮まったら恥ずかしくてたまんないから「遠い人」を好きになったりするんです。

難攻不落のロックマンを標的にしたり、お互い忙しすぎてなかなか会うことができない同志を狙ったり、国内どころか海外を飛び回るようなハードワーカーに狙いを定めたり、ひとりに絞っちまうと恥ずかしすぎるから常に複数の男性を抱えることになったり。

そんな意識は全然ないと思うのですけどね。

表面的には全然そんな風に見せていないけれど、実は「恥ずかしい」を満載してる自覚って実はあるんじゃないでしょうか?

そんな「恥ずかしい」を克服していくにはどうしたらいいのか?と言えば、「その切り離してしまったもう一人の自分と今の自分を統合していく」というプロセスをたどるのがお勧めです。

感情を抑圧しまくっている方からすれば恥ずかしさのみならず、そのほかの感情も感じられなくなってしまっているので「感情を取り戻す」というところが一歩目になるかと思いますが、そもそも情緒豊かな自武女の皆さんの場合、ここはスルーしていいケースがほとんどです。(感じられる感情がいっぱいあるので)

そこで、一つ目のアプローチとしては「もうひとりの自分と向き合う」が基本線となります。

「もう一人の自分って何歳くらいだと思う?」という問いかけをしますと、8歳~15歳くらいまでの女の子を思い浮かべられる方が多いように感じます。(もちろん、自立が早かった方などはそれ以下の場合も珍しくありません。)

そしたら、その子と向き合ってみるんです。

仮に13歳ならば、心の中にいる13歳の女の子と話をしてみます。
どんな表情をしているのか?どんな気持ちでいるのか?という点に注目しながら、今の自分が感じている感情にも着目します。

目標としてはもちろんその子との仲直りです。
切り離してしまって放置していた自分ともう一回つながるイメージです。

まずはその子の話を聴いてみましょう。
何も話してくれないのであれば、傍にいてその子の体温を感じてみましょう。
その子に対して何か言いたい言葉が浮かべばそれを素直に伝えてみましょう。(←このプロセスはとても大切なレッスンになります。)

時間がかかってもいいので、その子に寄り添い、その子の笑顔が見られるまでコミュニケーションを図って行くのです。

もちろんハグしたり、頭をなでたり、手をつないだりってことをイメージしてもいいですし、抱っこしてあげてよしよししてあげるのもいいでしょう。

その当時、親からしてほしかったことを今のあなたが与えてあげるのも効果的です。

そうしてコミュニケーションを図っていくことによって心の距離を縮め、つながりを取り戻していくのです。

二つ目のアプローチとしては、やはり「親」と向き合っていくことがいいでしょう。

そもそも感情を切り離すきっかけになったのは親との関係がほとんどですから、いろいろと思うところもあるはずです。

セッションルームでは椅子を並べたり、目の前の壁に親が立っていることにしたりして、言いたいことを伝える、自分の素直な思いをぶつける、と言ったセッションをよくしています。

頭では簡単と思っていたのに言葉にするのが意外と難しく困ってしまうこともよくありますし、意図せず涙が出て来たり、イライラして目の前の椅子を蹴っ飛ばしたくなったりすることもありますが、それも全部OK。

別にここは親と仲直りすることが目的ではありませんから、和解を目指すことはしません。
親に対するわだかまりを解消することが目的です。

三つ目のアプローチとしては「親密感」を受け入れるレッスンです。

イメージなり椅子を並べたり壁を目の前にしたりして、パートナー(あるいは理想のパートナー)と向き合い、心理的な距離を縮めていきます。

ここではとてもシンプルに「好き」とか「一緒にいたい」とか「触れたい/触れてほしい」と言った気持ちを表現していきます。

そして、たいていここで例の「恥ずかしさ」が出てくるのですが、前の2つのステップを踏んでるだけに、以前よりはマシになっていることが体感できるでしょう。

さらに応用編としては「彼の視線(愛情)を受け止める」=「彼に自分を愛させてあげる」という、自立系としてはたいへん恥ずかしいプレイに挑んだり、さらに上級編として「彼を視線や態度で誘惑する」なんて自立系としてはすぐにでも逃げ出したいプレイに挑むこともあります。

今までの恋愛を「勢い」でやってきた方にはこの「感情を感じながら親密になっていく」というプロセスはとても素晴らしい心のトレーニングになりますねっ!

これも段階を踏んでいくと抵抗があっても乗り越えていけるものです。

なお、基本、個別論になるので、このプロセスを全員がたどるわけではありません。

最近、そんな自武女のみなさまに提供しているセッションとしては「自分らしい波長とつながる」というものがあります。

自武女として気合と根性と勢いで突っ走ってきた方々の場合、基本、セックスはハードプレイを好まれるのですが(もちろん全員ではないけど)、どうもその話にちょっと違和感を覚えることが少なくなかったんですね。

本来はゆったりしていて大きな波長(リズム)を持っているのに、恥ずかしいがゆえに、それをごまかすためにアップテンポのプレイをしているんじゃねえか?力技で格闘技みたいなプレイをしてるんじゃねえか?と思ったんですね。

それで、セッションでは主に呼吸法みたいなものを使うのですが、自分本来のゆったりした波長に合わせて呼吸を繰り返すレッスンをするんです。

そうすると自分でもそのリズムが腑に落ちるだけでなく、心身が緩んできてぼーっとしてすごくリラックスできたりするんです。

そこに「パートナーとただハグをしている」というイメージをかぶせてみるとそれだけで愛があふれてきたり、どんどんリラックスしていったりして、「まるで素敵なセックスをしたあとのような気分」に到達できたりするのですよね。

その自分本来の波長に自分が合わせるだけで、とってもリラックス効果があるので眠たくなっちゃうこともよくあります。

そして、その自分本来の波長になっているときって、あんまり恥ずかしいとか感じなくなるんです。むしろ、ハートがどんどんオープンになってなんでもできそうな気すらしてくるものです。

そうすると得体のしれない「恥ずかしい」という感情もどんどん減っていくし、親密感のすばらしさを体感できるようになるし、セックスの感度がものすごく上がっちゃってヤバいし、パートナーがほんとに欲しい!とコミットできるようになるし、というプロセスをご紹介してみました。

テキスト上でどこまでできるか分かりませんが、自分の中に「恥ずかしい」という気持ちがあるならば、一度、お試しいただけたらと思う次第です。

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